自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所) -31ページ目

自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所)

結果にコミット! みずから活性化し進化する組織を実現します。

■職員のモチベーションをアップするためには、

どうすれば良いのか?

 

異業界・異業種の手法ですが、

究極の真髄をご紹介しますので、

 

みなさんご自身の組織において

職員のモチベーション・アップをするとすれば、

この事例を参考に何をすれば良いか、

考えてみてください。

 

■アメリカから進出してきたある生命保険会社では、

営業マンに、最初にさせるのは、

客先への同行訪問だそうです。

 

しかも、保険金を届けにゆく訪問です。

 

この時、営業マンは、

自分自身の仕事の意義、

誇りとやりがいを、

最も強烈な形で、

否応無く理屈抜きで知らされるのです。

 

(なぜそうなるのか?知りたい方は、患者サービス研究所・三好章樹

miyoshi@pcs-c.com

まで、ご一報ください。

メールで解説をお送りします)

 

■自分の仕事の意義や、

やりがいや誇りを

最も強烈な形で、

否応無く理屈抜きで知らされた営業マンは、

「おれは、こういうことをやりたくて働いているのだ」

という働く目的が深く心に刻まれるので、

もはや、ノルマや指示命令は不要となります。

 

この方法には、

モチベーション・アップのための重要なカギがいくつも含まれています。

 

1つには、

「説明でなく体験であること」

であり、これは、みなさんもお気づきになったでしょう。

 

2つめは、

「◯◯との引き合わせであること」

 

3つめは

「この仕事には、お金では買えない◯◯があるということ」

 

■この3つのポイントを満たした

機会を設計することができれば、

みなさんの現場でも、

職員の方々に、強烈な形でモチベーション・アップをもたらすことができるようになるでしょう。

 

■昨日、企業対象の組織改善のセミナーを覗いてきました。

 

あるIT企業の教育研修担当者は、

(IT企業にありがちな悩みで)

「社員は専門技能者なので、どんどん辞めていってしまう。

本当は何が不満で何を期待しているのかが、わからない。

エンゲージメント(会社への愛着心)のポイントを知りたいが、

コミュニケーションをとろうにも、みな出先に勤務しているのでなかなか会う機会がない」

とのこと。

 

わたしが

「会社のインフラを使用自由にして、

休日は、社員が会社に来て

自分のビジネスやスキルアップできるようにしたらどうですか?

自分がやりたいことをやりに来れる会社は社員にとって価値があるのではないでしょうか?

また、プライベート・モードの時には本音が出やすいので、

エンゲージメントのポイントも聞けると思いますよ」

 

ところが、

「いやー、休みは休んでいたい、という社員もいるんですよー」

 

みなさんも、

「もちろん、来たい人だけ来させればいいだけ。

来たくない人を来させる必要はない」

「できることからやればいいだけなのに」

と思われているでしょう。

 

しかし、その担当者は、しきりに

「来たくない社員もいるんですよー」

と悩んでいました。

 

■先日は、誰もが知る上場企業の人事担当者の方と話す機会がありました。

 

やはり、

「社員に危機感がなく、

自分で考えて動ける社員が少ない」

と嘆いていました。

 

そこで、目標管理制度を導入しているが、

「現場にやらされ感があり、うまく運用できていない」

と。

 

そこで、わたしが

「目標管理制度は、もともと社員が自分から目標を立て、達成度をアピールするためのもの。

それを強制すること自体、むしろ過保護にしてしまっている面があります。

自主性を育てたいなら、目標管理制度に参加したい社員だけ参加を許可することにしたらいかがですか?」

と言うと、

 

担当者は、

「目標管理制度にのっとって面談をして、シートを出してもらわないと、

評価しにくいので、

それは無理なんです」

とのこと。

 

みなさんも、

「いままで、面談もシートもなしに上司の感覚で評価してきたのだから、

目標管理制度に参加しない社員は、上司の感覚で評価すればいいだけ」

と思われるでしょう。

 

