EP6第2章:合縁奇縁/第3話:邂逅せし雷の乙女 | 大福のイルーナ戦記

大福のイルーナ戦記

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 EP6第2章 合縁奇縁 

ミッション名:邂逅せし雷の乙女
※邂逅…かいこう。偶然の出会いや巡り会い。

---黒金ノ魔窟---

モニカ「皆、ロイたちを助けてくれてありがとう。ロイ、ようやく自分の故郷に戻れるのね。よかった…!」


ケルトイ「へへ!感謝しろよお前ら!俺の勇気ある行動があいつらの争いを止めたんだぜ!」


ヨシュカ「それよりも彼らの介抱をしてあげた彼女に労(いた)わりの言葉をかけてあげるべきじゃあないですか?あの人数を1人で手当するのは大変だったでしょうに…」


ケルトイ「うっ!」


少女「い、いえ!私なら心配いりません。皆さんのお役に立てるのなら、それが私にとってなによりの幸せですから。」


モニカ「…ところで、あなたたちはこれからどこへ行くの?」


リヒト「えぇっと、まだ決まってませんね…」


モニカ「だったら、私の家に来ない?あなたたちにはたくさんお世話になったんだもの!お礼をさせてもらえないかしら!おいしい料理をごちそうするわよ!」


リヒト「えぇ!?そんな、悪いですよ!」


ケルトイ「いいじゃんいいじゃん、ここはお言葉に甘えさせてもらおうぜ!」


リヒト「ううん。確かに野宿をするよりは、いいかもしれないけど…」


[ケルトイが喜ぶ]


モニカ[冒険者に歩み寄る]


モニカ「あなたも、協力してくれてありがとう。先にあなたにはお礼をしなくちゃあ…はい、これを受け取って。」


【竜の加護の組み紐を手に入れた!】


モニカ「これはね、私のおばあちゃんが編み方を教えてくれたお守りなの。あなたのこれからの旅の無事を祈っているわ。」


冒険者[喜ぶエモート]


冒険者[現世に戻る]


---新しいミッションが開始されました---

---ロココの街---

アレン「こんにちわ冒険者さん。あれから進展はありましたか?なにか調べる事があれば、いつでも僕に声をかけてくださいね。」


[選択肢]
①バイルーンの遺跡について
②竜の加護の組み紐を見せる


[①の場合]
アレン「…すみません。あれからなにも分かっていないんです。僕の家にある書物を探してもあの遺跡についての資料は少なくて…今、同僚たちに掛け合って各地に存在する資料をかき集めている最中なんです。解析にはもうしばらくかかると思います。」

[②の場合]

アレン「こ、この細部まで編み込まれた竜の模様は…!今ではパルルの一部の地域でしか伝承されていない竜の加護の組み紐ですよね!?今ではこの組み紐を作れる職人はいないとまで言われているのに…冒険者さん、これをどこで!?」


【竜の加護の組み紐を渡した!】


アレン「え、これを調べて欲しい?確か、竜の加護の組み紐は竜の毛を編み込む事で自然の祝福を得られるんでしたね。つまり、この組み紐にはどんな竜の毛を使われているか知りたい…そういう事ですか?分かりました!僕が責任を持って調べます!そういえば!バイルーンの遺跡の調査中に、近くにいたメノさんからこんなものを頂いたんです。」


【両表のコインを手に入れた!】


アレン「今回発掘されたバイルーンの遺跡や、この世界の創世期のお話が聞きたいとおっしゃっていたので、僕の知りうる限りの知識を披露したお礼として頂いたんです。メノさん曰く、このコインはキュール族のお守りだそうで…僕が持っているより、冒険者さんが持っていた方が効果が発揮できると思います。」


[選択肢]
①このコインがキュール族のお守り?
②キュール族にも里があるの?


