伸びていく子の先生使い。 | ペガサス世田谷経堂教室のブログ 不登校を経験した先生が、子どもの自発性の育成に取組む塾

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10代の時に、勉強が楽しくなくなって不登校になった経験から、何のために勉強するのか、と向き合う場が必要なのではと考えました。
子供たちの「学力」はもちろん、「自ら考え、自発的に行動する力」を育てる塾の様子を書いています。

塾の先生は、なんとなく想像がついていたりします。

 

「この子は、受験の時までにこれくらい伸びていくな」

という着地点が、です。

 

受験の時の偏差値はこれくらいだろうな

このレベルの学校を目指せるな

ということが、一人ひとりを見て大体イメージがついています。

 

一人ひとり、可能性は無限です。

何が起こるかわからない。

周りが勝手に予測なんてできるはずがないだろう。

と思うこともあると思います。

 

ちょっとそれますが、私は歩くことが好きです。

ある時、私にない視点にハッと気づかされたことがあります。

同じく歩くことが好きな男性がいて、その人たちと歩いていた時、言うことに共通点がありました。

「このペースだと時速5キロだね」

「このペースにすると、時速4キロ」

足を踏み出す速さの、ほんのちょっとした違い。

その違いで、自分がどれくらいの速さで歩いているのかを時計など見なくても、正確に把握していたのです。

体感のペースを数字で把握することで、この時間までにここまでいけるね、とか考えることができます。

 

私は、ただなんとなく、1時間でどれだけ歩けるかなんて考えたこともなく歩いていたので、割と衝撃でした。

 

でもよくよく考えたら、そうですよね。

足を踏み出す速度で、1時間あたりのペースなんて、簡単にイメージがつく。

 

勉強に関してもそうだなと思いした。

このペースで勉強できていれば、1年でこれくらいまで達するだろう。

それを数字(偏差値)に当てはめるのは、割と簡単です。

 

ただ勘違いしてはいけないのは、勉強のペースというのは、単に問題量ではありません。

1日に教科書50ページ進んだから、すごく早い、というわけではないのです。

 

理解しきる速さがどれくらいか、ということです。

 

受験シーズン、今年の受験生も1年前にイメージをしていました。

ただ、私が思っているのよりも、伸びる子はいます。

 

この一問を、「今日」「今」やり切る。

なんとなくで終わらせない。

次は絶対間違えない。

 

執念のようなものが出てきた人から、私の予想を超えていきます。

 

「うーん、思っていたよりもだいぶ超えてきたな」

そういう子は、私を使って、

「この問題は、もう2度と間違えない」

「今度はやってみせる」

思考の整理をしています。

教えてもらうことだけをよしとしていません。

 

難しい問題があったら、「ここをこう考えて・・・・」

私がそばに来た途端、自分の考えを話し始める人が多い。

私を使って、できない問題をできるようにするために、思考の整理をするのです。

 

普段から、塾生と接する時に、なるだけ一方通行にならないよう話していますが、

私が思っているよりも伸びていく子は、それを自分からやり始めます。

考え方のどこが違うのか、何が足りないのか、自分の意思で学び始めます。

 

そうすると

「ああ、そこがちょっと違うよ」

思考の修正ができる。

 

歩く時と同じだなと思いました。

私のように、なんとなく歩いているだけだと結局、普段歩き慣れたペースと時間にしかならない。

「時速何キロで」と決めて、自分の足を踏み出すペースを自分の意思で変えるからこそ、速く遠くまで歩いていけます。

 

 

自分の意思が育つといいなという思いで、塾では毎月カウンセリングを行っていますが、その話はまたの機会に。