あなたにも★GARO★聴かせてあげたい | 新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

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某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-ロマンス
 つい先日ビートルズのリマスター盤が発売されCDショップなどは活況を浴び、このところウッドストック・フェスティバルや中津川フォーク・ジャンボリーの音源なども復刻されたりと1970年前後が賑やかだ。その中津川フォーク・ジャンボリーと訊いてハイハイハイと手を打つ諸氏も多かろう。1971年、岐阜の山奥(中津川在住の皆さん失礼)での歴史的イベントにGARO(ガロ)が出演してたなんて知っておられようか。シングル・ジャケットをご覧あれ。フィンガー5のあきら君風のサングラスを掛けているのが堀内護で、大半の作曲を手掛け高音活かした女性っぽいヴォーカルがなおも女心を掴んで離さなかった。ならば低音部担当はというとポークパイ・ハットがトレード・マークの大野真澄。もう一人はハーモニーを絡めさすと天下一品、ギターの腕もバンド一は日高富明。三声のハーモニーともなると狂おしいほどだ。そんなGAROを呼び覚ましたのもほかでもなく、ぶらりと立ち寄った中古レコード屋で買ったGAROの『ロマンス』というシングル盤だった、150円也。

 当時はGAROの洗練された音楽が分かってたのかどうかは疑問だが、今ようやくその凄さを目の当たりにした。決して彼らは四畳半フォークでなく、1971年に萌芽したJ・ポップだったと確信したのだ。デビュー間もないころCMソングにも起用され、小学生の僕にとってお兄さんお姉さんのキャンディーとして憧れた明治製菓の《CHELSEA》 ♪ほ~ら チェルシーぃ もひとつチェルシー セリフ : あなたにも チェルシー あげたい (初代はあのシモンズが歌っていた)  ほら思い出したでしょ。パッケージからして大人向けのキャンディーだったなぁ。

 とくに「ロマンス」、あっそれって岩崎宏美も歌ってたでしょ!なんて言われそうだが、まったくもって違いますので。GAROの面々はビートルズに憧れ、ディランを崇拝し、日本のフォークなんぞ目もくれぬわと言わんばかりの自信が漲っていた。「一枚の楽譜」に至ってはタイトなホーンセクションを効果的に配し、後のアリスやアルフィー、オフコースが見せたロック調サウンドを早くも築きあげた。そうかと思わせたら死にも迫る暗さの曲も好んで演っていたが、あの四畳半フォークの世界になることはなかった。特筆すべきは3人とも偏ることなくリード・ヴォーカルをとってたことだ。「ロマンス」同様「学生街の喫茶店」でも野太いウッドベースがサウンドをクリエイトし、趣向を凝らしたクラヴィネットでGAROのもう一つの側面であるクラシカルさをも見せた。イントロはショパンか、「君の誕生日」も間奏部でストリングスによる〝学生街の喫茶店〟のフレーズを持ち込むなど洒落っ気もあった。そのシングルのB面には大好きな「散歩」が張り付いている。どういいのかって訊かれても理由はない、同時期に流行ったクールファイブの「そして、神戸」、フォークローバースの「冬物語」や小柳ルミ子の「春の訪れ」が妙に好きだというのとなんら変わりはない。何もすることがない日はただ家に垂れ込め、昔読んだ本を読み返すか、遠に聴かなくなったレコードでも懐かしんで針を落し、ひねもす茫然としているのが好きだ。

 GAROの解散が1976年3月、それまで活躍してたのは知らなかったが、2002年アンソロジーとしてベスト盤が発売され、中古市場で今だ高値を維持していることは嬉しくもある。なかなかみんな手放さないんだな、これが。

-NO.537-


【更里】

 浅草橋からすぐにあるお蕎麦屋さん、更里。下町風で気取ってなくていいや。ここでは珍しい“外二”がいただける。季節に応じた蕎麦前が人気で、訪れたら一通り頼んでみるのもよろしいかと。