EP6第8章 ゴッズボード
ミッション名:『神』
---ベルノ花原---
[一度その場を離れ、再びベルノ花原に戻ってくる]
[記憶の碑石が落ちている]
セル[記憶の碑石を収納する]
ヨシュカ「…倒れていた戦士たちやサチュルたちの姿が見えませんね。大地の民たちが亡骸を運んだのでしょうか。だとしたらイデアウスは…」
セル「これは過去の記憶での出来事だ。お前が思い悩む必要はない。用は済んだ。行くぞ。」
---エリウム遺跡---
ヨシュカ「ここは本来、水と花に囲まれた綺麗な街だったんですね。なのに今は砂漠に埋もれて、見る影もないなんて…」
セル「砂の上の城はもろく崩れやすいとはよく言ったもんだ。里の連中は、指導者の消えた里を見捨てて散り散りに去っていったんだろうよ。さて、名残惜しんでる暇はねえ。次の場所を探しに行くぞ。」
ヨシュカ「…あんな事があった後なのに、よくそんな事が言えますね。」
セル「おい、どうした。行くぞ。」
ヨシュカ「…本当に記憶の碑石は集めないといけないのでしょうか?」
セル「はぁ!?なに言ってるんだ!?」
ヨシュカ「だって…あんな悲しい出来事がなかった事になるのなら、全てをなかった事にした方が…!」
[選択肢]
①彼女たちの事を忘れないであげよう。
②現実を受け止めて先に進もう。
[①も②も同じ会話]
ヨシュカ「いえ、なんでもありません。忘れてください。」
セル「……」
声「…冒険者さん。」
ヨシュカ「あなたはダルカンの…」
ディエット「事情は聞いているわ。あなたたちが最近、イルーナ各地を回って、突然出現した謎の石柱を壊して回っているって。わたしも冒険者さんの力になりたくて、そういったものがないか調べてみたの。そしたら…」
セル「! 見つけたのか!」
ディエット「ダルカンの首都エルバン…そこで今まで見た事がない石柱を見つけたわ。」
セル「よぉし、それだ!次の目的の場所は分かるよな?行こうぜ、兄弟!」
冒険者[喜ぶエモート]
ヨシュカ「あっ!待ってくださいよ!」
[冒険者たちは首都エルバンに向かう]
[ディエットが取り残される]
ディエット「…まだ話す事があったのに。」
---首都エルバン---
冒険者[記憶の柱に触れる]
幻[松明を持ったサウロが映る]
声「人の話は…最後まで聞くべき。」
ヨシュカ「うわぁ!?」
セル「ぎゃっ!」
ディエット「失礼よ…人の顔を見て、驚くなんて。」
セル「き、急に背後から出て来るな!ビックリするだろ!」
ヨシュカ「いつの間にボクたちの背後に…」
ディエット「私はダルカン王家に代々仕えてきたアサッシンよ。このくらい造作もないわ。」
冒険者[呆れるエモート]
ディエット「冒険者さん、この石柱にはもう触れた?あなたたちに会う前に私も触れてみたのだけど、知らない場所の、知らない記憶が頭を過ぎった…これはただの石柱ではないのでしょう?これはどういう事なの?」
冒険者[悔しがるエモート]
ディエット「…そう理解したわ。この石柱をこのまま放置していたら、世界が大変な事になるのね。あなたも厄介な事件に巻き込まれたわね。いいわ、私も協力する」
ディエット「それと…この石柱の記憶で見たもの…見覚えがあるわ」
セル「本当か!?」
ディエット「男が持っていた緑色の松明…あれはダルカンの祭典で使われていた導きの松明という特別なものなの。でも、今は火種にしていた特殊な材料がなくなってしまって、その綺麗な炎を見る事もなくなってしまったけれど…」
ヨシュカ「そんな!それじゃあその松明はもう手に入らないのですか!?」
ディエット「そうね…でも、もしかしたらあそこなら…ル・タートンに行けばなんとかなるかも…」
セル「ル・タートン?あぁ、前にも行った辺境の大陸か。」
ディエット「あの大陸には、イルーナでは枯渇してしまった資源があるはず。材料を手に入れる事ができれば、導きの松明を再現する事ができる、かも…」
