EP6第13章 RESTART
ミッション名:誓い
---ロイエ地下聖堂・最下層---
[集めた記憶の碑石が祭壇を上がっていく]
[祭壇上で記憶の碑石が眩く光り、小さなモンスターと大きな記憶の碑石が現れる]
セル「…よぉ、兄弟。記憶の碑石集めは順調そうだな」
ヨシュカ「…セル」
セル「見ろよ、この見事な輝きを!ようやくここまで修復できたぜ。我ながらよく、あんなにバラバラだった欠片同士をまとめられたもんだ。これなら記憶の碑石本来の力を発揮できるぜ」
[①も②も同じ会話]
ヨシュカ「…気になってはいたんです。普通の人間が触れれば、力に飲み込まれてしまう。その記憶の碑石を何故あなたが扱えるのか…」
ヨシュカ「聖隷セル…あなたは、ケルトイですね。」
ヨシュカ「神となったあなたはここでリヒトと知の女神ソフィスの力によって封印された。そして長い間、封印されていたあなたはボクの神の力によって目覚めたんだ!」
セル「クク、クククク!ようやくか。気付くのが遅いぜ、兄弟」
ケルトイ「過去の世界は楽しかったか?」
ケルトイ「まあ、その顔を見る限り、あまり気分のいいものではなかったようだがな」
ヨシュカ「ボクたちが集めていた記憶の碑石はただの石ではない。あれは全て、あなたが奪われていた力だったのですね」
ケルトイ「ご名答!ソフィスの奴、俺が封印から解き放たれた時に力が籠もった碑石が散り散りになるよう細工をしていたらしいな。それにしても、よくこれだけの記憶の碑石を集めてくれたもんだ。碑石に吸収された大地に刻まれた記憶も取り込む事で、前以上の力がみなぎってくる。これでようやく、目的を果たせるぜ」
ヨシュカ「まさか、まだ諦めていなかったんですか!?」
ケルトイ「俺も最初は諦めかけたさ。力を奪われたあの姿じゃあ俺はただの非常食…弱小モンスターだからな。だが、本来の力を手に入れた今なら!」
ケルトイ「俺を止めるつもりか?無駄だぜ!神の力を取り戻した今の俺なら、世界中の記憶を吸い出す事ができる。各国の首領がどんなに頭を悩ませても、なす術なく世界は全て白紙に還る」
ヨシュカ「セル…いや、ケルトイ!落ち着いてください!あなたのそれはもはや世界の為じゃない!自分の復讐の為じゃないですか!復讐の為にウラドゥームの…スピカさんの力を使っても彼女たちは喜びません!それどころか…」
ケルトイ「それじゃあお前はこのままでいいっていうのか!?今の奴は知らないんだ!改変された歴史に隠された真実を!過去の惨劇を知らない奴らになにを変えられるっていうんだ!この世界に未来なんてないんだよ!」
ヨシュカ「例え神々が歴史を変えようとも、ボクたちは身を持って知っています!あんな悲しい事が二度と起こらないよう、ボクたちなら導けます!ケルトイ、過去ではなく未来を見ましょう。きっとスピカさんも自分の代わりに未来を生きて欲しいと望むはずです!」
冒険者[喜ぶエモート]
ケルトイ「俺は…」
[ケルトイに異変が起きる]
ヨシュカ「ど、どうしたんですか!?」
ケルトイ「は、はは…まずいな。力を一気に吸収したせいで、力が抑えきれねえ。大地に込められた記憶が俺に流れ込んでくる!」
ヨシュカ「ケルトイ!気をしっかり持ってください!ケルトイ!!」
[記憶の碑石が赤色に変わる]
ヨシュカ「そんな、ケルトイが記憶の碑石に取り込まれて…!冒険者さん、どうしましょう!」
[①も②も同じ会話]
冒険者[喜ぶエモート]
ヨシュカ「…ケルトイを救うには、彼から再び力を取り除くしか方法はないようですね。行きましょう!」
---新しいミッションが開始されました---
ヨシュカ「ケルトイを救う事ができるのは、ボクたちしかいません!行きましょう。彼の記憶の中へ!」
