【カンパーニア州への旅/ 遺跡・魔女伝説の町 ベネヴェント】 | ペルバッコ気まぐれブログ

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個人、法人問わずイタリアを目指す方のためのコーディネイト会社&旅行会社(株)バッキーノのスタッフが、魅力あるイタリアの日常を気ままに綴ります。

ここ数週間、コロナ感染者数の増加のため、イタリア国外はもちろん国内もなかなか動きにくい2020年夏。

「感染させない、感染しない」を念頭に、自分の体調を見つつ、感染予防もしつつ数日間カンパーニア州へ行ってきました。

まず最初に訪れたのはカンパーニア州の内陸に位置するBenevento(ベネヴェント)。

ローマから始まるアッピア街道がこの町で2つに分かれて最終地点のBrindisi(ブリンディシ)まで行く中継地点としての歴史があり、古代ローマ時代の遺跡が残る町です。
それ以前の歴史もあり、570年以降はロンゴバルド族の歴史もありと今回初めてこの町の奥深さを知りました。

町は1日あれば充分周れる大きさです。
午前と夕方以降は賑やかですが、お昼時から16時頃までは町全体から人の気配がなくなり急に静かになってしまう雰囲気が昔ながらのイタリアっぽくて良かったです。

ベネヴェントの街並み


独断と偏見の私的見どころはこちら。

●Chiostro(回廊)とChiesa di S.Sofia(サンタ・ソフィア教会)
「イタリアのロンゴバルド族:権勢の足跡(568-774年)のサンタ・ソフィアの建造物群」として回廊を含めた教会が世界遺産に指定されています。

 

サンタ・ソフィア教会

世界遺産のサンタ・ソフィア教会の回廊


●Campanile(鐘楼)
鐘楼の2面に、紀元前6~4世紀にサムニウム人が支配していた範囲と8世紀のベネヴェント公国の地図があります。

 

ベネヴェントの鐘楼


●Arco di Traiano(トラヤヌスの凱旋門)
アッピア街道のVia Traiano(トラヤヌス街道:ベネヴェント―ブリンディシ間の海側)の開通を記念し街道を建設したトラヤヌス帝を讃えるため114年に建てられた門。

 

トラヤヌスの凱旋門


●Tatro Romano(古代ローマ劇場)
1世紀後半から2世紀前半にかけて建設された劇場。
約10,000席あったとされています。
町から歩いていくとVia Monfredi di Svevia→Via Teatro Romanoに行きがちなのですが、入り口はVia Port'Arsa/ Piazzale Ponzio Telesino側なのでご注意を。

 

古代ローマ円形劇場


●Area archeologica del Sacramento(サクラメント考古学地区)
サクラメント門を入った所にある古代ローマ時代のフォロ(都市の中心にあった大きな広場。商取引や裁判所や市民の集会所などがあったエリア)の一部が残っています。
ここは公共浴場として使用されていたそうです。

 

サクラメント考古学地区


●Chiesa del SS.mo Salvatore(サンティッシモ・サルヴァトーレ教会)
いつもは週末にしか開いておらず、地図によっては名前も書かれていない小さな教会です。
これまでにベネヴェントは何回か地震の被害を受けており、その都度修復や増築され現在に至っております。
古代ローマ時代から1990年代までの各時代の柱や石版や絵画などがミックスされ、時代の流れを見られる教会です。

 

サンティッシモ・サルヴァトーレ教会


●Strega(魔女)の町
ベネヴェントには昔から魔女伝説があり、2020-2021シーズンからセリエAに昇格したサッカーチームの愛称もStregoni(ストレゴーニ:魔法使い)、町で見かける黄色いリキュールの名前もStrega(ストレーガ:魔女)、ヘーゼルナッツが入ったヌガーのようなお菓子もTorroncini Strega(トッロンチーニ・ストレーガ)。

 

Torroncini Strega(トッロンチーニ・ストレーガ)


町に2つ魔女ミュージアムがあり、興味がある方はぜひ。
1、Janua - Museo delle Streghe
https://www.facebook.com/museostreghe/
町のメイン通りに面した建物内。
1時間ごとにガイド付きで案内になります。

2、Spazio Strega
https://www.spaziostrega.it/
TrenitaliaのBenevento駅前の広場。
リキュールを生産しているAlberti社がやっている所で、要予約・イタリア語ガイド付きで案内になります。

他にこちらの見所もあるので、お時間ある方はベネヴェントの町を見つくしてみて下さい。
Rocca dei Rettori(レットリ要塞)
Chiesa di S.Iralio a Port'Aurea(サン・イラリオ教会)
Duomo(ドゥオモ)
Museo del Sanno(サムニウム博物館)

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今回行くにあたってチェックしていた飲み処、食べ処はこちら。
●飲み処
どこもオープン時間が20時と遅めです。
Frittole Vineria
Drogheria Frittole
Tongasoa→ちょっと入り組んだところにありました。

 

Tongasoa


●食べ処
スローフード協会のOsteria d'Italiaに掲載されているRistorante Nunzia
今回は行きませんでしたが家庭料理が食べられるようです。
 

気になっていましたが今回は行けなかったcocotte

実際に行ったお寿司屋さんのJAPIT
店内は日本のお寿司屋さんのようにカウンターもあり、かなり本格的。
イタリア人がオーナーで握っているのは日本人の方でした。
まさかこの町で新鮮な食材の美味しいお寿司が食べられるとは!

 

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初めて訪れる町はいろいろな発見があって面白いですね。

ベネヴェントの夜の町の様子は、Instagram(@bacchino.perbacco)でもあげています。