パリの独走と思われていたリーグ・アンに待ったをかけたチーム、それがリヨンとマルセイユだ。もともとこの2チームは実力のあるクラブだったが、主力の放出などで苦しいチーム状況におかれていた。そんなリヨンも勝ち点35で首位に立っているのだから、サッカーは分からない競技である。

そのリヨンを勝ち点3差で追う大本命のパリ・サンジェルマンのホームで行われるこの一戦。リーグ・アン第18節を見ていく。

☆パリを抑える急造システム

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リヨンは5バックの形で試合に臨んできた。これはパリを警戒しての措置だと思うが、あまり自分たちの戦い方を見失わない方がいいのかなと思う。単純に5バックにすれば守備が堅くなるという訳でもない。まずはリヨンの守備から見ていく。

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リヨンは5-3-2の形で守るので、相手のSBが空きやすい。上図ではパリの左SBのマクスウェルがフリーとなっている。パリのCBからすれば、空いているSBを使うのが常套手段だろう。しかしリヨンもここに網を張っている。

マルブランクがプレスをかけ、ラベッシもレヴェイエールがきっちりと抑えていた。どちらかの狙い通りに試合が進んでいるかは分からないが、明らかにパリはやりづらそうだった。

今日の試合はサイドの使い方が1つのポイントになったと感じている。中央を固めたリヨンに対し、パリがサイドをどのように使って崩すのか。正解の1つが下の図だ。

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マクスウェルが高い位置でボールを持った際に、レヴェイエールが前に出て、右CBのビセヴァツがラベッシのカバーリングに入っているシーンなのだが、この時にリヨンのDFラインが乱れる事が多かった。

理論的には、ビセヴァツがサイドに流れた場合、ロブレンも絞って間隔を空けないようにする必要がある。しかしパリにはイブラがいるので、ロブレンが中央から離れづらかったのかもしれない。そうして空いたスペースにメネズが走り込んでくるシーンが何度か見られた。

3枚のCBをきっちりと統率するのは難しい。普段からやり慣れているならまだしも、急造のシステムでは必ずこういった穴が出てくる。理論的には、5バックはピッチを広範囲にカバー出来るため、DFラインが振り回されるケースは少ないという事になっている。しかし理論だけでは上手く回らないものでもある。

試合は前半43分にマテュイディのゴールでパリが1点をリードして終える。

☆揃わない守備面

リードされて迎えた後半、リヨンは点を奪いに行く必要があるのだが、攻撃に厚みが無い。当然の話だが、DFに枚数をかけすぎである。もちろん後方からの攻め上がりなどで厚みを加える事は可能だが、攻撃はリサンドロ・ロペスとゴミスに頼っている部分が大きい。

そんな状況でもリヨンが何度かチャンスを作れたのは、パリの守備が稚拙だからでもある。

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リヨンはFWのロペスが中盤まで下がってボールを受けるシーンが多かったのだが、パリは時折DFラインと中盤の距離がかなり開く。前でボールを奪いたいボランチコンビと最終ラインの呼吸が合っていない証拠である。

最も、パリは前線が守備をしないので、ボランチの単独プレスだけではボールが奪えない。4-4の守備ブロックを作って守るのが妥当だっただろう。それでも失点しなかったのは、リーグ・アンのレベルがそこまで高くないからだ。その事は後述する。

パリの守備で不思議だったのは、DFラインが上がりきらない事だ。自チームが攻撃的に振る舞っている時にもラインが上がり切っていない。上がっているようにも見えるのだが、厳密に言うと陣形がコンパクトに保てていない。

リヨンは後半38分頃に2人の選手交代を行っただが、少々遅かった。後半はパリがゲームをコントロールして終えられてしまった形だ。試合は1-0でパリが勝利し、得失点差でパリが首位に立った。

☆まとめ~真価が問われるのはバレンシア戦~

リーグ・アンはまさに混戦状態だ。勝ち点35でパリ、リヨン、マルセイユが並んでいる形だ。パリはイブラが爆発している事もあり、得点数が異常な事になっている。その影響でパリが首位という訳だ。

昨日行われたリーグ・アン19節でもパリがブレストに3-0で完勝を収めている。

そんな事より、私が注目しているのはCLだ。パリは1回戦でバレンシアと対戦する。選手層ではパリの方が上だが、チームの成熟度ではバレンシアの方が上だと考えている。しかしバルサやマンUと対戦するよりは、パリに勝機があるのではないかと感じている。

