ディスレクシア と国家試験 〜その7〜 | 失敗だらけの発達障害KIDS子育てブログ~

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UEP代表であり、PDD(広汎性発達障害)の長男とLD(読字・書字障害)の次男を育てるmiwaママの子育てブログです。うちの子って育て難い!って思っているママや子育てで自己嫌悪に陥ってる方、こんな奴も居るんだって元気になって頂ければ嬉しいです。

さて、もうそろそろ終わらせたいこのシリーズ…

 

2人一緒にできる最後の試験勉強、残り数時間。

 

張り切って、模擬試験の問題に取り組む。

 

そして、結構早いスピードで最初のプリント終了。

 

自信満々で答え合わせする私を待つチュン。

 

しかし…点数は、やはりあと1問正解だったら…のライン。

 

次のプリントも…その次のプリントも。

 

チュン君の顔から笑顔も余裕も消える。

 

あんなに、あんなに頑張ったのに…

 

いっぱい、覚えたし、

たくさん勉強して前より理解した事もいっぱいある。

 

それなのに!! それなのに!!

 

4枚目の答え合わせが終わった時、

とうとう チュン君

プリントをグシャグシャにして

涙を浮かべて大声を上げて訴えた。

 

「頑張っても、頑張っても 無理やん!

だって、読めんもん!

結局、チュン君、読めんもん!」

 

チュン君の心からの叫びを聞いて

胸が張り裂けそうになる。

 

ずっと、読めない事に殆ど触れずに、

立ちはだかる『読めない』壁に 本当は怯えながら、

それでも、超えられるんじゃないかと

もの凄く、もの凄く 頑張ってきたチュン君。

 

私も 大声を上げて泣きそうになる。

でも、私がここで泣いたら、

『読めない壁』がある限り結局ダメなんだと思わせてしまう。

 

涙をぐっとこらえて、

冷静なフリをして分析結果を伝える。

 

「ママの記録によると、

間違ってる所が毎回違うのよね。

しかも、殆どが、ちゃんと理解してるはずの所なのよね」

 

しかし、返ってくる言葉は

イライラをぶつける怒りの言葉。

 

「だから!もう、無理。ムキー

どうせ読めんし!ムキー

 

しかし、ここでメゲる訳にはいかない。

ここまで 頑張ってきて、全て無駄だったという経験にさせてしまっては絶対にいかない。

 

それに、miwaママには秘策があるのだ!

 

「うん、気持ちは分かるけど、

逆に言えば、読めなくてもここまで出来るってことは、

チュン君の読み取る力が、もの凄くあるって事だし、

あとは、間違った所のどこが読めてないかを確認して

読み取り方を探っていこう。」

 

「知らんしえー

 

なかなか 手強い…汗

 

そして、間違った問題の一文字一文字を読みながら、

「この漢字は分かる?」

 

「分からん!」

 

「そうやね、

でも、よく見たら、こっちの字は分かるよね?」

 

「風!プンプン

 

「そしたら、風なんとかが、8メートルって事は…」

 

「風の強さ!」

 

「そうやね、風速って書いてあるんやけど、

『風』って書いてあって、

その後に何メートルとか書いてあったら

船が受ける風の強さについて書いてあるって事やね。」

 

「それは、分かる!プンプン

 

「そうよね、そうやって、前後の組み合わせで

読み取ってるんやもんね、凄いよね。

じゃあ、次は…」

 

そうやって、前後に必ずくっつく読める文字や数字などから読み取る方法を増やしていく。

 

しかし、二文字や四文字の熟語など、

どの字も全く読み取れず、

形も認識する事ができない文字も沢山ある。

 

そして、それらが問題の答えを左右する特に重要な文字だったりする。

 

それは、

「速いものはどれか」と、

「遅いものはどれか」

や、

「近いものはどれか」と、

「遠いものはどれか」

などの問題。

 

これが、読み取る事ができない為に、

毎回、間違ったり合っていたりと、2分の1の確率で

答えがウロウロしていたのだ。

 

「速」「遅」「近」「遠」

これらの漢字は、チュン君には

形を認識して区別する事が難しい。

 

なぜ認識できないかの説明は、ここでは割愛するが、

これは、問題を解く上で、かなり致命的だ。

 

しかし、ここで、登場!miwaママの秘策。

 

このあたりになると、

チュンもイライラを収め、

なんとか前向きにやってみようとしていた為、

ちょいと 明るく、

「さー文字は楽しく、認識しよう!」

と、ドラえもんばりに 

miwaママがバックからゴソゴソ取り出したのは

カラフルな粘土!ポーン

 

「あんた、馬鹿じゃね?

と シラけるチュンに

「いーの いーの、

チュン君の賢い脳には、この方がいいの!」

と、おだてる。

 

おだてられて、まんざらでもないチュン君汗

 

 

そして、

チュンに作らせた芸術作品(笑)↓

 

届ける…

 

なぜか ウサギのオプション付き…

 

受ける… なんか ちょっと…

 

個人的に好きな作品(笑)

 

「率」… なんかデカくなってました。

 

こんな感じで、文字を製作。

 

言語性ディスレクシア の文字の認識特徴がよく分かります。

 

(このあたりの事も、興味がある方がいれば

いずれ詳しく動画かブログで説明したいと思いますが、

YouTube動画「UEP CHANNEL 学習障害のシリーズ」を観て頂いても、何となく、分かっていただけると思います。)

 

一回 制作すれば、漢字の形状を認識する事ができます。

 

(これだけで書くことはできませんが、お手本を見ずに制作することはできるようになります。

読みを合わせて記憶するように、意識させます)

 

粘土を使った学習で、書けるようにするには、

制作方法や学習方法に段階を設ける必要があり、

今回は、時間がないので却下。

 

文字を認識して、区別できるようにする事が目的のため、

認識不能な文字を一通り作るだけで終了。

 

これで、二次元で書かれた文字から、特徴を見つけて

読みとる事ができるようになります。

(特に、今回は試験問題に特化しているので)

 

ここまで、やると、

チュン君の顔には自信が蘇り、

冗談を飛ばす余裕も復活。

 

残りの模擬試験をやって、

読めない文字を確認し、粘土で制作して…

 

気づくともう、夜の23時。

 

できれば、もう一度 模擬テストをやって欲しかったが、

すでに眠た目のチュン。

 

「もう そろそろ自分の宿に帰るね」

と 少し名残惜しそうに呟いて

チュンは帰っていきました。

 

本番は明後日。

 

よくやった。よくやった。

どんな結果でも、あんたは素晴らしいよ。

 

何度も、何度も心の中でエールを飛ばしながら

眠りについたmiwaママでした。

 

 

ものすごく長くなって ごめんなさい。

 

次回は、いよいよ結果発表となります。

 

 

 

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