検査をしてもどこも悪くないのに視力が低下して、

眼鏡を使用しても視力が上がらない、


そんな症状が前思春期(思春期に入ってからの数年)の子供たちに現れることがあるそうです。


これはほとんどが人間関係や環境のストレスによるものだそうだけれど、

お母さんは、あまりピンとこないらしい。


子供は特に何かいやだとか不安があるとかを訴えてもいないし、

元気そうに楽しそうにやっているし……


そんなことが今朝の新聞に書かれていました。



こういうとき、子供本人はどう感じているのか?


もしかしたら、本人さえもストレスを自覚していないこともありそうな気がします。


周りのみんなもやっている、

当たり前のことをしている、

みんなと同じことをしているほうが孤立しない、

それはそれで結構楽しい、


そんなふうに思っている子も結構いるのかもしれません。



でも、対人関係や仕事がうまくいかない、

自分が何をしたいのか分からない、

将来へのぼんやりとした不安、無気力などを訴えて

カウンセリングを受けにいらっしゃる方々に、

子供時代のことをじっくりと聴いていくと、


楽しくなかったわけではないけれど、本当は疲れていた、

お母さんと話もできずに寂しかった、

やめたいとか言っても無理だった、

お母さんに心配をかけたくなかった、


そんなことを話してくださる方がいっぱいです。

子供時代、本当にけなげで良い子だったんだな~と思われる方ばかりです。


自分のつらさや寂しさを表に現さずに、

じっと耐えて頑張り続けて大きくなった人、

そういう大人から見たら、いわゆる良い子が

大人になって苦しんでいます。


でも、本当は子供の時から苦しんでいたのです。

誰にも言わず、人知れず苦しんでいたのです。



誰でもオギャーと生まれたときは天真爛漫、この世は私のものよ!と、

ありのままに自分本位に生きようとしていたはずです。


それが、良い子で生きようと決めた時期があるように思います。


それがインナーチャイルドなのかもしれません。



とても小さな年齢のインナーチャイルド泣いている方がいます。

そういう場合、自分ではなかなか思い出すことができません。


どんなにていねいにカウンセリングをしても、

そこまで聴きだすのはとても難しいように思います。


そのために、インナーチャイルドヒーリングのようなセラピーもあります。

それによって、引き出される場合も多いでしょう。


私の場合は、そのセラピーで出てきたインナーチャイルドの年齢よりも、

もっともっと小さな私が泣いているとMISAKIさん には見えたようなので、

そのヒントでやっと辿り着きましたが、

そうでなければ、なかなか思い出せなかったほど小さな年齢のインナーチャイルドでした。


そして、それが確かにその後の生き方を決めた時期だったように思います。


私は、5歳の頃に小児ノイローゼと診断された子なのですが、

それよりもさらにさらに前に生き方を決めてしまったから、

だから、その時にそういう症状が出たのかもしれません。


何か不都合が起きた時、その時に原因があるのではなく、

やはりもっとずっとずっと前から、出来事の準備は始まっているのかもしれませんね。


発端は、自分さえも気づけないほど小さな小さな小石のような何か。


その小石が小さな子供の心に投げられたことによってできた小さな小さな傷。


でも、その小さな傷口は残念なことに治ることなく、

むしろ、さらに塩を塗られ続け、


痛いし苦しいのだけれど、

じわじわとそれが強くなっていくので、

本人にとっても当たり前のようになって慣れてしまう。


そんなふうにして、心の傷はじわじわと大きくなっていくのだな~と

インナーチャイルドの叫びを知った今、思っています。


もちろん、誰から見ても、それはつらかっただろうと思われるような
大きな傷を負ってしまったことが原因になっている方もいらっしゃいます。

ただ、そういう場合はとてもわかりやすいですよね。

冒頭のようなお子さんの場合のように、
良い環境で良い親に育てられた良い子が大人になって行ったときに、
その原因を見つけ出すのは、なかなか難しそうです。



でも、気づくことができたときから傷の修復はできるはずだと以前から思ってきました。

だから、修復方法を求め続けてきました。


最近、そういう治療を地道にされている精神科の先生やカウンセラーの方が書かれた本に

何冊か出会うこともできました。


本人が何とか改善したいと思っていて、それをあたたく見守りながら援助できる人がいれば、

必ず本人らしくイキイキと生きていける時がくる。

それが単なる希望ではなく、確信に変わりつつあります。