へっぽこ詩人ウィリーの相棒は犬のミスター・ボーンズ。
心の通じあった二人だが、別れの時が近づいていた。
犬の目で見た人間たちを描く、ちょっと切ないファンタジーな一冊。

犬は好きですか?
私は大好きです。
何をしてくれるわけではないけれど、でも、ただ一緒にいてくれればそれでしあわせ。それが犬という存在です。
犬が好きな人にとって、この本はたまらない一冊だと断言する。絶対です、絶対。

この作品は、飼い主と犬の別れという、本当に悲しい場面があるけれど、その後、特に何かが起こるという一冊ではありません。
勿論これを書いたポール・オースターは人間だから、本当に犬がこう思っていたのかは分からない。
でも、だったらいいなって思わずにはいられない。
世界からウィリーを引き算してしまったら、おそらくは世界自体が存在をやめてしまうのだ。
そう思ってくれる存在が世の中に一人でもいたら、それが犬だったとしても、それは間違いなく素晴らしき人生だと言っていいに違いない。
ミスター・ボーンズがそう感じるに到る、小さなエピソードの数々をかみ締めながら、優しい気持ちになれる一冊です。

シャギードッグストーリーとは、要するに聞いていてちっとも面白くないたわごとのこと。
例えば、ウチの、私だけが世界一可愛いと思っている駄犬の話などは、まさにそれだと思う。
本当に駄犬で、自慢すべきポイントなどひとつもないのだけど、それを話している時、写りの悪い駄犬ぶりをあらわす写真を眺めている時の、楽しく幸せな気持ちったらないものです。
見てください、ウチの世界一可愛いダメ犬きーさんのダメ写真を!↓
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ダメでしょう?(´∀`)
んでもって、このダメな雰囲気でいっぱいのきーさんが、犬仲間と「ウチの飼い主本当にダメで…」なんて、シャギードッグストーリーをしてたりしてくれたら嬉しい。
そう、この本は、すごく頭のいいシャギードッグが、ダメ飼い主を愛情いっぱいに語る、愛あふれる一冊なのです。
犬が益々愛しくなる一冊です。
ちょっときーさんの頭を撫でに行って来よう。
スティーブン・スピルバーグ監督
エリック・バナ、ダニエル・クレイグ、ジェフリー・ラッシュ他
1972年ミュンヘンオリンピック。
選手村パレスチナ系のゲリラ「ブラック・セプテンバー」にイスラエル代表の選手11人が連れ去られ、惨殺された。
その報復のため、イスラエル政府は暗殺チームを組織、パレスチナの大物を一人一人、復た一人と消してゆくが…

重い。そして正直分からない。
祖国喪失など想像もつかない、完全無欠の箱庭育ちの日本人である私が、人の気も知らないで言ってしまうと、どっちもどっちでどっちも最悪。
永遠に続く報復の連鎖と、それがこれからもずっと続くことを抑えた演出で描いた一本だと思います。
ずっと祖国を渇望していたユダヤ人に、今のパレスチナ人の気持ちが分からないわけないと思うのだけど、どうなんだろう、その辺?と、矢張り箱庭育ちの日本人は思う。

とは言え、一番の見所というかメインは、暗殺者の苦しみにあると思う。
人を殺すと言うこと自体、矢張り苦しいことだと思う。
主人公たちは、ただ復讐心に燃え上がって、ターゲットを消していくのではなく、どちらかと言うと命令を遂行するためで、折に触れ、惨殺された選手たちを頭に思い浮かべ、これは正しいんだ、やらなくちゃいけないんだ、と必死に自分に言い聞かせなくては銃も撃てない。
そんなに手際がいいわけでもなく、プロに徹しきれない素人っぽさが痛々しくて、ユダヤ人が求めていた「国」とは一体なんだったのだ、と思わずにはいられない。
国のために家族と離れて、精神のバランスを壊して、報復に怯え、罪悪感に苛まれ、一人で泣きながら、顔も知らない相手を殺す。
本当に、なんなんだろう、と思う。

