お客様や知り合いにたまに相談を受けるのがこれです。
パソコン買い換えて、今まで使っていたパソコンを人に譲ることになったのですが、
パソコンのデータって、ゴミ箱を空にしても再セットアップしても残っているのですよね?
それを消して欲しいのですが・・・・
パソコンのデーターやプログラムは、実際削除しても、ゴミ箱を空にしても
“OSからは見えないようにしているだけ”で、おっしゃるとおり残っています。
これは、ハードディスクやSSDなど、「データーの削除はできない」からです。
実際削除しているようにOS上で見せかけていて、
本当にそのデーターが消えるのは、新たにその場所へデーターを上書きしたときだけなのですね。
ということで、どうしても見られては困るデーターなどがあるPCを他人に譲ったり下取りに出したいときは
データー抹消ソフトが必要になってきます。
ですが、ソフトを購入するための費用がかかる上に、ハードディスクを完全抹消すると、
ソフトによってはリカバリー領域まで完全消去してしまい、OSまでも完全に消えてしまうものもあります。
それでは人には譲れませんよね・・・・
ということで、手っ取り早くなおかつ費用がかからないWindowsパソコンの、データー消去方法をご案内致します。
まず、手放す予定のパソコンを、購入時の初期状態にリカバリーいたします。
これは各パソコン毎に違いますので、マニュアルをご参考になさってください。
再セットアップを行うと、Cドライブは初期状態に戻りますので、この時点で表向きには個人のデーターは消えています。
パソコンによっては、パーテーションを分けているのもありますので、その場合はDドライブなど、分けているパーテーションドライブをフォーマットします。(簡易フォーマットで十分です)
そして、コマンドプロンプトを管理権限で起動します。
※Windows7はスタートボタン → すべてのプログラム → アクセサリ → コマンドプロンプト右クリック → 管理者として実行
Windows8.1はスタートボタン右クリック → コマンドプロンプト(管理者)
Windows10はスタートボタン → Windowsシステムツール → コマンドプロンプト右クリック → その他 → 管理者として実行
です。
コマンドラインが現れすので、そこにコマンド
cipher(スペース)/w:「ドライブ」:
と打ち込みます。
Cドライブの場合は cipher /w:c:
Dドライブの場合は cipher /w:d:
となります。
このコマンドは、
ハードディスクの空き容量部分に3回ランダムな書き込みを行い、その結果としてハードディスクの空き部分の隠れデーターを完全抹消させる
というコマンドです。
これにより、リカバリーした後の開いている領域にある、隠れ個人データーを削除させることができます。
ちなみに削除中の画面は下のようなかんじです。ランダムに書き込んで行くため、ハードディスクの空き容量が無くなっていきます。
完全抹消が完了すると下のようになります。
最後に作業用に作られた一時保存フォルダー
EFSTMPWP
を削除いたします。
(わからなければ中は空のフォルダーですので、そのまま無視しても大丈夫です)
以上で完全データー抹消完了です。
全てのセクターに書き込みを3回行いますので、軽く2~5時間はかかりますのでご了承ください。