EP6第7章:砂上に咲くいちしの花/ミッション名:救済者 | 大福のイルーナ戦記

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 EP6第7章 砂上に咲くいちしの花 

ミッション名:救済者
---エリウムの里---

メイジー「ようやく帰って来た!待ちくたびれたよ!」


サウロ「ただいまメイジー。文句を言う割には、随分とご満悦じゃあないか。」


メイジー「ふっふっふ。この里は珍しいものだらけだったよ!見てこのカバン!こーんなに買っちゃったよ!」


サチュル「あなたがサウロと一緒に旅をしているという子?ふーん…」


[メイジーとサチュルが静寂の中で睨み合う]


メイジー「…サウロ、この子が君の探していた女の子?」


サウロ「え、えぇっと…」


ヨシュカ「な、なんですかこの重い空気。」


セル「あれだ、関わるな。今だけオレ様たちは空気だ。」


サチュル「ふーん、まあいいわ。それより早く、おじいちゃんの所へ向かいましょう。早くあなたたちの事を紹介したいし。」


メイジー「なっ!」


サチュル「あぁ、部外者のあなたは来なくていいわよ。思う存分、里を楽しんで。」


[サチュルが即刻、エルダスの元へ向かう]


[メイジーは無言で立ち尽くしている]


---新しいミッションが開始されました---

メイジー「あの子がサチュルなんだね。神の武器を持っている以外は普通の女の子に見えた。リヒトもケルトイもそうだけど、年端もいかない子を戦場に出すなんて、本当に神様たちの考えは分からないな。あぁ、こんな話はいいから、早く行ってきなよ。わたしはここで待ってるからさ。部・外・者は!行かない方がいいんでしょ!」

---アースガーデン---

サチュル「着いたわ。ここが最上階よ。」


セル「ふぅー、やっとか。待ちくたびれたぜ。」


ヨシュカ「あなたはボクの頭の上で休んでいただけでしょう!」


サチュル「おじいちゃん、お客様を連れて来たよ〜」


[椅子の上のぬいぐるみが巨大化し、動き出す]


ヨシュカ「ぬいぐるみが大きくなった!?」


[サウロが剣を抜く]


サウロ「可愛い見た目に反して、どうやらやる気らしい。愛玩動物をいじめる趣味はないが…しょうがない。」


[巨大なぬいぐるみを倒す]


[ぬいぐるみの大きさが元に戻る]


セル「脅かしやがって…一体なんだったんだ?」


ヨシュカ「も、もう動きませんよね?」


[ぬいぐるみがサチュルと男の方へ歩いて行く]


サチュル「ふふふ、なかなか面白かったわよ。」


サウロ「…サチュル。」


サチュル「あたしじゃあないわよ?イデアウスがどうしてもっていうから…」


[選択肢]
①どこかで見た気が…!
②目は見えているの?


[①も②も同じ会話]

イデアウス「ようこそ流浪の旅人。私は思創神イデアウス。地の神エルダス様の副神を務めている者だ。どうかな?お近づきの印にもう一曲。」

セル「いらねえよ!」

サウロ「随分と変わった神だね。」

ヨシュカ「副神は皆あんな感じなのでしょうか。」

サチュル「ふふ、イデアウスは音楽家なの。素敵な音色であたしたちを元気にしてくれるの。」

セル「それで?地の神ってやつは一体どこにいるんだ?」

声「オホン!」

[いつの間にか椅子に老人が座っている]

サウロ「あ、あなたが地の神エルダス?」

エルダス「我は広大なる大地を司る神エルダス。イルーナ12神に名を連ねる神の一柱。おぬしらが奔走する姿は見させてもらった

。まずは神殿の頂上まで到達できた事への賞賛を送ろう。」


サチュル「これくらい簡単に登れるわ!おじいちゃん、神様なんだからもっとも一っと高い塔を建てた方がいいんじゃない?」


エルダス「サチュルよ。今から大事な話をしようとしているのだ。そのおじいちゃん、と呼ぶのはやめてくれんか?」


サチュル「えぇ?おじいちゃんはおじいちゃんでしょう?今更変えようがないじゃない。」


イデアウス「まあ、いいじゃあないですか。ここは素直に愛する孫娘が訪れた事を喜びましょう。」


エルダス「して、来訪者よ。なにゆえこの塔へ訪れたのだ?用もなくここまで来る物好きもいないだろうて。」


サウロ「俺は知の女神ソフィスの使者です。今、義の神オブリガウスと戦の神オリティウスの戦争が始まろうとしているのはあなたもご存知のはず。しかし、その影で対立するあなたが率いる大地の民と火の神が率いる炎の民の抗争も起きているその事について話をさせてください。」