先ほど書いたように、パリの守備がまだまだ不安定な部分がどう影響するのか。この1月にはブラジル代表期待のホープでもあるFWルーカスが加入する事が決定しているので、攻撃面は盤石だ。

真価が問われるCLで、パリがどこまでいけるのか。注目だ。


つい先ほど、CL決勝トーナメント1回戦の抽選が行われた。かなり面白いカードも含まれており、1回戦から夜更かしの生活になりそうな感じだ。

今回は、各対戦カードを分析し、注目選手と勝ち上がりを予想したいと思う。CLは世界最高峰の戦いであるため、実力が拮抗しているチームが多いが、間違いを覚悟で予想していく。

☆レアル・マドリードVSマンチェスター・ユナイテッド

1回戦の中で最も注目されるカードがこれだ。モウリーニョとファーガソンの意地の戦い、C.ロナウドが古巣・ユナイテッドの本拠地、オールド・トラフォードに帰ってくる事、そしてユナイテッドには香川がいる。

リーガでの優勝に現実味が無くなっているレアルは、CLを是が非でも獲得したいはず。しかしチームは攻守共にバランスを欠いており、昨季ほど安定しているとは言い難い。

モウリーニョは「グループを2位で通過した時の私は強い」と語っているが、ユナイテッド相手に底力を見せられるかに注目が集まる。

レアルの注目選手は、もちろんロナウド。ユナイテッドは香川と復帰間近のビディッチだ。

レアルの攻撃は今でも個人能力がベースとなっている。その核となるのはロナウドだ。彼が力を発揮出来なければ攻撃力は半減する。彼のプレースタイルを知るファーガソンをはじめ、ユナイテッドの面々がどう抑えるのかが注目だ。

ユナイテッドの注目選手に香川を選んだのは、何も私が日本人だからという訳ではない。先ほど書いた通り、レアルは守備面でも個人力に頼っている部分がある。そしてレアルのDFは香川のような隙間でボールを受ける選手を嫌がっている。現にドルトムント戦では香川と同タイプのゲッツェに苦しめられた。意外にも香川がブレイクするならここがチャンスとも感じる。

ビディッチをチョイスした理由は、今季のユナイテッドの守備が乱れているからだ。そこに守備の要である彼が復帰すればどうなるのか。ロナウドを筆頭とする強力攻撃陣を抑えるには、ファーディナンドとビディッチのフル稼働が絶対条件だ。

この戦いは非常に予想しづらいが、私はユナイテッドが勝利すると考えている。恐らくファーガソンはロナウド対策をしっかりと練ってくるだろう。レアルはそういった策を乗り越えられないと予想する。

最も考えられるのは、ロナウドと対面するSBに守備的なジョーンズかスモーリングを配置する事だ。彼の得意とする1対1のドリブルを抑える事が出来れば勝機は見えてくるはず。ユナイテッドはSHの守備意識も高いので、2人で当たればロナウドを抑える事が可能だと考えている。

対するモウリーニョがロナウドをセンターフォワードで使ってくれば面白い展開となる。ファーディナンドとビディッチは共にスピードに難があり、そこを突けば面白い。

そして、注目選手をもう1人だけ。ボランチのトム・クレヴァリーを挙げたい。彼の持ち味は縦の動きによる攻撃参加だ。レアルの守備陣はこういった2列目からの飛び出しを苦手としている。恐れずに攻め上がればチャンスが拡大するだろう。

この一戦は、1回戦の中でも屈指の知略戦でもある。お互いの指揮官が色々な策を考えているはずだ。重要なのは、1stレグをどちらがモノにするかだ。1stレグはグループを2位で通過したチームの本拠地からスタートするので、レアルの本拠地・ベルナベウから始まる。

レアルはこの1stレグを確実に取りにくる。モウリーニョの戦い方は先手を取り、そのリードを守っていく手法だ。

対するファーガソンはアウェイでの敗北も頭に入れているだろう。出来るだけ守備的な戦いに徹し、仮に敗北したとしても、1点差の勝負に持ち込みたいはずだ。ファーガソンはホームでの戦いに絶対の自信を持っているので、2NDレグで必ず勝てると考えているはずだ。

長々と書く事になったが、それほどこの一戦は歴史的なものになると考えている。本当は全8試合の予想を書くはずだったのだが、要注目のこの一戦だけで終わってしまった。残りの7試合はまた今度という事で・・・。