[①の場合]
アレン「ええ。そのコインはキュール族の中ではポピュラーなものですが、どんな災厄も跳ね除けてくれるお守りなんだそうです。きっと冒険者さんの旅を手助けしてくれますよ。」

[②の場合]
アレン「過去に見た文献では、キュール族は設立時は里を所有していたはずです。しかし、閉鎖的な環境では一族の繁栄は見込めないと判断し、各地に散らばり、今のようなスタイルになったと言われています。」

アレン「…え?元々キュール族の里はどこにあったのか?確か、スルビニアのウーフ平原の辺りに里があったと記録されています。今は居留地の跡地しかない場所にキュール族の里があったと思うとロマンを感じざるを得ませんねえ。」

---ミッションが更新されました---
---ウーフ平野---

冒険者[記憶の柱を見つける]

冒険者[記憶の柱に触れる]


幻[キュール族の少女とサウロが話している]


ヨシュカ「まさか考古学者にもらったあのコインが、アーティファクトになるなんて。偶然って怖いですね。」


[選択肢]
①記憶の中に入る。
②まだ準備ができていない。


[①の場合]
共通文へ

[②の場合]
同じ選択肢を選び直し

---エピス雪原---

ヨシュカ「ななな、なんですかここ!今まで訪れたどの場所より寒い!」


セル「い、いいいいいいからどっかに避難するぞ!ここがこんなに寒いなんて聞いてねえ!」


ヨシュカ「そ、そうですね。確かにこの寒さは耐え切れません!冒険者さん、どこか寒さをしのげる場所を見つけましょう。でないと身体の芯まで凍えてしまいそうです!」


ヨシュカ[寒さをしなげる場所を探しに行く]

ヨシュカ[振り返る]

ヨシュカ「どうしたんですか?急に立ち止まって…」


[誰かが倒れている]


ヨシュカ「え〜っと、生きてますか?」


サウロ「……か、勝手に殺さないでもらえないかな。」


サウロ[立ち上がる]


サウロ「いやぁ、助かったよ。あのままだと、ここに氷像が建っていたところだった。」


[選択肢]
①助けられてよかった
②どうしてこんな所に?


[①の場合]
サウロ「ああ。せっかくここまで辿り着いたのに、凍え死になんて笑い話にもならないからね。そんな事よりも君たちはどうしてここに?」

[②の場合]
サウロ「君たちこそどうしてここに?確か、君たちにはリヒトたちと一緒に行動して欲しいとお願いした気がするんだが…」

冒険者[悔しがるエモート]

サウロ「なるほど、リヒトたちとはぐれてしまったのか。お互い災難だね。」

セル「へ、ヘックシュ!!」

ヨシュカ「うわ、汚い!み、皆さん、こんな所で立ち話をしている場合じゃないですよ!どこか暖かい場所へ移動しましょう!」

サウロ「そうだね。どこか一息つけられる場所があるといいんだけど…」

声「はぁ〜い、そこのお兄さんたち!」

一同[声のする方へ振り向く]

少女「見かけない顔だね。わたしはメイジー。困っているなら話を聞くけど?」

サウロ「本当かい!?助かったよ。俺たち、休息できそうな暖かい場所を探しているんだ。どこかいい場所を知っているかい?」

メイジー「う〜ん…あ!それなら、この先にわたしの住んでいる村があるの。そこに案内してあげられるよ。」

サウロ「よかっあ!それじゃあ頼むよ。これでやっと身体が温められる。」

[メイジーは無言でサウロの方に手を前に出す]

サウロ「…ん?」

メイジー「前払い。道案内料として1人、2人…3人と1匹で1800スピナもらおうかな。」


[選択肢]
①案内料を取るの!?
②良心的な価格だね


[①の場合]
メイジー「当たり前でしょ?そうじゃなきゃあこんな場所で人助けなんてしないよ。さぁ、誰が案内料を払ってくれるの?」

[②の場合]
メイジー「ふふ、でしょう?話が分かる人は好きだよ。さあ、誰が案内料を払ってくれるの?」

サウロ「ちょ、ちょっと待ってくれ。その前にスピナってなんだい?なにかの略称なのか?」

メイジー「お兄さん、スピナを知らないなんて…もしかしてここいらの人間じゃあないね?スピナっていうのは…はい、コレだよ。スピナはここいらで使われている物を交換する時に使う鉱石なんだ。物々交換は、自分と相手の利害が一致して初めて交渉が成立する。でも逆に考えると、相手が求めている物がないと自分の欲しいものは手に入らない。それだと交渉相手を見つけるのに

