マシンガンを持った憲兵に私は叫び声をあげた | アフリカの海辺から

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西アフリカのトーゴ共和国、東アフリカのザンジバル島、コロナ禍の今は、東京でのあれこれをお伝えします。

生まれて初めて悲鳴を上げた。助けを呼ぶためである。

 

20時過ぎ、できたばかりの漁港に、夜間照明のチェックに行った。

夫とその同僚、運転手、私の4人

 

まず、出入り口で止められた。夫が名前を名乗りコンサルタントであると言っても、夜間の守衛は「お前なんか知らない」の一点張り。これは、まあ仕方がない。前にも同じことがあった。関係者に電話して何とか入った。

 

参考のため、夜間の漁港

今夜撮影したものではない。実際には薄暗がりである。

 

実は、夫と私は午後にも写真撮影や測定に来て、18時頃に立ち去っていた。

その時に閉めたはずのゲートが開いている。

日中のゲートはこんな感じ

 

さらに、人が2人、寝転がっているではないか。

日中で言うと、この場所

 

夫たちは照明を見に行き、私は寝ているけしからん者たちの証拠写真を撮りに行った。ちょっと危険かもと思いつつ。

案の定、やつらは立ち上がり、何で写真を撮るんだと近づいて来た。

「あなたたちが寝ている証拠を撮るためだ」

1人が私の腕をつかんだ。

「キャーーー、キャーーー」

私は思い切り、叫んだ。この時、「チコちゃんに叱られる」で女性の叫び声はよく通るって言ってたな、もっと大声出さなくちゃなどと考えていた。

もちろん、運転手と夫の同僚がすぐに駆け寄って来た。

出入り口から歩いて来た守衛も急いで

 

夫?

彼は照明器具の点検

まさか私の叫び声とは思わなかったらしい。寝ていた2人は現地のカップルで、その女性が叫んだと思ったようだ。

 

カップルではない。寝ていたのは、2人の憲兵だった。

やつらは、寝てない、座ってたと言う。

寝ていたのは確か。眠ってはいないかもしれないけど。

 

いや、そもそも警備なら、2人まとまってちゃダメでしょ。

ゲートは開いてるし、もっと全体を見渡せるところや、外部からの侵入を防げるところにいるでしょ。

そもそも憲兵が警備するの?

 

運転手とフランス語が堪能な同僚が対応してくれた。

私は、憲兵がマシンガンを持っているのを見て、あれをぶっ放したら面倒だなと思っていた。

そのうち夫が戻って来て、じきに事はおさまった。

 

結局、寝ているところを見られた憲兵、ズサンな警備がバレた守衛が慌てたということである。

 

つかまれた腕が赤くなっていた。

後で仕返しされたら面倒だが、ちょっと面白かったというのが正直なところである。