自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所) -36ページ目

自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所)

結果にコミット! みずから活性化し進化する組織を実現します。

■患者さんが、医療機関の職員に感謝し信頼するのは、

「その職員がなんでも願いを叶えてくれるから」

というわけではありません。

 

みなさんの現場でも、

技能も知識も経験も、決して優秀とは言えないけれど、

患者さんやご家族から人気がある職員がいるでしょう。

 

反対に、

経験豊富で誰よりも優れているはずなのに、

患者さんやご家族からの人気がなく、

部下や後輩からも慕われていない、という人もいるでしょう。

 

この分水嶺は、改めて言うまでもなく、

「相手の気持ちを汲んでくれているかどうか?」

に尽きるのです。

 

苦しい自分の心境を充分に汲んで、

一生懸命考え動いてくれた人には、

その結果、事態が望んだようにならなかったとしても、

感謝し、また相談しようと、信頼できるものです。

 

反対に、

自分の心境を軽く受けとめられてしまうと、

その結果、事態が望んだようになったとしても、

その相手に、感謝することも信頼を寄せることもありません。

 

したがって、

患者さん・ご家族、連携先、上司・同僚・部下、その他

すべての人と間において、

「相手の意を充分に汲んで、考え動いたか」

が関係を良くすることができるかどうかを分ける、ということができるでしょう。

 

■したがって、もし相手に力を貸して欲しい立場であれば、

「自分がどんなに重大な事態なのか?」

を、きちんと表現できなければ、

相手に真剣に向き合ってもらうことができません。

 

反対に、もし、相手に力を貸している立場ならば、

「自分がどんなに事態を重大に受け止め、真剣に向き合ったか」

を、きちんと表現できなければ、

せっかく真剣に向き合っても、

感謝も信頼もされず、

場合によっては、

「まったくの他人事にされた」

と恨みを買うことにまでなりかねません。

 

つまり、

「どんなに重大に感じているか?」

「どんなに真剣に向き合ったか?」

を表現する力がなければ、

真意が伝わらず、お互いに残念な結果になってしまうということです。

 

■ところが、昨今は、なんでも手軽になってしまい、

「どんなに重大に感じているか?」

「どんなに真剣に向き合ったか?」

を表現することが苦手な人が多い時代になりました。

 
お詫びもメール、
お礼もメール、
退職するのもメール、
交際を解消するのもメール、と、
お手軽なメールやLINEで済ませてしまうので、
相手にその真剣さが伝わらず、
相手の怒りを買ってしまう、というケースが多々あります。
 
もともと他者の真剣さを感じ取る経験も乏しいまま大人になってしまっているので、
自分も他者に真剣さを表現する引き出しを持っていないのです。
 
気の毒なことですが、
こうした表現力がない人は、
あちこちで相手から落胆され軽蔑され、
時には恨まれたり憎まれたり、
それまでの良好な関係を損なって協力を得られなくなったりして、
人間関係において、さまざまに大きな損失をつくり続けることになります。
 
■30年前には、まだ携帯電話が普及していませんでした。
 
なので、ドラマでは、
「もし、もう一度やり直してくれるなら来て欲しい。
来てもらえなければ、◯時◯分の便で渡米します」
とメモを残して女性が姿を消し、
その女性を引き止めるため、
男性が懸命に空港へ向かう
といった場面がよくありました。
 
引き止めて欲しい女性と引き止めたい男性の
お互いの心がわかるものの、
「◯時◯分の離陸に間に合うのか、間に合わないのか」
「なんとか間に合って欲しい!」
と、視聴者側は、固唾を飲んで見守ったものです。
 
はたして、空港のロビーで、
息急き切って駆けつけた男性を見て、
女性がその様子を見て、
「この人は、自分と本気でやり直してくれるつもりなのだ」
と確信して言葉も交わさずに抱きしめ合い、
視聴者もまた、
「この二人なら、きっと幸せになるに違いない」
と確信してエンドロール……、
という展開は、
みなさんにとっても典型的なパターンとして思い出されることでしょう。
 
これが、現代では、どうなるでしょうか?
「もし、もう一度やり直してくれるなら来て欲しい。
来てもらえなければ、◯時◯分の便で渡米します」
と女性がLINEを送ると、
まもなく男性から、
「行かないで欲しい。やり直そう」
と返信が届く。
 
一生懸命さが感じられないので、
視聴者も手に汗握ることはありません。
 
女性から
「わかった、ロビーにいるね」
と返すと、男性は
「わかった、ロビーに行くね」
と返信するので、
それ以上、急ぐ必要もなければ、
もはや、空港のロビーに集合する必要もない、という展開になります。
 
「相思相愛のこの二人が、きっとうまくやり直すに違いない」
と確信することなくドラマが終わるので、
だれも感動しない、ということになるでしょう。
 
なぜ、真剣さが伝わってこないのでしょうか?
 
そのこたえはシンプルです。
 
ズバリ、
「行動を伴っていないから」
です。
 
真剣さを表現するには、
「労力」、「時間」、「思い」のいずれかを
注ぎ込んで見せることです。
 
身体を酷使して労力を注げば、
(たとえば必死に走って空港のロビーに駆けつけるだけで)
真剣に見えて、ドラマチックになります。
 
もしくは、永い年月を注いできたことが
伝われば、
「この人は生半可な気持ちじゃない」
とわかってもらえるでしょう。
 
あるいは、誰も思いつかないようなルートから情報を探して来てくれたり、
思いがけない方法を提案してくれたりと、
尋常ならざる関心を注いでくれたことがわかれば、
「こんなに真剣だったことに驚いた」
と、むしろ感謝されることでしょう。
 
■みなさんももうお判りでしょう。
 
「行動を伴わない意思表示では、真剣さが伝わらない」
ということが。
 
言葉によって、感情の種類は伝わりますが、
言葉だけでは、
「どれくらい重大に考えてくれているのか?」
その感情の深さは伝わらないのです。
 

現代は、これがわかっていない人が多いために、

お詫びもメール、
お礼もメール、
退職するのもメール、
交際を解消するのもメール、ということが頻発しているというわけです。

 

これが今後の社会の危険なところです。

 

「まったく判らなかったけれど、本人は実はとても真剣だった」

ということが起きていて、

恨みや憎しみを買っているかもしれません。

 

「あれだけ伝えたので相手も真剣に考えてくれている、と思ったら、まったく受け止めてくれていなかった」

ということが起きていて、

大いに傷つく、ということもあるかもしれません。

 

世の中の多くの人が、

「相手がどれくらい重大に感じているのか」

を察する力がなかったり、

「自分がどれくらい重大に感じているのか」

を表現する力がない時代なのです。

 

そして、こまったことに、そんな人たちにも感情があり、

表現する力がないのに、人一倍

「わかってほしい」

という感情が強かったり、

まして相手の感情を引き出す力もないのが普通かもしれません。

 

■しかし、職場では、そんなことを言っていられません。

 

その「どれくらい」を表現するトレーニングが必要です。

 

もし、

自分が真剣に臨んでいることをわかってもらいたい場合には、

多くの「労力」、「時間」、「思い」を注いでいることを表現することです。

 

反対に、相手がどれくらい真剣なのかを、受け止めたい場合には、その表現を引き出すことが必要です。

 

「ぜひお願いします」

は、どれくらい真剣なのか?

 

「できればお願いしたい」は?

 

「なんとかお願いしたい」は?

 

「無理をしないで欲しいけれど、やってもらえたらとても助かる」は?

 

「一回、検討してみて」は?

 

職場では、このような、あやふやな表現が、日常的に飛び交っています。

 

その言葉の選び方は、人それぞれ異なります。

 

さらには、同じ人の同じ表現でも、時と場合と相手によって、ニュアンスが異なることもあります。

 

ではどうすれば良いか?

