今回登場するのは、練習機界のベストセラーとも言える機体のキットです。テスターの1/72スケールのSNJ テキサンのキットです。

【実機の紹介】
ノースアメリカンT-6テキサンは戦時中のアメリカの主力練習機で、大戦後は西側諸国で広く使用されました。日本でも創成期の自衛隊で利用されたため、今でも各地で機体の実物を見ることができます。
SNJはT-6の海軍仕様です。

【キットの紹介】
テスター製の他のキットと同様に、元はアメリカのホーク社が開発したキットです。開発されたのは、プラモ創成期の1950年代半ばなので、超がつくベテランキットです。
テキサンは生産機数の割にキットの種類が少なく、72でテキサンと名をつけて販売していたのは、70年代末頃にエレールがキットを出すまでは本キットが唯一でした(エアフィックスのキットはイギリス仕様で「ハーバード」と呼ばれていました)。
ホークが70年代半ばにテスターに買収されてからは、テスターブランドで引き続き販売されています。今でも、稀に店頭で見かけることがあります。

箱の中身です。パーツよりもスペースの方が広い状態です

パーツ数は、展示スタンドも含めて約20個です。非常にシンプルなパーツ構成です。

パーツの表面は筋彫りと凸モールド、細かいリベットが混じっています。意外と精密な表現です。ただ・・・化石的キットのお約束で、機体や主翼にはマークの彫刻があります。

小物類のパーツは、古さをもろに感じさせる出来です。でも、60年代初めのアオシマやフジミのキットに比べれば、数段上の表現技術です。この頃は、アメリカのメーカーと言えば、世界をリードする技術を誇っていたような気がします。

脚収容孔は、タイヤの部分だけ浅く彫り込まれていました。

非常にシンプルな作りなので、小学校低学年の子供でも十分に完成させられると思います。パーツどおしの合わせも、古いキットの割には良好です。
外形は意外にも?実機の感じをよく捉えていて、スケールも正確です。ただし、ディティール面ではお粗末の一言で、空っぽのコクピット、無いに等しい脚収容孔、浅い彫刻のエンジンなど、現在のレベルのキットに仕上げるには途方もない時間がかかりそうな出来です。
まあ、60年以上前のキットに文句を言っても始まらないので、ここは素直にストレート組みで済ますべきだと思っています🐧