時間がかかって不便だろ?だけどこのスピナを交換の材料に出せば、円滑に取引を進められる。物交の幅も広がるし、何より!持っているだけで幸せの音がする!どう?そう考えると、とても素敵な鉱石に見えるだろ?なのにお兄さんときたら…」


サウロ「は、ははは、あまりそういう事とは無縁だったからなぁ…」


メイジー「そんな事言って、本当はその服の中に隠し持ってるんじゃない?ほら、ほらほら!」


サウロ「い、いや!確認しなくても本当に持ってないから!持ってないってー!」


[サウロが走って逃げる]


[メイジーはサウロを追いかける]


メイジー「お客さ〜ん!このままわたしの村に案内してあげるからついて来て!」


冒険者[呆れるエモート]


---ミッションが更新されました---

---オロルフール・集会場---

セル「はあぁ〜、あったけ〜」


サウロ「身体の芯まで温まるなあ。」


酒場男性「おいメイジー!珍しく外の客を連れて来たなぁ!あとでこっちに寄越せよ!」


雑貨屋女性「メイジー、こっちにも寄っておくれよ!いい商品が入ったんだ。」


ヨシュカ「住民同士の仲も良好なようですね。微笑ましいです。」


[選択肢]
①にぎやかな場所だ
②心温まる所だね


[①も②も同じ会話]

メイジー「ここは小さな村だからね。支えあっている分、みんな仲がいいんだ。それに周囲の村とも交流をしているから外の人間にも寛大なんだ。ここは村の里のみんなが集まる集会場だよ。酒場や雑貨屋もここに集まってるんだ。よければあとでお店に立ち寄ってよ。」


冒険者[喜ぶエモート]


メイジー「ところで…今更聞くのもなんだけど、君たちはどうしてここに?もしかして、なにかいい儲け話があったりとか!?」


ヨシュカ「い、いえ。僕らは彼らの付き添いです。詳しくは彼から話を聞いてください。」


サウロ「……え?俺がここに来た理由を知りたい?うぅん…あんまり公にしたくはないんだけど、君たちにならいいか。…俺がここに来たのは、行方知らずの神を探す為なんだ。」


冒険者[考えるエモート]


サウロ「俺が知の女神ソフィスからリヒトたちとは別の啓示を受けたのは知っているだろう?各々の神が戦争の準備を進めている中、イルーナ12神を統括する主神アルマスの所在が分からなくなっているらしいんだ。」


ヨシュカ「主神アルマスの所在が不明?一体どうして…」


サウロ「理由は分からない。けど、いなくなった主神アルマスを見つけ出す事ができれば、この戦争を終わらせられるかもしれないんだ。」


ヨシュカ「なるほど、だからリヒトたちと別行動をとったんですね。」


サウロ「あぁ。彼らには悪いけど、一人で動いた方が効率がいい。アルマスさえ見つけ出せれば、リヒトたちが危険な旅をせずにすむからね。でも、俺もまだ旅人として未熟だったらしい。神は人里離れた神聖な場所を好むと聞いてここまで来たんだけど、まさかあんな猛吹雪に襲われるなんて…君たちが通りかからなかったら今頃どうなっていたか…」


メイジー「ぷっ」


[メイジーが大袈裟に笑いだす]


メイジー[あは、あはははは!き、君たち、それ本気で言ってるの!?神なんている訳ないじゃないか!そんな迷信を信じてここまで来たって…あはははは!お腹いた〜い!」


冒険者[悔しがるエモート]


メイジー「ごめんごめん。君たちがあまりにも本気の顔をして話しているから、つい声を出して笑っちゃった。」


[選択肢]
①神様はいるよ
②神様を信じてないの?


[①の場合]
メイジー「…そうかな?だったら毎日一生懸命働いているわたしの為に、神様がご褒美としてスピナの雨を降らしてくれると思うんだけど?」

ヨシュカ「いや、流石にそんな気前のいい神様なんていませんよ…」

[②の場合]
メイジー「わたしは自分の目で見たものしか信じない。目に見えない存在に踊らされているなんて考えたくもないよ。」

メイジー「この世界を作ったイルーナ12神っていう神様たちのおとぎ話は、小さい頃からずっと親に聞かされていた。でも本当に神様を信じている人がいるなんて…はは、笑うしかないよ。」