 

もし

「真剣さが判らない」

と感じたら、

「つまり?」

「具体的には?」

「どれくらい?」

「たとえば?」

と尋ねて、ニュアンスを問い質すことです。

 

■このように考えてみると、

昨今の働き方改革に影響されて、

「必要最小限のコミュニケーションしかしない」

という職場が、極めて危険なことがわかるでしょう。

 

決められたことについて、

「遂行しなさい」

「完了しました」

とやりとりするだけの現場では、

真剣さのニュアンスを表現する力も、その温度を受け止める力も、身につくことはありません。

 

そんな事務連絡だけの現場では、

思いを共有することもできず、

気持ちよく相手の気持ちに応えて協力し合うことができるはずもないことを、

みなさんはご存知でしょう。

 

今日のこの時間に話さなければならないことではなくても、

気軽に、自分の価値観を話せる機会と関係性が、

職場には必要です。

 

そのための方法が、

1日5分のコミュニケーション・モデルである

「HIT-Bit」

です。

 

HIT-Bitを行なうことによって、

職員同士がお互いの価値観を尊重し合う組織になるので、

協力し合う事例がどんどん生まれるようになります。

 

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ぜひご参加ください。

 

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◆参加費:1人当り4,000円

 

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1部800円となります。

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または、少人数で開催している

1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。

 

 

■「働き方改革」といえば、

労働時間短縮のことのように思われています。

 

そして、現実に、

「いかに労働時間を減らすか?」

に腐心している組織がほとんどではないでしょうか?

 

実際、ますます売り手市場の新卒採用においても、

「労働時間短縮に積極的」

ということが効果的でもあるため、

ますます

「労働時間短縮という意味での働き方改革」

を進めている企業も少なくありません。

 

それは、現場では

「余計なことをせずに、早く帰りましょう」

という運動となります。

 

それが行き過ぎて

「残業が許されないために、

必要なことまでもせずに帰っている」

ということが、多くの医療現場でも起こっています。

 

それは、医師・看護師ほか医療職の

技能の低下という影響をもたらしていることも、

多くの医療現場から聞かれています。

 

そんな状況ですから、

「職員同士の価値観を出し合う」

などということには、まして時間を割いてはいません。

 

■ところが、「働き方改革」の原点は、

離職やメンタル疾患を防止するためには、

労働者が健全に働ける職がを創りたい、ということだったのではないでしょうか?

 

そして、職員が辞めたり病んだりするのは、

何が原因だったのでしょうか?

 

看護職の退職理由の第1位は、長年

「人間関係」

であることはみなさんもご存知の通りです。

 

つまり、

「本当はつらかった」

「本当は嬉しかった」

「本当はこんな看護をしたい」

「本当は悔しい」

「本当は患者さんにもっと向き合いたい」

「本当はあれでよかったのだろうか?」

といった

自分の価値観を出し合える人間関係がないことが

職場を閉塞的にし、

職員を追い詰めてきたのではないでしょうか。

 

離職やメンタル疾患の温床は、

「価値観を出せない環境」

でしょう。

 

「本当はこう思う」

「こうしたかった」

「こうできないか?」

など、本当はどう思うかを、出し合うこともできなければ、

当然、実践することもできません。

 

■もうお気づきでしょう。

 

働き方改革の名の下に、余計な話をせずに早く帰ることを徹底すればするほど、

このような「価値観を出し合う」ことができなくなるのです。

 

結果的には

「黙って働け」

という職場をつくっているということです。

 

これで誰が幸せになるのでしょうか?

 

そもそも、看護職・介護職などは、

価値観を出し合うことが、最も大事な職種です。

 

というのも、対人援助職だからです。

 

たとえば、一般に、

プロのカウンセラーは、

クライアントの想いを聴く仕事ですが、

聴く一方では、自分の価値観を吐き出すことができず、

精神衛生的に負荷が過大となるので、

カウンセラー自身がカウンセリングを受けるためのカウンセラーを持っているものです。

 

そうやって、自分自身も想いを吐き出す仕組みを整えた上で、

クライアントに向き合っているのです。

 

看護職も介護職も、

カウンセラーのように、患者さん・利用者様の心に寄り添う仕事でありながら、

本心を語り合うなどの、自分自身の価値観を吐き出す仕組みが整えられていないから、

メンタルを病んだり、燃え尽きたりするのです。

 

このようにしてみれば、

働き方改革という名の下で行なわれている

労働時間短縮の取組は、

ますます、職員の方々の価値観を吐き出す機会を奪い、

心を追い詰めることを助長するだけでしかありません。

 

ではどうするか?

 

病院組織は

「労働時間は短縮しなければならない。

職員が想いを吐き出す時間もますますとれない」

という中で、

「困ったねー」

と言っている場合ではありません。

 

■働き方改革は進んだ。

職員の技能は落ちて医療の質は下がり、

メンタル疾患と離職は増えた

……では、笑い話にもなりません。

 

組織が手を打つとすれば、

「職員のコミュニケーションの時間を設けること」

に尽きます。

 

精神衛生面の向上をするには、価値観を吐き出すことしかないからです。

 

したがって、集めて話を聞かせるといった方法は

想いを吐き出すことにはならないので、意味がありません。

 

また、レクリエーションをすれば良いわけではありません。

 

いくらレクリエーションをしても、

本心を話せる関係性にはならないからです。

 

では、そのためのコミュニケーション・モデルとは?

 

■患者サービス研究所では、

そのためのコミュニケーション・モデルとして

「HIT-Bit」

を提案しています。

 

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■組織を評価するとき、これまでは、

「売上が多いかどうか」

「利益が多いかどうか」

だけが指標になってきました。

 

たとえば、東洋経済新報社の「会社四季報」には、

上場企業すべてに関して、

資本金のほか、

営業利益、純利益、社員数、発行済株式総数などが載っていて

要するに

「売上はどうか? 利益はどうか?」

だけがまとめられています。

 

わたしが証券会社に勤務していた時にも、

この会社四季報を見て、

ほぼ売上や利益の見通しだけを頼りに

顧客に、株の売買の提案をしていました。

 

しかし、会社の良し悪しは、それだけではないことは

みなさんもご存知の通りです。

 

会社四季報に載っているような立派な会社でも、

  • おびただしい数のメンタル疾患が生じていたり、
  • 大量採用大量離職を繰り返していたり、
  • 不正によって上場取り消し、倒産した会社もあれば
  • セクハラ・パワハラも当たり前、
  • 職場環境が悪くて社員が自殺したりと、
  • その内情は目も当てられない

などということが、当り前のように起きています。

 

つまり、

人間でも

お金がある人が立派なわけではなく、

裕福とはいえなくても、

周囲からは

「この人によって人生を変えてもらった」

と言われているような人もいるのと同じように、

 

組織もまた、

儲けが大きいから立派なわけではなく、

規模が大きくなくても、

職員や関係者から

「この病院だから、自分の力が発揮できる」

「この病院はわたしたちの宝物だ」

と言われているような病院・組織もあるのです。

 

そして、昨今、そうした

「健全な組織かどうか?」

がとりわけ問われる時代となっているのではないでしょうか?

 

■つまり、これからは、

組織も、「質の高い組織」となることが必要な時代になっている、ということです。

 

国でいえば、「民度」と呼ばれているものです。

 

以前、中国で、列車事故が起きた時に、

政府は、原因究明をすることなく、

その車両を土中に埋めようとしたことがあり、

文化度のレベルの低さを感じさせられたことがあります。

 

かく言う我が国も、

原発事故によって発生した汚染度を農地に埋めたり、

官僚の報告書を受け取らないといって、

問題をなかったことにしようする例があり、

列車を埋めるのと、

文化度はさほど変わらないような気もします。

 

しかし、少なくとも、

勤務先の文化度だけは健全に保ち、

従業員が健康で幸福に働くことができ、

患者さん・地域・連携先などの関係者からは信頼され、

安心して選ばれる存在になりたいものです。

 

そのためには、組織運営が健全なものでなければなりません。

 

■では、どのような点に組織の文化度が現れ、

どのようにすれば組織の文化度を向上し、

職員や関係者が安心・満足できる組織を創ることができるでしょうか?

