<19th June Tue>

日本の地震のニュースにはいつも心が痛みます。今日のロシアW杯での日本の初戦の勝利によって少し幸せムードに戻れたのであれば良いのですが。私はレストランで長いランチしてて全く観られませんでしたが、昨夜TVで観てたイギリスの対チュニジア戦はなかなか得点に結びつかずにイライラしたこと・・。なんとか勝てたのでやれやれでしたが。

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6月14日はホランド・パーク・オペラ(→こちら)に行きました。

 

ホランドパークにある半野外会場については以前の記事(→こちら)をご覧下さいですが、駅から徒歩10分と不便なのと、天気が悪いと屋根に当たる雨音がうるさいし、最近は雨が降っても脇の安い席でも濡れなくて済むようになったとは言え飛行機や公園で騒ぐ人たちの声とか聞えてきて決してオペラ観賞には理想的ではないので(今回はスポーツやってる人たちの叫び声と孔雀の鳴く声がうるさかった)、滅多に行きません。でも、聴きたい歌手が出たら行くので一応毎年チェックはしてて、今年は大好きなテノールのニック・プリチャードがコジ・ファン・トゥッテCosì fan tutteに出るというので、そりゃ絶対行きますとも。 幸い、inspire ticketsという隅っこ2列が20ポンドなので、ここを狙えば安上がり。

 

どんなお話かは→こちらをご覧下さいですが(女を馬鹿にしたアホみたいな話ですが、案外深い)、上手な歌手が揃えばモーツァルトの中で一番好きなオペラです。

 

 

お目当てのニック君さえ好調なら、どんなひどいプロダクションだろうが他の人が皆ド下手だろうが構わないのですが、幸い皆さん上手だったのは大きなボーナスクラッカー

おまけに、設定通りのセットと衣装は豪華ではないけれど美しくて、こういう分かり易いのが音楽の良さを表現するには絶対ベストで好きですグッド!。 特に去年パリのガルニエで観た演出家のエゴ丸出しのわけわからんヘンテコなの(→こちら)に比べると、今回のありがたさが更に増え、当然レビューも上々(→こちら)。 今までのホランドパークオペラで総合点ではベスト。最後30分間は字幕スクリーンが故障ガーンしてしまい、笑いが途絶えて観客との一体感が失せたのは残念でしたが。

 

ニック君の素直な甘い声にはうっとりラブ。これまで暗い役でしか観たことなかったけど、コメディも出来ることがわかったし、そこそこハンサムだから、ROHは下手なテノールを外国から呼んでくる代わりに彼を採用してあげて下さいよね。

他には、難易度の高いフィオディリージ役のエレノア・デニス嬢の立派な声量とデスピーナ役のサラ・タイナンの軽やかさが素晴らしかったし、ドラベッラとフェルランドも悪くなかったので、とてもレベルの高いパフォーマンスになりました。ニックとデニス嬢は2017年6月のオルデバラ・フェスティバル Bブリテンの真夏の夜の夢(→こちら)でも共演してました。

 

こんな素晴らしいパフォーマンスが聴けるかもしれないホランドパークオペラ、来年は全部行っちゃおうかな口笛 お天気良ければ公園の中でミニ・グラインドボーン気分を味わえるしね。

 

    

20ポンドのH列の隅っこからの眺め。隣の席は55ポンド。一番高いのは80ポンド。