お菓子をやけ食いしたくなったり、夜更かしをしてしまいそうになったり・・・そんなダメダメな自分が、ふっと顔を出してきたとき。


弱気になったり、いつまでもくよくよ落ち込んでいたり、心がもやもやしてきたとき。


思い出そう。


きれいなお肌になって、「すっぴん、いいでしょ!」って胸を張って、顔を上げていたいっていう気持ちを。


何より、今度こそ、つるつるすべすべのお肌を先生に見せに行くんだ!っていう強い気持ちを。


よし!


皮膚のために、早く寝よう。皮膚のために、チョコはしばらく我慢。皮膚のために、野菜をたくさん。皮膚のために、いっぱい動こう。生活を整えよう。


いっぱい悩んで考えて、自分で答えを出す。自分はこう思うから、こうするんだ。こう思って、こう行動したんだ。


そうやって自分の行動をちゃんと説明できるようにね。もし、自分の出した答えが間違っていたり、何か足りなかったりしたら、素直に反省。それが学び。そして、次への教訓。


でも、どうしても前向きになれなくて、「ああすればよかった」って後悔が頭にいっぱいで、「あれでよかったのか」っても心がもやもやで・・・そんなどうしようもない時こそ、えいやーって早く寝ることにしよう。夜通し考え込んでいたって仕方がない。


もやもやしている時こそ、スパッと早く寝てしまおう!それで充電!明日、また行動するエネルギーを充電しとこう。

そんなこんなで、いつもとはちょっと違った待合室。


次はきっと私だろうなぁ、先生疲れてるだろうなぁ、なんて思っていると、ドアが開いて呼ばれました。


いつも通り、先生の「どうだろ?」という質問から始まります。


手に亀裂があったり、かいてしまって傷があったりするけど、全体的には悪くないです。肘の内側も悪くなっていないし、首と顔がかさかさしている程度です。にきびや吹き出物も最近出なくなりました。


そんなことを簡単に報告すると、「お、いいね」という反応で、「いい感じできている時は、そこに乗っかったらいいよ」と言いました。


今日もいろいろとお話しできました。



〈先生〉

・「ステロイドオフ」でやってるから、今は素のアトピーが出てる状態やで。


・もうちょっと良くなりたいって思うんだったら、食事・睡眠とか生活面と充実感持って過ごせてるかってこと、見直してみるといいね。


・接触皮膚炎とか原因が外側にあって、それを取り除いてやれば治るってことがわかってるものは外側からのアプローチでいいんだけど、アトピーの場合は、何かわからんけど良くなったり悪くなったりする。それって、身体の内側や気持ちとリンクしてるんじゃないかって考えてるわけ。疲れやストレスがかかったら湿疹が出たり、逆に何か大きなことを終えてホッとしたら出たり・・・することがあるから。



すぐに「薬は何が要る~?」の話になって、今まで通り、ということになりました。先生は処方内容を入力し終わって、次に「で、生活はどうなん?」とお話しを続けてくれました。


いつものことながら、ばくっとした広い質問(笑)。逆に言えば、どう答えることもできる聞き方なのですが。



〈私〉

毎日、いろんなことを判断するけれども(生活でも仕事でも)、その判断がそれで良かったのかとか、判断する私のこの目とか頭とか心とかがちゃんと判断しているのかって、いつも不安で、びくびくするというか・・・



と正直にお話しました。本当に、最近はこういうことを考えることが多くて、いつも「これで良いのか」「こうして良かったのか」「何か見落としているんじゃないか」「何か見えていないんじゃないか」と不安で仕方ない。


こうやってわかりやすく話せなかったけど、言葉足らずの私の話を先生はすぐにその意味するところをわかってくれて、



〈先生〉

それはみんなそうだって~

僕らなんか、判断を誤ったら訴えられるんやから。



思わず笑ってしまいました。



〈先生〉

でも、こういう時はどうしたらいいのかって悩んで考え抜いていく、その積み重ねで、こういう場合はこうしたらうまくいくとか、前にもこういうケースはこうやったら良かったとかわかっていくもんや。そしたら、だんだん心臓に毛が生えて、判断できるようになるねん。


僕らかて、恐いおっさんにこんな口ででまかせ言ってだいじょうぶやろうかってびくびくしてるんやから。(さっきの人のことだぁ・・・笑)


教員の世界のことはわからんけど、僕らやったら、判断する場面では、過去の文献に書いてあるとか、自分の知識とか、それから他の人に相談して意見もらって、そうやって決断するねん。いろんなケースの積み重ねやで。


いっぱい悩んで苦しんで、その中で答えを出すことは、絶対自分の力になるで。でも、一人で決めるんじゃなくて、周りの人に相談して。


その過程で不安に思うのは当然や。あなたはいろいろ悩んで不安に思ってるけど、でも、それですごい皮膚炎が悪くなってるわけじゃないところを見ると、ひとつハードルを乗り越えたところで、悩んでいるからだいじょうぶや。もっと下のレベルのところで悩んでいたら、皮膚ももっと悪くなってると思うで。だから、一段は乗り越えるねん。