■ここまでで、みなさんにはもう

おわかりのことと思います。

 

なぜ大企業病になるかと言えば、

実は、

人事担当者が

「一元管理したい」

という大企業病にかかっているから、にほかなりません。

 

監視しようとするほど、

負荷がかかるので、

作業を単純化したくなるので、

一元管理しようとするようになる、という構造です。

 

もし、組織を活性化したいなら、

監視しないことです。

 

現場から上がってきたことだけを

管理すれば、

担当者自身も楽になるからです。

 

そもそも、考えてみれば、

全体を監視しようとすれば

全体の情報を管理しなければなりませんが、

アピールしてくる職員の情報だけを管理しようとすれば、

一部の情報だけを管理すればよいのですから、

その方が人事担当者は楽になることを自覚した方がよいはずです。

 

そして、その方が、

現場職員が自分のことをアピールすることが必要となるので、

「自分のことは自分でしなければならない」

という自律心が醸成され、

人事担当者側のその態度こそが、

自律進化組織づくりでもあるのです。

 

■組織が活性化し、

生産性が向上するためには、

職場における「心理的安全性」が重要だと言われています。

 

「心理的安全性」

というと難しそうに聞こえますが、要するに、

「安心して発言・行動できる環境」

ということです。

 
 
何を言っても、傷つかない、という前提がなければ、
自分の価値観を出すことができず、
もちろん行動に移すこともできないので、
活性化することも、変化することもできないからです。
 
■さて、そこで
「職員同士が何でも話し合える職場にしたい」
とは言われますが、
現実にそんな取組をしているでしょうか?
 
「という取組と言われましても・・・、
どうしたらいいんですか?」
という組織も少なくありません。
 
まず、自分自身から取り組むならば、
とてもシンプルです。
 
同僚や部下職員に、
「あなたは、本当はどうしたいの?」
と聞くことからでしょう。
 
ただし、それ以上に重要なのは、
何を言われても、
ジャッジしないということです。
 
正しいとか間違っているとか、一切言わないことです。
 
必要か、不要か、も。
 
緊急か、そうでないか、も。
 
うまくいく保証があるか、ないか、も。
 
もし、自分の意見と異なっていても、
相手の心に寄り添いましょう。
 
「意見が違っても、相手の心に寄り添うって?」
わからなければ、
また別の機会に、ここで詳しく説明しますが、
今回は、割愛します。
 
ともあれ、人はジャッジされれば、
恐いので、二度と
「本当は」
という本心を打ち明けなくなってしまいます。
 
このように、みなさんが常日頃から
「本当はどうしたいのか?」
と聞き、
ジャッジせずに、
心に寄り添っていれば、
みなさんとその部下職員との間だけは、
心理的安全性が生まれることでしょう。
 
ただし、みなさんとその部下職員の間だけです。
 
■本来は、
みなさんがいてもいなくても、
部下職員同士が何でも言い合える関係性が
築かれていなければなりません。
 
この部署の誰がいても何でも言える状況でなければ
心理的安全性があるとは言えず、
本心が打ち明けられることはないからです。
 
では、部下職員同士の間において、
どのように心理的安全性を気づかせることができるでしょうか?
 
みなさんが部下職員たちに、
「お互いに何でも言える関係性になれ」
「仲良くしろ」
と指示命令しても、そんな関係にはもちろんなりません。
 
そもそも、何でも言える関係になるには、
「自分を少し打ち明けてみたら、大丈夫だった」
「さらに自分のこだわりを言ってみたら、大丈夫だった」
「もっと自分の個性を出してみたら、大丈夫だった」
「思い切って自分の固執していることを打ち明けてみたら、やはり大丈夫だった」
という体験が積み重ねられて、
初めて、
「この人は、何でも聞いてくれる。
この人なら何でも話せる」
と思えるのではないでしょうか。
 
そんなプロセスを、
部下職員同士で自然にやらせることもできなければ、
マニュアルを渡して演じさせても、
心理的安全性が築かれることはありません。
 
ではどうすればよいか?
 
