これぞジャケ買い、ジャケ漁りの真髄 | 新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

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独断と超偏見による、勝手気ままでええ事しか書かん日記のようなもんです。
まあるい形してて、音が飛び出してくるモノへの愛情表現です。
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某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-バレリー・ルメルシェ  今回ご紹介するバレリー・ルメルシェの『Valerie Lemercier Chante』は、これぞジャケ買い、ジャケ漁りの真髄を見る思いと我が家へ持ち帰るまでの密かなる妄想を愉しむに打って付けの一枚であった。しかし彼女について何も知らないし、私の推測とはかけ離れたものだった。実をいうと女性ヴォーカル物だとはこれっぽっちも思っていなかったのである。故に書くこともあまりないので私の知人の話でもちょいと。

 もう歳のころは80も近い取引先社長夫婦からの随分も前の出処話である。東京に居る一人息子は念願の医者になり結婚話も順調に進みいざ結納と相成った。結納は東京のホテル・オークラで行うという。しかし当の息子は当日忙しくどうしても外せない学会が入り、仕方なく実家先の名古屋からご両親と息子に代わってお婆ちゃんの登場となった。今は亡くなってしまったが、ハイカラで可愛いお婆ちゃんだった。

 さて結納当日の約束の時間ホテルに着いて悲鳴とともに思い出したのである。息子のマンションの下駄箱の上に結納金(かなりの額と思われる)の包を忘れてきたのだ。もちろん慌ててへ取りに帰ったのは言うまでもない。当然約束の時間に間に合う訳がなく、そこでお婆ちゃんが社長夫婦(息子)に言ったのだ。「ええか、結納金を忘れたで取りに戻っとったなんて言うだにゃあで。今朝予定通り名古屋からお婆ちゃんが向かったのですが、途中トラブルで新幹線が遅れましてね」と言うだでと。

 まあ遅れはしたものの滞りなく儀は進んで会食となった。嬉しい孫の結納の席、酒もすすんでお婆ちゃんが言い放ったのだ。「ワシはよう、明日が孫の結納だと思ったら夜もよう眠れんで昨日のうちから皆と一緒に東京へ来とったですわ」だと。社長夫婦はホントに顔から火が出たらしい。

 もう一つ、そのお婆ちゃんのお姉さんの話。そのお姉さんは90歳も越えてなおも元気だったころの話。その社長夫婦の息子が名古屋へ帰って開業することとなり、場所を探していたところそのお姉さんが今住んでいる土地を譲ってあげるのでそこに医院を建てろと言ってくれたのだ。お姉さんは身寄りと言っても実妹の息子夫婦とその孫だけだ。歳も考えればこれから多少は世話になると思えば当然のこと。

 名古屋の一等地ゆえ相続税も馬鹿にならない。そこで社長はお姉さんに「これから公証役場へ行くけど、あの土地は私でなく●●ちゃんに譲ると言ってくるんだよ」と何度も何度も念を押したのだ。三人の公証人を前にしお姉さんは一人。しかし公証人の問いにも歯切れ悪く中々はっきりと喋らない。ようやく聞き取った●●ちゃんの名前を記述しかけたときに公証人の一人がお姉さんに問うたのだ。「本当に●●ちゃんでいいのだね」と。その問いにモゴモゴとした口から囁くようにお姉さんは言い放った。「ホントはよ、甥っ子の■■ちゃんに譲ってやりたかったんだけど、■■ちゃんが直接●●ちゃんに譲ったほうが相続税も助かるちゅうもんで」とそこまで正直に話したという。ホント、日本国はこういう正直で真面目な人々に支えられ成り立っているのだと。ままならぬが浮世だ。

 おっとこんな話で終わっちゃいけないね。このバレリー・ルメルシェさんはこのジャケットに写る方で、映画【おかしなおかしな訪問者】に出ていたフランスの女優さんです。ジャケットから思い浮かべた1960年代のフレンチ・サウンドも1996年の作品だということでした。このプロデューサーこそジャケットに見られる1960年代のフレンチ・ポップを再生させようと試みたのでは。最近こういった気の利いたジャケットにお目にかかれないのが残念で仕方ありません。フレンチ・ポップ好きのお方であればお気に召すこと間違いありません。中身は本物志向ですぞ。

-NO.581-


★大阪府立中之島図書館★

 中之島公園界隈には古い建造物がいたるところにある。その中でも中之島図書館は好きだ。ネオ・バロック様式の建物は大正ロマン漂い、本館には蒼き光を集めし天蓋ドームが聳え立つ。螺旋階段も重厚な造りでそこが図書館であることすら忘れさせてくれる。ここは本当に図書館なのか?!と疑ってしまう。是非、中へお進みください。