 

その代表的な条件を挙げておきましょう。

 

▶︎まず代表的なのは「人の支配」です。

 

経営者や上層部、管理職の

「俺がルールだ」

の横行が許されているようでは高等な組織とは言えません。

 

人の支配のもとでは、

  • 主観評価
  • 情実人事
  • 事後処罰

などが起こっていますので、自分のいる組織はどうか、振り返ってみましょう。

 

主観評価とは、人事評価が、上司の感覚によって行なわれるということです。

 

情実人事は、技能や成果ではなく、「好きだから」「冷たくできないから」という理由で、ポストを与えられる人がいる、という人事異動です。

 

事後処罰とは、職員を処罰する場合に、前もって定められた規定もないのに、経営者・上層部によって裁かれて、処罰が決まってしまうことです。

 

国家の場合、「人の支配」よりも「法の支配」が進歩しているとされます。

 

要するに、なにごとも権力者が決める「人の支配」では、

決まりがないので(あるいは決まりも元首次第なので)、

人は安心して社会生活を営めません。

 

日本では、江戸時代の「人の支配」を卒業して、

近代では「法の支配」へと進歩したとされています。

 

近代国家では法の支配のもと、

罪刑法定主義といい、

あらかじめ法律で定められた罪に抵触しなければ、

定められた範囲での刑を課せられないことになっていますが、

組織においては、人の支配が珍しくなく、

「理事長がクビと言ったらクビ」

ということが多々あります。

 

「昨年の職員は始末書で済んだのに、

今回別の職員はグループ内の他の施設へ異動させられた」

という情実による処罰も珍しい話ではありません。

 

職員の待遇に影響するようなことでさえも

場当たり的に対処されてしまう、ということも

日常茶飯事でしょう。

 

グループ全体の総看護部長が、大きな権限を握っていて、誰も反対できないため、

もし職員間のトラブルがあった時には、

その総看護部長の親派の看護師だけが言い分を聞いてもらい、

事実検証も関係調整もなしに、

総看護部長からの一方的なお裁きが下るという話も、

マンガのようですが、実際にあります。

 

これらすべて、

江戸時代の「人の支配」のレベルにある組織であり、

とても現代の組織に進歩できていない、ということです。

 

▶︎上意下達しかできない組織もまた、高等な組織とはいえないでしょう。

 

というのも、職員が自分の考えや思いを話すこともできない

閉塞的な現場では、

必然的に、その思いを実現することもできないので、

幸福な職場になりようがなく、

下等な組織と言わざるを得ないでしょう。

 

一方、

高等な組織であれば、

民主的で、建設的で、

職員が自由に話し合い、

価値観を交換し合い、

生産性を自ら高めることができます。

 

つまり、

職員同士がなんでも話し合える風通しの良い組織を作れているかどうか、もまた、

その組織のレベルが現れる一面だと言うことです。

 

▶︎その結果、下等な組織では、

有無言わさず「人の支配」がまかり通り、

上意下達のコミュニケーションしかないため、

そうした現場では、言語は必要にはなりません。

 

職員が、上席者に釈明する能力も要りません。

 

というのも、つねに正義は上席者にあり、

釈明しても通用しないからです。

 

一方、高等な組織においては、

「本当はどうしたいのか?」

「本当はどんな思いなのか?」

をみずから伝え、聞き、考え、行動してゆくことが

職員の自己実現を可能にする前提なので、

言語をはじめとした表現が必要となります。

 

職員からの釈明は大歓迎です。

 

なので、上司から部下に至るまで、

さまざまに自己表現をできることが大切です。

 

上司にも部下に説明する力が、

部下にも上司に説明する力が、大切になります。

 

■江戸時代であれば、

「お上のお裁きに従うだけ」

なので、

その裁きの当否を、岡っ引きは考えてはいけませんでした。

 

下等な組織の中では、

表現力も聴取力も釈明力も不要となります。

 

管理職は、お上に従うだけの

「岡っ引きタイプの管理職」

で良い、というわけです。

 

一方、現代であれば、

国民が話し合い、納得した上で、

初めて法の執行が行なわれるので、

その個別具体的な事例に対しても当否を検討する人が必要となりました。

 

高等な組織になれば、

まさに表現力・聴取力・釈明力のプロフェッショナルが必要となりました。

 

それが、まさに

弁護士をはじめとした法律家の方々です。

 

なので、高等な組織においては、

個別具体的な事情を説明したり、

臨機応変な対応がいかに正当な行為だったかを釈明するために、

さまざまなことを言語化できる

「弁護士タイプの管理職」

が必要な時代になったのです。

 

■では、みなさんの現場における管理職は、

どちらのタイプでしょうか?

 

上意下達をお手伝いするだけの

「岡っ引きタイプの管理職」

でしょうか?

 

それとも、

部下職員の想いを引き出し、

状況を説明し、

そんな現場の実情を上層部にきちんと説明できる

「弁護士タイプの管理職」

でしょうか?

 

高等な組織になれば、

職員の想いを応援し、価値観を解放しなければなりませんから、

おのずと、管理職も

「業務のことしか考えない」管理職から、

「職員の気持ちを受けとめる」管理職へと

必然的に、進歩しなければならないのです。

 

■もちろん、経営者・上層部も同じです。

 

経営者・上層部に

自分の価値観を言語化し、表現できる力がなければ、

部下職員は、

「いったい、いつ、何のかどで、裁かれるかわからない」

ので、

「みだりに動けない」

もちろん、

「思い切ったチャレンジなどできない」

ので、

おのずと「萎縮組織」となります。

 

反対に、経営者・上層部が、

「これは望ましい。こういうことはしてはならない」

と明示する表現力があれば、

職員は、そのものさしの中で、

のびのびと行動できるので、

おのずと「成長組織」となります。

 

■みなさんは、

「人の支配」が横行し、

管理職は「岡っ引きタイプ」で、

職員も決して幸せにならない

職員が言われたことだけをする「萎縮組織」

をつくりたいのでしょうか?

 

それとも、

「法の支配」に切り替え、

管理職も「弁護士タイプ」で、

職員が価値観を共有し、想いを実現できる「成長組織」

をつくりたいのでしょうか?

 

■ところで、

「うちの管理職に、そんな高等なことができるだろうか?」

と思うでしょうか?

 

部下職員の本心をきちんと聴き、

想いや働きぶりを言語化し、

上層部に釈明したり、

逆に組織の方針や理想像を言語化し、

部下職員と共有して力を引き出すこと・・・

むしろそれこそが、管理職の本文ではないでしょうか?

 

業務が進んだかどうか、

収益が上がったかどうかは、

これからは、

コンピューターで瞬時に確認できますから、

もはや業務管理のための管理職は要りません。

 

さて、みなさんの現場における

「管理職研修」

では管理職の方々に対して、

そうしたことを言語化して伝えているでしょうか?

 

■組織を動かそうとする場合、

なかなか理屈通りにゆかないことがあります。

 

特に、医療機関は、

理系集団であるにも関わらず

(というより、だからこそ、かもしれませんが)

専門職集団であるために、

専門外の人間に口出しさせないあまり、

理に適わない意思表示をする、ということが

多々起きていることは、

現場にいるみなさんの方が、むしろご存知でしょう。

 

そのため、

理路整然と説明しても、

組織が動かない、ということがよくあります。

 

「ぼくがやりたくないからやらない」

「なんだか面倒なので反対」

という言い方はしません。

 

「急いでもうまくいかないので様子を見よう」

「もっと情報を集めて判断しても遅くないだろう」

といった表現から、

「みんながやるというなら許可するけど」

「合意が取れたら考えよう」

という責任逃れの表現まで、様々です。

 

■そこで、大切になるのは、

「理論的に説明すること」

ではなく、

「何とはなしの賛成を取り付けること」

になる、と言えるでしょう。

 

つまり、

「議論に勝ってはいけない」

ということです。

 

自分が議論に勝つと、相手はどうなるでしょうか?

