暑い日が続きます。

昨日は、「フォードロス」について、話し合いました。

さて、どんな論議だったでしょうか。「ねむいほうれんそう」のコメントを紹介します。

 

 

💎 ねむるほうれん草 の コメント


【質問1】 今日の前半は、「フードロス」について、論議しました。どのような議論だったかをまとめてみましょう。

A41枚程度でまとめる力をつけましょう。

 まずは、フードロスについて思うことや身近にあったものについて語りました。

 バジル先生は、恵方巻の廃棄、元から安売りの値段で売ると値崩れが起きてしまうこと、残した人の分まで食べて糖尿病になってしまった方の話をあげてくださいました。

 私が語ったのは過去の経験を踏まえ、施設のあるユニットで感染症にかかった人が出た場合の話をしました。感染者が出たユニットに配られた食料はもちろん調理場に返せることができず、かといって元気な人に配られたおやつも余ったら手を付けていなくても廃棄で、捨てる際に罪悪感がありました。

 受講生では、賞味期限切れの廃棄を持って帰っていい店とそれをやるとクビになる店があるということ、持って帰って誰かに譲るとなるとそれで体調不良を引き起こしても責任が取れないためやるなら責任が取れる範囲で行うこと、「食べ物を残さない」というしつけで育ってきたため廃棄で心が痛むこと、コンビニで買った賞味期限が一時間前の弁当でもおいしかったため賞味期限を延ばせるなら伸ばしてもいいのではないかということ、スーパーでギリギリまで値引きをしてようやく売れたこと、仕入れ量が少ないため廃棄がその分少なくなる一方で飲食店だと作りすぎるとすぐに味が落ちてしまうため(許可されているので)持ち帰ること、などの体験談が出ました。私がもっとも印象に残ったのは「マックのポテトはおいしいものを食べさせるため七分経ったら廃棄する」という現実でした。大手チェーン店でこだわりを持って提供している裏で、捨ててしまう現実に衝撃を受けました。

 次に、高校生に対し、どんな観点でフードロスをとりあげるかという話をしました。

 バジル先生は、食の不均衡、日本は食料自給率が低いものの豊かであること、どうして賞味期限を守る必要があるのか、ということを言っていました。

 私が考えたのは、小中学校時代を思い出して給食と関連させるということです。高校生だと学校によってはバイトが禁止なので、身近に感じやすい給食で、小中学校時代はどのくらい給食が残っていたのか、でも無理やり食べさせるのは違うためどのような工夫が必要か、ということから発展させていきたいと思いました。

 他の受講生の意見では、地球環境問題(食品以外にもごみがあるため、他の廃棄物にも関連して話をすることができる)、余ったものを真空パックにして国連に送るなどの取り組みを考える、もし日本で戦争が起こってしまった場合に食べ物は皆に届くのか、主食はかわってしまうのではないかという観点、無印良品の不揃いバームのように値引きしたり捨てるくらいならもともとのをコストダウンすれば売りさばけるのではないかということ、土砂災害が外国で起きた際に日本がバナナを多く買い取ったように国同士で減らしていけるのではないかということ、こわれせんべいや崩れたケーキを安く売ってお客さんも買いやすくすること、味が同じならいいのではないか、現在の円安と関連させて考える、などの観点が出ました。

 最後に、「フードロスの何が問題か」ということを話し合いました。私は「無駄を出すと経済的にロスが出る」という意見を出しました。他の受講生では、作った人に失礼である、残さないことが礼儀、廃棄は食べ物へのありがたみがなくなる、採算が取れず経済的に危うい、環境面でよくない、廃棄を行うにもお金がかかる、そもそもとして「もったいない」といった意見が出ました。

 本日の話し合いを踏まえ、フードロスは家庭よりも企業で多いのだという印象を受けました。家庭でフードロスを減らしても企業が変わらないと日本は変わっていかないと思うので、企業で廃棄をしないための取り組みや、「ここまでなら大丈夫かも」というラインを再考すべきだと考えました。