良い映画なんだと思います。
でも、見ていて楽しい映画では断じてありません。
ただ、思ってしまうのですよ。日本人で良かったって。
「国」とか、そんなの意識しなくても生きていける。それはとても幸せなことなのですよ。
良い映画なのだけど、辛い映画でした。


短編の名手、スタンリー・エリンの短編集。収録作はこちら。
・エゼキエレ・コーエンの犯罪
WWⅡの終盤、イタリアのユダヤコミュニティで同胞をナチスに売ったとされ、殺されたエゼキエレ・コーエン。
そんなことをする筈がないと信じる娘と旅行者で警官のノアは、その事件の真相を調べ始めるが…
・拳銃よりも強い武器
夫が遺した美しい邸宅が息子が遺した莫大な借金のカタにとられてしまいそうなミーカー夫人は、借金取り相手に一計を案じるが…
・127番地の雪どけ
安アパートのケチで傲慢な大家に苦しめられる住人の前に、その息子で優しい詩人が現れるが…
・古風な女の死
才能ある画家を巡る二人の女性の物語と、やがて訪れる悲劇とは。
・12番目の彫像
独裁者のような映画プロデューサー、余命少ない映画監督、その相棒の撮影監督、最近売れ始めた脚本家、腕はいいが貧しい彫刻家、その美しい妹…
彼らの映画作りはスムーズにいかず、プロデューサーが姿を消した。彼はどこへ消えたのか?
・最後の一壜
幻のワインが発見され、一人の資産家が莫大な金額でそれを入手した。ある復讐のために…
・贋金づくり
パリを訪れたアメリカ人夫婦。妻が家具を見ている間に、夫はひっそり「仕事」をする。その仕事とは?
・画商の女
貧乏画家を搾取する「辣腕」画商マダム・ラグリュが、いかにしてお抱え画家を失ったのか。
・清算
鮮やかな手口で殺人を犯した男の、その驚くべき動機とは。
・壁のむこう側
夢の中の女性に恋焦がれる男と、彼を診る博士。その診断で彼らが辿り着いた結論とは…
・警官アヴァカディアンの不正
公明正大でお堅い警官アヴァカディアンがいかにして、そんな不正を行ったのか。
・天国の片隅で
リタイアし、観葉植物と悠々自適の隠居生活を送るホッチキス氏の日常が、ある日突然破壊された。
日常を取り戻すためにホッチキス氏がとった行動とは…
・世代の断絶
ヒッチハイクで移動する少女は、ヒッチハイクをしていた娘を喪った男の車に乗り込んでしまうが。
・内輪
存在感のうすいハワードは、母にこき使われることで存在意義を見出していたが…
・不可解な理由
繰り返される会社再編とリストラと、その不可解な理由に怯え、遂に壊れる男の運命とは…

頑張った!
何が?粗筋書くの。
すごいいっぱいあるでしょう?15編?うん、すごい。
どれもこれもとにかく、色んなエッセンスをぎゅーーーっと閉じ込めたような、中身の濃い、ものすごく凝ったお話たちです。
もう職人芸!という感じで、練りに練った構成、ピッタリ過ぎるタイトル、鮮やかなオチと、とにかく隙のないスマートさが輝く短編集になっております…などと、私が言うまでもないですが。

どれもこれも面白いのですが、どれもこれも毒…それも猛毒…があり、わたしね、この中のこれが好きなの…vと言いづらい感もあります。
この鮮やかな悪意の発露!怖い!
しかし、「拳銃より強い武器」「画商の女」のミーカー夫人やファティマのずるさ、賢さは小気味良くて大好き。
「最後の一壜」の巧さ、狡さはほとんど芸術の域だし、「壁の向こう側」はほとんど最初に書かれた(1972年)サイコスリラーの走りで、読み終えた時、2度くらい室温が下がるくらいぞっとする。
また、「不可解な理由」は時代を先取りしていたと言え、書かれたのは1978年だけど、今読んでも十分おっかないはず。
そして、最近の若いモンは…と言う、いつの時代にもある決まり文句は、エリンにかかると「世代の断絶」という作品に昇華してしまう。
なんて虚しいんだ!