「部下職員同士が、何でも話し合える関係性を、
上司が意図的・作為的に築くことなんてできるのか?」
と思う方もいるでしょう。
 
それができる方法が、
「HIT-Bit」
です。

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■指示命令体質を選ぶのか?

自律進化体質を選ぶのか?

 

それは、180度異なる選択をすることに他なりません。

 

では、

これから「自律進化体質」を目指すにあたって、

いったい、どんな切り替えが必要となるでしょうか?

 

前号に引き続き、そのポイントを挙げました。

 

▶︎まず、組織づくりといえば、

指示命令体質のもとでは、

「経営者・上層部から呼びかけるものの、

それがどれだけ実現できたかについて、

管理職の評価・報酬に反映することはありませんでした。

 

そもそも、職員一人一人のヒューマンスキルについても、

・積極性があったか

・責任感を持って取り組んだか

・計画的に進めたか

・周囲と協調して臨んだか

……などなどの項目こそ挙げられているものの、

上司の主観で評価されていましたから、

「できている・できていない」

について、大きく差がつくように評価をつけることがためらわれてきました。

 

それよりも、業務遂行状況の方が、数値に現れるので、

手軽に評価報酬に反映しやすかったのです。

 

そのため、組織づくりという重大なテーマであるにも関わらず、

管理職の部署運営能力については、

きちんと評価され報酬に反映されることも、ほぼありませんでした。

 

これでは、美しいビジョンも立派な理念も、絵に描いた餅に過ぎません。

 

これからは、逆に、

組織づくりのような重大なテーマこそ、きっちりと評価報酬に反映し、

管理職の最も重要なミッションであることを示さなければ、

組織はいつまでたっても変わることはありません。

 

「呼びかけるだけではなく、評価報酬に反映する」です。

 

▶︎組織づくりについては、これまで、

効果測定の方法もわからず、

そのため思い切って評価報酬に反映することもできず、

そのため、組織は管理職に対して、事実上は

「できれば組織をよくしてほしい」

というお願いまたは祈りを捧げてきたものでした。

 

「業務を完遂せよ」「目標を死守せよ」

と業務に専念させられ、多忙を極めてきた管理職にとって、

「できれば頼む」

というお願いは、要するに

「やらなくて良い」

と同じ意味しかありませんでした。

 

これでは、管理職が育つこともなく、

まして、管理職のもとで自律進化組織が生まれるはずもありません。

 

これからは、この逆で、

業務と同じ重さを持って組織づくりにも臨み、

「かならず組織をよくしてほしい」

という意思表示を、組織が管理職にすることが必要です。

 

「できればではなく、かならず」です。

 

▶︎これまで、職員のモチベーションといえば、

経営者や管理職は、部下職員に対して、

「いかに仕事をより良くするか?」

という思考になることを考えていればよかった時代でした。

 

なぜなら、昭和の時代は、従業員は働き続けることが常識であり、40年間同じ勤務先で勤め上げることが美徳とされていたからです。

 

しかし、平成の時代からは、無理をして働き続けてメンタルを病むくらいなら、辞めた方が良い、と考えられるようになりました。

 

そのため、職員のモチベーションといえば、

経営者や管理職は、部下職員に対して、

「いかに働き続けたいと思うか?」

という感情になることを考えなければ、組織を存続し、さらには生産性を上げることはできない時代となりました。

 

「仕事をより良くしなければならない」

というmustの思考を押し付けても、

部下職員のモチベーションは上がることはなく、

「この仕事を続けてゆきたい」

というwantの感情を持たせるよう

部下職員のモチベーションを高めることが必要となったのです。

 

「mustのモチベーションではなく、wantのモチベーション」です。

 

▶︎これまでの指示命令体質においては、

「余計なことは考えず、与えられた仕事をやれ」

と、職員を機械のように扱う組織管理が当り前でした。

 

