乳がんからの肺転移の告知を受けて10年の記念にタスマニアを旅した。
9月も10月も検査、再検査、精密検査が続いて久しぶりに高額医療費の申請をした。
「告知があればきっと生活行動に制限があるんだろな。」
と勘だけは働き、結果が出る前に航空チケットの予約を入れた。
「寛解など望みません好きにさせて下さい。」と主治医への言葉を考えていたが結果は経過観察だった。
タスマニアは少し弱った私の肺に美味しい空気いっぱい送り込んでくれた。
泊まったロッジにお腹に赤ちゃんがいるワラビーが朝夕遊びに来る。
ブチャイク顔のウォンバットにも何度も会えた。
10年封印していたトレッキングに挑戦した。30代ネパール、40代スイスを歩いたトレッキングシューズはペースも落ち、重たい私の足に付き合ってくれた。
飛行機の中で読み始めた本のタイトル「たゆたえども沈まず 」(パリ市紋章の標語)のように「これからもどんなに強い風が吹いても揺れても沈まず生きていこう!次の記念日はどこを旅しようか楽しみだ!