溢れる知性で人間を冷酷なまでにクールに切り取る、この簡潔かつ洗練された容赦のなさ。
スタンリー・エリンは恐ろしい。
この恐ろしさを味わうのは大人の愉しみだと思います。短い中に酸いも甘いも過剰ままでに秘めた、大人の味。
…とか言いつつ、これを怖いと感じる私はまだ大人ではないのかも。まだまだだね(-。-;)
家政婦の「わたし」と、その息子「ルート」、それから、80分しか記憶が続かない数学者「博士」の暖かい交流を、ひたすらセンシティブに描く、映画にもなった第一回本屋大賞受賞作。

激しく今更ですが、評判通りにすごく素敵な一冊でした。
私は本当にすぐに泣く性質なのですが、この本読みながら自分でも心配になるくらい泣きました。
本の持つ雰囲気と言うか、空気感と言うかがとても優しくて暖かく、それが心地よすぎて定期的に私の脆弱な涙腺を刺激する。
数字にまつわるささやかな発見、奇跡みたいなバランスで成立する数式の数々…中でも「博士」と「わたし」をつなぐ「友愛数」の美しさは格別で、まるで世界で一番最初に「ゼロ」を発見したひとのような驚きをもって、私のすぐに決壊する涙腺を刺激する。
私は本当に数学が苦手だけど、この本を読んでいると、その苦手なことが悔しくなります。

数字の美しさのようなものを象徴するのが「博士」で、数字そのものではなく、その美しさを理解するのが「わたし」。
すごく暖かくて、このまま、永遠に続けばいいのになあ、と読みながらずっと思っていました。
すごく暖かくて、とても神聖なのだけど、だけど、いつ終わってしまってもおかしくないような、そんな危うさがずっとあって、とても心地いいのに続きを読むのが怖かった。
80分ごとに積み重ねられるエピソードのひとつひとつが優しくて、そのひとつひとつが「博士」の記憶に残ってくれたら、と思わずにいられなかった。

読み終えて強く思うのは、高校生くらいで、数学が嫌いになる前に、この本と「博士」に出会いたかったということ。
確かにテスト範囲の公式は使わなかったけど、答えはあってたし、私の解き方のが公式使うより2行も少なくて簡潔で美しかった。なんで配点10点中0点なんだよ…今でも納得出来ない。…とか、「博士」に聞いてもらいたいなあ。
80分ごとに、何度も何度も聞いてもらいたいなあ。
育て親で銀行員のイアンおじさんが交通事故で死んだ。
おじさんらしくないと感じたアレックスは、おじさんの死の真相を調べ始める。
そして行き着いた真相は、おじさんはMI6のスパイで、ある任務のため殺されたと言うことだった。
その任務とはレバノン出身の実業家が、全英の学校に無料提供すると言うパソコン、ストームブレイカーについて調べること。
その任務を引き継ぐことになったアレックスだが。

英国に留学していた友人が、英語の勉強に使っていたと言う一冊。
それはどうかと思ったりしちゃったのですが、映画「ロードオブザリング」の音だけをi-podに落とし、必死にヒアリング訓練をしたものの、「ナーズゴー」と「スピィク・クイックリィ」の物真似だけが上手くなった私だけには言われたくないだろう(類友)
児童書だから分かりやすくさくさく読める少年版007。
子供が主人公の子供向けのスパイものなので、リアリティは皆無なのだけど、子供向けにしてはかなり展開がハード。
味方がいないー!MI6超冷たい!ひどい!
そんなこんなで一番素敵にカッコイイってかマトモな大人は、ロシアの殺し屋ヤッセンだったりする。
強く生きろよ、アレックス。