そうして、職場では、職員の視野が担当業務に集中するように、

すなわち、視野が狭くなるように指導してきたのが

昭和の時代の組織でした。

 

そのくせ、

「なぜ自分でもっと考えないのだ?」

と不満を漏らす経営者・管理職もたくさんいましたが、

考えてみれば、

経営者・管理職が、普段「考えるな」と言っているのですからむしろ考えなくなるのは当然でしょう。

 

これからは、その逆で、

むしろ職員が担当業務以外のさまざまな事柄に気づき、さまざまな施策を思いつき、どんどん行動できるよう、視野が広くなるように導くことが重要な時代です。

 

というのも、自律進化しようとすれば、

経営者・管理職が気づかないようなことに気づき、思いつかないようなことを思いつき、みずから話し合い、行動することができるようになってもらわなければならないからです。

 

そのためには、常に職員が

自分自身や自分の部署、自分の組織、取り巻く環境などを含めて

全体を把握できるようアンテナを高くさせることが不可欠です。

 

「視野の狭い組織から、視野を広げる組織へ」です。

 

■もちろん、他にも、180度、切り替えなければならないポイントがありますが、引き続き、次の機会にご紹介します。

 

そもそも、指示命令体質のもとで育ってきた組織論を解体しているのですから、

どこをどう切っても、

ことごとく指示命令体質の毒性が現れるのは当然なのです。

 

ぜひ、指示命令体質を切り替えて、

自律進化組織を実現されることをお勧めします。

 

■昭和の時代に培われた「指示命令体質」が、

いまも、社会にもわたしたちにも染み付いています。

 

これからは、

180度切り替えて、「自律進化体質」へと

変わらなければ、

病院も企業も、

職員の健全を保ちつつ続けてゆけない時代となりました。

 

そう聞いて、

「180度?

従来の指示命令体質も、それなりに成果があったのだから

マイナー・チェンジで良いのではないか?」

と思う人もいるかもしれません。

 

マイナー・チェンジでは、

これからの時代を健全に乗り切ってゆくことはできません。

 

指示命令体質か、

自律進化体質か、

180度異なるこのどちらを選ぶか?の選択だからです。

 

■では、

これから「自律進化体質」を目指すにあたって、

いったい、どんな切り替えが必要となるでしょうか?

 

▶︎まず、組織づくりといえば、

教育・研修すなわち、

「どう組織の価値観をIN-Putするか?」

が行われてきましたが、

 

これからは、その逆で、

「どう職員から価値観をOUT-Putさせるか?」

としなければなりません。

 

自律進化とは、

まさに職員の価値観のOUT-Putによって成立するものだからです。

 

「IN-Putを最小限に、OUT-Putを最大限に」です。

 

▶︎これまでは、組織の価値観をいかに職員に浸透させるか?

つまり、

「言われた通りにやれ」

と、職員の多様な価値観を統制してきましたが、

 

これからは、その逆で、

「思うようにやってごらん」

と、職員の価値観を解放しなければなりなせん。

 

職員の多様な価値観を出し合ってこそ、

社会やクライアントの多様な価値観を汲むことができ、

答えることができる組織をつくることができるからです。

 

「価値観の統制ではなく、価値観の解放」です。

 

▶︎これまでは、職員の意識を高めるには、

数ヶ月から1年にに1回程度で行なう

「研修」

によってきましたから、

「原則として日常の中にはなく、

時として例外的に催されるもの」

が組織づくりでしたが、

 

これからは、その逆で、

「原則として日常の中にある」

つまり、毎日、

「自律進化すること」をリマインドされるコミュニケーション・モデルが設計されなければなりません。

 

そもそも体質とは、日常の中にあるものであり、

一過性のものや頓服によって変わるものではありません。

 

「時々ではなく、毎日」です。

 

▶︎これまで、組織の体質を変える取組をしても、

「変わったのか、変わっていないのか?」

を経営者・上層部の主観によって判断されていましたが、

 