 

相手は、

「この人と話して不快だった」

「この話をして不快だった」

という学習をするのです。

 

すると、

「この人に喜んでもらいたいとは思わない」

「むしろ嫌い」

「なので、この人に賛成なんてしない」

となり、

「テコでも動きたくない気持ちでいっぱい」

になってしまうのです。

 

そこには、理屈は一切ありません。

 

簡単に言えば、

失礼ながら人間は(わたし自身も含めて)、みな

パブロフの犬です。

 

ベルが鳴ればよだれが出るように、

「この人・この話題が耳目に入れば、逃げたい」

という条件反射が起きるのです。

 

残念ながら、その内容を謙虚に受け止めて

自分の非を認め、

正しい意見に従うことができる、という強い人は稀です。

 

激論を交わしても、最後には、

「おまえさんの言う通りだよ。悪かった」

と頭を下げて、自分を改めることができる人が登場するのは、

ほぼ、ドラマの中だけでしょう。

 

現実に激論を交わしても良い関係を維持できることがあるとすれば、

それまでに、

「どんな激論を交わしても、揺るがない信頼関係が実はある」

という前提がある場合でしょう。

 

なので、もともと良い関係であれば、

遠慮なく議論した方が良いはずです。

 

「どんなに激論を交わしても、

この相手との話で出た結論にはコミットする」

という前提があるでしょうから。

 

信頼関係がないのに激論を交わすと、

「正しかろうと正しくなかろうと、この人と話したくない」

と、離れてゆくだけで、

何も生まれません。

 

まさに

「議論に勝って、関係を壊す」

というパターンです。

 

議論に勝っても、関係を壊してしまうと、

もうその後の展開がありませんので、

何も生まれないのです。

 

むしろ嫌悪感だけが残されて、

その相手とは、

他のことについても話し合うことができなくなってしまいます。

 

■というわけで、

人や組織を動かそうとする場合には、

「正しいこと」

も大事なのですが、

往往にして、その優先順位は低い、ということになります。

 

それよりも、

「楽しい」

「面白い」

「好き」

と感じられることが、良い関係になり得るでしょう。

 

賛同して一緒に行動して欲しいならば、

「この人たちが好き」

「この人と一緒にいると楽しい」

「この話題が面白い」

と感じてもらうことが、優先順位の高い目標となるのではないでしょうか。

 

■ただし、気をつけなければいけないのは、

みなさんの職場で、どうするか?といえば、

「面白いでしょう?」

「楽しくなりますよ」

と呼びかけても、もちろん賛同は得られず、

やはり却下されてしまいます。

 

会議を通過するには、とりもなおさず

「正しい」

「必要だ」

という理論的な裏付けも重要です。

 

ではどうするか?

 

会議前と会議時の2つの手順を構成することが必要です。

 

まず、会議前には、

個別にアプローチして、

「この人は好き」

「この人と話していると楽しい」

「この話題は楽しい」

という関係性を築くことで、仲間をつくってゆくことが大事です。

 

そして、会議時には、

「このようにすることが必要です」

「こうする判断が正しいでしょう」

と正論を併せて投げかけることになるでしょう。

 

■いつも話題になっていることですが、

「その場のコミュニケーション」

ではなく、

「コミュニケーションまでの関係性づくり」

こそが重要だということです。

 

■管理職には、

「業務マネジメント」と「組織マネジメント」の

2つのミッションがあることを伝えなければならない

と、言われています。

 

「業務マネジメント」とは、

業務が、安全・正確・迅速に行なわれているか?を管理することです。

 

これは、昭和の時代から、

組織論においても、リーダーシップ論においても、

当然の大前提だったことでしょう。

 

一方、

「組織マネジメント」は、

部下を育て、組織を活性化することです。

 

これも、昭和の時代から大事だとは言われてきましたが、

実は、言われているだけで、

本気で取り組むことはまずありませんでした。

 

その証拠に、昭和の時代は、

今では許されないパワハラ・セクハラも横行していました。

 

メンタル疾患を予防しようというどころか、

メンタルが強いことが美徳だ!とされていました。

 

部下が何人も退職するような部署の管理職でも、

業務ができていれば、

全く問題にならず、

それどころか、

部下の犠牲のもとに成績を上げて出世するということも

よくある話でした。

 

つまり、

口では

「組織マネジメントも大事」

と言いつつ、現実には

「部下の成長や組織の活性化」

など、できてもできなくても良い、というのが、

実情だったのです。

 

■ところが、

昨今、ようやく

「メンタル疾患が生じることは、企業・組織にとっても損失になる」

ということがわかり、

にわかに、「健康な組織を経営しましょう」という話が

とってつけたように交わされるようになってきました。

 

併せて、ハラスメントに対する問題意識も一部で高まってきまし

た。

 

とはいうものの、

「そうはいうけど、そんなに問題なの?」

という、頭を切り替えられていない人も少なくなく、

まだまだポーズで取り組んでいる企業・組織も多いことでしょう。

 

■しかし、とりわけ医療業界では、

そんなにのんびりもしていられないことは、

みなさんもすでにご存知の通りでしょう。

 

働き方改革のあおりを受け、勤務環境も整備しなければなりません。

 

その一方で、医療の質も低下しないように、現場主体のボトムアップを機能させなければなりません。

 

地域連携も、職員一人一人が当事者意識を持って、来院者・地域・連携先などに向き合わなければ、

いくら院長先生が外回りをしても、

一向に、良い連携関係が築けず、経営を揺るがすことにもなりかねません。

 

そのためには、

職員がモチベーションを高め、

職員同士が風通しの良い関係性を築き、

組織全体を活性化することが必要となります。

 

それは、ちょうど、

メンタル疾患の最大の予防策でもあり、

セクハラ・パワハラを根絶する最良の取組でもあります。

 

■では、お尋ねします。

 

みなさんの現場では、

それほど、組織の死活・存亡のカギとなっている

「組織マネジメント」について、

誰が専門的に探究し、総指揮を執っているのでしょうか?

 

昨今では、企業には、

CEO(最高経営責任者 = Chief Excutive Officer)というポストを置いているところがあります。

 

その他、

COO(最高執行責任者 = Chief Operation Officer)

CFO(最高財務責任者 = Chief Finacial Officer)

なども、聞くようになりました。

 

医療機関の場合には、本当は、

CRO(最高リスク責任者 = Chief Risk Officer)

CQO(最高品質責任者 = Chief Quality Officer)

のほか、

CCO(最高コンプライアンス責任者 = Chief Conpliance Officer)

CSO(最高安全責任者 = Chief Safety Officer)

なども配置した方が良いかもしれません。

 

この発想は、別に新しい特別なことではありません。

 

職員のハード面の労働環境については、

「衛生管理者」

という担当者を置くことが法律でも定められており、

従業員50人以上の職場であれば、

みなさんの職場にも必ず一人以上配置されていることでしょう。

 

それぞれ大事なテーマであり、

専門の人間を置かなければ、

きちんとした取組ができないことから、

プロモーターを配置してゆこう、という発想です。

 

というわけで、

「組織マネジメント」

についても、当然、片手間でできるものではなく、

プロモーターを配置した方が良いのではないでしょうか。

 

さしづめ

CGO(最高組織開発責任者 = Chief Growth Officer)

といったところでしょうか。

 

みなさんの現場で、

CGOに任命するとすれば、どなたか、

顔が浮かびますでしょうか?

 

■CGOのミッションは、まず

病院が、

「どのような病院になりたいのか?」

を明確化することから、となります。

 

というのも、それが明確になって初めて、

「どのような組織を創らなければならないのか?」

が決まり、

そんな組織にするために、

「どのような管理職を創らなければならないのか?」

が決まるからです。

 

そして、もし、

精神論や上意下達の組織風土が美徳とされるような組織体質を変えて、

やりがいや誇りに満ちた、

職員同士がなんでも話し合え、協力し合えるような

風通しの良い組織体質を創りたいならば、

CGOは、

これまでと180度異なる組織づくりを探究されることをお勧めします。

 

それは、

「どんな教育をすれば良いのか?」

「そのためには、どんな研修を行なえば良いのか?」

「それが持続するには、どんな意識づけをすれば良いのか?」

といった、

これまでは当たり前とされてきた組織論を排除することでもあります。

 

なぜなら、教育・研修・意識づけは、

いずれも、「型にはめる」組織づくりであり、

「職員を成長させ、組織を活性化する」こととは

180度異なる発想だからです。

 

教育をせず、

研修をせず、

意識づけをせず、

 

部下職員が、

上司が予期しなかった問題提起や改善提案をし、

思いがけない成長を遂げる組織体質をつくるためには、

昭和の時代の組織論とは180度異なる、

新しい組織づくりを探究する必要があるからです。


ぜひ、1日も早く

みなさんの現場のCGOと相談され、

新しい組織づくりを始められることをお勧めします。

 

組織体質をつくる取組を行なえば、

パワハラもセクハラも、メンタル疾患も予防できるばかりか、

本当に働きやすい環境が実現することで、

精神衛生面が向上することから、

組織としての生産性も大幅に向上します。

 

魅力的な職場環境は、

募集・採用にも強力な強みにもなります。

 

「いつか首脳部がやってくれる」

と思っていても、何も変わりません。

 

■ついては・・・

「さて、誰をCGOにするべきか」

が、組織の死活・存亡を分ける、

新しい組織づくりの第一歩となることでしょう。

 

■多くのコンサルタントが、

「職員に話し合いをさせれば、前向きな良い意見が出る」

「それこそが、自分たちの意思なので、強いモチベーションになる」

と言っています。

 

そう考えている経営者や上層部も、少なくないことでしょう。

 

これは、

「内発的動機を引き出すことに徹すれば、

充分、前向きな行動を引き出せる」

という考え方ですが、

本当にそうでしょうか?