と、まあなかなか楽しく読める一冊ではあるのだが、強烈なのは実は挿絵。
誰にも真似出来ない空前絶後の独特な地位を築いた「ジョジョ」シリーズでお馴染みな荒木飛呂彦による、ものすごい荒木絵なんですよ。
時々、せんせい、小説お読みになりましたか?と思うほどいつもの荒木節炸裂で、色んな意味で荒木先生の勝ちです。
腕時計ならぬ腕チェーンソーとか、本文のどこにも出て来ないんですが、いいんです、もう。
日本版だけ「アレックスの奇妙な冒険」です。危険です。ですがどんどんやっちゃって欲しい。
いっそ荒木飛呂彦版「坊ちゃん」とか見たいです。一生忘れられない一冊になる予感…ってなんの感想だよ…ってなわけで、やっぱり荒木飛呂彦の勝ち。
もういくつ寝るとバレンタイン。
チョコは買いましたか?私は買いました。
が、
食いました。
やっぱりギリギリに買わないとダメですね。地元(田舎)のケーキ屋で買ったのですが、ふと、はたしてこれは美味いのだろうか、と疑念が走ったのです。味見をすべきだろうと思ったのです。
嘘です。
美味そうだったからです。
美味かったです。地元ばんざーい!

レンアイ関係に縁起がいいらしい香水について語ってみます。タイムリーなので(?)
まずはご存知ベビードール

結婚運が上がるらしいです(例によってあるある情報なので今やビミョーだ)が、私にとっては失恋のかほり。
元カレが置き土産(手切れ金?)に置いてった。
だから、この華やかに甘く、それでいてさわやかなフルーティーな花の香りは、私を微妙に憂鬱な気分にさせる。
多分私は一生ベビードールの似合う女にはなれないだろう。
いやいや、なれないのではなく、なりたくないんだ!などと言ってみるのは完全無欠の負け惜しみ。
でも、負け惜しみでも言わないとやってられない。
そんな、失恋の香りです。

続きましてはジャンヌ・アルテスのスルタン・フェアリーローズ


惚れ薬効果があるそうですよ。どうですか、みなさん、惚れる?
自慢のブラックバカラローズというのが、媚薬効果があるとか、昔トルコの王様を誘惑したとか、そんな触れ込みです。
ところがそんなセクシーな触れ込みとは裏腹な、ストロベリーなおいしそうな香り。
トルコの王様は甘党だったに違いない。
ええと、媚薬効果はよく分からんよ。世の中そんなもんよ。
香水に頼るな。
(それを言ったらおしまいじゃん…)
香りをまとう楽しさを満喫するだけで楽しいもんね、いいの、それで。

尚、画像の大きさの差は私の心の傷が反映されているかもしれません。
少なくとも、香りは記憶に残るのは確か。上手に使いこなせるようになりたいな。まだまだ勉強中…

 

近未来のオックスフォードでは、タイムトラベルが可能。
中世ヨーロッパの研究をする学生ギヴリンは、1320年のイギリスに降下するが、降下した先で病気で倒れてしまう。
一方現代(ってか未来?)オックスフォードでは謎の感染症が大流行。大混乱に陥る。
過去と未来に吹き荒れる疫病の嵐の中、ギヴリンは現代に帰ることが出来るのか…!

コニー・ウィリスという作家は、なんと言うか助走の長い作家だなあと思う。
裏表紙に書いてある粗筋のところまで来るのに時間がかかると言うかなんと言うか。
その長い助走の果てに見える展開が、いつも間違いないと言うか、確かにこの長い助走が必要だったと分かるのだけど。
この、何気ない日常の積み重ね、何かが起こりそうで起こらない歯がゆさ、それを楽しんでこそのコニー・ウィリスなのだと本当に思う。