これからは、その逆で、

「自律進化傾向を効果測定する」

仕組みがなければなりません。

 

自律進化組織とは、職員一人一人の価値観によって成立するものなので、

上席者の主観によって判断されてはならないからです。

 

客観的な測定結果に基づいて、

みずから、より良く向上しようとすることこそが自律進化だからです。

 

「主観判断ではなく、効果測定」です。

 

▶︎これまでは、適正な意見だけが価値があるとされてきました。

 

必要性があること、緊急性があること、利益が生まれること、うまくいく保証があること、などなど、

「正しい意見」

だけが賞賛されてきました。

 

これからは、逆に、

「なんでも言えること」

が、組織の生命線になります。

 

トップ一人が見ていれば良い時代ではなく、

すべての職員が自分の目で見て、自分の頭で考え、話し合い工夫し行動してゆかなければならない時代です。

 

というのも、

社会の状況は刻一刻と変わりゆき、

クライアントなど周囲の方々の意見も時々刻々変わってゆく時代では、

職員全員がつねにアンテナを張っていなければ、それらの変化に着いてゆけないからです。

 

そんな状況下では、

「正しいかどうか」

よりも、まず

「気になる」

「違和感がある」

といったセンスが重要となるからです。

 

せっかくセンスがあっても、その感性が正しいかどうか?によってジャッジされていては、変化のスピードに着いてゆくことはできません。

 

正しいかどうかはともかくとして、

「まずは、なんでも話し合えること」

こそが自律進化には不可欠な要素となるのです。

 

「正しいかどうか、ではなく、なんでも話せる関係性」です。

 

▶︎これまでは、重要なことは上層部が決め、

現場には関与させないという上意下達型の

「組織管理」

が主流でした。

 

これからは、その逆で、

重要なことこそ、現場からアピールして、

上層部はその判断だけをする、という

組織運営へと切り替えなければなりません。

 

業務が上層部から降りてきた時代には、

上層部は、その業務の状況だけを見て管理すればよかったのですが、

自律進化とは、上層部が予期しなかった問題提起や改善提案がどれだけ生まれたか?こそが重要であるため、

一点を見れば評価できるような単純な構造ではなくなりました。

 

そのため、上層部が情報を取りにゆくのではなく、

現場職員がみずからアピールすることが原則とならなければなりません。

 

「上層部の管理ではなく、現場からのアピール」です。

 

■まだまだ他にも、180度、切り替えなければならないポイントがありますが、それは、次の機会にご紹介します。

 

「なぜ、こんなに、切り替えなえればならないことばかりなのだろう?」

と感じている人もいるかもしれません。

 

しかし、それは、

オレンジを、いろいろな角度から切って見ては、

「なぜ、どこを切ってもオレンジ色なのだ?」

と不思議がっているようなものです。

 

そもそも、オレンジ色のものを切っているのですから、

どこをどう切っても、

ことごとく断面がオレンジ色になるのは当然です。

 

そもそも、指示命令体質のもとで育ってきた組織論を解体しているのですから、

どこをどう切っても、

ことごとく指示命令体質の毒性が現れるのは当然なのです。

 

ぜひ、指示命令体質を切り替えて、

自律進化組織を実現されることをお勧めします。

 

■職場の問題は、

ほぼすべてがコミュニケーションの問題だと言えるでしょう。

 

防げるはずのミスが発生してしまうのも、

職員同士の声がけや確認がなされていないから。

 

職員の満足度が高くならないのも、

職員同士が話を聞き合い、理解しあえていないから。

 

業務の生産性が上がらないのも、

職員が互いに気になることを話し、改善について話し合っていないから。

 

患者さんからの評判が上がっているように感じられないのも、

職員と患者さんとのコミュニケーションが充実していないから。

 

そんなわけで、

どんな組織においても、

業務のため、職員のため、クライアントのため、

いずれにしても、

コミュニケーションを密にしてゆくことが重要だと、

誰もが感じていることでしょう。

 

