MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)、ジャズ入門編には必ずといっていいほど取り上げられる名コンボ。何も考えず聴けばそりゃ心地よい音だが、一歩音を探求すべく踏み入れることでハっとさせられることの多さに気付くバンドだ。ミルト・ジャクソンの奏でるヴァイブとジョン・ルイスが紡ぐピアノ、このユニゾンを楽しむのが常であり、その美意識は誰に譲ることもなく彼等の代名詞となった。しかし自分なりのMJQの楽しみを見つけた時、コニー・ケイの何気ないスティックさばきに翻弄される私がいた。二人のスターの影に身を潜めていたコニー・ケイ、アルバム『たそがれのヴェニス』でその不撓不屈の魂が見事に開花する。
1曲目がMJQの十八番「ゴールデン・ストライカー」、見事な構成美を持つナンバーで繊細かつ大胆に突き進む。フルレンジのスピーカーから小刻みに振動が伝わる。来た来た、コニー・ケイが震わす小径のシンバル。クラッシュだろうか? スプラッシュなのか?、ルイスやミルトに同調するかのように《至芸》の一途だ。締めくくりの「三つの窓」、このアルバム会心のナンバー。さらに勢いづくコニー・ケイの動きは入神ともいえる境地に達する。シンバルのカップで鳴らしつづける高い音、そこにシンバル・エッヂでクラッシュ音をスパイスさせる妙味も忘れていない、さすが円熟味も増すわけだ。今や彼のシンバル・ワークに平伏すことが快感となっている私。
MJQ、まだまだ多くの作品にこのような神品が無尽蔵であることに私は気付いていないのだろう。プレイ中のコニー・ケイの口は真一文字、その口が雄弁に語りかけてくる。
-NO.500-
【門前町レストラン 櫻や】
名古屋の覚王山といえば若者に人気のスポット。もとは日泰寺を中心に門前町として賑わった町。その入り口にあるのが《櫻や》という和風な洋食屋さん。その店内の壁にはめ込まれた《ALTEC》のユニット式のドでかいスピーカー。フルレンジでも有に30cmは超える。