【質問2】今日の授業の良かった点を2点、改善すればもっと良くなると思った点を1点書きましょう。

〇導入で実際に起こった事例を取り上げており、そこから原因を考えさせていたのが良かった。

〇導入の事例を踏まえ、そこから「労働者を守るために」と流れができていてよかった。

△労働基本権の説明がわかりやすいともっとよかった

【質問4】 バジルは、授業づくりについて語りました。どんなふうに語りましたか。

・日付、ページ、題を最初に書く

・「何をするのか」ということを一〇分くらいで説明できるようにする

・関係性がわかるような図を描いていた

(ここまでをしっかりとできるようにする)

【質問5】「資本家と労働者」の関係の中で、「権利」を教える意味を、高校1年生がわかるように説明してください。

 労働の権利は「労働基本権」と呼ばれ、「勤労の権利」と労働三権(団結権、団体交渉権、団体行動権)から成り立っています。「勤労の権利」とは、国家(政府)に対し、雇用され働くことが保証されるような措置や、就職できないときは雇用保険制度(失業した人などに対し支給される保険)などの救済措置を要求する権利のことです。また、団結権は労働組合(ひとりひとりでは立場が弱い労働者が団結し、賃金、労働時間、解雇などの労働条件について会社と交渉する組織)をつくる権利が保障されている権利、団体交渉権は労働組合が会社の経営者と対等に交渉する権利、団体行動権は労働者が団結して仕事を放棄する(ストライキを行う)権利のことです。

 ではなぜこのような権利を教えるのかというと、将来みなさんがしっかりと生活するために必要だからです。まだあまりイメージが湧かないかもしれませんが、立場が弱いということは、あまり意見が言いにくいということです。皆さんも中学一年生くらいのとき、部活の怖い先輩に意見するの、恐ろしいものでしたよね。職場だと、先輩の先輩や、そのまたさらに先輩、そして社長などの経営者に意見を言うことはそれよりも勇気が必要です。しかも学生なら、意見を言ったことで先輩とギクシャクしても数年経てば先輩は卒業しますよね。しかし職場だと、何年もそれが続く場合があります。人によっては耐えられなくなり、正しいことを言ったのに辞めてしまう人もいます。

 また、皆さんも、約束を破られるのは嫌ですよね。少ないですが、職場によっては、人を募集しているときの働く時間などの内容と、入ってからの内容が異なる場合があります。しかもそれを知るのは、就職してからのことです。それってつまり、「約束を破られた」ということになりますね。また、休憩時間が1時間あるはずなのに実際は、休憩中に電話番や掃除もしなければならない…。労働基準法では、休憩中に労働者を仕事から完全に開放しなければいけない、とされています。休憩中に仕事をさせた場合、これは完全に法律違反です。また、「休憩を与える」という約束を破っていることになります。これが少しなら我慢できるかもしれませんが、何度も何度も繰り返されると、だんだんと不満が募ってきます。言うなら、学校の休み時間に追試じゃない小テストを課されるような感覚に近いかもしれません。どうでしょう、とても嫌ですよね。

 そして将来働いたとき、もしも会社が倒産してしまったら強制的に仕事を辞めることになるので、一人暮らしや結婚していた場合、家庭を支えられなくなってしまいます。お金の大切さは、みなさんも知っていると思います。このようなときに「勤労の権利」を使うと、少しの期間ではありますがお金が入るので、次の職場が決まるまで生きていくことができます。

 こういった不満や不安定から解放されるために、労働者には「権利」があります。実際に聞いてみると、とても便利ですよね。労働者は基本的に、これらの権利を使うことができます。権利を使って資本家に実際に団結権や団体交渉権を用いてみると、会社がいい方向に変わっていくきっかけになります。それでも無理ならストライキを起こすこともできます。一方で倒産などで職を失っても、少しならお金は保証されます。

 つまりここで言う権利は、「自分たちを守るためのもの」です。使わずに平和に過ごせるのが一番ですが、使うことで助かるのなら、使っていきましょう。権利は自由に使えるものなので、ぜひ、将来の自分たちや友人を救うために覚えておいてくださいね。