社内での記事シェアが「著作権上どうなの?」と気にされている方が多いです。
シェアの方法にもよります。
① 記事の回覧
いわゆる記事の読み回しです。
購入した雑誌や新聞1部を読み回すことはOKです。複製を行っていないからです。いうまでもなく、家庭内での読み回しもOKです。
② 社内用ネットワークに掲載
これは、ダメです。複製を行ってから、送信可能化、公衆送信しているからです。
首都圏新都市鉄道(株)(つくばエクスプレス)の事件があります。この会社が日本経済新聞などの記事を切り抜き、画像データを作成して、社内イントラネットに掲載しました。複製権と公衆送信権の侵害と認定されました(令和 2 年(ワ)12348 号など、東京地裁)。
③ オンラインストレージでの共有
これもダメです。たとえば、Dropboxでは、他人の著作物を共有することを禁じています。
このような行為を繰り返し行う場合は、アカウントが停止されることもあります。
④ 会議で配る
これも許諾なしに記事をコピーするのはダメです。業務目的である限り、コピーはできません。
⑤ プレゼン資料に掲載
自分の意見の補強資料として、引用という形での掲載はよいのですが、雑誌や新聞記事をそのままプレゼン資料として配布するのはダメです。
個人的家庭的使用であれば大丈夫ですが、そもそも家族内で会議やプレゼンはないでしょう。
記事をシェアするのは、記事に付いているシェアボタン(LINE、X、FACEBOOKなど)を使うのが安全です。
これは、その記事をシェアしてもよいということですから。
悩ましいのは、仕事仲間内でのシェアです。
フリーランサー間でのシェア
私のようなフリーランサーは、同業者同士のメーリングリスト、ライングループを数多く作っており、記事をシェアしたくなるときがあります。
共有ボタンのない記事は、どうしたらよいでしょうか?
フリーランサー同士なので、やはり業務目的です。シェアすべきではないです。
なお、新聞記事のクリッピングや複写について集中管理している、
日本複写権センター(JRRC)という機関があります。
フリーランス事業者間での記事のシェアは控えるべき。
Sharing articles among freelance businesses should be discouraged.