バルサミノー水面ピクピク(シェイキング)がとても楽しいのでサイズ変えて作っていきます。
ミノー作りは達人が多いので自分の記事はとてもアテにはならないと思いますが
先に伝えたいのは、バルサでルアーを作るのはルアービルディングの中では導入コストが少ないということです。
カッターナイフ+彫刻刀、ペンチ、ステンレス線、オモリ、瞬間接着剤、紙ヤスリ、が基本といったところでしょうか。
リップ用の材料、コーティングの材料、塗装の材料が+アルファといった感じです。
ウッドベイト(桐、ヒノキ、それ以上の密度の木材)は切削工具がないと話になりません。最低でも糸鋸盤、電動ドリルが必要かと思います(それでもしんどいし、怪我するけど)。
ハンドメイドバルサミノーの自作方法を検索するとセルロースセメントの事が多く上がってきます。
これを買うか買わないかが分かれ道になると思います。
自分で使うミノーができれば充分という場合は、絶対必要ありません。
加えて、コーティング剤の選択肢が少なかったころからの伝統、みたいな部分もあるのでシンナーを使えない(塗装環境がない)方は無理に買わない、使わないのも有りだと思います。
ただ、バルサ材を扱う場合に限り、セルロースセメントは相性が良いので制作していくと欲しくなるかもしれません。
簡単な図ですが、柔らかいバルサ自体を硬くするには、染み込んでくれるセルロースセメントが相性が良いということですね。
セルロースセメントを使わない場合、瞬間接着剤で全面カチカチに固めてヤスリ掛けすれば、バルサでもカチカチにできます。
木部の強度はそのままルアーとしての寿命になるので、柔らかいバルサで作る場合はなんらかをやっておくべきです。
私が今から制作するものはお手軽バージョンではないので、先に挙げた基本セット+アルファの場合に使える代替品を書いておきます。
・バルサ材(必須)5cmから7cmのミノーなら厚さ4mm前後が扱いやすい
・ステンレス線(必須)0.9mm前後スプリットリング#00使うなら0.6mm海でも使うなら1.2mm{ミノーサイズによる}コイとかエイとかを引っ掛けないかによる。
軟線でも硬線でも良いが軟線ならドリルで捩ってピンピンにすると使い良い。
硬線はそれなりの道具が必要だが強い。釣具屋さんに売っているのはこっち。
・オモリ(ウェイト)手持ちのガン玉、スプリットショットその他。専用ウェイトでも良いが無駄に高い。タングステンはもっと高い。
ベアリングボール、パチンコ玉なども使える。比重が鉛よりは低いのでウェイトとしての効果は3分の2ぐらいになります。
環境問題を考えるなら鉛は避けるべきだといわれています。
他、基本セットはあり合わせでも100均にも最近あるので簡単に揃うと思います。メーカー品の方がもちろん良いです。
・リップの材料 普通に作る場合はサーキットボード(HMKL)、ポリカーボネート板、アクリル板が候補に挙がります。
一番簡単で強いのはサーキットボードですが、不透明なので(強度のために繊維が入っているFRP構造)嫌がるビルダーさんも居るようです。
薄さも両立できるので4cm前後のミノーなら0.5mmのサーキットボードが似合います。
ポリカーボネート板、アクリル板はどちらも高価ですが磨いたら綺麗に出来ます。
塗装するならポリ板はプライマーが必要です。
代替品としてはCDがよくあげられます。強度は十分なのですが、リップの形に切るのが難しいです。(↑に挙げてる材料もすべてそうなります)
小型ミノー(自分で使う用)に限っては百均で売っているPPシート(ポリプロピレンシート)の厚めがハサミでカットできてシンナーにも負けず折れなかったので結構良かったです。
コーティング 代替品としては瞬間接着剤+UVレジンかマニキュアがてっとり早いです。UVレジンは太陽に当てれば硬化するので意外と気軽に扱えます。
ホームセンターに売っている水性ニス(クリア)でも塗装しないウッドカラー、もしくは塗料の強弱を理解している場合に使えないことはないです。弱いけど。
塗装 エアブラシ以外ではなんでもありですが、オススメは塗らないことです(爆
アルミ貼りまでは、造形(モデリング、カービング)になるので得意な方が多いとおもいます。
エアブラシを使わない場合、筆塗り、ペン塗り、スタンピング(通称ラップ塗装)、ドロッピング(垂らしこみ、歯ブラシで塗料飛ばしたり)、マーブリング、リアルプリントシール、ドブ漬け、ホログラム圧着etc
と、なんでもありになってきますが、これらは実際にルアー塗装で使われている技法です。
そして、これらより簡単にそれっぽくルアーを塗れるのがエアブラシです。
缶スプレーはいきなり使うには難易度高すぎなので、いっそ塗らない、考えないのをまずオススメします。
{脱線からのさらに脱線ですが、20年ほど前にアーティストの健康を守る、という運動があったように覚えています。
毒性の強い絵具の使用に規制をかけるのが主だったもので水銀が材料の朱(ヴァーミリオン)や、カドミウム系の絵具が対象でした。
結果、日本ではお咎めなしで終わった?ような話ですが、アメリカの方では強く規制?されており、有機溶剤も一般人の取扱いはないようです。(うろ覚えの話です)
なのでyou tubeでアメリカ人ビルダーさんの仕事を見ると、彼らは塗装ブース無し&マスク無しで作業していますが、彼らは水性アクリル塗料で塗っているので気にしていないわけですw}
関係ないけどヴァーミリオン↑
肉眼だと冷めた青味を感じる美しい色です。
日本画で「朱」と言えばこの色を指します。また、朱の下に墨を引くか群青を置くかなんて言うぐらい朱色は下地に左右される色です。
もちろんエアブラシでも同じ話ですが、最近まで忘れていました(笑
ウッドカラーは充分に釣れるので、他に黒系とチャート系が欲しい場合、
黒は瞬間接着剤でバルサを固める前に墨汁かステイン(染料系塗料)で色付けして、接着剤で固めて根気よくヤスリ掛けすると落ち着きある黒になるかと思います。
そのうえでアルミテープでデザインを入れトップコートをすればそれなりのものが出来上がると思います。
この手順は青物用のキャスティングペンシルやポッパーで使用されていることが多いです。
もちろんマグロ用は柔らかいバルサではありませんが。
チャートや他カラーは瞬間接着剤からのヤスリ掛け後、塗料にドブ漬けが手軽です。
有機溶剤には強弱がありますが、UVレジンでコーティングする分には適当な塗料でも大丈夫だと思います。
ウレタンやセルロースセメントは色流れして台無しになります。
なんだか解説し始めてしまっていたので、前口上はこれぐらいで終わりにします。
バルサ5mmで作ります
型紙で線描き
9cmと11cm
比重が変わるのでできるだけ同じ木目から貼り合わせの分を取ります
貧乏性なので限界まで取ります(7cmと4cm追加)
カッターナイフで切り分けます
できる限り垂直に意識します
両面テープで仮止め
ヤスリでアウトラインだけを整えます
サンディングブロックより、板に布ヤスリを貼ったものの方が、バルサ成型はなんだかしやすいです
側面がフラットなうちに目玉の場所をマークします。丸みを帯びると自分はけっこうぶれる人間です
とりあえず、ここまでで 続く