 

経営者・上層部が

部下職員に外圧的動機を持たせる必要は

ないのでしょうか?

 

実は、経営者・上層部が

外圧を及ぼすことをしたがらないために、

「内発的動機を引き出すだけで充分」

という考え方を採っているケースもよく見受けられます。

 

しかし、これは

「ここまで成長してほしい」

と意思表示をする責任を放棄していることを意味しています。

 

みずから話し合い、

「ここまで成長したいです」

とみずから宣言させて、

現場職員に責任を押し付けている結果です。

 

現場に宣言させたなら、

経営者・上層部は、押し付けなくて良いので、

「嫌われずに済む」

ということです。

 

しかし、本当にそれで大きな成長を遂げることができるでしょうか?

 

答えはNoです。

 

■以前勤務していた会社でのこと。

 

その部署は、

正職員は、課長1名、主任2名、その他が6名、

その正職員が、非常勤で職人肌の年配職員が数十名の方々の力を借りて、部署を運営する組織でした。

 

ある時、人事異動が発表されました。

 

課長1名と主任2名が、他の部署へ転勤し、

新卒社員2名が新たに赴任する、というものでした。

 

非常勤の方々の方がキャリアが長く、

若い正職員が、その協力を得て、うまく運営できるかといえば、

誰もが

「無理だ」

と感じていました。

 

正職員は、互いに協力して、さまざまに対策を講じ、

結局、

無事に部署を運営することができるようになり、

大きな成長を遂げたのです。

 

このような成長を遂げるためのチャレンジを、

職員本人たちがみずから言い出すことができるか?

ということを想像してみれば

もうお分かりでしょう。

 

みなさんなら、

「わたしたち、かならず成長するよう頑張るので、

課長と主任を外して、

わたしたちに、運営を任せてもらえないでしょうか?」

と言えるでしょうか?

 

「かならず成長してみせる」

という責任を負ってまで、言い出せる職員など、まずいない、ということです。

 

さりとて、経営者・上層部もまた、

そんな大胆なチャレンジの責任を負うことが恐いので、

「みんなが言うなら、やってほしい」

と逃げ腰になってしまうことが多いのです。

 

■しかし、考えてみれば、

「無理をしてでも成長したい。

責任を負ってでもチャレンジしたい」

という殊勝な人は、なかなかいません。

 

もしコンサルタントが企画した研修で、

「わたしたちは、ここまでやります!」

と内発的動機を引き出したとしても、

それは、

「話し合うように言われたから話し合い、

発表するように言われたから発表した」

に過ぎず、

純粋な内発的な動機ではありません。

 

そもそも、

自分の手で自分の首を絞めても死なないのと同じように、

驚くような成長を遂げるために自分自身に大きな負荷をかけることなど、できようはずもないのです。

 

こうして考えてみれば、

もし経営者・上層部が

「本当に組織に成長してほしい」

と考えるならば、

毅然として

「ここまで成長してもらいたい」

と意思表示することが不可欠だと言うことがお分かりでしょう。

 

嫌われてでもきちんと方向性を指し示し、

本当の意味で組織や部下職員を守ってやるためには、

「職員が話し合って決めたのだから、きっとやってくれるだろう」

と遠慮していてはならず、

「きみたちが何と言っても、ここまで成長してほしいのだ」

と明確に意思表示することです。

 

■そうした働きかけがなければ、

過分な責任を負いたくないのは現場職員も同じことで、

「できる範囲で頑張ります」

という、

自然体とほぼ代わり映えのしない取組しか、現場からは生まれません。

 

もし組織を成長させたいならば、

負荷をかけてください。

 

もしくは、現場職員が、

「負荷がかかってでも成長しなければならない」

と感じさせましょう。

 

なお、重要なのは、

「そのために、何をどこまれやるか?」

という具体的な言動については、介入しないことです。

 

もはや、

「内発的動機が大事」

などと言って、

経営者・上層部が、成長の責任を回避してはいられない時代なのです。

 

現場が成長することを願ったり祈ったりしていても、

成長することはありません。

 

毅然とした態度で、

外圧的動機を持たせるようにしましょう。

 

「なんとしてでも、現場をここまで成長させなければならない」

と、明確なゴールを示してください。

 

でなければ、現場の職員は、

目先の業務をこなすという責任を果たすことで、つねに精一杯なのですから。

 

その様子は、

経営者・上層坊のみなさんが、

すでに日頃見て、ご存知なはずです。

 

■厳密に言うと、この記事のタイトルのように、

「本当の成長は、外圧的動機がなければ生まれない」

かというと、そんなことはなく、

内発的動機から生まれることもあります。

 

しかし、それはそんな殊勝な職員がいた場合に限った

稀なケースです。

 

殊勝な人の存在を当てにすることは、

属人経営と言って、

組織づくりとは言えません。

 

そもそも、

内発的動機は、継続しにくいという致命的な問題があるのです。

 

みなさんも、自分一人で始めたことを

習慣にして長く続けることが、至難の技だということをご存知でしょう。

 

なので、

「本当の成長は、外圧的動機がなければ生まれない」

と割り切った前提のもとで、

組織づくりをすることが現実的なのだということが言えるでしょう。

 

■管理職とは、

「人を育てる」のだから、

チューリップやヒアシンスを栽培する農家のようなイメージを持つでしょうか?

 

確かに、昭和の時代は、

「人を育てる」

ことは、

植物を栽培するようなイメージで良かったでしょう。

 

というのも、

行儀よく並び、

同じくらいの背丈に伸び、

同じような花を咲かせてくれることで、

同じ販売ラインに乗り、同じ価格で売れて行くので、

とても扱いやすいものです。

 

実際、これまで教育といえば、

学校教育の現場においても、

先生が教えたことをオウム返しに答案に書いた人が丸をもらえる教育でした。

 

大量生産の時代だったので、人間もまた、

大量生産のラインに入れる行儀の良い人材が求められていたからです。

 

なので、職場においても、管理職は、

入ってきた社員や部下を、

型にはまった行儀よい人材に育てる栽培家つまり

「ファーマー・タイプの管理職」

であればよかったのです。

 

そして、ファーマーは、

上手く育っているかを確認するためには、

自分が並べた通りに芽が出て、

自分が設けたものさし通りに背丈が伸びて、

自分がイメージした通りの花をつけているか、を確認すればよく、

実に管理は簡単でした。

 

つまり、決められたことだけをする行儀の良い部下を育てている

上司もまた、

決められたことだけをする行儀の良い上司であれば良かったのです。

 

■しかし、それは景気が良かった高度経済成長期の話。

 

令和の時代は、入ってきた職員や部下が、

持てる力を総動員して生産性を上げてくれる組織を作らなければならない、ということは

医療機関のみならず、

あらゆる経営者・上層部の方々が感じている通りです。

 

上司も予期しなかったようなことに、

部下が気づいてくれて、問題提起してくれたり、

上司が思いもつかなかったような方法を

部下が調べてくれて、改善提案してくれたりすることが当り前のような、

自律進化型の組織に育てなければなりません。

 

そもそも、部下が、

自分と異なる目で課題を発見して問題提起してくれたり、

自分と異なる頭で対策を講じて改善提案してくれる、

ということがなければ、

上司が、自分と別の人間を部下に持つ意味がありません。

 

上司の見えている範囲でしか見ず、考えず、伸びないのであれば、部下が人間である意味がないからです。

 

したがって、

管理職は、ファーマー・タイプの管理職を卒業しなければなりません。

 

■とは言っても、

管理職がするべきことは、手のかかる栽培ではありません。

 

むしろ、型にはめて行儀よく育てる必要はないのです。

 

では、何をするのか?