最後にもう1度。私はユナイテッドが勝利すると予想します。
レアル、そしてバルサと12月に2強との戦いを控えていたアトレティコ。レアルに敗北するまで、首位バルサを勝ち点差3で追っていた訳だが、この試合に敗れれば実質バルサの独走状態となる。何としてでもアトレティコに勝ってもらいたいという一戦。

☆30分の希望

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試合前、シメオネ監督は「我々は現実的な戦い方をする」と語っていた。その言葉通り、アトレティコは守備を固めるところから試合を開始する。

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バルサと対戦する際、ほとんどのチームがサイドの守備を捨てて中を固める策を取る。中を自由にするとメッシやイニエスタがうるさいので、相手の攻撃をサイドに逃がそうという訳だ。

バルサはサイドからの単純なセンタリングで得点を奪えるチームではないので、中さえ固めれば何とかなると考える事が出来る。

前回のレアル戦の際にも書いたが、アトレティコは非常に守備時の離散と集散が上手い。簡単に言えば、陣形を上手くコンパクトに保てている。その影響で序盤はバルサが上手く攻め込めない状況が続いた。

バルサと対戦する時の重要なポイントは、メッシをどう抑えるかである。今日のアトレティコの守備は4-4.メッシに単独マークを付けるのではなく、最終ラインと中盤の間を狭め、メッシの行動スペースを消そうとしているようだった。

序盤はボールに触れなかったメッシだが、徐々に中盤まで降りてプレーするようになる。しかしアトレティコは、バイタルエリアに入るまではメッシにそこまで厳しく行かなくてもいいという考えのようだ。

前半30分頃、そんな中盤まで下がってボールを受けようとしたメッシからディエゴ・コスタがボールを奪い、スーパーエースのファルカオに横パス。ファルカオがここから1人でドリブルし、見事にキーパーの意表を突くループシュートで先制する事に成功した。

☆守り抜くだけの戦い

前半途中まではゲームプラン通りだったと言っていい。先制後すぐにアドリアーノのスーパーゴールで同点に追いつかれたが、スーパーゴールでも無いとバルサは得点出来ない雰囲気であったといっていい。問題が生まれたのはピケからだ。

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アトレティコは自陣から4-4-1-1のブロックを作っていたので、「1」の部分は簡単に占領されてしまう。ピケがファルカオの横を何度もドリブルで持ちあがっていった。この動きに守備陣が動かされ、後方の4-4が崩れてしまった。

アトレティコは堅守速攻を武器にリーガで2位というポジションについている。確かに堅守ではあった。しかし速効は前半30分までで消えてしまった。ピケの攻撃参加もあり、徐々に最終ラインが押し下げられ、攻撃に移行する事が出来なくなってしまった。

バルサを相手に60分間守り通すだけの戦いは地獄だ。前半終了間際にブスケツのゴールで逆転を許すと、後半はアトレティコが攻めに転じたためにメッシが空く場面が増え、無双状態に入って2得点。

希望は前半30分までで消えてしまった首位攻防戦だった。

☆まとめ~独走~

バルサ戦は前半途中で見るのが辛くなるのが大半だ。同じプロ集団とは思えないほど一方的に攻め込まれ、成す術もなく時間だけが過ぎていく。まるでゲームの世界である。

これでバルサは2位に勝ち点9差をつけ、独走状態に入ってしまった。昨季のペップのように冒険をしない現監督のビラノバは、かなり慎重なサッカーを展開している。そのおかげもあって、バルサは無敵状態に戻ってしまったようだ。

もう今季はリーガをレビューする事は無いだろう。首位攻防戦が行われていた同日、3位レアルはエスパニョールに2-2のドローに持ち込まれ、バルサとの勝ち点差は13に広がった。モウリーニョも優勝は諦めたと発言している。

私はアンチ・バルサである。CLでバルサを倒すチームが現れる事を願っている。


ナポリの15節終了時点の勝ち点は33.この数字は、昨年の同時期よりも9ポイントも高い。首位を走るユーヴェも勝ち点を積み上げているので、2位に甘んじてはいるが、充分に優勝を狙える位置である。

10年ほど前、ナポリには伝説の2トップがいた。アントニオ・デ・オリベイラ・フィーリョ、通称カレカと、あのディエゴ・マラドーナである。現在のナポリは、この2人を中心にスクデットを獲得したシーズンよりも勝ち点を多く稼いでいる。

最も、まだシーズンは半ばあたり。優勝するにはビッグマッチを制していかなければならない。そんな中で迎える第16節、インテルVSナポリにスポットを当てる。

☆魔の10分

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インテルも3バックに変更して以降は好調を維持しており、15節終了時点で3位につけている。スタメンは両チームとも3バックで臨んだ。

