大村工房より新しい染色製品販売のお知らせです | サボリ通信

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大村幸太郎ブログ

大村工房より新しい染色製品販売のお知らせです−

これまで着物一筋で染色活動・制作をしてきました大村工房。
これからも着物制作への姿勢は今までと変わる事なく、より新しく良い着物を作ってまいります。



常々当ブログをご覧の皆さまにはご存知だと思いますが、手作業で着物を一つ制作するのにはどうしても技術、マテリアル、構想、などコストも時間もかかります。
それは一つの工程を手仕事でこなし、色を一色染めてさらに色を重ねるなど一筋縄では出せない風合いや深みが着物にはあるからです

その為に高級マテリアル−絹−が必要であり、絹に対応した技術−友禅挿し−が必要となります。友禅挿し一つにも色の染め重ねがあり、ただ色を重ねる作業ではなく、色の組み合わせにも作者の意図が反映してきます。
さらに仕上げには色を定着させる為の−蒸し−、余分な染料を水洗いする−水元−、など専門の職人さんが手をかけてくれて仕上がります。

この仕上げ作業にも−修行−が必要です。未熟であれば生地にカタがついたりムラの原因にもなります。 仕上げ一つにも着物制作者各々が用いた技術の違い、マテリアルの違い、地色の濃淡の違い等、それぞれの着物にあわせたカスタマイズで作業プロセスを組み、職人さんがとりかかります

そうした工程を経て出来上がった着物は本当に美しく、同時に職人の仕事の跡が見えてきます。それは事実であり、人の心や気持ちがそこにあります。ただ美しく見せる為だけのものでなく、着物には関わった一人一人の気持ちも共にあります。

着物が高級呉服となるのは、僕は上記のことが理由であると思っています(一概には言えないですが)

美しさの表現の為に真摯に向き合いたい、妥協せずに仕上げ作業に取り組みたい、技術をもって工芸の素晴らしさを伝えたい、その為に職人には時間と投資が必要になります ユーザー様から職人へ、気持ちのリレーは繋がっています


ここまで長くなりましたが、僕の仕事は上記に書いたように作り手の一人としてこれまでこのように着物制作に携わってきました




そうした仕事をやってきて、僕はより多くの方に着物を、もっと広く言えば染色を知っていただきたい、楽しんでいただきたいと思うようになりました。
 例えば友達が僕の染めた物を身につけている、取り出したハンカチが僕が染めたものであったら。 会話がはじまると感じます。 こうして染めたんだ。そのデザインはあの山に行った時にひらめいた−
僕は工芸は暮らしを豊かにすると信じています。それは単純に面白い事だと思うから。人が施したものであるから。気持ちに寄り添えると思うから

そんな時間を多くの方に提供できれば、毎日の暮らしは少し−豊か−になるのでは。 そんな想像をもっています。


染色作品は少しずつ種類を揃えていきます

まず第一弾は、ロウ吹雪染めでアロハシャツを作りました。











photo/warauphotoworks



工程も技法も仕上げも、常の仕事の着物制作と全く同じ作業で仕上げています。
今回のブログでは紹介はここまでになりますが、まずは僕が新しい取り組みをする意図を知っていただきたかった。
挨拶? という大げさなものでもないです。知っていただきたかったのです。

次の回には写真と一緒に詳しい詳細を掲載いたします
ご期待下さい。

それでは
またブログします。omura ko-bo