人の叱り方 | 美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

一美容皮膚科医の想い

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ペルラクリニック神宮前院長
本田淳のブログ

以前、私はクリニックの院長であり経営者であるというお話をさせていただきました。そして、いわゆる「事務長」という肩書きの、経理・人事などを統括する人間は配しておらず、一人で何役もこなしています。その理由は、現在のところ事務長などを配する規模ではないからということもありますが、人任せにする危険性は開業以前から骨身に染みて感じておりますので、自然とその選択眼は厳しいものとなり、結果的に良い人材が見つからないというのが実際のところです。


というわけで、スタッフに対して厳しい苦言や叱責をするのも自身で行わなければなりません。しかし、人を叱り、なおかつクリニックにとって有為な存在に鍛えるのはなかなか難しいことです。書店で「部下の叱り方」というタイトルの本を見たことがありますが、組織のトップというのはどこも苦労しているのでしょうね。


まず、経営者と従業員では立場が異なりますので、物事に対する視点というか捉えかたが根本的に違います。この辺をクリアにしないと、何を言ってもお互い話が噛み合うことはないと思います。

私の場合、スタッフに問題があった場合、その大元の原因・問題は何かを考えます。それが単純に、スタッフの意識の低さ、常識のなさ、仕事上あるいは人間的に未熟であることが原因であると考えられれば、速やかに注意します。

ただし、人の振り見て我が振り直せ、というように、まず自分が同じようなミスをしていないか自省してみて客観的に自分が「できてる」と判断されれば、の話ですが・・・

できていなければ、何を言っても説得力はありません。まずは、自分から直していかねば、と考え実行します。


また、スタッフのミス・問題行動が、組織の色んなシステム上の問題、もしくはそのスタッフがそれらに相応しくない(適材適所ではない)という場合もあります。この場合、複雑で一筋縄ではいかないでしょう。


それと、叱るタイミングも重要ですね。

ミスを犯すたびに、口うるさく言うのはあまり賢明とは思いません。クリニックですから、人様の身体を触らせてもらってる以上厳格さは当然必要で、患者様の生命を守るためには躊躇なく最大限の叱責を加えたりもしますが、そうでない時は少し引いて見るようにしてます。そして、できるだけ相手の立場を思いやった上で、頭に浸透すると思われる時を狙って話します。

やはり、自分が言ってて「気持ちいい」と感じる叱り方だと、言われてる方としては、かなり不快に感じるはずです。この辺のバランスを考えるべきでしょうね。