小さな恋 | がらくた通り3丁目

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人にとってはまるで無価値。それも一個人の形成には不可欠。自我の源泉をたどる旅。おつきあい頂けたら幸いです。

この曲は実体験を歌詞にしました。
唯一のアコギの入った曲です。
この曲のなれそめは「小さな恋」というタイトルで
去年9回にわけて記事にしましたので
ここでは大筋だけを


またはhttps://youtu.be/XLpHSd2KBzM

僕がまだ小学校2年の時
仲良しの一人の女の子がいました。
Mさんといいます。
歌が上手で
腰のあたりまであるサラサラの髪を
いつも自慢げに揺らしてました。

僕は彼女のその長い髪が大好きで
いつも眺めてました。
そんな僕に気がつくとニコッと笑って
いつも1本髪を抜いて僕にくれたものでした。

男友達と遊ぶ時もいつも一緒だったから
いつもからかわれていましたが
ほとんど気にもしてませんでした。

僕にはこの頃ひとつのコンプレックスがありました。
それは自分が早生まれだということ。

いつも自分だけ歳をとるスピードが遅くて
みんなより年下みたいな感じがイヤでした。

そんな夏のある日僕は学校で大きなウソをつきました。
「今日僕の誕生日なんだ~」

その日学校から帰ってしばらくすると
友達がゾロゾロ僕の家にプレゼント持参で
集まってきました。
親は驚きつつも誕生日の準備をしてくれましたが
大目玉もくらいました。

そしてちょっと遅れてMさんが息をきらし
やってきました。
真っ白なワンピースに真っ白な大きなツバの帽子。
そして両手には体が隠れてしまうほど
たくさんの白い花束。

「pecobroちゃんお誕生日おめでとう」
と言って僕に花束を手渡した瞬間
一瞬空気が止まったかと思うと
友達はおろか親までも大騒ぎ
ひどくからかわれました。

僕は恥ずかしかったけど
彼女はまったく動じず笑顔を僕に向けたまま。

玄関からこぼれる太陽の光が白いドレスに反射して
なんだか彼女がとてもまぶしく大人っぽく見えました。

でも小学校3年になる時突然転校して行きました。
当時僕が住む岩見沢という町から
列車で50分ほど離れた札幌へ。

その後文通をしながら
小学校6年までは年に1回は
親に連れられて彼女は会いにきてくれましたが
中学にあがるころから会わなくなりました。

彼女まだ元気で生きているのかな?
僕みたいにたまに僕たちのことを
思い出してくれることがあるのかな?

Mさん、いつか会うことがかなうなら
子供の時の僕のことをいっぱい教えてもらいたいな。
僕も子供の時のMさんのこといっぱい教えてあげるよ。
だから生きて幸せで暮らしていてほしいな。
これからもずっと。


◎小さな恋

新しい教科書が
落書きで埋まる頃
春風に乗り
町はずれに
舞い降りた女の子
長い髪自慢げに揺らしてた
なんだか触れてみたくなる

赤と黒のランドセル並べ
手をつなぎ歩いた幼い日々
お日さまを家来にして
宝物を探して駆けた砂利道

空き地の片隅に
咲いた名もない花
髪にかざし遊ぶ
カラスが鳴くまで
ずっと


いつか誕生日には
両手に余る花を
君は僕に
差し出した
なぜか大人にみえた
いつも2人隠れていた秘密基地
そっとキスしたおでこに

お互いしばらく見つめあった
それが恋だと知らないままに
空き地も色づいたころ
君は突然都会に越して行った

幼い想い出は
アスファルトに埋もれ
セピア色の記憶は
誰も触れられない
ずっと


子どもの頃の僕の姿を
いつか聞かせてほしいよ君に
どうか神様彼女が今も
幸せに暮らしてますように
どうか神様彼女が今も
幸せに暮らしてますように