母によると、溶けるような暑さも少し落ち着いてきたらしい、首都圏某県の某所。さすが秘境なだけある。都会はまだまだ苦しい暑さだが、なんと言っても何にもない田舎の平原の真ん中にぽちんとある母のささやかな家は、それなりに涼しくなってきたそうだ。(日差しを遮る物もないのに?)

 

母は今年はゴーヤカーテンなるものを栽培し、大成功したそうな。窓に近しいところにゴーヤを植え、蔓を誘導して青々とした日除を作ったそうだ。さて、そして次に来る大問題は。収穫物だ。母は一人だし、回りのお友達も大抵ゴーヤカーテンを成功させている。差し上げると言っても皆さんおもちだ。

 

最初はできた、できた!と収穫したゴーヤであれこれ楽しんでいたそうだ。とはいえ、やはり我が母。調理スキルは高くない。せいぜいチャンプルーもどきぐらいしかメニューは考えられない。そしてゴーヤはよく実っている。

 

「おかーさん、ゴーヤどうやって食べきったらいいのかしら?」

 

ネットでレシピを探すことを勧めたりしているうちに、ふと思い出したことがある。以前、どなたかから乾燥ゴーヤをいただいたことがあったのだ。

 

「え、乾燥させるの?乾燥機とか?レンジで?」

 

何をおっしゃいますがな。梅干しできるのだから、ゴーヤだって干せるはず。そりゃ、湿度の高い日本だから極乾燥とはいかないかもしれないが、(おかーさんが食べきれない大根で作る)切り干し大根だって、なんとなくしおっとしているのが完成品ではないか。

 

「そうねえ、言われてみると、そうねえ」

 

で、せっせとゴーヤを干してみたそうな。チマっと縮んで、なんとなくしおっとはしているが昼間の直射日光下に何日か置いてみたら確かに干しゴーヤができた。カビないように、乾燥剤を入れて様子を見ているとのこと。

 

「へええ、干せるものだねえ。」

俄然やる気を出して、人参はどうなるのかな?あれはどうだろう?とあれこれ干し出しているらしい。とれたての新鮮野菜は美味しい。干し野菜はそれには敵わないが、栄養価は凝縮されるので高くなる。母はもうそれほど一度にたくさんは食べられないので、干してみることは良いことなのかもしれない。

 

もちろん、腹黒の娘である私は内心で「あれこれ、持って帰ろう」と企んでいる。

 

ペンギン「ねえ、かーちゃん、干し野菜って持って帰っていいの?」ペンギン

「肉やら乳製品じゃないし、種でも、そのまま植えられる野菜でもないからね」

ペンギン「ほんと?」ペンギン

「多分、大丈夫じゃないかな。乾燥葉っぱも元は食用で流通しているものだからね。」

ペンギン「そうだよ、かーちゃん、変な葉っぱは駄目だよ!」ペンギン

 

よし、ペンギン頑張るぞ。