■そして、なにより、

現場職員がみずから気づき考え話し合い、

みずから成長できる組織になるためには、

職員同士のコミュニケーションが不可欠です。

 

職員が、

定時に出勤して、

業務中は必要な対話だけしかせず、

定時に退勤している現場で、

新しい取組が始まるわけがありません。

 

周囲の職員と話している中で、

課題を感じているのが自分だけでは無いこともわかり、

どんな改善が望ましいかが見え、

初めて、

新たな改善を実践することができるのですから。

 

■したがって、

もし、経営者・上層部が、

「職員がみずから気づき考え話し合い、

新たな改善をし続ける組織」

つまり

「自律進化組織」

を実現したいならば、

 

論理必然的に、

勤務時間中に、業務以外のコミュニケーションが必要不可欠だということが明らかでしょう。

 

とはいえ、

昨今の働き方改革が叫ばれる潮流の中では、

「余計な話をするくらいなら、早く帰るべき」

という考え方が、社会にも組織内にも蔓延しているのが実情です。

 

そのため、

経営者・上層部が、

「コミュニケーションを取ってほしい」

と呼びかけても、

コミュニケーションが始まることはないことは明らかです。

 

もしコミュニケーションが始まったとしても、

継続することは、さらに困難です。

 

自発的に、

自律進化に至るようなコミュニケーションが

生まれることはあり得ないのです。

 

■このように考えて見れば、

経営者・上層部が、

どんなに忙しくても、

職員が業務以外のコミュニケーションをとるように、

強制しなければ、

決して自律進化組織を創ることはできない、ということが明確でしょう。

 

言い換えれば、

自律進化組織になれるかなれないかは、

経営者・上層部が、職員全体に対して、

「業務以外のコミュニケーションをとるように」

義務づける勇気を持てるかどうか?にかかっている、ということです。

 

経営者・上層部が、

「自律進化してほしい。

しかし、コミュニケーションをとるよう強制する勇気はない」

というようでは、

組織が成長することはありません。

 

経営者・上層部の方々で、

自律進化組織を実現したいという方であれば、

業務以外のコミュニケーションを強制する勇気を持つことをお勧めします。

 

そんなコミュニケーションがなければ、

絶対に自律進化は生まれないからです。

 

■しかし、

「業務以外のコミュニケーションをとれ」

と言っても、

いったいどうすれば、現場は自律進化につながるコミュニケーションを、

しかも気持ちよく、

そして、本来の業務に支障のないように、

設けることができるのか?

と、戸惑われている方も、少なくないでしょう。

 

この業務以外のコミュニケーションをとるための

もっともシンプルなコミュニケーション・モデル、それが

「HIT-Bit」

です。

 

「HIT-Bit」

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◆ 9月18日(水)13:30〜16:30【福岡】

◆ 9月19日(木)13:30〜16:30【大阪】

◆ 9月28日(土)13:30〜16:30【東京】

お申込みはこちらから

◆参加費:1人当り4,000円

 

■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」

については、

ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。

 

A5判、76ページ

1部800円となります。

お求めはこちらから

 

または、少人数で開催している

1Dayセミナーで詳しくお伝えしています。

 

以前、わたしは、

医療事務職員を養成する専門学校で教員を務めていたことがありました。

 

高校を卒業して入ってくる学生の多くが、

大学に行くほどの向学心や受験用学力もなく、

どこか甘えていたり、諦めているところがありました。

 

それでも、

「人の役に立てるなら」

という優しさがあり、

とはいうものの、看護師を目指すほどの気骨はなく、

「わたし、血がダメなんで」

という理由から医療事務を選んだ、という、

感心していいのか、失望するべきなのか、

よくわからない学生もいたものです。

 

そんな学生たちが、入学して3ヶ月ほどで

簿記検定を受けさせられることになります。

 