 

それはとてもシンプルです。

 

部下が

「この仕事、お金じゃない」

「この仕事、理屈じゃない」

と熱くなるように、ただただ加熱することです。

 

部下職員に情熱が宿り、

「お金じゃない」

「理屈じゃない」

と熱意を持った部下は、みずから

「もっとできることはないか?」

と日々に臨むので、

放っておいても、みずから問題提起したり、改善提案してくるようになるのです。

 

そうなれば、

「そんなことにまで関心が向くの?」

「そんなことまで取り組んでしまうの?」

と、上司が想像もしなかった展開が生まれるのが当り前となるのです。

 

これはちょうど、ポップコーンを加熱するのと似ているでしょう。

 

ただただシンプルに加熱していると、

コーンは熱を帯びる結果、

「そんな思いがけない方向へ飛んで行くの?」

「弾けたらそんな想像もしなかった形になるの?」

と驚かされることになります。

 

上司は、ただただ加熱するだけ、というシンプルな構造です。

 

こうした管理職を、あえて呼ぶならば、

「ロースター・タイプの管理職」

と言っても良いでしょう。

 

このように、

部下が、

上司の想像もしなかった問題提起や改善提案をしてくれてこそ、

上司とは別の人間を部下として配置している意味があるというものです。

 

■みなさんの現場では、

どちらのタイプの管理職が多いでしょうか?

 

行儀よく鉢を並べ、

丁寧に水や風や光を与え、

大事に大事に育てて、

手間をかけて行儀の良い部下を量産する

「ファーマー・タイプ」

でしょうか?

 

それとも、

ただシンプルに情熱を持たせることで、

想像を超えた問題提起や改善提案をしてくれて、

いつも新たな自律進化をして驚かせてくれる部下をつくる

「ロースター・タイプ」

でしょうか?

 

■なお、

ファーマー・タイプの管理職は、

自分からファーマー・タイプをなかなか卒業できない、という傾向があります。

 

なぜなら、

行儀の良い部下を育てて、

これまでと変わらないものさしで計測するという

定型的な作業によって、

容易に業務の確認ができるので、

上司は、手軽に安心できるからです。

 

毎日同じことを繰り返していればよく、楽だからです。

 

それに対して、

ロースター・タイプの管理職は、

つねに思いがけない問題提起や予期しなかった改善提案が

現場から飛び出すので、

どれだけ現場が弾けているか、

どれだけ生産性が上がっているか、

自律進化が進んでいるか、については、

定型的な作業によってではカバーできません。

 

つねに、部下からの報告を上げてもらい、

想像もしなかった事案について、

「とても良い!」

「良い!」

「悪くない」

といった判断とレスポンスをする必要があるからです。

 

みなさんの現場の管理職の方々の中にも、

「部下が自分の想像をしなかった問題提起や改善提案をしてくること」

に対しては、慣れていないどころか、

むしろアレルギーを持っている人すらいるのではないでしょうか。

 

しかし、管理職がそんな調子では、

入ってきた職員や部下が、

持てる力を総動員して生産性を上げてくれる組織

「自律進化組織」

をつくることはできません。

 

部下の手柄を横取りするような上司の話も

医療現場では時々聞きますが、

組織が、

「わたしが思いつき、わたしが指示しました」

というプレイヤー化した管理職を評価しているから、

管理職がプレイヤー化して、部下と競ったり、手柄を横取りしたりするのです。


組織が、

「わたしが思いつかなかったことを部下が提案してくれ、部下が動いてくれたんです」

というケースを高評価していれば、

管理職は、おのずとプレイヤーをやめ、

「引き出すこと」

に注力することになります。


■では、どうすればよいか?

 

否応なく、部下職員から毎日、さまざまな気づき、相談、提案や行動が飛び出してくる組織にしてしまうことです。

 

そのために創られたコミュニケーション・モデルが、

「HIT-Bit」

です。

 

1日5分のコミュニケーションによって、

日々新たな問題提起や改善提案が上がってくるようになります。

 

管理職も、

部下職員にあれこれと細かく指示命令をする

ファーマー・タイプではなく、

部下の価値観を引き出し、活かしてゆくことに徹する

ロースター・タイプにならざるを得ません。

 

そのための最もシンプルな方法が

「HIT-Bit」

です。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

 

◆ 6月24日(月)13:30〜16:30【東京】

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◆参加費:1人当り4,000円

 

■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」

については、

ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。

 

A5判、76ページ

1部800円となります。

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または、少人数で開催している

1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。

 

■病院の中には、人事評価制度が設けられ、

細かく評価項目が定められている、ということがあります。

 

「積極的に業務に取り組んだか」

 

「周囲との協調性があったか」

 

「責任感をもって業務を遂行したか」

 

「創造性を発揮したか」

 

「つねに生産性を意識していたか」

 

「気持ちの良い職場づくりを心がけたか」

 

……などなどの項目が用意されていて、

各項目について、

上司が、自分の部下それぞれを対象に、

5段階、あるいは7段階で採点する、ということがあります。

 

各階層別の評価項目をつくっている場合には、

 

「部長職として、部門全体の動きをつぶさに観察し、必要に応じて方向性を指し示したか」

 

「課長職にふさわしい広い視野を持ち、困難な事態にも、高度な判断力を持って、充分適切に対処できたか」

 

「課長職として、自部署の問題点を明確にして、部下の問題意識を喚起して改善に努めたか」

 

「主任として、副主任と協力して部下・後輩の手本としてふさわしい言動をしたか」

 

「副主任として、主任をサポートし、部下・後輩の相談に親身に乗ったか」

 

……などなどの項目でしょうか。

 

また、理念を強調している組織においては、

 

「当院の理念をつねに意識した言動を心がけていたか」

 

「当院の理念を充分に理解し、部下に伝えていたか」

 

「つねに当院の理念に基づいた患者対応を実践したか」

 

……といった項目が定められていることもあります。

 

■これらの、一見、精緻な評価項目に、

いったい何の意味があるのでしょうか?

 

というのも、多くの場合、

せっかくここまで細やかな評価項目を設けているにも関わらず、

何をもって5段階の5なのか、

4なのか、

3なのか、

が定められていないため、

結局は、主観評価(つまり上司が抱くイメージによる評価)になっているからです。

 

たとえば、

「課長職にふさわしい広い視野を持ち、困難な事態にも、高度な判断力を持って、充分適切に対処できたか」

については、

 

何をもって

「広い視野」だったと言えるのでしょうか?

 

何をもって

「高度な判断力」だったと言えるでしょう?

 

何をもって

「充分適切」だったと認められるのでしょうか?

 

そして、どんなものさしに照らして、

5か、4か、3か、2か、1かを、

判定するのでしょうか?

 

このようにお訊きすると、ほぼ全ての場合、

「そこまでの基準はない」

という答えが返ってきます。

 

■たとえば、フィギュア・スケート競技は、

技術点と演技構成点からなり、

技術点には、基礎点があり、後半ボーナスが設けられ、

GOEにしたがって評価され、

特有の算出方法によって技術点が算出され、

演技構成点には、

スケーティング技術、要素のつなぎ、動作・身のこなし、振り付け・構成、音楽の解釈といった5項目について、採点され、

それらの合計に種目の係数がかけられて、

演技構成点が算出され・・・

と、できる限り採点が客観的になるように配慮が尽くされています。

 

それでもなお、主観に依るところを避けられず、

恣意的判定になるのではないかということが課題となっていると言われています。

 

もし細かな規定がなく、

「技術点と演技構成点からなる」

としか決まっていなければ、どうなるでしょうか?

 

審査員が、演技を見て、

「う〜〜ん、91.2点」

と判定したのを聞いて、選手・関係者が

「その根拠はなんですか?」

と聞いても、

「それはいえない。

ぼくが91.2点と言ったら91.2点なの!」

という答えしか返って来なければ、

「せっかく細かな採点項目が決まっていても、

肝心なところがブラックボックスだったら、意味がない!」

「結局は、主観評価なんかーーーい!」

と、誰も納得しないでしょう。

 

それを

「技術点と演技構成点からなるんです!とにかく納得しなさい!」

で押し通そうとすることが、いかに滑稽なことかお分かりでしょう。

 

■しかし、多くの企業・団体の人事評価においては、

これと同じく滑稽なことが、当り前に行なわれているのです。

 

「なぜ、わたしのこの項目の評価点数が低いのでしょうか?」

と部下から訊かれ、

「とにかくぼくが2と言ったら2なの!」

としか答えられない上司がいかに多いことでしょうか。

 

評価項目が緻密であればあるほど、滑稽なことが起きている、というわけです。

 

こうした緻密で立派な評価項目をつくること以上に、

評価者(つまり管理職となる人)には、

「何をもって、5、4、3、2、1と判定するのか」

を判断し、説明できる力が必要なのではないでしょうか?

