続・帰ってきた怖い話(後編) | がらくた通り3丁目

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人にとってはまるで無価値。それも一個人の形成には不可欠。自我の源泉をたどる旅。おつきあい頂けたら幸いです。

二日前の記事にチラッと出てきた
悪役商会の八名信夫さんのそっくりさん。
この方総務の常務だった方。
声もドスが効いてて怖いし
出社の時もベンツで来られていて
いかにもな方なんですが反面愛犬家で優しい。
少し気の弱いところも。

ある黄昏時の少し暗くて誰もいない会議室の中
夕日を浴び後ろに手を組みながら
仁王立ちで窓の外を眺め
ひとり佇んでいるこの悪役商会さん。

思いきって声をかけてみた。

あっ!pecobro君か。
フ〜〜ッ。
自分はね、もうダメかもしれないんだ。
わかってるんだ。

えっ!どうされたんですか?

いやいいんだ。心配かけたね。という返事。
逆光の中僕に背を受けた真っ黒な背中が
なんだか小さく見えた。

あとで総務の女の子に聞いたら
健康診断で何かの数値がちょっぴり悪くて
うなだれていたのだそうだ。
人騒がせである。

ある日この総務の女の子が
昼ご飯獲得のため
コンビニに向かい歩いていたら
ガシャッと軽いけど鈍い音がしたそうだ。
音のした方に目を向けると
信号待ちしていた見覚えのあるベンツが
前の車に軽く衝突してしまったそうだ。
よく見るとなんと悪役商会さん運転のベンツ。

申し訳なさそうに謝罪する悪役商会さん。

しかし被害者の様子がどうもおかしい。
悪役商会さんが悪いのはあきらかなのに
ペコペコして恐縮しまくっている。

この被害者さん
悪役商会さんのその佇まいから
どうもそのスジのものと思ったらしい。

この事故を目撃した総務の女の子。
声を掛けられたら恥ずかしいから
無視して通り過ぎたそうです。

怖いもんです。

悪役商会さんはもうお亡くなりになられたし
あの頃はマンガの世界みたいに
個性的な方ばかりでした。
同じ会社なのに今とは別物。

昔の人は手作り品。
製品にムラもあったりするけど
個性が際立っていて味わい深い。

今の人はキチッと製品管理もされて
ムラもなく規則正しく並べられていて
気持ち悪いくらいにみんな同じ顔。
品質は平均値をクリアして万全。
しかし際だった人もいない。

といえば言い過ぎかな?

脈絡もないですが
Beckで「Debra」です。



またはhttps://youtu.be/OuvR9d73OlI

BeckはこっちのBeckも
あっちのBeck(Jeff)もどっちも好き。
天才っていう枕詞は同じだ。