あんたみたいな人は治るよ。



「あんたみたいな人は治るよ」この言葉が、ものすごくうれしくて。


でも、自分のことを言ってくれているとピンとこなくて、思わず「えっ?」となってしまうと、先生はもう一度、「こういう人は治る」と言いきってくれました。


すごくうれしくて、私は「治りたいです。あと一歩良くなりたい。」と言っていました。


先生は「何か一つ、乗り越えないとあかんものがあるんやろうな」と付け加えました。


「あんたは治るよ」の言葉にめちゃくちゃパワーをもらいました。必ず、治るんだって。


私は、「もっと、いろんなこと、がんばらないと・・・」と言うと、先生はすぐさま、「“がんばりたい!”やろ?」と言いました。私は「がんばりたい」と言い直しました。


「~しなければならない」ではなく、「~したい」「~したいから、やる」と思うように、ということなのです。


「がんばりたい」と言い直した私に、先生は「そうそう。前向きに行こう!」と言いました。


また元気が出てきました。


次の診察予約の日時を決めて、私は「次はもっときれいになって来ます!」と宣言しました。先生は「はいはい~」という感じで答えてくれて、診察が終わり。


先生の言葉は不思議な力がある。がんばろうと思える力と、そんなに大したことないよ・だいじょうぶという安心感。なぜか人を元気にさせる力。


でも、決して「がんばって!」を連呼するようなそんなのじゃなくて、めちゃくちゃ肩の力の抜けた、カラッとした風みたいな、スッキリとシンプルな、余計な飾りのない自然体の言葉で。エンジン全開じゃないのに、励まされる。


そんな先生がすごくすてきだなぁと思うし、すごくすきです。出会えて本当に良かった。


私もすてきな人になりたい。


がんばるぞ~!!



月に1回の皮膚科の診察。


先生に会えるのが毎回楽しみですらぶ② 治ってきれいになったところを見てもらうんだ!っていつも意気込むのですが、今回もまだ「治った」というところ至れず。


どうやらこの曜日・この時間帯は比較的空いているみたいで(午前中は大混雑なんだけど)、今日も予約時間ちょうどに到着すると、待合室には2人くらい人がいるのみ。よかった~音譜と思って、受付をして座りました。


すると、既に来ていた見た目のイカツイ兄ちゃんに、受付の職員さんが保険証のことで何やら説明をしています。保険証の期限が切れていて、今日は保険は使えないので、実費になること、などなどをお話しされていましたが、兄ちゃんは「1週間後に来いってそっちが言うから仕事休んで来たのに、急に実費で払えってどういうことや!それは話しがおかしくないか。」というむちゃくちゃ持論を繰り広げ、文句を言っています。詳しいことはわからないけど、明らかにむちゃくちゃな言い分。職員さん曰く、「いや、こちらは今日の診察に保険を適用してもらっていいのですが、後から返還してくださいと言われて困るのはあなたですよ」という内容らしく。


聞いていないふりをしながら聞いていたのですが、このお兄ちゃん、何でこんなに強気になれるのかと不思議でたまりませんでした。


ふつう、「これは、こうだから、こうなの!」ってちゃんと筋が通っていないと、相手に反論したり文句言ったりできないと思うんだけど。そんなことわかんないんだろうなぁ。全く筋が通っていないのに、自分の言い分をぶんぶん振りかざして、何でこんなことできるんだ、こいつ?と思ってました。


背が高くてごっつくて、黒い服を着て、サングラスをかけて。そんな見た目で人を威圧して。ほんと、みっともない人。


職員さんはいったん受付の中に引っ込んで、兄ちゃんは待たされていました。


待合室のテレビでは、NHKのお笑い番組「演芸ホール」が流れています。桂米團治が司会をしている番組、初めて見ました。ちょうどその時、漫才のコーナーで「りあるキッズ」が登場。その漫才がものすごくつまんない。ほんとに、あきれるほどレベルの低い芸。なのに、兄ちゃんは「プッ」とちょっと笑いました。ますます、しょうもうない人、と思ってしまいました。


先生の診察室から別の患者さんが出てきてから、しばらく時間が経つのに、なかなか次の人が呼ばれません。きっと、この困った兄ちゃんのことを中で相談してるんだろうなぁ、と思っていました。


すると、再び職員さんが出て来られて、兄ちゃんに話しを始めました。とその時、診察室のドアが開いて、先生が兄ちゃんの名前を呼びました。先生は職員さんと兄ちゃんの様子を見て、それから待合室全体も見つつ、私の方もチラッと見たような。


兄ちゃんは、サングラス外しながら、診察室に歩いていきました。大きなサングラスを外したその顔は、私並みに小さいおめめ。気の弱そうあらら、つくづく残念な人だ。

兄ちゃんが歩いて診察室に入っていくのを見ながら、「先生、大変だなぁ・・・」と気の毒に感じながら、何事もなければいいなと思っていました。


静かだったから、キレたり怒鳴ったりそんなことはなかったみたいで、10分か15分くらいすると兄ちゃんは出てきました。よかったよかった。


中身がしっかりしていないから、きっとその弱さを外見(そとみ)のいかつさでガードしているんだろうなぁ。


そんなニセの強さ、ほんとの武器じゃないし、何もいいことないのに。