メイジー「さぁて。たくさん笑った事だし、わたしはそろそろ行くよ。」

ヨシュカ「もう行くんですか?」

メイジー「ここにいても1スピナにもならないだろうからね。それじゃあお客さんたち、時間が許す限り、ゆっくりくつろいでいってね。」

---ミッションが更新されました---
---オロルフール・野外---

女の子「見かけない人だね。もしかして旅の人?」


男の子「あ、オレ知ってるぜ!お前、メイジーが連れて来たよそ者だろ!」


冒険者[頷くエモート]


女の子「コラ!初めて会う人にそんな事をいうのは失礼だよ。」


女の子「初めまして、旅人さん。僕はシオン。こっちは兄弟のアニス。なにもない場所だけど、ゆっくり休んでいってね。」


[選択肢]
①久しぶりだね
②とてもいい村だ


[①の場合]
アニス「はぁ!?オレはお前なんか知らねえぞ?親父の知り合いか?」

シオン「僕らのお父さんはこの村の村長だけど…あなたのお話は聞いた事がないよ。」

[②の場合]
アニス「だ、だろぉ!?なんだよ、話が分かるじゃねえか!」

シオン「僕らの村をそう言ってもらえると嬉しいね。あ!僕ら、じゃなく僕たちのお父さんが治めている村、なんだけどね。」

冒険者[悔しがるエモート]

シオン「…神様の居場所を知ってるか?ううん、僕らはなにも。どうしてそんな話を?」

アニス「そんなのただのおとぎ話だろう?本の話と現実を一緒にするなよ。」

シオン「うぅん。神様じゃあないけど…近隣の村々では聖竜が村を守っていると言い伝えられているお話は知ってる?」

冒険者[考えるエモート]

シオン「あの雪山に聖竜が住んでいるんだって。強者には試練を、弱者には安寧を与えてくださるとか…僕らの村では神よりも聖竜の方が信仰されてるんだよ。おかしな話だよね。メイジーさんにも笑われたよ。」

アニス「メイジーは目に見えないものは信じねえからな。夢のない女だぜ。」

シオン「まあまあ。メイジーさんがそう思うのも無理ないよ。僕らもあんな事がなければ、神様の存在を信じていたかもしれないけど…」

冒険者[考えるエモート]

声「た、大変だー!」

シオン「ど、どうしたの!?」

住民「村の、村の外に、軍が…!今はメイジーが掛け合っているが、いつまで持つか…!」

アニス「くそ!メイジーの奴、また1人で勝手に行動しやがって!行くぞ、シオン!」

シオン「あ!待ってよ、アニス!…全く、2人共自分勝手なんだから。僕らが話をつけてくるから、みんなに家のものを時間が許す限り隠すよう伝えて。」

住民「わ、わかった!」

冒険者[悔しがるエモート]

シオン「…実は最近、オリティウス軍という集団が近隣の村々から食糧、資材、人材問わず物資をかき集めているんだ。彼ら曰く、神の戦争を勝ち抜くにはどうしてもこの周辺の人間たちの力が必要だ、と。そういって僕らの村の物資を奪っていく…少しでも村の負担を減らしたくて、今回は物資の補給の頻度を落とすようお願いしようと、村の皆で話し合って決めたんだ。まさかお父さんが雪山に狩りに行っている時に来るなんて…!」

シオン「あっ!こんな事をしている場合じゃなかった!それじゃあ、旅人さんは家の中に避難してね!」

---ミッションが更新されました---

---エピス雪原---

メイジー「帰って!ここに君たちにやるものなんてないよ!」


アニス「そうだ!帰れ帰れ!」


シオン「2人共、けんか腰にならないで…すみません。僕たちの村にはもうあなた方に差し出せるほどの貯えはありません。どうかここはお引取り願えませんか?」


兵士「そうはいかない!他の村々は既に上納を果たした。この村だけ待遇する訳にはいかない!我がオリティウス軍の勝利の為、物資を献上せよ!」


メイジー「ふざけるな!村から物を奪えるだけ奪って、軍がわたしたちになにをしてくれたの!?神の戦い?軍の勝利?それがわたしたちになんの意味があるの!?自分たちの事情にわたしたちを巻き込まないで!」