 

たとえば、部下に対して、

「きみは、◯月◯日、あの場所で、あの人と、そのことについて話し合い、

その結果、その作業を、この程度までしっかりと進めることができた。

ただし、あの点の配慮だけが欠けていた。

なお、別の日の同様の場面では、おおよそ問題なく対処できていた。

これは当院では、半期に一度ほど見られる例で、良い事例だ。

したがって、

充分適切だったかという項目については、4だ」

……というように、上司が具体的な事象の蓄積をもとに説明できれば、

部下職員は大いに納得する可能性があるでしょう。

 

また、管理職がいずれも、このように

「言語化」することができ、

「基準定立」することができ、

事実を基準に「当てはめ」た結果を

「説明」することができれば、

評価が上司の頭というブラックボックスの中で行なわれていたものから、

だれもがそのプロセスを見ることができる客観的なものとなります。

 

そうなれば、

評価対象の部下職員も納得できることはもちろん、

管理職同士が、その基準定立や当てはめの妥当性を協議することができ、

その評価の公正性と精度に磨きをかけて行くことができます。

 

つまり、

実は、評価項目は、

上述したようなもっともらしい立派なものでなくてもよく、

項目もそれほど多くなくても良いのです。

 

小学校の通信簿のような、

本当に重要な10項目5段階評価で充分なのです。

 

部長・課長・主任・副主任と階層を細分化する必要もありません。

 

部門や部署をより良くする責任を負っている人には、

「部門や部署をより良くする」ことに関する項目が

加えられていれば、あとは同じで構わないのです。

 

「課長より部長が、理念を深く理解していなければいけない」

ということもなく、

「全員が深く理解していなければいけない」

のですから。

 

また、

「副主任よりも主任の方が、責任感がなければならない」

ということもなく、

「同じだけの責任感をもっていなければならない」

のですから。

 

■緻密で立派な評価項目を定めても良いのですが、

その前に、管理職に「基準定立」「当てはめ」「説明」ができるための

「言語化力」を修得させることの方が重要ではないでしょうか?

 

でなければ、どんなに緻密な評価項目も、主観評価になってしまうからです。

 

ただし、「言語化力」を習得するためには、

日々、多くの事例に触れなければなりません。

 

時々、座学で、教科書から学んでも、身につくことはありません。

 

毎日、

「その行動は、この点で、素晴らしいね」

「その発言は、以前のケースよりも価値がある」

「その対処は、当院の歴史から見ても特筆すべき」

「その展開は、この部署としてこれまでに類を見ないチームワークがあっての結果だ」

……など、つねに言語化していることによって、

 

なにをもって「広い視野」だったと言えるか?

なにをもって「高度な判断力」だったと言えるか?

なにをもって「充分適切」だったと認められるか?

などを、

判定し、基準定立し、当てはめることができるような「言語化力」が身につくのです。

 

■実は、これは特別な作業ではありません。

 

我が国においても、毎日行われていることです。

 

すでにお気づきでしょう。

 

そう、裁判です。

 

大事なことほど法廷に持ち込まれ、

そこでは、

「なにをもって、この条項に該当すると言えるか」

をみんなで協議し、

基準を定立し、当てはめ、説明を伴って、

判決という形で、公正かつ客観的な価値判断として、

結論を出されているのです。

 

それによって、

「こうした事例では大体このような結論になる」

という相場が形成されています。

 

相場に照らして考えるので、

当事者もより納得しやすくなり、

また、その後の同様に事案に対する判断も精度が高まるようになっています。

 

■管理職の方々で、

「そんなことをしなきゃいけないの?」

と思う方もいるかもしれません。

 

いかに、これまで

部下を見ずに業務だけを見ていれば済んでいたか、ということです。

 

「そんな時間はない」

という管理職もあるかも知れません。

 

できるだけプレイヤーとして動くことなく、

部下を適切に評価してモチベーションを上げること以上に、

管理職が担う大切な役割があるでしょうか?

 

「そんな時間はない」

という管理職は、

いかに、

自分がプレイヤーだという固定観念から目が覚めていないか、

みずから告白しているようなものです。

 

■ともあれ、病院の管理職が言語化力を習得するためには、

何よりも、

日々、多くの事例に触れることが必要となります。

 

そのためには、日々、事例が上がって来る仕組みがなければなりません。

 

そのような事例、発言や行動の情報が上がってくるためのコミュニケーション・モデル、

それが

「HIT-Bit」

です。

 

HIT-Bitを実施すると、

毎日、さまざまな事案が上がってきますので、

管理職は、

「うちの部署ではこれくらいは当たり前にできている」

「なかなか行われない取組がうちの部署で始まった」

「こんな事例が生まれた。奇跡と言ってもいい」

などの、価値判断をすることができるようになります。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

 

◆ 6月24日(月)13:30〜16:30【東京】

◆ 7月28日(日)13:30〜16:30【東京】

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◆参加費:1人当り4,000円

 

■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」

については、

ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。

 

A5判、76ページ

1部800円となります。

お求めはこちらから

 

または、少人数で開催している

1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。

 

■自律進化組織を創るとなれば、

管理職に

「仕分け力」

が求められることになります。

 

というのも、

指示命令組織においては、

コミュニケーションといえばトップダウンであり、

正確・迅速に上意下達しようとすれば、

管理職には、

「上層部の意向を、そのまま一切加工せずに部下職員に伝える力」

さえあれば良く、

その意向を仕分ける必要もなかったのですが、

 

一方、

自律進化組織においては、

コミュニケーションといえばボトムアップであり、

部下職員の意見をできる限り吸い上げようとすれば、

当然その中には

(部下職員の意図に関わらず)

生産性の高いもの、低いもの、無いものなどが混在するので、

その内容によって、

優先順位や可否などの価値判断をして見せなければならないからです。

 

こうした仕分けをすることによってこそ、

引き出した良い意見を伸ばしたり、

よくない意見を良い意見へと誘導したりすることで、

組織がモチベーションを上げ、

生産性を高くしていってくれるのです。

 

我が国の企業・団体では多くが指示命令体質だったので、

ほぼすべての管理職が、

自律進化体質において

部下職員からの様々な意見が上がってくることに馴れていません。

 

そのため、

「ボトムアップが起きるようになるのは良いけれど、

実際、どのように対応すれば良いのか、わからない」

という管理職が少なくありません。

 

巷にあふれるリーダーシップの研修や書籍にも、

ほとんどこのことが書かれていないのは、

社会自体で

こうした管理職像の切り替えができていないことの現れというほかないでしょう。

 

■では、現場において管理職は

部下職員からの意見に、どのように向き合うことになるでしょうか?

 

たとえば、

職員が日頃あまり報われている感覚がない職場では、

まずは、

基本的にはネガティブな意見が上がってくることが考えられます。

 

「病院には、もっと待遇を考えてほしい」

「上司には、もっとこうしてほしい」

「働く環境を整備してほしい」

などの要望が、堰を切ったように上がってくることもあります。

 

または、新しい取組についても、

「できません」

「やりたくありません」

と否定的なこともあります。

 

ポジティブで、生産的・建設的な意見には、承認・賛同して、

大いに力を引き出してあげることが重要ですが、

 

一方、こうしたネガティブな意見にも

耳を貸しておかなければいけないのですが、

さりとて、

振り回される必要もありません。

 

そのため、管理職は、

ポジティブな意見なのかネガティブな意見なのか、を

仕分けることが大切だということです。

 

ボトムアップが大事だからといって、

なんでもかんでも真に受けていれば、

現場が良くなることはありませんから、

振り回される必要はないのです。

 

ネガティブで、愚痴や不満でしかない意見に対しては、

「きっと報われた感覚がないから、不満が溜まっているのだ」

と思って、

ますば聞くだけ聞いてやることが大事です。

 

なぜなら

「ネガティブな意見は言うな」

とシャットアウトしてしまうと、

部下職員は不満を発信できないために、

無用に我慢したり、

その我慢が高じて急に退職することにつながってしまうからです。

 

なので、ネガティブな意見を全面的に否定するのではなく、

・身体が疲れている

・モチベーションが上がらない

・職場の人間関係に問題がある

などのサインであることも視野に入れて、

聞き置くことが必要だと考えられます。

 

