先日TV番組で、ダウンタウンの松ちゃんがこんなこと言ってたのを思い出した。スターウォーズのヨーダを見て「こんな爺ぃ、尼崎に行けばいっぱいおるで~」の一言に私は笑いの壺にどっぷり嵌ってしまった。かつて日本を代表する名ギタリストの高中正義さん、当時中坊の私にとって彼はそれこそどこにでもおるオッサンで(実際には10歳しか離れていない)、お世辞にも格好いいミュージシャン面ではなかった。失礼極まりないが(どちらに?)、プロレスラーの上田馬之助に似てるわとしきりに思っていたのだ。そんな彼の代名詞となった<Blue Lagoon>収録の『Jolly Jive』のカセット・テープが或る日押入れから出てきた。
閑話休題 中学入学のお祝いに買ってもらったモノで、仮面ライダーも乗っていそうなスポーツ・カー・タイプの自転車、ウインカーも付いててもちろん変速機搭載車、10万近くしたのではないか、滅茶苦茶高かったと思う。そして学生と呼ばれるに相応しいのが腕時計。何と言ってもCASIOのデジタル時計。ストップ・ウィッチ機能がついており、珍しさからくだらないことばかり計測していた記憶がある。そして私が一番恋焦がれていたものがBCL(Broadcasting Listenerの略)ラジオだ。70年代に大流行し、松下電器からはパラボラ・アンテナ搭載のクーガ、ソニーからはダイバシティ・アンテナのスカイセンサーが飛ぶように売れた。ご多分に漏れず私はソニーの3代目スカイセンサー5600を購入。ダイヤル・チューニング、高低トーン・コントロールは上下スライダー方式、メインパネルは初の丸窓で、多くは容姿そのもの無骨なものばかりであったが、こいつだけは可愛らしい存在だった。BCLラジオ、私たちの年代によってまたブーム再燃しているそうだ。
1974年のこのモデル、短波全盛期でみんなが世界各国のベリカードを蒐集してるなか、FM放送に目をつけた機種だった。FM放送と言えばFM雑誌も相次いで登場! 硬派ではFM Fan、大衆向けに週刊FM、万人向けにはFMレコパル、そして若者向けに発刊されたのがFM STATOINだった。これらの多くにはオマケとしてカセット・レーベルが付いていた。現在のようにラベル・プリンターで何でもかんでも印刷できる時代でなかったので、かなり重宝した。もちろんFM放送ならエア・チェックも思いのまま。レコードを買ったり借りたりしなくてもカセット・テープさえあれば安上がりなのだ。民放はDJのお喋りがメインなのか曲の始まりもいい加減で、場合には勝手に曲の途中でフェイド・アウトしCMに突入させてしまったりする。そこはさすがNHKさん、曲紹介のあとも数秒くれる。そうだ、録音するための心と手の準備に時間をくれるのだ。ラジカセによっては赤の録音ボタンと再生ボタンの同時押しが必要とされ、オフクロのような超素人では片方のボタンしか押せていないことがかなりあったと記憶する。
そんな懐かし~い時代に持て囃されたジャパニーズ・フュージョンの雄、高中正義による<Blue Lagoon>は、押入れから転げ落ちたmaxcellのカセット・テープに記録されていた。もはやカセット・デッキなるものがないため、はやる気持ちを抑えつつTSUTAYAへ。そりゃあるわなぁ。いかにも当時を彷彿させる曲目<Rainy Day Blue>、<パラレル・ターン>と聴かなくても音が蘇ってくる。パイオニアのCMにも使われ、坂本龍一も参加している<Blue Lagoon>はBCLラジオとともにブーム再燃となるのか。とことん奥深く泣きのメロディを追求しつづけた名曲だ。
-NO.552-
【一保堂茶舗】
京都寺町通りにある老舗のお茶屋さん、あのオレンジの茶筒が憧れです。御抹茶では《雲門の昔》、玉露なら《天下一》、いずれもグラム当り100円はします。グラムですよ、100グラムとちゃいますよ。まずは手の届く御煎茶から。グラム26円、100グラムで2、600円です。買わなくとも暖簾をくぐってみましょう。