Napoli Ottocento展で知った、ドガとナポリの深い縁 | フィレンツェ暮らしアレコレ

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こんにちは

ローマの特別展会場となっている、スクデリエ・クイナーレのNapoliOttocentoという展示会が今週末、6/16日終了と気付き、急遽ローマ日帰りしてきました。

19世紀ナポリの芸術をテーマにした展示会。

イタリア統一前、ナポリ・シチリア王国の首都としてパリを凌ぐほどの大都市だったナポリの大転機イタリア統一を挟んでそこで活躍した芸術家の作品を集めた展示会です。

 今はおとなしい、ナポリの象徴、ヴェスビオ火山の噴火をテーマにした作品から始まり、グラントゥール時代を反映した作品、と続き、最後の方に、踊り子で有名なドガ登場。



 高いデッサン力に絶妙な色彩感覚、輝きの中に社会の闇を感じさせる独特の雰囲気があるドガの作品。綺麗なのに陰鬱とした感じが漂ってくるので惹かれてしまうけれど好きかと言われると🤔微妙。


 今回の展示会で私は初めて彼のファミリーとナポリの深い関わりを知りました。

 彼の一族はフランス革命当時王侯貴族と経済的繋がりの深いブルジョワで、ギロチンを恐れてフランスを脱出して王政だったナポリに移住し、銀行家として成功、その銀行網のパリ代表になったのが彼の父親だったそうです。

 ドガがパリの美大が面白くなく早々にやめてしまって何故ナポリ?の謎が解けた気がしました。

 一族の核はナポリのブルジョワだったので、子供時代からナポリに行く機会があって、イタリア絵画と美意識にどっぷり浸っていた可能性が高いかなと感じました。

 そしてドガと同時代のナポリの画家の作品は彼と共通する印象を受けるところがあり、ドガは当時のナポリ派にパリのエッセンスを加えたのかな⁉️

という印象を受けました。


ドガより若干年長のナポリの画家の作品。 




ドガより若いナポリの作家の作品。




19世紀、イタリア統一前後の混沌としつつも活気に溢れていたであろうナポリの空気感が感じられる展覧会でした。


 私はフィレンツェを拠点に、イタリア政府公認観光ガイドをしています。

 美術館案内に街歩き、ワイナリー訪問など、プライベートガイドも承っておりますので是非、下記のホームページからお気軽にお問い合わせ下さいませ。(50€/1時間で承っております)

定番のウッフィツィや大聖堂はもちろん、フィレンツェの旧市街地のエノテカ(酒屋・ワインバー)巡り、シエナやピサ、オルチャ渓谷、ワイナリー見学などへのアテンドもいたします。

 添付の私のホームページのお問い合わせから是非お気軽にご連絡くださいませ。

皆様のお問い合わせをお待ちしております。

今日も最後までご覧いただいてありがとうございました。