兵士「貴様!我らを…オリティウス様を否定する気か!神を侮辱した罪、その首をもって償ってもらうぞ!」


メイジー「…ッ!」


[サウロが双方の間に割って入る]


ヨシュカ「間に合いましたか!多少手荒になりましたが、住民の皆さんにも力を借りて連れて来ました。それにしてもこの軍勢は…」


メイジー「き、君は!どうしてここに!?」


サウロ「実は俺たち、オリティウス軍とは一戦交えた身でね。見過ごす訳にはいかないんだ。」


兵士「!?なんだ貴様は!我らオリティウス軍に歯向かう気か!そうであれば容赦はしない!」


兵士[抜剣の構えを取る]


冒険者[一歩前に出る]


サウロ[一緒に戦ってくれるのかい?ありがとう、背中は頼んだよ。」


サウロ[剣を抜く]

サウロ[兵士たちを倒す]


アニス「つ、つええ!!」


メイジー「ありがとう。お客さん、お兄さん、助かったよ。」


兵士「くっ!なにをしているんだ!相手はたった1人だぞ!数で押し切れ!」


声「そこまでだ。」


女騎士「これは、一体なんの騒ぎだ?ここは物資を受け取りに来たはずだ。住民と模擬演習をしろと言った覚えはないぞ。」


兵士「も、申し訳ありません!アインザーム様!実は住民たちが我々の足止めをしていて…」


メイジー「なっ!?わたしたちの村はもう軍に渡せる程の物資はないと言っているのに、君たちが強引に押し入って来たんだろう!?」


兵士「黙れ!大人しく我々の言う通りにしていれば、こんな事には…!」


女騎士「私の名はアインザーム。戦の神オリティウス様を信仰するオリティウス軍を統括する者だ。今の話が本当なら、我が輩が、そなたたちに無礼を働いたという事だろうか?」


アニス「さ、さっきからそう言ってるだろ!」


[アインザームが一礼する]


アインザーム「部下たちの非礼を詫びさせてくれ。我が兵はオリティウス様の為に心を鬼にしてそなたたちに無理を強いたのだ。頼む。今は事情を聞かず、そなたたたの力を我に委ねてくれないか?」


メイジー「それこそごめんこうむるよ!いもしない神の為にどうしてわたしたちが苦しまなきゃあいけないんだ!」


シオン「ね、ねえ、さっきから雲行きが怪しく…きゃっ!」


アインザーム「…どうやら遅かったようだ。…我が神がそなたたちの強情な態度に気分を害された。戦の神オリティウス様に代わり、そなたたちを罰しなければならない。」


サウロ「あれは、もしかして神の武器か!?」


アインザーム「ほう?神の武器を知っているか。ご名答。この大鎌こそ我が守護神オリティウス様より賜りし崇高な神器。戦の神の雷を呼び、覇道を阻むものを刈り取る武器だ。なるほど、その様子だと、そなたたちも神となにかしらの縁を持っているようだな。オリティウス様はこの戦を勝ち取る為に多くの力を必要とされている。そなたらと繋がっている神の住処を教え、我が神の絶対的な勝利の贄となってもらおう!」


サウロ「…うぅん、余計な事を言っちゃったかな。これから説得するのは難しい、か。…メイジー、俺を雇わないかい!」


メイジー「は?」


サウロ「本当は、村で良くしてくれたお礼に兵士を追い払おうと思っていたんだけど、神の信徒と戦うとなると話は別だ。俺も旅人だからね。見返りが欲しいんだ。」


メイジー「見返り…?」


サウロ「俺を雇ってくれれば、君を、この村を、災厄から守るよ…その代わり、村の案内料もろもろを帳消しにしてくれないかな?」


メイジー「…あははは!商人に商(あきな)いを持ちかけるなんて!君って本当におもしろいね!いいよ、雇ってあげる。そこまで大口を叩いたからには、期待に応えてよ!」


サウロ[武器を構える]


アインザーム「威勢だけはいいようだな。そなた、名は?」


サウロ「サウロ。ただのしがない雇われ戦士だよ。」


アインザーム「…いいだろう。我が大鎌は雷鳴轟く戦神の権現。強大な神の偉大さをその身を持って知るがいい。」


[アインザームと戦闘する]


