休日の昼寝時ふとテレビをつけると時代を感じさせる映像に出くわす。もちろん鬼平犯科帳や銭形平次に必殺仕事人などの時代物だ。最新式テレビと自慢したところで元が色褪せて見え、あまつさえ音声まで何だかのびてくぐもったような按配。 たまのことなのかグイグイと引き寄せられ、挙句最後まで見てしまう。
以前ジプシー・キングスの「インスピレイション」という曲が鬼平のエンディング・テーマに使われているとご紹介しましたが、それに負けず劣らず雰囲気バッチリの名曲がありました。J・P・トーレスことファン・パブロ・トーレスの『ペッパー・トロンボーン』に収録されている<ルンバ・デ・カフォン>で、何時ぞや松尾明クインテットもその哀愁・郷愁を網羅し、旅愁を掻き立てるメロディを送り出していたのをご存知でしょうか。このラテン・フレイバー漂うメロディは一度耳にしたら離れないのが困り事で、四六時中つきまとうのです。
よく美味しいものを食べるとほっぺがキュッと痛くなるでしょ。最後にはそんな感じで魅力炸裂しちゃう曲です。イントロ、ちょっと無機質なパーカッションのなか、物静かに彼のトロンボーンがあのメロディを流すのである。2コーラス目に入りスッとベースが乗っかってきて3コーラス目にはピアノとドラムがテンポよくリズムを刻んでくる。もうこの辺りで涙腺も危うい。エンディング・テーマには勿体ないくらいクライマックスを持っていくのが巧い。画的には中村主水が鍔を指で押上げ柄をとる様、そんな場面での挿入曲にお似合いだ。5コーラス目には待ってましたとばかりに華々しくトランペットが炸裂し、主水の切先も目にも止まらぬ速さで相手を斬りつけていく。勇躍するヒーロー、鮮やかな刃文が暗夜に踊る。ものの見事に遣られたりの曲構成だ。
まだまだあるぞこの手の曲。彼の『Mangle Instrumental』の中の<Si Te Contara>に至ってはクロード・チアリもビックリ! こちらはベタな刑事ものの番組に使われてそうな曲調。日本の時代劇とラテン・ミュージックの邂逅、いや地球の裏側といえ偶然ではないものを感じます。アラン・ドロン扮するゾロことドン・ディエゴ、黒馬、黒装束、黒覆面の騎士が颯爽と現れる。もちろんエンディング・テーマには演歌、それともラテン・フレイバー横溢の懐かしやムード歌謡か・・・似合いますかな?
-NO.629-
★ナゴヤ・オクトーバー・フェスト★
今や名古屋の夏恒例となりつつあるドイツ・ビール祭り。このGWにはベルギー・ビール祭りが行われており気分はもう夏です。ビールだけでなくジャーマンポテトにソーセージ、ザワークラフトも愉しみの一つです。写真は第一回2011年の様子です。