ヨシュカ「なるほど…そうと分かれば、話は早いですね。行きましょう冒険者さん。」
---ミッションが更新されました---
---ディーオス集落---
マルチ「そんなに慌ててどうなされたのですか?私になにか用ですかのぅ?…導きの松明?ホッホッホ。まさかアナタの口からその言葉が出てくるなんて夢にも思いませんでしたのぅ。えぇ、存じておりますとも。あの眩しいほどの煌きは、今でも鮮明に私の脳裏に焼きついております。あれは確か…そう、私の髪と髭にまだツヤがあった頃…」
マルチ「おやおや、話し込んでしまいましたのぅ。歳をとると時間の感覚がなくなって困ります。さて…一体なんの話をしていましたかのぅ?おぉ!そうでしたそうでした、導きの松明が作りたいというお話でしたのぅ。確かに、このル・タートンにある材料を使えば、導きの松明を再現できます。ですが、今はル・タートンとイルーナ本土…互いの大陸の未来を決める大事な協議の真っ最中、その間に資源を使ったとなると、少々ややこしい事になってしまいますのぅ。あのお方に迷惑はかけたくありませんし…」
マルチ「うむむ、どうしてもというのなら、依頼を引き受けてはくれませんかのぅ。実は最近、この村の近くでモンスターが巣を作り始めてしまいまして。村の安全を守る為に、一役買ってはくれませんかのぅ?」
【ブルアーペ 5体】
【ラムッカ 5体】
---ミッションが更新されました---
冒険者[頼まれた敵を倒す]
マルチ「村の周囲にいたモンスターの気配が消えましたのぅ。どうやら依頼をこなしてくれたご様子。いいでしょう、アナタの誠意に感謝を込めて、導きの松明を差し上げましょう。ほっほっほ。実は大事にしまっていたものがありまして…どうかこの導きの松明をアナタの旅に役立ててくだされ。」
【導きの松明を手に入れた!】
---ミッションが更新されました---
---首都エルバン---
冒険者[記憶の柱に触れる]
[選択肢]
①記憶の中に入る。
②まだ準備ができていない。
[①の場合]共通文へ
[②の場合]
[同じ選択肢を選び直し]
---シュオール街---
ヨシュカ「ここは…元の街並みと変わらないようですね。」
セル「おいおい、ここは過去の世界だぞ。足元をよく見てみろ。」
ヨシュカ「…! 普通の地面ですね!」
[選択肢]
①エルデンバウムが崩壊する前なのか
②昔は木の下に街があったんだね
[①も②も同じ会話]
ヨシュカ「…強いエネルギーを感じます。どうしたらこんなに巨大な大樹に成長するのでしょうか?」
サウロ「それはこの土地が特別だからだよ。」
サウロ「やぁ、冒険者。君もここに辿り着いていたんだね。」
ヨシュカ「あなたたちがこの街に来たという事は、ここがあなたの目的地…故郷なのですね。」
サウロ「あぁ、ここが俺の故郷…黄金の街シュオールだよ。」
メイジー「黄金!?という事は…ここにお宝があるの!?ふふふ、君を信じてついて来た甲斐があったよ!」
サウロ「期待しているところ悪いけど、君が思っているようなお宝はこの街にはないよ。この街の周囲にそびえ立つ黄金の大樹があるだろう?あの大樹はエルデンバウムといって、俺たちの街の御神木なんだ。大人たちは皆、エルデンバウムがあるからこそ、安全に暮せると言っているよ。」
メイジー「ふぅん…大きくて立派な大樹だっていうのは分かるけど、どうしてそれだけで御神木と言われてるのさ。そう言われるだけの理由はなに?」
サウロ「え…えぇっと、それは…」
声「それは…御神木を通して、私たちが恩恵を受けているからですかのぅ。」
メイジー「うわぁっ!?」
サウロ「ま、マルチ!?」
マルチ「ホッホッホ。驚かせてしまったようですのぅ。いやはや申し訳ない。子供心が忘れられない性分でして。」
[選択肢]
①ビックリした!!
②こここ、この位平気だよ!
