ペップトークの起源 | 映画でペップトークとアファメーション(Pep Talk & Affirmation)

映画でペップトークとアファメーション(Pep Talk & Affirmation)

ペップトーク(Pep Talk)とは人を元気にする短いスピーチで、コーチングの最後のスキルとも言われているそうです。映画に出てくるペップトークを通して、みなさんにもペップトークを知っていただければ幸いです。

【ペップトークの発生と進化の背景】

 アメリカでは、アスリートを指揮する監督やコーチは、人種問題や言語の問題など日本では想像できない障壁が多くあります。


 また、NFLやNBAが顕著であるように、監督・コーチよりも年俸・人気・実力のあるスター選手たちをまとめて、チームを勝利に導くためには、日本のように「上から目線」で指示・指導するのではなく、選手ひとりひとりが持つ能力を遺憾なく発揮させるかが重要なポイントになります。


 そこには、監督・コーチの選手とのコミュニケーションで、指導者側からすると


 ・選手が指導者の言うことを聴かない
 ・選手の気持ちが理解できない
 ・自分の思い(考え)が選手に伝わらない


といった、日本でも共通する「ジレンマ」が、より強く存在していたことは事実です。


 選手側から見ると 

 ・指導者の言っていることが理解できない
 ・指導者の気持ちが理解できない
 ・自分の思い(考え)が指導者に伝わらない


 これらの問題を解決したのが「ペップトーク」であり、多くの指導者が取り入れ、実践してきたことによって洗練されてきたのです。

【コミュニケーション能力の重要性】

 たとえば、英語をしゃべれる人としゃべれない人とのコミュニケーションが困難であるように、1対1のコミュニケーションは、双方のコミュニケーション能力が一致しないと成立しません。


 同一言語をしゃべることができる人の間であっても、プロフェッショナルスポーツの世界のように、高度な技や高いレベルでの集中力を要する人たちの間では、高いコミュニケーション能力が要求されます。


 しかしながら、現実問題として、高いレベルで競技をしているからといって、選手と指導者の双方に高いコミュニケーション能力が備わっているのかと言うと、決してそうではありません。


 スポーツの指導者は、高いコーチングスキルを身に付けると共に、高いコミュニケーション能力がなければならないわけですが、同時にメッセージの受け手である、選手にもコミュニケーション能力を身につけてもらわなければなりませんし、さらに1対1ではなく、団体競技のように1対複数のコミュニケーションが重要視される世界では、困難極まりない課題と言ってもよいでしょう。