2013年の自分オーケストラ | PENGUIN LESSON

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音楽制作や映像編集のビデオ教材スクール「ペンギンレッスン」のブログです。この夏開講予定です。ただいま全力制作中です。音楽制作の様々な情報を発信していきます。Twitter(@othersidemoon)でつぶやいています。

数年前に遊びで作った曲をたまたま発見して、当時の自分の未熟な部分に赤面しつつも今よりも勢いのある部分もあって面白く聴けました。その中で「あれ、あの音は何を使っていたんだっけ?」と思い出せない部分も結構あって、たった数年なのに制作環境が大きく変化していることに驚きました。2013年の終わりに、「今はこういう環境で作っているんだ」と記録しておくと、数年後に振り返って楽しめるかなと思い、今の自分オーケストラを記しておきます。

特に今日は2014年にSpitfireからBMLラインとして発売される8タイトルが発表され、今の小編成ストリングス、ホルン、低音ブラス、フルートに加えて、オーケストラの大半の管楽器と大編成ストリングスが1年以内に出揃うことが明らかになりました。現在の主流の音源メーカーの中ではSpitfireが一番私の理想の音に近いので、来年のクリスマス前にはまた制作環境が大きく変わっているように思います。

まずは弦楽器。

4-3-3-3-3という小編成のSableをメインにLASSを重ねています。短期間で仕上げるためのスケッチ用のテンプレートはCInematic Stringsです。今年はCineStringsとBerlin Stringsが発売されましたが、とりあえず見送って、来年2月発売のSpitfire Muralに期待しています。
ハープはOrchestral ToolsのSymphonic SphereかSpitfireを使っています。

次に木管楽器。

現在はすべてBerlin Woodwindsとその拡張音源を使っています。特にExpansion Bとして登場したソロオーボエが素晴らしく惚れ込んでいます。一方で同じExp. Bのソロフルートには若干がっかりしており、かなり露出するソロでは未だにViennaを使っています。来年はSpitfireのBMLからも木管楽器が揃う予定ですが、どちらが最終的に自分オーケストラに残るのか楽しみです。Spitfireの方はソロは1名ずつのようなので複数奏者を収録してあるBWWの魅力は増すばかりで、両方を組み合わせて使っているような気もします。特殊効果にはCinesamplesのHollywoodwindsを使っています。

続いて金管楽器。

現時点ではすべてSample Modelingのみです。金管は音を持続させながらの強弱の変化が重要であり、今のところ満足出来るサンプル音源がありません。SpitfireのBMLはまだトランペットとトロンボーンが未発売で、これが満足できる品質であれば総入れ替えするかもしれません。ただトランペットもトロンボーンもBMLのソロは1人ずつのようで、私は4人+4人で書くことが多いので微妙です。これまで実験した範囲ではSample ModelingとWetなサンプル音源は混ぜにくいので、木管と同じように複数奏者収録されているのならBerlin Brassに期待したくなります。ただ現時点ですでにSpitfireは全て録音済みで編集もかなり進んでいますが、Berlin Brassはコンセプト段階で録音もまだです。

最後に打楽器。

ほぼCinePercです。SpitfireのPercussionは奥行きのある音が魅力的ですが、パンチの効いたド派手なCinePercの方が私にとっては扱いやすいようです。マレット楽器を中心に打楽器はかなり多用するので、その他にも様々な音源を混ぜて使っています。あとはHans Zimmer Percussionをどのように組み込んでいくかですね。ピアノはオーケストラ用にはOrchestral ToolsのOrchestral Grandsを、それ以外だと今はArt Vista Virtual Grand Pianoを好んでいます。

それにEduardo TarilonteのアコーディオンやForest KingdomとEra、OmnisphereとZebraの各シンセ、soniccoutureのGlassworks, Xtended Piano, Geosonics、Ample Soundのギター、そしてベースがArt Vista Back Beat Bassです。今年ドラム音源のBFD3も購入しましたが、まだ本格的には使っていません。

オーケストラの空間作りは非常に興味のある部分で、作曲仲間やエンジニアの意見を参考に1年を通して実験を重ねてきました。現時点では、全体のリバーブはほぼ2caudioのB2を使い、様々なメーカーの音源をスムーズにミックスするために楽器によってEast WestのSpacesとnumerical soundのFORTIを下準備に使っています。特に友人が作ったB2用のSample Modeling Brassプリセットが優秀で、これだけでかなりミックスしやすくなりました。その他のプラグインはブレることなく90%がSonnox Oxford Pluginsです。

DAW環境はこの1年で大きく変わりました。まずずっとしつこくSnow Leopardを使っていたのに一気にMarvericksに上げ、Logic7以来ほとんど使っていなかったLogicにXで戻ってきました。今は打ち込みはDigital Performer 8が6割、Logic Xが4割です。また年末のセールで買ったStudion One 2を今後はミックス・マスタリング用に使っていこうと思っています。楽譜は今でもオーケストラスコアまで手書きで、清書が必要な時はSibeliusを使っています。ただ仕事の方は、ほとんど清書をしてくれるCopyistに手書きの楽譜を送っています。Finaleも持っていますが、Finaleで送られてきた楽譜もSIbeliusに変換してSibeliusで作業することがほとんどになりました。

また、これまでWindowsを毛嫌いし続けていましたが、多くの同僚の説得に折れ(笑)、ついに音源用にカスタムメイドのWindows PCを導入しました。もっと早く導入すべきだったと後悔するぐらい快適です。VEPの安定感は半端ないです。メインマシンは薄型にモデルチェンジする前のiMacです。

あとはずっと使ってきたM-AudioのMIDIキーボードが壊れたのでYamahaの電子ピアノに交換し、また不具合が続いていたApogeeのインターフェイスをFireface UCXに変えました。モニターは最近ずっと使っているADAM A7です。それに愛用しているKensingtonのトラックボールが2つ。

こうして書き出してみると1年間で大分制作環境変わっています。そりゃ貯金が増えないわけだ(^_^;) 

最後に今年の2大収穫。1つはメガネをブルーライトカットレンズに変えたこと(効果ないという人もいますが私は頭痛が大分軽減しました!)、もう1つはSibelius用のプレイバックシステムNotePerformerを導入したことです。今年を振り返ってベスト賞を決めるなら、迷わずNotePerformerを選びたいぐらい革命的なプログラムだと感じています。