【…これ以上、先に行くと引き返せない気がする】
[選択肢]
①記憶の中に入る
②まだ準備ができていない
[①の場合]共通文へ
[②の場合]
[同じ選択肢を選び直し]
---ロイエ地下聖堂・最下層・白紙の世界---ヨシュカ「ケルトイ!」
ケルトイ「…俺はあいつを救えなかった。それどころか、果たすべき約束も俺は果たせなかった!」
ケルトイ「ううううぅ、憎い…この世界を壊す神が、人間が…!!」
[ケルトイが禍々しい竜へと変貌する]
ヨシュカ「ケルトイ!ボクたちが必ず元に戻してみせます!」
[魔神ケルトイと戦う]
ヨシュカ「碑石の力が強大過ぎる…このまま力任せに暴れたら、ケルトイの身体がもたない!冒険者さん、ボクに任せてください!ボクが…ケルトイを封印します」
ヨシュカ「ケルトイの心は怒りに満ちている。きっとその感情に呼応するように、大地に残された怒りの記憶が暴走しているのです。怒りを鎮めるにはもう、こうするしかない!」
[突如、スピカが現れる]
ケルトイ「スピ、カ…!」
[スピカが魔神ケルトイに寄り添うと、小さなモンスターのセルの姿に戻る]
ヨシュカ「ケルトイ。ボクの力であなたを深い眠りに落とします。どうか安らぎとまどろみの中で、幸福な夢を見てください」
ケルトイ「…次にオレ様が目覚めた時、この世界がどうなっているか見物だな」
ヨシュカ「約束します。次にアナタが目覚めるまで、必ず世界をよいものにしてみせると!」
ケルトイ「はは、それは…起きるのが楽しみ…だ……。」
[現代に戻る]
---ロイエ地下聖堂・最下層---
ヨシュカ「ケルトイ、おやすみなさい。また会いましょう」
ヨシュカ「これで世界の危機は去りましたね。ですが、これから忙しくなりますよ。この世界を良い方向に導くと、ケルトイと約束したんです。二度と過去のような惨劇が起きぬよう、ボクたちが皆を導きましょう!」
冒険者[喜ぶエモート]
ヨシュカ「そうと決まれば早速ダルカンへ戻りましょう。協議会に乗り込んで、僕たちの意見を各国の代表に伝えなければ!」
[ヨシュカはダルカンへと移動を始める]
ヨシュカ「ほら、冒険者さんも早く!」
冒険者[ヨシュカの後を追う]
---ミッションが終了しました---
--- Thus Ends the Legend of EP6 ---
---後日談---
---バイルーンの街---
アレン「過去を視る記憶の碑石、謎のモンスターに天界大抗争という神話の裏で戦った少年少女の物語...なるほど、長年されていたこの地下聖堂には我々が想像もつかないほど壮大な秘話が残されていたのですね。あぁ、すばらしい!これは調査のし甲斐がありますよ!」
ローイ「あはは。アレンさん、さっきから興奮しすぎ。冒険者さん、アレンさんの護衛と地下聖堂の調査はダルカンの魔法研究院の調査隊が来るまでの間、武装キャラバンが引き継ぐよ。」
ヨシュカ「あの...この杖も調査対象になるのでしょうか?返す約束をしてもらえるのであればお預けします。でも、できるだけ早く返してくださいね。」
アレン「そんな滅相もない!確かに、その杖は神々の力を宿した歴史的価値のある品物ですが...冒険者さんの話を聞いた手前、お借りする訳にはいきませんよ。その杖は世界の安寧を祈り続けた少女が未来の希望に託したもの。それはあなた様が持つべきです。」
ヨシュカ「そうですか...わかりました!」
ローイ「そういえば...地下聖堂の調査隊を編成していた時、ティリア姉さんが冒険者さんたちを探してたよ。なんだがすごく慌てた様子だったなぁ。」
ヨシュカ「お姉さんが?分かりました。冒険者さん、行ってみましょう。」
--- To Be Continued in Episode 7 ---