とにかく、本当にこれはその日常の積み重ね(特に過去パート)が効いていて、下巻に突入するともう、登場人物がよく知っている知り合いのように感じられて、また、この後に間違いなくやってくる悲劇の気配が心底恐ろしかった。
これ、小説だから。そう言い聞かせても、とても続きが気になるけれど、でも、続きを読むのが怖かった(特に過去パート)
そうして直面する悲劇は、あまりに悲しくて言葉に出来ない。
小さくて華奢な女の子が一人で、たった一人で、どんな想いで鐘を鳴らしたんだろうと思うと、小説なのに、作り話なのに、胸がつぶれる想いがしました。

作り話なのだけど、ギヴリンが見た14世紀のイギリスでは、もしかしたら本当に起こった話なのかもしれないとも思います。
ウィリスもそれを書きたかったのではないかとか、そんなことを思います。
歴史の中で、その名前は遺ってはいないけれど、でも、確かに立ち向かった人がいて、とても立派に戦った人がいた、とか。
「この人はなんなの、騎士かなんか?」とコリンが感心したようにいった。
「いいえ」ギヴリンが答えた。「聖人よ。」
それが誰なのか、是非読んでみてください。
i-podをまるごと更新しました、えへへv久し振りに。
ちょこちょこ気に入った曲入れたりもするけれど、気が向いた時に気分に合わせてプレイリストを作ります。
リラックスとか、犬の散歩用とか、踊る(踊りますよ、ええ、部屋で一人で)用とか、歌う用(歌いますよ。近所迷惑)とか。最近の私のi-podときたら、どういうわけかコープレやRADIOHEADをベースにした、どっぷり落ち込み系セレクトで、なんかの間違いで死に掛けたら、まず間違いなく自殺と言われてしまうヤバさ。
好きなんですけどね…暗い曲。多分ネクラなんです、私。

でも、今度は違いますよー!
TAKETHATやWestLifeやバックス、blue辺りのボーイズグループをメインにもってきて、溢れんばかりのミーハー感を演出。
いいですよね~、声が綺麗でサワヤカで。
でもそれだけじゃ三食スイーツって感じなので、世界一ええ声だと私が思っているスティング(sealもいいなあ)を入れて渋みを加え、レッチリやFranzFerdinandやリンキン、キャヴィン・ディグロウなどでスパイスを効かせ、マドンナ(誰がなんと言おうとVOGUEが一番好き)やブライアン・アダムズなどの懐メロ(スティングもか?)、ジェームズ・ブラント、ジェームズ・モリソン、ダニエル・パウター、マイケミなどの流行(?)も抑える。
聴いてて楽しいミーハーMIXです。
相変わらず気が狂った選曲ですよー!てゆーか、何をどうしたいのか分からないとっちらかりぶり。
俺的荘厳MIX(マーラーの交響曲第一番「巨人」をベースにショパンを効かせた意味不明なセレクト)と勝負出来るね!
いいんですよ、センスとかそんなんどうでも!好きならいいんだって!
なんか、自分史上最高に楽しいラインナップになった気がするもん!

そういうリスト作るのって楽しいですよね。
その出来栄えが満足ならば、尚楽し。
新しいシャッフル欲しいなーこれ↑これ!!最近カラフルなやつも出て益々欲しスギ!
でも、今のもまだまだ元気に使えるので我慢の子。
すぐに我慢できなくなっちゃうかもしれないけど…それも明日とか(;´Д`)
 

ケインは優秀な数学を専門に大学で教えていたのだが、病気で仕事をやめざるを得ず、オマケにポーカーで大負けして借金を背負う。
進退窮まったケインに追い討ちをかけるように、病状は最悪。
しかも、この病気にはウラがあり、ワケも分からず追われる羽目になってしまうが…

と、理系脳がまったくないワタクシが、すごい一生懸命あらすじを書いてみましたが、お分かりになりますでしょうか。
分からないよね…私も分からないもの…
でも大丈夫。分からなくてもすごく面白い一冊です。
理系の「ダヴィンチ・コード」と言うか、色んなうんちくを楽しみながら謎解きをするスリリングな一冊となっております。
ハイゼルベルクの不確定性理論やら、確率だとか統計学だとかうぃ縦横無尽に駆使しながら、大きな謎をもてあそぶ。
そんな一冊です。
とにかく、何がどうなってどこにどのように着地を決めるのか全く読めず、ハラハラしながら一気に読めてしまうこと請け合い。

