いつか見た映画をもう一度見るシリーズ/特別篇 ジブリを語る | サボリ通信

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大村幸太郎ブログ

我がブログのネタ切れの時の助け船-、と言えば映画ネタシリーズ。 今回は特別篇で「ジブリを語る」を独断と偏見だけで書きたいと思います。

ご存知の通り私はまあまあのアニメ好きで、こんな題材で語り出したら止まらない− が実情ですが、いつか向き合わなければならない笑    それがジブリでもありました。  めちゃくちゃ鬱陶しい話になるので(詰めると)なるべくシンプルに端的にブログすることを心がけて、このシリーズをやってみたいと思います。




昔見た映画をもう一度見るシリーズ−ジブリ篇−
記念すべき第一弾は

「魔女の宅急便」   監督/宮崎駿

             原作/角野栄子   1989年 徳間書店/他

です。

 

 

 

 

駆け出しの魔女が移り住んだ街で成長してゆくお馴染みのお話。
映画を見終わると、やはり、、良いですね…感動します。久しぶりにみて…やっぱ良いわ。。

でも主人公の成長や感動ストーリーだけがこの映画の魅力ではありません。

この映画にはビジネス成功への秘訣がじつに表されていると感じました。 今回は魔女宅から「仕事」を切り抜き、テーマにしたいと思います


魔女のキキ。
職業は空飛ぶ宅急便、今ので言うウー○ーイーツの先駆けみたいなものです。
特化した乗り物で赤いリボンと黒のユニフォームに黒猫という容姿。一目で覚えてもらえるキャラクター性をハナから備えていました

と言っても見た目だけ、目立つだけではなかなか仕事とは軌道に乗らないものです
大家でパン屋経営のおソノさんも「お客が付くまでが大変なのだから−」とキキに言って聞かせてくれています。

調子にのりやすくお客さんから預かった届けものも失くしたり、破損したり、おっちょこちょいな一面はあるのですが、彼女には魔法よりもズバ抜けて良いところが一つあります。
それはお客さんの役に立ちたいと素直に思える性格です。見返りを求めずお客さんが気分よく幸せでいてもらえるようにキキは努めます。

仕事を承った先で、壊れたオーブンにパイが焼けず困るお客さんにかわり旧式の窯でパイを焼きあげるシーンは象徴的でキキの人柄がとてもよく出ています。

何の仕事もせずお金だけを受けとれないキキの性分は自らパイを見事に焼き上げ、それを先方にお届けをしてしっかり仕事をこなします。 結果仕事の報酬額が上がりキキは驚くのですが、お客さんは一緒にパイを焼き上げる−体験−も楽しみ、ひっくるめてお礼を渡すのでした。
(ご存知でしょうがその後お届け先の孫は−ニシンのパイ嫌いなのよね−、と見下すような物言いでサインしおって、まあ頑張っても報われない場合もある事もキキは同時にそこで知る、わけです。。

とにかくそうして仕事を覚える−というか、役に立ちたい姿勢をキキは通し、ある日パイを焼いたお客さんから再び仕事の依頼が入ります
訪れると自分の名前入りのケーキが用意されており、「これをお世話になったキキという子へ届けてほしいの、ついでに誕生日も聞いてきてくれないかしら、またケーキが焼けるでしょ♡」と粋な依頼を申し付けます。

涙を拭きながらキキも「…その子もお婆さまの誕生日をきっと知りたがるわ!だって、プレゼントを考える楽しみができるもの♡…」
と、40過ぎたオッサンには自分の娘を見ているようで、二人のやりとりにめちゃくちゃ感動…、いや、ビジネスの話でした。つまり、ここで完全にキキの顧客様となります。これから宅急便は全てキキへお願いをすることになるでしょう。

キキの人柄もあるのでしょうが、お客様が気に入ったところはやはりパイを焼く−が印象に残っていると思います。
その体験はとても楽しく、不可能に近かったパイを焼き上げ(その際も自身が身につけていたアナログな技術が効いてる)そして届ける。信頼もそこで掴んだのだと思います。
ここでの仕事は「宅急便」ではなく「パイ職人」で本来の仕事とは違っています、ですがお客さんのため、いえ困っている人のために出来うる事をした。それが繋がっていきます

報酬も大切ですが、新しい街で生活する、仕事をする。キキは自然体のままに素直に仕事をするのですが、自身がいることで街の雰囲気や環境も良くなるような、そうした描写が仕事を通じてこの映画には描かれていました。

自分の住む地域や社会において自身がどういった存在であるのかグローバルな視点で、まさに空飛ぶほうきの上から街を見渡し地域全体を幸せへ導いてゆくビジネスマンです
 ファンタジーにビジネス論は野暮でしょうが、僕は反省と教訓と感動を同時進行で感じていて、エンディングで頰を伝い流れるこの涙は一体その内のどれに感動した涙なのか、気持ちがいっぱいでまとまらないままです。

こうした社会的な描きは、ジブリの中でも珍しい方だと思います。 ビジネス視点でみても中々の映画だと思いました。またご観賞下さい



そんな事で今回は魔女の宅急便から−働く−ことをテーマに綴ってみました。 やはり文章長くなりましたが、焦点絞ってジブリシリーズからまたテーマ付きで取り上げていきたいと思います


またブログします。

 

 

あと高山みなみはマストやね、やっぱ笑