お元気そうでなによりです。 | 新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

独断と超偏見による、勝手気ままでええ事しか書かん日記のようなもんです。
まあるい形してて、音が飛び出してくるモノへの愛情表現です。
ほなお暇なお方はどうぞお入りやす。
某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。


Cruisin
 日本人、それも女性ジャズにのぼせ上がったのも大西順子の存在あってのこと。今から15年前、名古屋は納屋橋にあるヤマハホールで、メジャーデビュー前夜の彼女のライブを目にして以来のご対面である。とは言っても残念ながら面と向かってアレコレ話をしたわけではないが。日本ジャズ、特に女流ジャズを滅法嫌っていた僕が、彼女の出現によって同じ日本人のこころや感性を持つアーティストに興味を持つようになったは否定できない事実だ。
 2008・9・11 2nd set NAGOYA BlueNote 大西順子の登場だ。ベースにはレジナルド・ヴィール、ドラムスにハーリン・ライリーを従えて足早にピアノに向かう。一言もなく座るや否や彼女の指は曲ともいえないような音のためにすでに鍵盤を這っていた。オープニング・ナンバーは「キューバン」。おそらく綴りは《Cuban》だろう、次作に収められるであろう新曲。いかにもjunkoらしいズシりと重みを感じさせるナンバーで、パーカシブなストロークが堪能できる頼もしい曲。2曲目に入る前、マイクを取った。1曲目は「キューバン」でした。なので2曲目は「ロクバン」ですって(笑)。クラシカルな長い序曲、徐々にピッチを上げてなだれ込む様はやはりjunkoの真骨頂だ。次はスタンダード・ナンバー「Just One Of Those Things」とあっけないMC。たしかにjunkoのピアノを聴きにきているとはいえ、久しぶりに彼女の何らかのコメントが聞きたいと思っているファンも多かろうに。まあそこはいい解釈するなら、1秒でも多くのプレイを観たい聴きたいと願っている僕らと、その向こうにそうしたい彼女が居るだけだ。4曲目はMCも聞き取れず不明。スローなピアノ・ソロで始まり、終盤に差しかかってボレロ風な趣を示す。カデンツァ仕立てで終わりを告げ、ラストの「ユーロジア」へと。この曲は彼女の2枚目のアルバム『Cruisin』からのヒット・チューンで、当時からライブでは「ザ・ジャングラー」と並んで必ずコースに載せていた。さあ今夜のメインディッシュだ。男心をくすぐるかのようになかなかあのメロディが出てこない。5分経ったころ一瞬垣間見せるがまた何処かへと消えてゆく。10分経ってもまだその美しい輪郭すら見せない。ようやくだ、12分過ぎライリーのスネア一発であのメロディが姿を現す。ピアノの上で跳ねるとはこういうことだといわんばかりにスピード感たっぷりのフレージング。もう満足だ。アンコールは期待した「ザ・ジャングラー」はなく、ニューjunkoを匂わせるソウルフルなナンバーで締めくくった。
 一時痩せていた彼女だが、デビュー当時のふくよかさが戻っており、最初は少し緊張気味に写っていた彼女も、ステージの途中からは笑みもこぼれるほどに。しかしMCはお世辞にも上手くない。トータル(メンバー紹介含めても)でも30秒ほど。まあ何はともあれお元気そうでなによりです。
-NO.493-

【名古屋ブルーノート】
 最近これといったアーティストが客演しなくて、少々マンネリ気味で残念だったブルーノート。たまには何っ! って驚かすこともあるのだが・・・その何やてっ! が《大西順子》だった。当日でも席が空いていることが多いので、ふと訪れてみるのもいい。