
旅行の仕上げはサッカー観戦。
なんせ親戚宅からクルマで15分も走れば
今年全面改修が完了したスタジアムに着く。
滞在中、運良くJ3リーグが開催される。
これは行くしかない!
無料の臨時駐車場が用意されているのは
実にありがたい。都心じゃ考えられないね。
少し歩くみたいだけど。
クルマを停めて歩き出すと
農園で桃が売られていた。売り子の若い女性と話す。
「今、夏休みで帰省して実家の手伝いなんですよ~」
横浜市内で部屋を借りて住んでいるらしい。
結構近いな!と、いうことで完熟桃一箱お買い上げ。
13個で700円は破格でしょう。

改めて駐車場から歩き出す。
スタジアム、どこかなぁ。まだ夕暮れ前、結構暑い。
しばらくして、ようやく見えてきた。
あはは、遠いよ。まぁ、牧歌的な畦道も悪くないけど。
距離的には武蔵小杉から等々力競技場くらいかな。

この時期なら19時キックオフが通常なんだけど
マイマイガが大量発生してナイター照明に密集しちゃうとかで
17時キックオフという措置。Oh my God!

やっと着いた。正式名称は南長野運動公園総合球技場だ。
さっそくご当地キャラ、おしのさんがお出迎え。
ポーズ決めてくれてありがとう。

新装したばかりのスタジアム、良いねぇ。
しかも球技専用。羨ましいねぇ。
さて、ここをホームとして使用するAC長野パルセイロは
1990年に創設された地域密着クラブ。
2013年、Jリーグに加盟し今年はJ3リーグ2年目。
昨年は惜しくも入れ替え戦でカマタマーレ讃岐に敗れ
J2に昇格できなかった。それだけに今年に賭ける思いは
選手もサポーターも相当なもの・・・・なんだけど
現在の順位は3位。しかも8月5日に美濃部監督が体調不良を
理由に辞任するなど、視界は決してよろしくない。
この日の相手はJリーグ・アンダー22選抜。
所属クラブで出場機会に恵まれない若い選手たち。
モチベーションに温度差もあるはず。
順位を見ても勝って当然。暗いムードをホームで
吹き飛ばしたいところ。
初めての来場でいきなりゴール裏というのも
気が引けるのでバックスタンドを選んだ。
記念にタオルマフラーを購入。

配布されているマッチデー・プログラムは
最低限の情報こそ掲載されているけど、広告が多め。
知っている選手は半分くらいかな。


スターティング・イレブンの紹介が始まると同時に
ピッチへの放水開始。なんか良い演出だけど
これって狙ってやってるのかな?

元日本代表の都並敏史の次男、優太が先発。
FWには町田ゼルビアで活躍した勝又慶典。
サブにはJ1で500試合出場の伊東輝悦や
コンサドーレ札幌での印象が強い近藤祐介など。
2010年に東京ヴェルディに所属していた向慎一は
残念ながらベンチ外。
ボルテージの上がるサポーターの歌声が響く。
バックスタンドの盛り上がりも上々。
入場者数は4,654人。アウェイ側の集客が見込めない
特殊な対戦相手を考慮すれば悪くないだろう。
年齢層は子供からお年寄りまで幅広い。

せっかくなのでスタジアムグルメを味わいたかったが
昼食が遅かったので全く食欲が出ず断念。
試合は下がらない気温の中、お互いスローペース。
徐々に好機を生み出したのは意外にもU-22選抜。
34分、初選出ジュビロ磐田所属の石田が
GKと1対1でシュート。セーブされたボールを
浦和レッズ所属の斎藤が続けて狙うもゴールマウス内で
山田が身を挺してクリア。前半の決定機はこれだけだった。
ハーフタイム、近くにいた人の会話も
「全然ダメだね」
「得点の匂いすらしない」
などと重苦しい。日が落ちた後半、とにかく
ヒートアップだ。期待しよう。
そんな思いとは裏腹に、後半もU-22選抜が躍動。
選手交代も先手を打つ。東福岡高から横浜Fマリノスに
入団した注目のルーキー、中島が登場。
GK田中の好セーブに助けられるパルセイロだが
攻撃では右サイドから再三仕掛けていく。
クロスの質も悪くないが、立ちはだかるのはCBの奈良。
コンサドーレ札幌からFC東京にレンタルされている有望株。
久しぶりに見たが、体格も顔つきも随分と
たくましくなった印象。何度となくボールを跳ね返す。
その立ち振る舞いには貫禄すら漂う。コンビを組む
コンサドーレ札幌の進藤との連係も良い。
パルセイロは宇野沢、近藤ら前線の選手を立て続けに投入。
是が非でも1点欲しいところ。83分、またもや右サイドから
山田がマイナスのクロスボール。そこに飛び込んだのは都並。
敵に引っ張られながらのダイビングヘッドは
僅かにゴールポストを外れてしまう。完全に決まったように見えた。
楽しみにしていた試合が、まさかのスコアレスか・・・・。
そんな思いがよぎったロスタイム突入寸前に、試合は動いた。
U-22選抜の石田がドリブルで攻撃参加。
中央に短くはたいたボールを迷わずダイレクトで
コントロールショットしたのはCBの進藤だった。
GKの手をかすめるようにネットを揺らす。
ドリブルにも対してもシュートに対しても
枚数が足りているのに誰も飛び込まない。
苦しい時間帯の対応とはいえ、あまりにも他人任せに見えた。
一瞬、時間が止まったかのような静寂。
それもそのはず。歓喜に包まれているサポーターは
40人程度だ。
ベテラン伊東を投入したが、果たして
ボールに触れたかどうか記憶していない。
結局、痛恨の一撃が決勝点となりパルセイロは敗れた。
初観戦で懸命に応援していたとはいえないが
やはり残念で、席を立つまでに時間が必要だった。

都並優太

伊東輝悦
現在J1リーグを戦う松本山雅FCと
過去には信州ダービーと銘打って北信越リーグやJFLで
激しく対抗し、1万人もの観客を集めたこともある。
なのに、現在お互いの立ち位置はJ1とJ3だ。
ライバル・クラブが上のカテゴリーに所属し
集客力も注目度も大きく水をあけられている。
これは、どこかとどこかに似ていないか?
悔しい、もどかしい、そんな気持ちを抱きながら
サッカーを観ている。でも、きっといつかブチ抜いてやるよ。
同じカテゴリーで戦って勝って、ドヤ顔して駅まで歩いて
混在する電車の中でニヤニヤしてやるんだ。
そんな日が来ることを信じている。
だから、少しは理解できそうなんだ
今のパルセイロのサポーターの気持ちが。
この日の敗戦で2位のゼルビアと勝点差は6に広がった。
負けてはいけない相手に負けて諦めムードの声も聞こえた。
でも、まだ残り12試合ある。11月23日の最終戦は
ゼルビアとの直接対決だ。同じ日、ヴェルディもJ2最終戦で
セレッソ大阪と対戦する。その日は共に笑おうじゃないの。

冒頭、旅行の仕上げにサッカー観戦と書いたが
試合後は一般道を走り、千曲市の上山田温泉へ。
本当の仕上げとなった。
日帰り入浴施設の瑞祥 上山田本館
は深夜まで営業し、料金も安い。硫黄の香りが強く
露天風呂も充実。自信を持ってオススメできる。
帰りの高速道路では時折豪雨に見舞われたものの
午前1時に無事帰宅。行きたい場所は全部行った。
充実の内容であった。