[①の場合]マルチ「ホッホッホ。人生は驚きと愉楽に満ちたりてこそ、ですからのぅ。」
[②の場合]マルチ「ホッホッホ。肝の座っているお方だ。アナタは将来、大物になるやもしれませんのぅ。」
グリフィス「気配がまるでなかった…」
サウロ「マルチ、君がどうしてここに?」
マルチ「ホッホッホ。若の方こそ、いつの間に街へ戻ってこられたのですか?継承の儀式を放棄しどこへ行ってしまったのかと、皆、心配しておりましたぞ。」
サウロ「それは、えっと…」
メイジー「あの〜、さっきからおかしなタンゴがチラホラ聞こえるんだけど、継承?若?一体どういう事なの?」
サウロ「あー…」
サウロ「ホッホッホ。若、もしや自分の素性を明かしていなかったのですか?若はこの街の領主、ダルカン様のご子息なのですのぅ。」
メイジー「え、ええええぇ!?」
ヨシュカ「そうだったんですね。確かに、旅人にしては身なりが整っていると思っていましたが…」
セル「…という事は、爺さんもただの爺じゃねえって事か。」
マルチ「ホッホッホ。私はしがない世話好き爺ですよ。しかし、そうですのぅ…私の家系は代々領主様の警護をしておりましてのぅ。少し前までは若の身辺警護を務めておりました。」
メイジー「そんな…サウロがこんな大きな街の領主の息子?そんな、そんな…」
サウロ「今まで黙っていてごめん。家の話をしたら、距離を置かれてしまうと思って…」
メイジー「もっと早く分かっていたら、金銭を絞れるだけ絞ったのに!」
サウロ「…うん。本当に言わなくてよかった。」
マルチ「それにしても…幼い頃からあれだけ勉学に励んでいたというのに、長い旅の間にエルデンバウムの由来さえ忘れてしまうとは…これは一から教えなければいけませんかのぅ。」
サウロ「い、いや話が長くなるのはちょっと…それよりも!マルチ、ここでなにか変わった事はないか?」
マルチ「変わった事ですかのぅ。ふむ。これといって思いつきませんが…どうかなされたのですかのぅ?」
サウロ「実は…」
[サウロが訳を話す]
マルチ「なるほどなるほど…街の外ではそのように恐ろしい事が。世界規模の大戦争を止める為に、イルーナ12神を統括する天神の手がかりを探しに戻って来たと…」
サウロ「そうなんだ。ここまで様々な場所を巡ったけど、天神アルマスの手がかりだけは一向に見つからなくて…マルチ、なにか知っている事はないかい?」
サウロ「すでに戦火は世界中に広がりつつある。この街もいつ巻き込まれるか分からない。俺はこの街が炎に包まれる光景なんて見たくない!お願いだマルチ、知っている事があれば、俺たちに教えて欲しい!」
マルチ「…ホッホッホ。まあまあ、長旅の疲れもあるでしょう。若がいなくなってから、この街も随分と変わりました。少し身体を休まれてはどうでしょうかのぅ?」
サウロ「マルチ!」
[マルチはサウロの声を無視して教会へ行ってしまう]
---ミッションが更新されました---
---シュオール教会---
マルチ「ここが街の教会です。奥にあるのが、私たちが信仰している神を模した彫刻ですのぅ。」
ヨシュカ「彫刻…人をかたどったものではないようですね。」
マルチ「ホッホッホ。まるで神を見た事のあるような口振りですのぅ。神とは、天上の世界で我々を見守ってくださる慈悲深き存在と、我々は認識しておりますのぅ。」
シスター「マルチ様!ようこそお越しくださいました。今日はお祈りですか?それともお薬の処方を…」
サウロ「やぁ!シスター、久しぶり。」
シスター「まぁ!本当にサウロ様なのですね!お久しぶりです。しばらく見ない内に大きくなられて…そちらの方々は?」
冒険者[頷くエモート]
ヨシュカ「こんにちわ。ボクはヨシュカと言います。ボクの頭の上にいるのはセル。隣にいる人は冒険者とメイジー。サウロと一緒に旅をしています。」
シスター「サウロ様のお知り合いの方でしたか。ようこそ、シュオール街へ。私はこの教会でシスターを務めているレーゼと申します。どうぞお見知りおきを。」
冒険者[喜ぶエモート]
マルチ「ほっほっほ。ところで…奥にあるのはウォーグヴェルではないですかのぅ?」
サウロ「ウォーグヴェル!」
