連載小説「ペンフレンド」 -6ページ目

連載小説「ペンフレンド」

男女2人の作家による1話掛け合い形式の連載ブログ小説です。東京に住む女性と神戸に住む男性がメールによるバーチャルな恋愛ストーリー。行きつく先は・・・。

- 木綿子さんへ



- おはよう。


- 何か今日は朝から働く意欲がなくてね・・・

- 会社から歩いてすぐのスタバでメールうってます。


- 引っ越して初めての料理教室だね。

- 開催おめでとう!!


- ぼくも東京に住んでいたら、木綿子さんの料理教室に通うのになぁ。


- もちろんぼくの場合はマンツーマンだよ(笑)


- 料理を作ったら、木綿子さんとぼくと二人きりのお食事タイムして・・・

- 公然のデートだな。


- ・・・なんてね(笑)


- さてさて、木綿子さんの質問について。


- >優也さんにはご家族はいるの?

- >ご家族ってお父様やお母様のことではないわよ。

- >美人な奥様や可愛いお子さんがいるのかしらってこと。


- いるよ。


- 娘がひとり。

- 本当は息子がほしかったけどね・・・、その夢は叶わなかった。


- 平凡などこにでもいる3人家族だよ。


- じゃ次にもうひとつの質問。


- >オセロの駒。
- >白い駒と黒い駒が、バランスよく並んでいたらそれでいいと思う。

- >引き分けが一番平和でいいと思うのよ


- 引き分けが一番平和・・・。

- 木綿子さんらしいね。


- 白と黒の駒って、

- 確かに人間の気持ちのバランスと同じなのかもしれない。


- このあたりの考え方は男性と女性とで、違うのかもしれないね。


- 女性は平穏を守り、平凡を大切にする。・・・まぁ一概には言えないけれど。

- だからなるべく平穏に引き分けに持ち込もうとする。


- それが女性が意図して作るバランス。


- でも男性の場合は、自らを行動させてバランスをとる。

- あっちの世界を知ろうとし、こっちの世界を知ろうとする。


- でも今は男性女性で分けて考える時代ではないから、
- 「男性的」、「女性的」っていう方が自然なのかもしれないけれど・・・。


- 木綿子さんが思うほど、ぼくはバランスのとれた人間ではないよ。


- むしろバランスが悪い方だと思う。

- 悩んではそれを打ち消し、また悩んではそれを打ち消し・・・。


- そう思うとぼくは、案外、「女性的」な部類かもしれない。


- でも大事なことは、「人は弱い」という事を知っていること。

- そこに気付いていれば、そんなに慌てる事はないと思う。

- 強い部分と弱い部分のバランスをとることは確かに大切なことだと思うけど、

- 生きていく上で、やっぱり弱い部分のケアの仕方をわかってる事って大事なんだよ。


- でもだからと言って、あまり心に蓋ばかりしてちゃ、人間どこか狂ってしまう。


- 誰かにそれを解放してあげる事も必要だ。


- ぼくはね、木綿子さんにとってのそういう役目でありたいと思ってるんだよ。


- ぼくにその能力があるかどうかは別だけど・・・。


- 強い部分、弱い部分ではなくて、吸収すれば吐き出す。


- それが最もいいバランスのとり方だと思うよ。


- ぼくを上手に利用して、実際の自分の生活にやさしくなれるなら、それが一番いい事なんだ。


- わかる?


- ぼくは木綿子さんの味方だよ。


- 永遠にね。


- さぁ料理教室だ!

- うまくいきますように・・・。



- 優也




To be continued・・・   Written by 琉咲 凌