5月21日は甘酸っぱい思い出に | 新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

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独断と超偏見による、勝手気ままでええ事しか書かん日記のようなもんです。
まあるい形してて、音が飛び出してくるモノへの愛情表現です。
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某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。



NYの秋

 休日の午後、何かするわけでもなくただソファーに横たわってビールなんぞいただくのは贅沢極まりない。気分も落ち着きお気に入りのCDを棚から探す時間すら喜びに溢れている。最近乱れがちの脈拍も正常に時を刻むかのように安定してくる。そんな時に眉間にシワを寄せて音楽を聴くのはカラダに善くないに決まっている。何てこと言うといつもと話が違うぞって思われるお方、ご安心あれ。今日はただ単に気分がいいのである。心、体ともに。
 さて今回はヨーロッパでも珍しいチェコのジャズをご紹介しよう。Najponk(ナイポンク)というピアニストで既に何枚かのアルバムを出しているようだ。何を隠そうこのピアニストつい先日までまったく知らなかったのだ。そうご紹介しようなどと偉そうに言ってしまったが、先日友人にコレ聴いてみてよと薦められた訳だ。ヨーロッパ・ジャズも一時の勢いがなくなったのか、ジャズ専門誌のディスク・レビュー欄に占める割合も減ってきたように感じる。ヨーロッパ・ジャズのマイ・ブームとしては、ベルギーのベテラン・ピアニスト、チャールズ・ルース、若手のエリック・レニーニあたりをよく聴くのだが、チェコとなると記憶にない。
 肝心の内容はというと、ヨーロッパ・ジャズにありがちなアメリカン・テイストを意識した構成や美意識過剰になりがちの点は否めないが、自分のスタイルを築こうと切磋琢磨している様子が微笑ましく感じる。いつもなら推薦曲を挙げるのだが、特にジミー・スミス作「バック・アット・ザ・チキン・シャック」や表題曲「ニューヨークの秋」はやり過ごしたほうがいいのかも、唯一のマイナス点だ。いやぁ、それがなかったら?・・・★★★★★五つ星を与えちゃうね。3曲目のジョン・レノン作「イフ・アイ・フェル」なんてよくぞやってくれたと諸手を挙げての大喜びだ。こういった曲をジャズ風になんては失敗しやすいのだが、余程好きなのか感情移入しているのがよく分かる。コンテンポラリーな感覚と清涼感に満ち溢れていて出色のナンバーだ。7曲目「ハーレム・ワルツ」は小粋にスウィングしており、ふくよかな60年代のエヴァンスあたりの影響を強く感じる。9曲目の小品「ガール・オブ・マイ・ドリームス」はとてもチェコとは思えないくらいグルーヴィー。極めつけはラストに配した「5月21日の思い出を胸に」。これは彼自身のソロ作品からの再演であり、とてもいい。やはりヨーロッパ・ジャズはヨーロッパらしくていいのではと。とても5月の五月晴れの午後という感じにはなれないが、チェコ発祥のピルスナー・ビールを片手にボヘミアン・グラスでも眺めて甘酸っぱい思い出に浸ってみるのもいいね。アルバム全般にドラムのマルティン・シュルツの活躍が全体を引き締めており、タイム感覚も良く実に上手いドラマーだ。
 ナイポンク、きっとこの曲を演りたくてこのアルバムを。何とこの曲を聴いたのが5月21日、翌日は僕の誕生日でもあった。何かの縁でしょうか。
-NO.467-

【メゾンエルメス】
 今や銀座のランドマークとなったメゾンエルメス。ガラスブロックの外壁がお見事。多くのカメラが日々向けられているらしい。ガラスブロックの一部にはネクタイなどがディスプレイされており、思わず目を引いてしまいます。かく言う私はいまだ店内には入ったことがないのですが・・・(笑)