メイジー「彼はサウロの知り合い?」
マルチ「あの男はウォーグヴェルといいましてのぅ。若の幼馴染で、この街の隅にある館で宗教学を専門に研究している学者です。それにしても、またここに来ていたのですかのぅ…」
レーゼ「いつの頃だったでしょうか…ウォーグヴェルさんはこの教会に訪問されては、ああやって懺悔をするように祈りを捧げられています。」
ウォーグヴェル「…サウロ?その声はサウロか?」
サウロ「ウォーグヴェル、こうやって話すのは久しぶりだね。」
ウォーグヴェル「……」
サウロ「大丈夫かい?見ない内に随分とやつれたようだけど…」
ウォーグヴェル「…まだ辿り着けないのか。あぁ、神よ。いつになったら私は…」
[ウォーグヴェルが立ち去っていく]
サウロ「お、おいウォーグヴェル?」
メイジー「感じ悪いなあ、なんだったんだろう。」
レーゼ「いつもあの調子なんです…神父様なら、ウォーグヴェルさんのお悩みを解決に導いてくださると思うのですが…あのお方はしばらくの間、留守にすると街の外へ…私ではウォーグヴェルさんのお力にはなれなくて…」
マルチ「ホッホッホ。まあ気を落とされますな。ウォーグヴェルは聡明で思慮深い。研究に息詰まってしまったゆえの行動でしょう。しばらくすれば、落ち着くでしょう。」
レーゼ「そうだといいのですが…」
---ミッションが更新されました---
---シュオール街---
サウロ「マルチ!」
マルチ「ホッホッホ。見つかってしまいましたか。どうですか若、久々の故郷を堪能できましたかのぅ?」
サウロ「話をはぐらかさないでくれ。こうしている間にも、刻一刻と戦況は変化している。悠長に思い出に浸っている暇なんて俺たちにはないんだ!」
マルチ「…せっかちな方ですのぅ。ですが、仕方ありませんか。今から若にお伝えする事は、若がお父上から領主の座を継承されてから口伝される話なのですが…そんな真剣な目をされてしまっては、私も言わざるをえませんのぅ。」
サウロ「! それじゃあ!」
マルチ「…その昔、領主様は民を率いて、新天地を探しておられました。長い長い旅の最中、空から声が聞こえて来たそうです。」
ヨシュカ「声?」
マルチ「その声に導かれるまま、川を越え、谷を越え、ついに領主様はこの土地を見つけたのです。そこで領主様は初めて、自分を導いた偉大なる存在と対面した…」
メイジー「まさか、その偉大な存在って…!」
[選択肢]
①天神アルマス!?
②サウロの父親は天神と面識が…!?
[①も②も同じ会話]
マルチ「神は領主様とその民たちが入信する事を条件に、この地へ住む事を許した…だからこの街では、エルデンバウムを神の恩恵の証として崇めているのですのぅ。」
サウロ「本当に天神アルマスがここにいるのか…一体どこに行けば会えるんだい?」
マルチ「ホッホッホ。では若、こちらの品をお持ちくだされ。」
【サウロはマルチから導きの松明を受け取った!】
ヨシュカ「あ!それは…」
メイジー「なになに?お宝!?」
マルチ「それは導きの松明と言いまして、持ち主を目的地まで導くといわれる特別な松明ですのぅ。」
メイジー「へぇー…これで商売できたら、一体いくらになるのかな?」
サウロ「メイジー…」
マルチ「ホッホッホ。残念ながらこの松明は売り物ではなければ、材料を教える訳にもいきませんのぅ」
サウロ「それで、これをどうすればいいんだい?」
マルチ「松明を持ったまま、エルデンバウムの根本に近付いてくだされ。」
サウロ「こ、こうかい?」
[祠への入口が開く]
マルチ「ここは領主様と領主様の血縁者が導きの松明をかざす事によって祠への入口か開くようになっておりましてのぅ。私も中に入るのは初めてです。充分足元に注意したくだされ。」
---ミッションが更新されました---
---天の祠---
マルチ「着きました。ここが祠の最奥ですのぅ。」
メイジー「随分と殺風景な場所だね…ん?あれは…」
ヨシュカ「!? 急に光が!」
セル「こいつは…以前、知の女神がいた知識の会堂で使われていたものと同じやつだ。これを使えばもしかして…」
[選択肢]
①天神アルマスに会えるかも!
②天界への入口だ!
