私の歳をばらすと1962年生まれなのだ。それと時を同じくしてこの世に登場したアーティストといえばビートルズ、ビーチ・ボーイズ、ボブ・ディラン、ベンチャーズにローリング・ストーンズ(多少の誤差はお許しを)と大御所がずらり。私がいつも悔やむのは彼等のデビューしたころからをオンタイムで聴けなかったこと、そしてその時代とともに彼らの凄さをつぶさに肌や耳で感じてみたかったことだ。さあここでお気づきか、ストーンズを除いては頭文字に《B》が付くのではないか。と日本ではアチコチで間違った四大B頭文字バンドと呼んでいた。ただしベンチャーズは《B》でなく《V》なんだよね。そこは日本人のいいところでローマ字読みすればみんな《B》と言えちゃう。今回はその《V》のベンチャーズを熱血に語ってみましょう。
最近夏の暑さのせいか、やたらとビーチ・ボーイズなんぞを真剣に聴き直したりしている私ですが、ふとサーフ・ミュージックには《もっと格好よく演奏するバンドがいたよね》っと思い出したのがベンチャーズとルーターズだった。ビーチ・ボーイズだって格好いい曲もあるが、ギターのフレーズに限って言えばベンチャーズやルーターズの方が一枚も二枚も上だった。
あまり訊かれる質問じゃないが、ベンチャーズのアルバムで何が一番好きかって? そりゃ『ノック・ミー・アウト』か『ウォーク・ドント・ラン’64』と決めている。さらに一枚にと意地悪い質問に答えるならば前者の『ノック・ミー・アウト』になる。モズライトのあの独特の音色には皆が憧れ、エレキ片手にウム~なかなかあの音が出ない! と汗をかきかきコピーに励んだのではないでしょうかね。
さてベンチャーズは案外オリジナル曲が少なく(このアルバムでは12曲中4曲もある~ぅ、超有名曲は他人が作曲も多し)、カバー曲が大半を占める。しかしそこはベンチャーズだから許されたのか、ビートルズの「アイ・フィール・ファイン」などはついさっきリリースされたばかりなのにもうアルバムのトップに置かれたりもしているから流石ビートルズ、流石ベンチャーズってとこか。オリジナルでは「ウォーク・イン・ザ・ルーム」がモズライトらしい音色でディストーションなどもこれでもかと効かせている。そして極めつけが「10番街の殺人」、彼等のすべてのエッセンスが盛り込まれていて格好よさも抜きん出ている。一方期待ハズレしたのが私の好きなゾンビーズの「シーズ・ノット・ゼア」。出だしからハエが飛び回るようなフレーズにはいささか参った。余談だがこの曲はずっと後になって、サンタナが苦し紛れにカバーしたヴァージョンがオリジナルを超えた。実はこの『ノック・ミー・アウト』は二度目の登場。前回はアルバム・ジャケの女性にウツツヲぬかして取り上げた次第だ。
-NO.492-
【朝倉彫塑館】
見よこの水庭。日暮里駅からすぐにある朝倉彫塑館はいろんな佇まいを見せてくれる。この水庭は五典の水庭といい、巨石が意味を成して置いてある。庭に面した和風住居、洋風なアトリエとじつに好対照だ。朝陽の間から見下ろしてみよう。晴れた日には屋上庭園から谷中界隈をぐるりと見渡そう! 主人のアトリエから眺める外は、ここが都心だということをしばし忘れさせてくれる。