エルダス「……」


サウロ「俺は両方の民から話を聞いて、この戦争には互いの意見の相違によって起きたものだと推察します。その証拠に、サチュルは炎の民を襲った記憶がないと言った。」


サチュル「だから!あたしがそんな事する訳ないでしょう!あっちが先に仕掛けてきたの!」


サウロ「炎の民の長も同じ事を言っていた。どちらかが嘘をついている、とも考えにくい。これは第三者がなんらかの手段をもって二つの里の争いを誘発させた...とは考えられませんか?」


ヨシュカ「誰かが炎の民と大地の民が戦うよう誘導した?そんな事をできる人間が、この世に存在するんですか!?」


セル「この時代の人間にそんな力を持った奴なんていねえよ。人間には、な。」


イデアウス「もしや君は、その第三者をボクたち神だと言いたいのかな?」


サウロ「…それ以外に思いつかない。けど、もしそうじゃないのなら!炎の民との会合の場を設けて欲しい!今は各自で火花を散らすよりも、義の神オブリガウスと戦の神オリティウスとの戦いを共に止めてもらいたい!」


[エルダスは首を横に振る]


エルダス「悪いが、それはできん。」


ヨシュカ「!?」


サウロ「何故だ!このまま戦争が始まれば、多くの犠牲が出る!あなたを崇拝する大地の民たちが血を流さずに済むのなら、それでいいだろう!」


エルダス「……」


サチュル「まあまあ、二人共!心配しなくても炎の民なんてあたしがすぐに倒しちゃうからさ!」


イデアウス「流石は麗しのサチュル!君の手腕なら炎の民との戦争にも勝利できるはずさ!サチュル、君の為に心を込めて作曲した曲を今こそ披露しよう。聞いてください、愛しのミーツェ。」


[選択肢]
①元気の出る曲だ!
②闘志がみなぎる曲だ!


[①も②も同じ会話]

冒険者[拍手エモート]

サチュル「ありがとうイデアウス!勇気が出て来た!あたし、頑張るわ!」

サウロ「サチュル、話を聞いてくれ!この戦争は明らかにおかしい!ここは武器を収めてくれ!」

サチュル「サウロ、あなたがなにを心配しているのか分からない。それに、今更立ち止まれないわ。ここで戦うのを止めるという事は、おじいちゃんや里の皆の顔に泥を塗るのと同じ。あたしはそんな事できない!」

ヨシュカ「な、なんですか今の音は…!」

サチュル「奴らだわ!ついにここまで来たのね。おじいちゃん、イデアウス、あたし行くわね!」

イデアウス「えぇ、ご武運を。」

エルダス「……」

[サチュルが外に向かう]

サウロ「サチュル待つんだ!行っては…」

サチュル「これは、あたしたち大地の民のプライドをかけた戦いなの。いくら君であろうと、口出しはさせない。」

サチュル「安心して。おじいちゃんからもらったこの武器にかけて、必ず勝ってみせるわ。あなたたちはイデアウスと一緒に、祝杯の準備をして待っていて!」

サウロ「地神エルダス!あなたは本当にこれでいいのか!止められるかもしれない戦争を黙認するなんて!それでもあなたは彼女たちの守護神なのか!」

イデアウス「口を慎んでもらおう、流浪の旅人。エルダス様は大地の民の力を、勝利を確信している。そしてこのボクも、サチュルを信じている。彼女が里を背負って戦うというならば、ボクたちはその意志を尊重しよう。あぁ、我が愛しの砂の姫!汝の行く末に幸あれ!砂の里に栄光あれ!」

セル「駄目だこいつ。自分の世界に心酔していやがる。」

サウロ「だめだ、まるで話にならない。とにかく、サチュルを止めよう!このまま2つの里が争う光景なんて見たくない!」

冒険者[喜ぶエモート]

