↑この続きです
3.抜歯終了
麻酔が終わり、
ついに抜歯が始まった。
歯「第二小臼歯の抜歯の何が難しいって、
両隣の歯を傷つけないようにしなければならない、ってことなんですよね。
親知らずなら、すぽーんといけるけど、
この辺の歯は、ゆーっくりゆさぶりながら抜くんですねー。
抜く側からしたら、
下の埋まってる親知らず抜く方がラフに抜けるんです・・・「ラフな抜歯って!!!!!」
思わずつっこんだ。
歯を抜かれながらも、
つっこみだけはしておきたい、、
そう思える自分が嫌ではなかった。
たとえ、両隣の歯が傷つこうとも、
歯を余計に抜かれたとしても、
逆に歯が増えたとしても、
>それはないだろ
「ラフな抜歯」というワードを見過ごすことだけはしたくなかった。
そうやって、大事なことを見過ごして、
自分に嘘をついて生きて行く、
見えてるのに見えないフリをしてやり過ごす、
そういう生き方だけはしたくなかった。
小さい花や大きい花
一つとして同じものはないから
ナンバーワンにならなくてもいい、
元々特別なオンリーワン。
>歌詞や。途中からあの有名な歌詞や。
☆☆☆
そうこうしてるうちに、1本目が抜けたらしい。
歯「大丈夫ですかー?
このまま残り3本いってもいいですかー?
・・・まぁ、ここでやめるって言われてもやめないですけどねーー!笑」
こいつ!!!!!!!!!!!!!!!!!
麻酔のときと同様、
小気味よいやり取りの中、
残りの3本も抜けた。
大した痛みも感じず、
無事私の第二小臼歯たちは、
長年一緒に過ごした口内から下界へと旅立っていった。
私の抜けた歯を磨きながら、
歯医者さんが言った。
歯「この歯たち、何かに使えないかなーー」
私「使わないで!!!!!!!」
歯「持って帰ります?」
私「持って帰ります。」
歯「お持ち帰りで」
衛「もし長く持たせたいなー、と思ったら、
透明のマニキュアとか、アロンアルファとか塗ったらいいよー!」
私「抜いた歯を長く持たせたいってどんなとき!!!!!」
おしゃれな歯の形をしたケースに、
抜いた歯を入れてもらい、
お礼を言って、診察室を後にした。
こうして私の4本の抜歯は無事に終わったのだ。
次の抜歯は矯正終了後の数年後、
下の親知らずを抜く時、
すなわち、ラフな抜歯です。