しつけって何？　外で困ることは家で練習できる

「そこにやりとりはあるか」　昨日の記事の続き。。。

子どもを注意するとき
「ここはおうちじゃないから」
という言い方って多くなりますね。

これって聞いていると
「ん？」ってなります。

・・・家ならいいの？

家ではしていい。
外ではしちゃダメ。

こう言い聞かせるときに
ママの中で本当に起きていることってなんだろう？
と思うのです。

家ならあとで片づければいいだけだからいいよ。
でも外だと、あとでができないからやめて。
かな？

家ならママが我慢すればいいからいいよ。
でも外ではママも我慢ならないからやめて。
ってこと？

家なら見ないふりできるからいいよ。
でも外では、みんな見ないふりしてくれないからやめて。
ってことかな？

よくありませんか？　
「よその家だからダメよ」って
注意すること。

たとえば、
冷蔵庫を勝手に開けるってことなら
「よそのおうちだからダメよ」
「おうちならいいけどね」ですね。

でもたとえば、

靴のまま玄関を上がるとか
テーブルの上に上がるとか
ティッシュを限りなく出すとかだったら、

「よそのおうちだからダメよ」
ではないはずですね。
本来、家でもいいことではない。

でも、
「ダメよ」って伝えるのもエネルギーがいるから
後回しにしたり、見ないふりをしたりする。

で、また後で何かをしでかした時に
「いつも言ってるでしょう」とか
「あんたはまったく、いつもいつも」となる。

そのうち、
この子はまだ話が分からないんだ
という解釈をして済ませようとする。

『魔の二歳児』
という言葉を遣うときがこれに近くないかな
と思ってます。

昔は
おてんとさまが見てるからね、とか
神様は見てるよ、とか言って
（言われてない？？）

お母さんがいるから
先生に怒られるから
誰も見てないからいいやというのは
できなかった。

公共の場で
ポイ捨てしないとか、
行列で順番守るとか、
当たり前にみんなできてたと思うんです。

けど、今はどうだろ？

自分さえよければ・・・・
自分だってバレなければ・・・・
というのがはびこっている気がしますね。

外ではダメで家ではよいことって
そんなに多くないと思うのです。

その子を一人の大人にしようと思ったら
外でも家でも同じように
振る舞えるよう教えてやったり
導いてやったりすることが大切ではないかな。

目の前の子どもはやがて大人になって
世の中で立派に生きて行くのですから。

物質的に
不自由なく生きられるのも大切かもしれないけど

精神面で
自律できることがもっとも大切なのではないかな。

誰しも、
恥ずかしくない大人になりたいわけです。

今はまだ、そのような大人になりたいという自覚はなく、
そのように要求してくるわけでもないけどね。

子どもたちは大人になって
やがては、親になるわけだから

その時、子育てで
私達よりも迷って育てるなんてことがあったら大変！

このあたりのことは
鯨岡峻さんが、こちらの本で書かれています。

「育てられる者」から「育てる者」へ―関係発達の視点から (NHKブックス)/鯨岡峻

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えっと、話を戻して・・・
ママの中で本当に起きていることってなんだろう？

現代の育児は
「子どもの思いを尊重する。親は子どもに無理強いしない」
などという風潮が強くなっていて

「親は子どもに無理強いしない」
ということと

「親は子どもの抵抗に向き合わなくていい」
ということが

いいように（一時的な逃げのために）
相まっている気がします。

子どもに本当に大切なことを教えるとき
多くの場合、子どもの抵抗に遭いますね。

でも、その抵抗と共にいながら
子どもが、その抵抗を越えて納得するまで導くことが

子どもをしつけるということではないかな。

子どもの顔色を窺って
伝えるときと伝えないときがあったり

家と外で
伝えるときのエネルギーに違いがあったり

それでは、子どもも混乱します。
怒らなくていいから、罰を与えなくていいから

１歳には１歳なりの
３歳には３歳なりの
５歳には５歳なりの

接し方、説明の仕方、
そして、その子の成長に合わせた手助けの仕方で、
教え・導いていくこと。

外でされたら困ることは
家の中でたくさん練習することができます。

外だけが本番だと
子どもにとってはプレッシャーのかかる
難しいものになってしまいます。

子どもの健全な成長にとって
本当に大切なことので
真剣に取り組んでほしいと思います。

育児は、子どもの年齢が上がるほどに
楽になっていくものですから

年齢が上がるにつれて大変になっているママは、
ぜひセッションにいらしてくださいね。