また、状況によっては、

本人がみずから解決できない悩みに陥っているのであれば、

介入して

交通整理をしてやることも必要でしょう。

 

しかし、

単なる他責発想から文句を言っているのであれば、

本人からも、現状を打開するための答案を出させたり、

みずから改善に動くよう、促すことも必要です。

 

もし、本人が答案を出せなければ、

「誰と相談してみたいか?」

を聞き、引き合わせてやることも良いでしょう。

 

ポジティブな発言が最初から上がらないことも、

珍しくありません。

 

しかし、それでも発言が上がるだけ意義があります。

 

「こうすれば私たち、もっと楽になりますよね」

「こうした方が、もっと早く帰れますよね」

と、楽や得を求める、一見、不純な動機でも大歓迎です。

 

その欲求が、業務の効率や精度を高め、

生産的・建設的な結果をもたらす

きっかけや原動力になることも多々あるからです。

 

このような仕分けをしてゆく、ということが

管理職の大切な役割だということがわかるでしょう。

 

■わたしが、さまざまな組織に関わらせていただくと、

驚くほど、多くの管理職の方々が

こうした仕分けを意識したことがなく、

「部下からの発言を分けて考えたことがない」

と言います。

 

そのため、

「ボトムアップが大事だ」

と言う話になると、まず

「不安だ」

という声が上がり、

どう対処したら良いか判らないという心情が現れることが多々あります。

 

多くの管理職に、

なんでもかんでも下から上がってきた意見を真に受けようとしてしまう、

という傾向が見られます。

 

また、改革をしようとすれば、

必ず現場に負荷がかかるものですが、部下職員から

「負荷がかかる。できません」

と言われると、すんなり、

「そうか、無理なのか」

と承諾してしまう管理職も珍しくありません。

 

部下職員の意見を仕分けすることもなく、

右往左往していては、

組織を成長させることもできず、

管理職とはいえません。

 

むしろ、

部下が反対するようなことにこそ取り組むことでこそ、

人も組織も成長するものです。

 

部下に余計な気を遣っていては

成長できない結果、

常に押し寄せる荒波に飲まれて、

いつまでも苦しみ続けることから脱却できず、

組織の生産性も効率も上がらないので、

ひいては、部下職員をより幸福にすることもできない、ということになります。

 

こんな管理職が、

「管理職」

として、存在する意味があるでしょうか?

 

部下職員が自然体のままで良い組織ならば、

もはや管理職は要りません。

 

「大変だけれど、より良くしよう!」

と部下職員を鼓舞し、

負荷をかけ、その結果上がってくる意見を仕分けして、

 

ネガティブな意見に対しては理解しつつ、改善を促し、

ポジティブな意見はどんどん背中を押してやり、

 

部下職員の声を原動力に、

自然体以上の力を発揮させ成長させ、

組織の生産力も向上する。

 

それが管理職のミッションであることを

経営者・上層部は、明確に表明することが必要でしょう。

 

■とはいえ、そもそも

部下から意見が上がらなければ、

管理職としてのミッションを果たすこともできません。

 

ではどうすれば良いか?

 

患者サービス研究所では、

日々、職員からさまざまな意見が上がってくるコミュニケーション・モデル

「HIT-Bit」

を提唱しています。

 

このコミュニケーション・モデルがあれば、

管理職は、毎日部下からの意見を聞くことになり、

日々、仕分けをすることになるので、

日々、組織が成長してゆくことになります。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

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については、

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A5判、76ページ

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■ある人との人間関係を、

良くするにはどうすれば良いか?

「難しい」

と思う人もいるでしょう。

 

リーダーシップ論においても、

部下からの求心力を高めるために何をすれば良いかというと、

数限りなくある、としている書籍も多々あります。

 

・約束を守る

・本人のモチベーションを見極める

・家族のことまで把握しておく

・本人の得意分野は褒めよう

・得意分野は褒められ慣れているので、得意ではないところを見つけて褒めよう

・特には親のように厳しい方が感謝される

・昨今は1つ叱って3つ褒めである

・目標達成を助けて、達成感を味わわせよう

などなど、

確かに、リーダーシップ論の著者は、勝手なことをまくし立てています。

 

■しかし、実は、人との関係を良くするためのカギ、

部下との関係を良くするためのカギは、

たった一つです。

 

それは、冒頭の4マスのマトリックスの

赤い図の通り、

「相手にとって重大なことを重くあつかう」

だけです。

 

本人と同じくらい大事に大事に扱って見せれば、

あなたは、相手にとって理屈抜きに「かけがえのない存在」となるでしょう。

 

■では、どうすれば、

「相手にとって重大なことを重くあつかう」

ことができるでしょうか?

 

人は、そう簡単に本当に大事なことを打ち明けてくれません。

 

まして、職場であれば、

なおさら打ち明けられない、という人もあるでしょう。

 

一足飛びに最も重大なことを打ち明ける関係には

容易になれないならば、

日頃から、徐々に、お互いの価値観を出し合い、

認め合うというプロセスが必要となります。

 

「本当は、これが気にかかっている」

「本当は、もっとこうしたい」

「本当は、こんな看護をしたい」

「本当は、こんな病院にしてゆきたい」

「本当は、こんな風に変えてゆきたい」

「本当は、ここだけは譲れない」

「本当は、なんとしてもこんなことを実現したい」

などなど・・・・。

 

ささいな関心から始まり、

ちょっとしたこだわり、

そして、重大に考えていることへと、

徐々に本音を打ち明けてもらえるようになるためには、

日々のコミュニケーションが必要不可欠だということがわかるでしょう。

 

今日話さなければならない必要がなくても、

素朴に感じていることを打ち明ける、というプロセスを

積み重ねることによって、

次第に

「この人には打ち明けられる」

という範囲が広がり、

やがて、本当に重大に考えていることまで打ち明けることができる関係性が築かれてゆくものです。

 

■ということは、

ここでお分かりの通り、

職員同士が

「この人のためなら、理屈抜きで力になりたい」

と思えるような強固な信頼関係を築き、

柔軟で前進できる組織を創るためには、

 

「大して重要ではない価値観について、

日頃から話し合い、認め合う」

定常的なコミュニケーションが必要不可欠だということです。

 

■ここで、お気付きの方も多いと思いますが、

おりからの働き方改革においては、

「余計なことをする暇があったら、早く仕事を片付けて帰るべき」

という考え方が原則となっていることと、

全く逆であるということです。

 

しかし、

決められたことをこなすためのコミュニケーションしかない職場では、

目先の効率化は果たせるかもしれませんが、

「本当はこんなことができる」

「本当はこんな病院を目指せる」

といった進化が生まれることはありません。

 

さらに皮肉なことに、

「本当は、こんな工夫をすれば、もっともっと効率が上がる」

といった抜本的な改革も生まれないので、

大々的な効率化さえも生まれなくなってしまうのです。

 

このように、働き方改革を

「余計なことをする暇があったら、早く仕事を片付けて帰るべき」

という考え方のもとで進めれば、

環境の変化に応じて進化することができない硬直化した組織を作り上げてしまうことにしかなりません。

 

とはいうものの、経営者・管理職が、現場職員に対して

「できるだけ、

大して重要ではない価値観について、日頃から話し合い、認め合う時間を持ちなさい」

と言ってみても、実践されることはありません。

 

これでは、職員がそれぞれの価値観を出すこともできず、

「働きがい」

のある職場からは遠ざかる一方となることが明らかでしょう。

 

もともと、人は目先の業務にとらわれやすく、

できれば早く仕事を終えて帰りたいという願望の方が強いからです。

 

そんな傾向があるところへ、

「職員同士が

『この人のためなら、理屈抜きで力になりたい』

と思えるような強固な信頼関係を築き、柔軟で前進できる組織を創れるんですよ」

と伝えても、

そのように俯瞰して、日々のコミュニケーションをとるようには、なかなかならないものです。

 

■そこで、患者サービス研究所では、

1日5分のコミュニケーション・モデル

「HIT-Bit」

をお勧めしています。

 

HIT-Bitは、職員同士に

「なんでも言える関係性」

を築くことができるコミュニケーション・モデルです。

 

そのため、HIT-Bitを行なうと、

現場から思いがけない問題提起や改善提案が上がってくるようになります。

 

まさに柔軟で前進する「自律進化組織」となります。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

 

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◆ 8月26日(月)13:30〜16:30【東京】

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については、

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