[①も②も同じ会話]
メイジー「ついに天神アルマスに会えるんだね。ドキドキして来たよ!」
サウロ「…メイジー、君はマルチと一緒にここに残ってくれないか?」
メイジー「は、はあ!?ここまで来てなにを言ってるのさ!」
サウロ「ここから先は本当になにがあるか分からない。もし君が危険な目にあった時、俺は君を守れるかどうか…だから、シュオール街で待っていて欲しいんだ。」
メイジー「…分かった。ただし、なにかあったらすぐに戻って来る事!君にはまだわたしのボディガードとしていっぱい働いてもらうんだから!」
サウロ「マルチ、メイジーの事を頼めるかい?」
マルチ「ホッホッホ。おまかせください。」
声「俺も、行く。」
グリフィス「ストーミア様に、お前たちを手伝えと言われた。」
サウロ「…ありがとう。君たちがいてくれた方が俺も心強いよ。」
[記憶の碑石が出現する]
セル[記憶の碑石を収納する]
セル「よぉし、食うもん食ったし、オレ様たちは帰ろうぜ〜」
ヨシュカ[セルに近付く]
セル「ぐぇっ!?」
ヨシュカ「このまま帰るなんてボクが許しません。サウロがこれからなにをするのか見届けないと!」
サウロ「それじゃあ行こう!」
冒険者[喜ぶエモート]
---ミッションが更新されました---
---天界の間(暗)---
ヨシュカ「空気が冷たい…シュオール街とは大違いですね。ここは本当に神の領域なんでしょうか?」
グリフィス「…なにか、来る。」
サウロ「!?」
モンスター「…私はアヌビテス。神聖なるこの地を荒らす侵入者に神罰を下す。さあ、跪け!」
[アヌビテスを倒す]
サウロ「…ふぅ。まさか急に襲われるなんて思いもしなかったよ。」
ヨシュカ「正式な手順を踏まずに侵入したものを問答無用で排除する…優秀な門番ですね。」
声「……ほう、アヌビテスを倒したか。」
グリフィス「……!」
サウロ「誰だ!!」
[辺りが一瞬で明るくなる]
アルマス「我が名はアルマス。天空の覇者にして万物の始まりを司るイルーナ12神の主神だ。」
サウロ「ようやく、ようやく会えた…!」
アルマス「そなたたちのここまでの行動、全て見させてもらったぞ。よくぞ余の元へ辿り着いたな。褒めてつかわそう。」
サウロ「天神アルマス…どうか俺たちの話を聞いて欲しい。実は…」
アルマス「断る。」
ヨシュカ「えぇ!?ま、まだなにも言っていませんよ!」
アルマス「そなたたちと話す事はなにもない。即刻、ここから立ち去るがいい。」
サウロ「待ってくれ!俺たちの事を見ていたのなら、この世界に起きている事も知っているはず…あなたがいなければ戦争は終わらないんだ!これ以上、戦争の犠牲を増やさない為にも、オリティウスとオブリガウスの戦争を止めて欲しい!」
アルマス「何故、戦を止める必要がある。ここで止めては、全てが無駄になってしまうだろう。」
ヨシュカ「…は?」
セル「……」
サウロ「…まさか、あなたはこの争いを黙認していたのか?イルーナ12神の…この世界の主神でありながら、地上で人々が苦しみ、死んでいく姿をただ見ていたのか!?」
アルマス「ここ数百年の間に、生物は…特に人間は数を増やし過ぎた。人間はどこまでも欲深く、我が物顔で世界を闊歩し、我々が創造した世界を破壊し、汚染した。それらは全て、神を冒涜する許されざる行為だ。この戦争を機に、余は優れた人間を厳選する。全ては世界を新たな時代へ導く為。ふるいをかけ終わるまで、余はここから動くつもりはない。」
グリフィス「…その代わりに、自分の徒を、戦場に送ったのか。」
ヨシュカ「!? まさか、マルテとサチュルを殺した…白服の男が言っていた、偉大なる神って…!!」
アルマス「ほう…流石は余が見込んだ男だ。自分の務めを遂行しているようだな。神の武器は人間の手に余る存在だ。神と同等の力など不要。人間は我々の庇護の下で暮すべきだ。」
サウロ「あなたは…正気でそれを言っているのか!?今までどれだけの犠牲が出たと思っている!炎の民や大地の民、マルテやサチュルも!本当なら皆、平和に暮らしていたはずなのに…皆、死ななくてもすんだはずなのに!」
セル「……」
サウロ「…あなたには失望した。あなたは俺たちの神に相応しくない!冒険者、こうなったら今すぐにでも神々にこの事を知らせよう。俺たちの全身全霊をかけて戦争を止めよう!グリフィス、天空の方舟を呼んでくれ。」
グリフィス「……ん。」
[サウロが魔法陣に飛ばされる]
アルマス「余の意に沿わない者は必要ない。あの男は余の創造した異空間に封じ込めた。永遠に続く無の世界を彷徨うがいい。」
ヨシュカ「これが…神の行いだというんですか?こんな酷い事が、神だからという理由で許されるんですか?そんな、そんなの…」
セル「…なにを言っても無駄だ。今まで会って来た神々は比較的話が通じる奴だったが、この神様は駄目だ。自分の理想を実現させる為にどんな犠牲もいとわないエゴイストだったようだ。」
ヨシュカ「…このっ!!」
セル「あ、おい待て!」
[ヨシュカもサウロと同様に飛ばされる]
アルマス「口外する事は許さん。もし、そなたたちがこの事を口に出そうものなら…あの男たちと同じ末路を辿る事になるだろう。」
[辺りが暗くなりアルマスは消える]
セル「…クソッ!」
---ミッションが終了しました---