2002年生まれ(2005年クラシック世代) | すべてのG1馬のために

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競馬のG1馬に特化した記録を、いろいろな角度からまとめていきます。

本日は2002年生まれです。

 

G1馬頭数 20頭(牡馬16頭 牝馬4頭)

G1勝利数 45勝(牡馬39勝 牝馬6勝)


この世代のG1勝利数の45は3番目に多く、特に牡馬の39は全世代の中で最多ですが、その半分以上が日本競馬界の至宝でもあるあの馬と、砂の王者であるあの2頭によるものです。また、2つしかないダートG1をこの世代で3勝ずつの6勝しており、特にフェブラリーSは異なる馬で3連勝をしています。

 

それではランキングです。いつも通り、G1馬のみのランキングです。

 

(1)  G1勝利数ランキング

 1位 ヴァーミリアン   9勝(中央2勝 地方7勝)

 2位 ディープインパクト 7勝(中央7勝)

 2位 カネヒキリ     7勝(中央3勝 地方4勝)

 

(2)  重賞勝利数ランキング

 1位 ヴァーミリアン   13勝

 2位 ディープインパクト 10勝

 3位 カネヒキリ     9勝

 

(3)  勝利数ランキング([地]を除く)

 1位 ヴァーミリアン   15勝

 2位 カネヒキリ     12勝

 2位 ディープインパクト 12勝

 

(4)  総賞金ランキング

 1位 ディープインパクト 1,454,551,000円

 2位 ヴァーミリアン   1,168,607,500円

 3位 カネヒキリ     851,616,700円

 

(5)  生涯レーティングランキング(牝馬は+4)

 1位 ディープインパクト 127

 2位 シーザリオ     120

 3位 エイシンデピュティ 119

 3位 カネヒキリ     119

 

(1)~(4)のランキングを3頭が独占してしまいました。それだけ、この3頭が傑出していた世代だったのでしょう。その中で、この世代のみならず日本競馬界のトップとも言えるのがディープインパクトです。史上6頭目のクラシック三冠、史上2頭目の無敗でのクラシック三冠、牡馬最多タイの中央平地G1・7勝、世界初の親仔による無敗でのクラシック三冠馬の父…、枚挙に暇がありません。興味深いトピックとしては、芝G1を7勝以上している馬の中で唯一、その7つがすべて異なるレースでの勝利ということでしょう。また、種牡馬としては2024年5月現在G1馬頭数51、G1勝利数84(ともに海外調教馬を除く)は父サンデーサイレンスを抜いて史上最多です。なお、まだ制していないG1は芝では高松宮記念のみで、ダートは地方交流を含めて1つも勝てていません。残された僅かな世代での達成はなるのでしょうか。

 

そのディープインパクトと同じ金子オーナーの馬ということもあり、「砂のディープインパクト」とも言われていたのがカネヒキリです。3戦目の未勝利戦で初めてダートを走り7馬身差の圧勝をしたところから、ダートの快進撃が始まります。そして、途中屈腱炎による2年以上の休養を挟みながらも、7つものG1タイトルを重ねました。また、屈腱炎からの復帰戦である6歳時の武蔵野Sを除けば、国内のダート戦では1度も馬券圏内を外したことがなく、とても堅実に走っていました。

 

そのカネヒキリと同じくダートで活躍したのがヴァーミリアンです。2歳時はラジオたんぱ杯2歳Sを制するなど芝で活躍しクラシックを目指していましたが、皐月賞12着をはじめ芝の重賞で2桁着順が続いたことから3歳時の秋口からダートへ転向します。そして達成当時は最多となるG1・9勝を積み上げました。その他にも7年連続重賞勝利、5つの競馬場でのG1勝利など、最多記録(タイ)をいくつも達成しています。ただ同世代のカネヒキリにはG1で5回戦って、1度も勝つことができませんでした。

 

芝ではディープインパクト以外、複数の芝G1を勝利した牡馬は現れませんでしたが、レーティングでエイシンデピュティがランクインしています。遅咲きの馬で、オープン入りは5歳の3月でした。オープン入り後は重賞勝利を3つ重ね、迎えた6歳時の宝塚記念で念願のG1勝利を飾ります。レーティング119はこのとき得た評価です。

 

最後に、牝馬で唯一ランクインしたのがシーザリオです。日本のオークスを制覇した後米国に渡り、アメリカンオークスを制します。この勝利はハクチカラ以来46年ぶりの米国での勝利だっただけでなく、父内国産として初の海外G1制覇、3歳馬による初の海外競馬勝利となり、歴史の扉を開いたと言っても過言ではないでしょう。また、母としても3頭のG1馬を産み、そのうちの2頭は種牡馬としてもG1馬を輩出するなど、これからも彼女の名前は多くの馬の血統表に刻まれることでしょう。なお、レーティング120はアメリカンオークスにおいて4馬身差の圧勝をしたことで評価された数値です。

 

本日はここまでです。