試合はホームのインテルが前半早々にスコアを動かす展開となった。これには理由があるのだが、それを説明するためにナポリの守備から紐解いていきたい。

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今日のインテルの特徴は、ボランチを本職とするカンビアッソがCBの真ん中を務めている事だ。カンビアッソはもともとCBもこなせるプレーヤーだが、彼をセンターに配置したのはビルドアップを考えての事だろう。EUROでイタリア代表がデ・ロッシをCBに起用した時と似ている。

ナポリは相手の3枚のCBに対し、前線の3枚でプレスをかける。しかし、インテルの最終ラインがけっこう低い。相手の守備ラインが低いという事は、プレスをかけづらく、深追いしすぎると陣形が間延びしやすい。

インテルはサネッティとガルガーノが上手くハムシクを引っ張り、カンビアッソを自由にする事に成功していた。

もう1つナポリの対応でマズかったのは、相手WBを野放しにしていた事だ。ナポリは守備時に5バックになるため、マッジョとスニガのポジションがそんなに高くない。よく見られたのは、CBのラノッキアとファンからフリーのWBにパスが入るシーン。自陣で簡単にボールを運ばれてしまい、CKを取られたりする場面もあった。

ちなみに、インテルの先制点はCKからである。

☆長友への期待と、彼の特質

序盤の対応が響いたナポリは前半30分までに2失点を喫してしまう。ミリートのゴールは仕方が無い部分もあったが、前半開始の10分間は注意すべきだった。

一方のインテルで驚いた事は、長友への指揮官の信頼がハンパではないという事だ。長友は右WBで先発出場したのだが、左のペレイラよりも高い位置を取っていた。

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長友はPA付近まで上がり、長友の後方のスペースはボランチのサネッティがスライドして潰す。指揮官が長友の攻撃力を認めている証拠である。ところが、個人的な意見を言わせてもらえば、長友にこういう類の動きは向いていない。

長友は攻め上がりのスピードもスタミナも申し分ないが、上がるタイミングやポジショニングはそこまで良くない。彼が生きるのは、前線でタメを作る選手からパスが出た時である。いわゆる追い越しの動きだ。

今回のように自身からスペースを探し、ボールを受ける作業を繰り返すのは得意分野ではない。この試合、長友が攻撃で違いを生み出した場面は無かった。守備面ではスニガを抑える場面もあったが、及第点といったところだろうか。

☆4バックのナポリ

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試合に話を戻そう。前半を2点ビハインドで終えたナポリは、後半から珍しくシステムをいじってきた。これまで頑なに3バックを信奉していたマッツァーリが4バックをチョイスしたのだ。4バックといっても、実際は2バックに近い。

攻撃に枚数を加えたナポリは、後半開始早々にカバーニのゴールで1点差に詰め寄る事に成功する。

戸惑ったのはインテルだ。それまできっちりと抑えていた中盤に誤差が生じたのだから。

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ここで言う誤差は、青いサークルの中にある。この試合では、ミリートとカッサーノも自陣まで守備に戻り、強固な守備ブロックを形成していた。しかし後半からお互いが守備をサボり始め、さらには長友が高い位置を取り過ぎて守備に戻りきれていない。

中盤ではナポリが自由にボールを保持する展開となり、インテルは後手に回るハメとなった。インテルがこんなにも混乱する事になった原因は、長友にも少々ある。WBはあくまでサイドの守備者である。上がれと指示があった事は確かだが、自身のスペースを空け過ぎるのはよくない。

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ナポリがインテルの右サイドを狙ったのかは不明だが、インシーニェ、カバーニ、スニガが同サイドに集まり、インテルのCBを引き出す事に成功していた。後半途中からは長友も守備に徹しているような印象だったが、後半は明らかにナポリのペースだった。

試合はそのまま2-1で終了。インテルがナポリをかわして2位に浮上した。

☆まとめ~マラドーナに代わる伝説~

ナポリサポーターがスクデットを夢見るのは、カバーニの存在が大きい。問題なのは、インテルのような個の能力が強い選手たちが守備に回り、カバーニに良い形でボールが入らなかった場合にナポリはどうするのか。

今日はカバーニがサイドに流れた時、中に入っていく選手が少なかった。若手のインシーニェもFWだが、彼はチャンスメイク派だ。今日のインテルは前からプレスをかける時と、後方に撤退する時の切り替えが早かった。守備の厚さにナポリの持ち味でもあるカウンター攻撃も鳴りをひそめた。

