VEB製のソ連(ロシア)の旅客機のキットがまた出てきたので、取り上げたいと思います。
(あまり、Tu154と内容に差がないですが・・・)
1/100スケールのイリューシンIL-62のキットです。

【実機の紹介】
実機はソ連のジェット4発旅客機で、1963年に初飛行しました。胴体後部にエンジンを4基配置した大型機で
イギリスのビッカースVC-10と似た外観をしています。一時は東側の長距離路線では必ずと言ってもよい位見かける
機体で、装備を近代化することなどによって2020年頃まで各地で使用されていました。


【キットの紹介】
70年代末頃に発表されたキットです。発売当時は、これまた本キットで初めてこの機体の立体的な形状を認識された方も多かったとようです。他のVEBの1/100スケールのキットと同様に、90年代半ばには消えてしまいました。

箱の中身です。1/100スケールの旅客機なので、胴体が箱一杯です。

胴体のパーツは、表面の彫刻がほとんど無いので、のっぺりとした印象を受けます。さすがにパーツに多少の歪みはありますが、
修正できないことはありません。ただ、プラの材質はやや粗悪で硬いので、無理に力をかけるのは禁物です。

小物パーツは、エンジンポット、ファン、脚カバー、脚柱、タイヤ、窓の透明部品だけです(まったくTu154のキットと
変わりません)。脚柱などの表現は、かなり大雑把です。

説明図の表記は初期のVEB社のキットのスタンダードで、完成図と構成するパーツの対比みたいな形でまとめられています。
でも、この程度の表記でも足りるくらい組み立ては簡単です。

外形は、IL-62らしく見えますが、大スケールにも関わらずディティール表現やパネルラインの表現が大雑把なので、
作り甲斐も含めてあまり高評価はできないと思います。細かく見ていくと、垂直尾翼から胴体後部に伸びる鰭は長過ぎる
気がしますし、胴体下部の2本の出っ張りの表現も大袈裟です。
このキットも大スケールの旅客機という点では貴重なキットなので、頑張って手を入れるベースには使えるかもしれません。
騒音基準の問題で日本の上空を飛ぶことは不可能なので、ちょっとした珍機のキットと言えるのではないでしょうか🐧