▼&>?%$○”*◇@# これが天使の声だ! | 新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

独断と超偏見による、勝手気ままでええ事しか書かん日記のようなもんです。
まあるい形してて、音が飛び出してくるモノへの愛情表現です。
ほなお暇なお方はどうぞお入りやす。
某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。

眠庵  昨年亡くなられた赤瀬川原平氏の名著に「老人力」なるベストセラーがありまして、出版された当時(20年前)私もまだ若く読み耽っては大いに笑わさせていたきました。その私もいつしか50を越え今や三途の川の渡し舟賃六文銭を懐に忍ばせ賽の河原へと急な坂道を背中押されながら日々過ごしております。背中を押される勢いとは、そうです一年、一月と時の過ぎ行く早さに目眩さえもするほどです。そんな折、かの名著を読み返してみますと笑い方にも進化が見られ、ほくそ笑むなど大人の笑いが出来るようになりました。読み進んで行くうち、そうだそうだと肯く自分、やがて大いに笑ってはいられない自分に気づかされ深慮にこの先々のことをあれこれ思い巡らしておるのです。


 名著の冒頭にもありますが人の名前が出てこない、また先程まで手にしていたモノを何処へ置いたのやら、そんなご経験あるでしょ。でも何も心配することありません、それって情報量の差なのです。分かり易く言えばパソコンのハードディスクと同じと思ってください。20代の若者には20年分の情報量しか脳に蓄積されておらず、片や私の脳には50年分にも亘る大容量なる情報が保存されているわけで、そこから一つの物事を抽出するにちょっとした誤差が生じているだけなのです。時間の経過とともに何かの拍子にふと思い出しますでしょ。いや失礼、抽出に成功するのでしたね。


 デスクトップ上にアイコンがうじゃうじゃしている画面をよく見かけませんか。私のようにパソコン管理の下手な者ほどよく見受けられ、作業の単純化を図るはずがデスクトップ上でカルタ取りならぬアイコン探しにこれまた老眼鏡を手に悪戦苦闘する訳で。データを素早く処理するためにアイコンを散りばめているはずが、そのアイコンと同じように老人力に抗うが如くいつも脳裏で鳴っている曲があります。ちょうど還暦を迎えたパット・メセニーのナンバーがその一つ。言わずと知れたギター・シンセの第一人者で、彼と彼の相棒であるライル・メイズが生むメロディには老人力を凌ぐ凄さがあります。


 先日アルバム『ファースト・サークル』パット・メセニー・グループのとても懐かしい作品に耳を傾けてみました。この作品から天使の声を持つと言われアルゼンチンの至宝マルチプレイヤーのペドロ・アズナールが参加。彼がソロ・デビューした頃はその甘~いマスクで御婦人方を虜にしたことでしょう。それでいてこの天使の声ですよ。惚れぼれしちゃいます。ヴォーカルと言うよりヴォイス楽器としてグループ・サウンドへ多大なる貢献を示しました。ヴォイスとなると勿論のこと歌詞も記されておらず訳詞もライナーノーツには掲載されていないので何て歌っているのか気にはなりますが、それら全てはサウンドと化しているのです。後に彼はグループを去ってゆくことになりますが、その時までがグループとして最高に良かった時期だと思います。


 1曲目のストリート・バンド風<フォワード・マーチ>はどう転んでもボブ・ディラン『ブロンド・オン・ブロンド』のこれまた1曲目の<雨の日の女>に誘引されたに違いないと真っ先に思い、曲として捉えるかどうかは別として、その後につづく<ヨランダ・ユー・ラーン>との落差そして入り方が結構かっこいいじゃないかと再認識させられました。次ぎの人気曲<ザ・ファースト・サークル>までを含み永遠に私の脳に刻みつづけられてきた訳で、これらはまさに天に舞うが如し高揚感に満ちた至福の15分間なのです。常に私の脳の片隅にこれらのメロディがアイコンさながら貼り付いております。


 当時持っていたレコードはとうに手放し20数年経ったいまCDを手に懐かしんでおります。先ほどから胸を締めつけられるような、喉の奥に何かグッとこみ上げてくるものが・・・感動してるんです。言っておきますが齢のせいで動悸が出たり痰が絡んで苦しいのと違いますよ。それにもう一つ、今回のタイトルなんですが、文字化けしてるのではありませんし私がボケているのでもご座いません。どうにもこうにもペドロのヴォイスがこんな風にしか聴き取れないのです、トホホ(^_^;)

-NO.628-


★眠庵★

 神田須田町にある蕎麦とお酒のお店。隠れ家的と言いますか、ものの見事なまでの昭和の香り漂う佇まい。一歩中に入れば友達家に遊びに来たような温か~いお店、そしてご主人にお客様たち。あのやんわりとした灯りに毎度玄関先にて異空間へと吸い込まれていくのでした。