本が好きで結構読んでいます。
ちょびちょび紹介していきたいと思います。

まずはじめはやっぱりこれ!

科学するブッダ 犀の角たち (角川ソフィア文庫)/角川学芸出版
¥864
Amazon.co.jp

これを読んで量子論の世界にはまりました。
この時の感想はコチラリンク見える世界と見えない世界の境界は...実はないのかも な量子論


そう。山口由起子さんのコーチング講座に行き、もうずっと長い間忘れてしまっていた、
「自分が好きなこと」 を思い出す必要があることに気づかされたのですが、
あまりに長い間自分の気持ちをおざなりにしていたので、なかなかピンと来るものがなかったところに
たまたま旦那さんからこの本を借りて、

「そう!ワクワクってこういうものなのよ!」


と気づくきっかけになった大事な本です。

この世はどうしてこんなに美しく成り立っているのだろう?
かたや人の心はどうしてこんなに不完全なんだろう?
そもそも心ってなんだろう?
よくいうエネルギーってなんだろう?


素晴らしく機能的すぎる生命に感動し、ワクワクしながら授業を受けていた中学の頃を思い出しました。

あと、当時は全然繋がってませんでしたが、なぜか同時期仏教にもとても興味を持っていて、仏教系の高校に行こうとたくらんだり、天台宗の友達に般若心経の写経セットをもらい、自宅で地味に書いたり唱えたりしてましたらば、祖母には大変ほめられて、母親には大変心配されたりしたのも懐かしい思い出です。


あ、本のことを書いてないわすみません。

この本は、仏教学者さんである佐々木閑(しずか)さんが書かれた本です。
物理学・進化論・数学という科学の発展経緯を丁寧に述べた後(著者はこれを「科学の人間化」と呼んでおられます)、仏教のとの関係を記した上で、仏教についてまた丁寧に述べてくださっています。
私は恥ずかしながらこの本で、初めて大乗仏教と釈迦時代の仏教の違いを知りました。
釈迦時代の仏教は別の本でも述べられていますが、仏さまをあがめるという宗教的な色は薄く、極めて合理的な思想であったようです。 

科学と仏教の関係を記された個所を少しだけ引用します。
『科学は物質世界の真の姿を追い求めて論理思考を繰り返すうちに神の視点を否応なく放棄さえられ、気がついたら、神なき世界で人間という存在だけを拠り所として、納得できる物質的世界観を作らねばならなくなっていた。

一方の仏教は、同じく神なき世界で人間という存在だけを拠り所として、納得できる精神的世界観を確立するために生まれてきた宗教である。』
(科学するブッダ 第四章 釈尊、仏教 より抜粋)


文章から伝わるかとは思いますが、まあちょっと難し目ではあります^^;
でもとても丁寧に言葉を選んで述べてくださっていると感じます。

そして何より、私がこの本を好きな一番の理由はやっぱり、
著者が科学という学問と、科学者にすごく敬意と愛情を持って本を書かれているのが、
読んでいて伝わってくるところです。


好きなことを話している人は素敵だし、聞いていて楽しいものですが、好きなことを書いておられる方の文章もまた伝わるものだなと感じました。


知識以外にもそういったいろんな気付きをくださった一冊です。