唐草模様の結城紬 | えみぃのイイモノセレクション

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生活必需品から嗜好品まで、自給自足を目指す農婦「えみぃ」のお気に入りグッズを紹介します。
幼少時k代からの夢「猫に囲まれて毎日着物で過ごす」を実践中。お着物どんどん紹介します。

えみぃです。

 

昨日は古民家二日目。

朝はひっそりしていたものの、お昼前から人が増えてランチは11人(笑)。

にぎやかでした。

 

とっておきのお着物着ました。

 

 

シンエイさんで2年前ぐらいに買ったお着物。えみぃにしては良いお値段出しました。

 

 

八重桜の九寸名古屋を合わせました。

 

 

衿、帯揚げ、帯締めは白で、さっぱりコーデ。

ひげ紬の長羽織を着ていきました。

 

さてこちらの唐草模様が素敵なお着物、「証紙はないけれど本場結城紬と同等の品物」と記載がありました。

 

結城紬と呼ばれるものはたくさんありますが、本結城(本場結城紬)は

①真綿から人の手でズリ出した無撚糸(よりをかけない糸)=結城の手紬糸を使うこと

②手括りで染められていること

③地機で織られていること

で作られていることが条件です。

 

詳しく説明すると、、、

①一般に使われている紬糸は手紡糸(てぼうし)と呼ばれます。真綿から繊維を引き出して作りますが、たいてい動力を使っており、糸にわずかですが撚りがかかります。

これに対して結城の手紬糸は、綿からズリ出した繊維を唾で束ね合わせて、糊で固めて染色に耐えられる糸にします。動力が使えないので、全て手作業になります。

さらに、撚りがないので扱いがとても難しく、全ての工程に時間がかかるようになります。

 

②そうして作った糸を束にしてから、絣模様を作りたい(例えば紺地に白い模様を作る場合、白く残したい)部分に染料が入らないように、糸をくくります。模様が細かいものになると、くくるだけで3か月とか。

 

③できた絣糸で織るわけですが、経糸も結城の手紬糸なので普通の機(椅子にこしかけるタイプ)に張ると切れてしまうため、地機(じばた)と呼ばれる機で織ります。

経糸の末端を自分の腰に巻き付けて、経糸を調整しながら織るので、とても高度な技術が必要とされています。

というか、経糸を張る作業もとても難しく、後継者が少ないんだとか。

 

この文字を読んでもさっぱりな方もいらっしゃるかもしれませんが、とにかく大変な手間がかかるうえデリケートな糸を使うため、高度な技術が必要な織物なのです。

さらに、本場結城紬の証紙を貼ってもらうには、出来が良くないといけません。

④反物の長さが十分あるか

⑤反物の幅が十分あるか

⑥経糸の数が不足していないか

⑦打込みが足りているか

⑧打込みにムラがないか

⑨織り傷がないか

⑩(紬糸に)筋や毛羽がないか

⑪絣(模様)がきれいに出ているか

⑫たてに筋が出ていないか

⑬横に段が出ていないか

⑭染色不良がないか

⑮汚れはないか

 

つまり、とんでもなく手間をかけて作った上に、厳しいチェックを通ったものにしか「本場結城紬」の証紙は張ってもらえないという。

すべてが手作業ゆえ、チェックを通らずB反として出回るものがたくさんあるそうです。

 

ということで今回のお着物も、絣ズレと横段が気になる箇所があるので、おそらくB反ではないかと思っていました。

 

が、拡大図を見てこれは違うなと。

 

 

緯糸には撚りがありませんが、経糸にわずかな撚りが見えます。

そして経糸の密度が低いです。

経糸に手紡糸を使った、「諸紬」と呼ばれるものではないかと推察します。

 

 

とはいえ、風合いも着心地も素晴らしいお着物でした。

しかも、和裁士飯島さんにサイズをお直ししてもらったので、ジャストサイズ!!

大切に着ます。

 

 

というわけで、古民家の集いです。

お着物やリメイク品をたくさん並べて、わいわい着付けしました。

 

 

 

みんなでお昼の準備して~。

 

 

 

ワイワイ食べて。

老若男女、みんな笑顔。

 

 

左から、和裁士飯島さん、リョウコ、若旦那、明子ちゃん。

楽しい二日間でしたー。

皆さん、ありがとうございます。