いったいアット・カーネギー・ホールの原盤を所有している者はいるだろうか? | 新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

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某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-chicago Ⅳ  今思い起こせば60年代後半から70年代初頭にかけて途轍もない数のバンドが生まれ、途轍もなく恐ろしいバンドが存在した。その最右翼がシカゴ。何が凄いのかっていうと、デビュー盤から3作目まですべて2枚組、つづく4作目は何と仰せの4枚組となる実況録音盤『シカゴ・アット・カーネギー・ホール』、通称『シカゴⅣ』だ。

 今なら輸入盤で3、000円弱程度で入手可能。しかもたんまりボーナス・トラックを加えたボックスCD4枚組。オマケとして35Pブックレット(内16Pが汗も滴るライヴ写真)に、であろう、朝もやに煙るカーネギー・ホールのモノクロというよりセピア色のポスター、メンバー7名の揃い踏み記念写真的大判カラー・ポスターを封入という凄さだ。

 この頃までのシカゴは兎角黒く、その黒さを一段と引き立たせたのがライヴ。彼らはライヴ・バンドに不可欠なショーマン・シップを遺憾なく発揮し、すでに若者文化の象徴であった四海(ロック界<海>)を睥睨するほど迫力満点だ。

 当時、シカゴに熱中していたファンは彼らをどう捉えていたのだろうか? これはただのブラス・ロック・バンドとして片づけるには申し訳がなく、一つの芸術作品としてシカゴの最高傑作といってよい内容。初期に見られる過激で政治色濃いメッセージ性は、まさにカーネギー・ホールがアメリカの議会場へと変貌した瞬間であり、あたかも国を揺るがすほどの声明文をあとに、シカゴは70年代半ばまで世の中の中心に居座り続けることとなる。

 カーネギー・ホールに居合わせた観衆は見えていたのだろうか、それとも見えていなかったのだろうか。オープニングは<イン・ザ・カントリー>。この凄さをどう表現すればよいのか、この私の書く手が進まないほど、声も出ないというのはこういうことだったのかと思い知らされる。演奏が始まるまでの準備運動、即ち音合わせというものが何だか曲に聴こえたりそうでなかったりと、あの<イン・ザ・カントリー>としての真の姿を現さない。2分半になってもまだ調子を合わせている。ライヴにはこの緊張感が絶対なくっちゃね。と、漸く「Good Evening」というMCが唐突にこだまし、目出度く開演となる。もうここまでですっかりやられてしまっている私。リー・ロックネイン、ジェイムス・パンコウ、ウォルター・パラゼイダーによるバルブ三兄弟(金管楽器三人衆)のアンサンブルは圧巻。

 名曲<いったい現実を把握している者はいるだろうか?>は、作者ロバート・ラム弾くピアノ・ソロはクラシカルな調べと思わせ、実は8ビートだったりして常にロックしている超カッコいいソロ。途中、4ビートに変調させジャジィーなムードに、やがてゴスペル風にと色とりどり変幻自在に。後にも先にもこの頃しか聴けない、いつまでも聴いていたいパフォーマンスだ。

 デビュー盤で最もメローな<クエスチョンズ67/68>は、最もメローな声の持ち主であるピーター・セテラの一声で、早くも70、80年代に湧き上がるAORを先取りしたかのような錯覚を覚えずにいられない。それほど一歩どころか二歩も三歩も歩んでいたのだろうか。いったいシカゴ40年の歴史において、この曲がベスト10にずっと居残るとは誰が予想しえたのだろうか? 決して<いったい現実を把握・・・>をパロったりはしてませんよ(笑)

また<ビギニングス>ではテリー・キャスの正確無比に刻むギターが心地よく、ここまでがディスクⅠとなりヒット・オン・パレードの様相を示している。

 ディスクⅡではダニエル・セラフィン叩くドラム・ソロ<モーターボート・トゥ・マース>が懐かしくもあり、ロックのライヴ盤で秘かな愉しみとしていたのがドラム・ソロだった。ギター・ソロってたいていの曲に組み込まれているがドラム・ソロはなかなかないよね。

 ディスクⅢ、シカゴの特徴といえばホーン・セクションのアンサンブルの妙や個々の高い演奏技術、そして最も強力な武器は幾人もリードをとれるヴォーカリストをかかえ、一旦控えに回った時に横一線となってハーモニーを繰り出すパワーは恐ろしいほど。ジェイムス・パンコウによる組曲【バレエ・フォー・ガール・イン・バキャノン】の全7曲のほとんどがインストに近いメドレーで、私は天にも昇る思いで何度も何度も聴く。

-NO.611-


★能登空港デッキ★

 石川県2つ目となる能登空港。奥能登の方にしてみれば待望の空港といえ、東京を中心に行動範囲が広まったのは間違いなく、能登への観光客増にも貢献しているはずだ。さて時間つぶしにと送迎デッキに出てみると、そこには以前小型飛行機に使用されていたシートがベンチ代わりに置かれていた。なかなか洒落ているではないの。eco対策というか再利用の最先端を行くのではと少し大袈裟ではあるがふと感じた一品、いや逸品ではないでしょうか。