誰の家か分からなかったけれど、車庫の横に咲いている芙蓉の花がふと目に留まりました。
楚々とした控えめな感じで、好きな花の一つです。
アオイ科に属する花で、親戚筋にあたる花としては、ムクゲ・ハイビスカス・アオイなどがあります。
九州南部、沖縄および中国の亜熱帯に分布します。
芙蓉の花には、濃い桃色というか、紅色と、雪の色にたとえられる白色と、普通の芙蓉より大輪の赤、ピンク、白などで、花底を紅や紫に彩るアメリカフヨウがあります。(右の写真はおそらく、アメリカフヨウです。)
このうち紅色の花を酒に酔った様子にたとえて酔芙蓉と言います。
朝は、花の色が薄くとも、夕方になると赤味を増してくることから付けられた名前です。
中国でも、楊貴妃を語る場合には、芙蓉が引き合いに出され、その美を讃えます。
また、芙蓉は昔から美しい人のたとえに用いられている花で、美しく、しとやかな顔立ちのことを「芙蓉の顔」といいます。