ナポリは首位と勝ち点差が5にまで開いた。マッツァーリはスクデットにターゲットを絞っているようだが、どうなるか・・・。今後もナポリには注目していきたいと思う。


シーズン開幕前の予想通り、首位攻防戦の形で迎えたマンチェスター・ダービー。勝ち点36で首位のユナイテッドと、同33で2位のシティの対決。どちらも万全の状態とは言えない中で迎えたダービーは、果たして・・・。

☆悪しき状態

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この試合を簡単に総括すると、そんなに質の高い試合ではなかった。今季のユナイテッドは自慢の守備が崩壊し、前節も格下のレディングと4-3という派手な打ち合いを演じている。お得意のゲームコントロールが上手く行かず、ファーガソンも満足していない様子。

一方のシティも、CLで1勝も出来ずにグループを去るなど、決してチーム状態が良いとは言い切れない。カンフル剤として未だ1ゴールしか挙げていないバロテッリを起用しているが、効き目はあるのか。

この試合はそんな両チームの状態を色濃く反映したものとなった。

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シティはとにかくラインが低い。もちろん意図してやっているのではなく、ずるずると下がってしまっている印象だ。そのため、シルバやナスリといった中盤の選手が守備に戻りきれない。中盤の守備を厚くするには、陣形をコンパクトに保たなければいけない。

序盤はユナイテッドがペースを握り、ルーニーの2発で先制する展開となった。

一方のユナイテッドは、両SHの守備意識が高い。

最近のユナイテッドに多く見られる光景だが、SHが最終ライン付近まで下がって守備を行っている。守備が破綻しているがゆえの処置なのかは不明だが、バレンシアとヤングには相当の運動量が求められる。

現在のユナイテッドは前線から激しくプレスをかけるチームではないので、シティも相手陣内までボールを運ぶ事には成功していた。

☆揺れ動く采配

2点を先制した時点で、ユナイテッドはゲームをコントロールする方向に入るかと思われた。しかしどうもゴタゴタしている。その理由は、シティのペースに付き合ったからだ。

2点をリードされたシティは当然攻撃的に来る。そのため、シティ陣内にはスペースが出来ていた。ユナイテッドは毎回カウンターを仕掛けるので、ボールの奪い合いが激しい。リードを巧みに使いながら攻めて欲しかったと思う。

今日のユナイテッドの特徴はボランチのクレヴァリーだ。彼は後方からの攻め上がりに定評があり、序盤から上手く攻撃に絡んでいたと思う。しかしリードしてからも頻繁に上がるので、守備面が疎かになるシーンが何度かあった。

ファーガソンは後半40分に、バレンシアを下げてDFのジョーンズを投入。むろん、守備固めのためだ。しかしその2分後に追いつかれてしまう。

そして後半43分にクレヴァリーを下げてFWのウェルベックを投入。あまりにチーム戦術が右に左に揺れすぎていないだろうか。最終的にペルシーの直接FKが決まって勝利したものの、ユナイテッドらしさが感じられない一戦だった。

☆まとめ~中盤に頼り過ぎるな~

シティの事にも少々触れておきたい。最近スタメンで起用されるようになったバロテッリだが、彼はボールを収めるのがあまり得意ではない。シュートセンスは認めるが、足元の技術が高い訳ではないので、味方とうまく連動出来ていない印象だ。

テベスが入ってからの方が明らかにシティの選手たちが躍動していた。だからといって、バロテッリに需要がない訳ではない。昨季とEUROでの爆発を考えると、彼はスタメンでも何らおかしくはない。

重要なのは、バロテッリにどうやってボールを届けるかである。現在のシティは攻撃のオーガナイズを中盤に頼っているため、バロテッリらFW陣をフォローしきれていない部分がある。これはDFラインが低い事も原因の1つではある。

19歳でシティのスタメンを張るCBのナスタシッチも、時折訳の分からないロングボールを蹴飛ばすきらいがある。相棒のDFリーダー・コンパニもビルドアップが得意な選手ではない。ヤヤ、シルバ、ナスリ、ボールを運べる彼らに全てを任せっきりにならない事が重要だ。

この敗戦で、シティとユナイテッドの勝ち点差は6となった。ユナイテッドも首位らしいサッカーを展開している訳ではないが、何とか勝っている。ビディッチと香川の復帰も近いようなので、もう少ししたら、詳しく見ていきたいと思う。