エルダス「…すまない。」

---ミッションが更新されました---
---ベルノ花原---

マルテ「くそっ!なかなかやるじゃあねえか!」


サチュル「あたしの花原をこんなに荒らすなんて…無事で帰れると思わない事ね!」


サウロ「サチュル!マルテ!」


マルテ「チッ、てめえらか。邪魔すんじゃあねえぞ!俺はこいつら大地の民と落とし前をつけなきゃなんねえんだからな!」


サチュル「待っててって言ったのに!どうして来たの!?」


サウロ「二人共やめるんだ!この戦いはなにかおかしい!一度落ち着いて、冷静に話し合おう!」


マルテ「話し合うだぁ?はっ!今更そんな事できる訳ねえだろ!」


サチュル「彼と意見が合致するのは不服だけど、その通り。もう話し合いで解決できる域を超えている。ここまで来たら…」


二人「勝った方が正義!」


メイジー「もー駄目!全然話が通じない!」


セル「交戦的な奴らだな。こうなったら残る手立ては…」


サウロ「やるしかないのか…」


[冒険者とサウロは武器を構える」


[選択肢]
①マルテと戦う
②サチュルと戦う


[①の場合]
マルテ「あぁん?お前に用はねえ!邪魔するなら容赦しねえぞ!」

サウロ「なるほど。君が彼を選ぶなら、俺は彼女の相手だな。」

サチュル「ふーん…邪魔をするのね。いいわ、相手をしてあげる。」

サウロ「お手柔らかに頼むよ。」

マルテ「行くぞ!」

冒険者[マルテと戦う]

[②の場合]
サチュル「…そう、あなたも武器を向けるのね。でもいいわ。あたしもあなたと戦いたいと思っていたから!」

サウロ「なるほど。君が彼女を選ぶなら、俺は彼の相手だな。」

マルテ「チッ、またお前か…今度こそ徹底的に、二度と減らず口を叩けねえようにしてやる!」

サウロ「お手柔らかに頼むよ。」

冒険者[サチュルと戦う]

マルテ「くっ、この!」

サチュル「なかなか、やるわね!」

サウロ「…もうやめよう。これ以上、戦いを続けても意味はない。本当は皆も分かっているだろう?」

マルテ「いいや駄目だ!俺は俺の集落を襲ったこいつらを許さねえ!」

サチュル「あたしも戦うわ。あたしの里を、皆を守る為に…!」

サウロ「やめろ…やめるんだ二人共!」

[辺りが閃光に包まれる]

白服の青年「…こんなものですか。」

[マルテとサチュルが倒れる]

セル「ッ!?」

大地の民「サチュルちゃん!」

炎の民「マルテ!!」

[青年が指を鳴らすと共に再び閃光に包まれる]

[両民の全員が倒れる]

ヨシュカ「そんな…!」

メイジー「こ、殺した…?今の一瞬でわたしたち以外の全員を?さっきの一瞬で!?」

サウロ「誰なんだ君は…!」

白服の青年「そんな目くじらを立てなくてもいいじゃあないですか。落ち着いて、まあ落ち着いて。」

サウロ「落ち着いていられるか!よくも二人を…何故こんな事をした!」

白服の青年「こんな事?まるで私が不当な行いをしたような口ぶりですね。」

ヨシュカ「あなたは誰ですか?その携えた武器はもしかして…」

白服の青年「私の名はエクレール。我が偉大なる神の名の下に、この世に苦悩する哀れな子羊を救うべく現れた私はそう…救世主なのです。」

サウロ「…救う?君のいう救いとは、殺す事なのか!?」

エクレール「彼らは敵対関係にありましたが、その実、この世の不条理に悩んでいました。大切なものの為に武器を握る責任の重圧、不安に焦燥感その苦しみから解放する為には、こうするしかありません。」

サウロ「そんな事はない!彼女たちは彼女たちなりの答えを探していた!それがこんな結末だなんて…俺は絶対に認めない!」

エクレール「フフ、あなたは自分勝手な人だ。先ほどから話を伺っていましたが、争いを止める為と、あなた方は武力を行使していましたよね。方法が異なるだけで、している事は私と同じではありませんか?」

サウロ「違う!同じなんかじゃあ…」

エクレール「ああそうだ。こんな所で悠長に話している暇はありませんでした。そろそろ次の地へ救いの手を差し伸べに行かないと。」

ヨシュカ「待ってください!一体誰があなたにこんな酷い事を命じたのですか?偉大なる神とは一体誰ですか!?」

セル「おい馬鹿!そいつに近付くな!」

冒険者[武器を構える]

エクレール「あなた方は残念ですが、私の救済対象ではないようですね。それではまた、いつかお会いするその日まで。」

メイジー「サウロ、皆、ここから逃げるよ!」

ヨシュカ「!? どうしてですか!」

メイジー「今、この状況を人に見られたら、誰がなんと言おうと、わたしたちのせいにされる!早く天空の方舟に戻ろう!」

---ミッションが終了しました---