サウロ「くっ!まさか手も足も出ないなんて…!これが神の武器の力なのか!?」


アインザーム「ほう。並々ならぬ力を持っているようだな。敵として対峙しなければ、我が軍に引き入れてもよかったかもしれん…どちらにせよ、神の加護を受けた私の敵ではない。さぁ、これ以上怪我を負いたくなければ、無駄な抵抗はやめて……?」


[アニスとシオンが前に出て両手を広げる]


メイジー「! アニス!シオン!?」


アニス「もうやめろよ!これ以上やったらこいつら死んじまう!!」


シオン「必要な物資は差し上げます。だからもう、無意味な争いはやめてください!」


アインザーム「…村から資材を受け取り次第、撤収する。それと、各村からの補給の頻度を下げるよう、各部隊に伝達しろ。」


兵士「アインザーム様、よろしいのですか!?」


アインザーム「元々こちらの不手際が招いた結果だ。これ以上、害を為すのは村民たちに失礼だ。」


[兵士とアインザームは去っていく]


[アインザームが足を止め、背を向けたまま話す]


アインザーム「勝負はここまでのようだな。そなたたちが再び私に刃を向けるというのなら、いずれまた剣を交える事になるだろう。」


[アインザームが去っていく]


サウロ「ふぅ、助かった。まさか神の武器の力があれほどとは…恐れ入ったよ。」


シオン「皆さん、申し訳ありませんでした。もっと早く僕たちが止めに入っていれば旅人さんたちが傷付かずにすんだかもしれないのに…」


[選択肢]
①こっちこそごめんね
②なにもできなかった…


[①も②も同じ会話]

アニス「そう落ち込むなよ。あんな桁外れな強さじゃあ誰も勝てっこないって。」

シオン「隊長さんも物資の補給を控えると言ってたし…これで少しは村の負担が減るんじゃないかな。」

サウロ「そうか。一応、役に立てたみたいでよかった。」

メイジー「…よくない。」

[その場の全員が一斉に振り向く]

メイジー「よくないよ!結局、村の物資を守れなかったし、わたしが今まで貯め込んだへそくりまで持っていかれた!これじゃあ君を雇った意味がないじゃないか!」

メイジー[サウロを指差す]

メイジー「君!サウロくんだっけ?こうなったら君に責任を取ってもらうからね!」

サウロ「え!?」

メイジー「当たり前だろ?君はオリティウス軍を追い返せなかった。これは契約に反する事だよ!だからこれから君には雇い主であるわたしの為にバリバリ働いてもらうからね!もちろんタダで!」

サウロ「そ、そんなぁ!?確かに自分でもふがいない結果だったと思うけど…働くって、実際になにをすればいいんだい?」

メイジー「決まってるよ!天神アルマスを見つけ出すんだ!」

シオン「え?」

メイジー「神の戦いなんてあるからオリティウス軍は村から物資を奪うのをやめない!だったら根源となっている戦争を止めてやる!」

サウロ「そ、それって俺の旅についてくるって事かい?い、いやダメだ!危険な旅になるかもしれないんだ。同行させる訳にはいかないよ」

メイジー「…それじゃあこのコインで決めましょう!これに勝ったらわたしの言う事を聞いて。」

メイジー[コインを投げる]

メイジー「さぁ、選んで!」

サウロ「……裏だ!」

メイジー[手の甲に取ったコインを見る]

メイジー「ざ〜んねん。表だよ!それじゃあ約束通り、君にはわたしのボディーガードになってもらうよ!よろしくね、サウロくん!」

ヨシュカ「…しかし、オリティウス軍の統括があんなにも強大な力を持っていたなんて…これから戦いはもっと過酷になっていくでしょう。気を引き締めなければなりませんね。」

冒険者[頷くエモート]

[辺りが眩い光に包まれる]

ヨシュカ「碑石が出てきましたね。これでこの場所の記憶の碑石も回収できた…あれ?セルは?」

[ヨシュカがセルが雪の上で倒れているのを見つける]

ヨシュカ「もしもーし、生きてますかー?」

セル「……」

ヨシュカ「…仕方ないですね。この碑石は僕が預かっておきます。あとでセルが目を覚ましたら渡しましょう。」

---ミッションが終了しました---