あわせて、量子論的物理学の輪郭が、なんとなく見えたような気分になれるところもうれしい感じ。
なんとなく物理学の歴史をなぞれるのも楽しいところ。
サラッと知識を蓄えられる本ってのは、矢張り嬉しいですよね。特に物理は自分では勉強しないだろうし(しろよ)
神はサイコロを振らない―A・アインシュタイン
それでも神はサイコロを振る。ただ、わたしの知らないところで―S・ホーキング
辺りはカッコイイのでどこかで使おうと思う(どこでだ)

キャラクターとしましては、不運な天才ケインもいいけど、その双子の兄で狂気の天才ジャスパーが好き。
力を持て余し気味なトコが、なんとなく孤高でステキだと思う。
狂ってるのではなくて、本当は鋭すぎて一般人のはるか彼方にいっちゃってて、凡人には理解出来ない感がステキ。
また、不屈の女工作員ナヴァがクールで惚れました。
この人だけでも十分主役を張れると思われますが、それがあえて脇にまわってるところにこの本の面白さがあるのだと思います。
主役サイドは決して正義の味方ではないけれど、悪役が本当にちゃんと悪くて、素直に主人公を応援出来てしまう。
そして何と言っても展開がスピーディー。読み出したら止まらないですよ。

深くて、人生を考えてしまうような本もいい。
だけど、この、ハリウッド超大作のような盛りだくさんな面白さもまたステキ。
それでいて、小説というカタチでしか成立しない伏線の数々もまた、読書の醍醐味といえるでしょう。
素晴らしきジェットコースターノヴェルでございます。
   
三冊まとめてどーん!
漫画家安野モヨコ先生の美容に関するエッセイ(勿論かわいいイラストつき!)

私はこう見えて(見えないけど)女の子なので、メイクとかスキンケアとかおしゃれとか、当然興味ありまくりです。
他の人がどんなお手入れしているのかとか、本気になって気になって仕方がありません。
美しくなる方法というのは、女として生まれたからには永遠のテーマだと思う。
理想は化粧しなくても化粧したかのような肌。
最悪なのは化粧したのに「化粧してきなさい」と化粧のけの字も知らない課長に言われること。

朝起きたら肌のコンディションが最悪ってこともある。そもそも起きられないときだってある。眉毛だけ書いて駆け出す日々だってある(起きろ)
朝から綺麗に巻き髪のおねえさんを見かけると、本当に手を合わせて拝みたくなる。
あれ、すごく難しいよ。35分かけて玉砕した思い出しかないもの。
朝出るまでだって、女は結構大変なんです。
男性の方には是非理解していただきたい。多少の遅刻くらいは許していただきたい。ちゃんと時間通りに待ち合わせ場所で待ってたら、一言ねぎらってもらいたい。「今日キマってるね♪(*^ ・^)ノ⌒☆」くらい。

そんなワケで、美人道をゆく安野先生の偉大なる記録三冊です。
全部が全部真似できるわけじゃないから、この人はこうしてるんだなあって読むのが吉かもしれません。
まあ、それじゃなくても率直で面白いです。
そして、何よりも参考になる点はと言えば、女子は美人道をゆくべきだということです。
楽な道ではないけれど、女しか歩けない道ですから。

そんでも男性の方にも読んでいただきたい。
巻き髪は一朝一夕に非ず(ちなみに私はまだできない)、体型維持に血のにじむような努力をしているのです。
さりげに知っててくれると嬉しいです。
そしたら出会いばな開口一番に「太った?」などとは口が裂けても言えないと思うのです。

お粗末な素材だって、磨けば輝かないとは限らない。そんな夢を見る生き物なのです、女とは。
とりあえず私も頑張ります。