「資格がいっぱい取れる」

といううたい文句につられて入学したものの、

自分が試験勉強するとなると、苦痛で仕方がないので、

いっぺんに学生たちの目が虚ろになってゆくのでした。

 

その後も、

ペン字検定を受けさせられますが、

めでたく合格して

「硬筆書写検定1級取得」

と履歴書に書いた文字がヘタウマ文字だったりで、

就職指導教員もびっくり、ということが多々ありました。

 

そんな学校生活の中で、

夢を持って自発的に学ぶ学生は

どうしても少数となってしまいます。

 

そんな中で、

「とにかく頑張りなさい」

というほど、

「先生、あたし、他の進路でもいいや」

という学生も出てくるものです。

 

しかし、専門学校としては、

他の進路へ就職してもらっては

翌年度以降の学生募集に響きますので、

医療従事者の道を強力に勧めることとなります。

 

■こんな、学生の目が輝かない学校でも良いのか?

と、疑問に感じるようになりました。

 

どうしたら、学生が目を輝かせて

「早く現場に出たい」

と前向きに学べるようになるのか?

を常に考えるようになりました。

 

そもそも、

「きみたちは、よくぞこの進路を選んでこの学校に入ってくれた。

やりがいと誇りに満ちた

素晴らしい世界が待っているから頑張ろう!」

と、その進路の素晴らしさを誰よりも伝えてあげられてこそ、

その進路の専門家が教える学校ではないのか?

 

■そこでわたしが最初にしたことは、

学生たちと同じように、

自分自身が病院実習をさせてもらうことでした。

 

それまで、教員の実習は行われていませんでしたが、

たっての希望を聞き入れて、

学校は許可してくれました。

 

医療現場の緊張感、

医療従事者の方々の誇り高き仕事ぶり、

自分が勤務する病院への愛着、

医療従事者として何に最も喜びを感じるか?

……などなど、

実習を通じて肌感覚で知らされたことは、

限りなくたくさんありました。

 

■学校では、

現場で活躍している卒業生に頼んで、

夕方、終業後に学校に来てもらい、

在校生のために、仕事の内容について紹介してもらう

シンポジウムを行ないました。

 

現場の様子にも、医療従事者の本音にも触れたことのない

学生たちにとって、

現場の話や働く先輩たちの話は、

リアリティに富んでいて、新鮮でした。

 

医事課、

医局秘書、

看護助手、

健診センター事務、

外来クラーク、

病棟クラークなど、

卒業生が就いている職種は多岐に渡ります。

 

それぞれについて、

それぞれの現役職員として働く先輩たちからの話を

聞くことができ、

俄然、自分がどんな仕事をしてみたいのか、

自分ごととして考えるようになる契機となりました。

 

■また、次に行なったのは、

看護助手体験のコーディネートでした。

 

ある有名病院で、看護助手のボランティアを

させてくださるということがわかりました。

 

そこで、

カリキュラムに実習がない1年制コースの学生が、

看護助手の体験をさせていただけるよう

学校で希望者を取りまとめ、

ボランティアに参加させていただいたのです。

 

さながら2年制コースの病院実習と同じように、

事前の意識づけや基本的なマナー・ルールの再徹底をして

病院に送り出し、

終了後は、実習記録をもとにして

振り返りと学びの情報共有をしました。

 

■その後、また機会があり、

ふたたび医療事務職員の養成に携わった時には、

学校に申し入れて、3コマ(180分)の講義を与えてもらいました。

 

その時間では、ひたすらVTRを観せるという授業でした。

 

医療現場や医療問題に関するVTR、つまり、

ドキュメンタリー、

連続ドラマ、

実在の人物をモデルにした映画、

フィクションなどなど……。

 

日本で初めて、厚生省との交渉を経て、

老人医療費無償化の実現を勝ち取った

岩手県沢内村の深澤晟雄村長の話のほか、

 

若年制アルツハイマーの発症から進行までのプロセスの

本人や家族、勤務先の状況。

 

臓器移植のドナー家族の心情、

レシピエント側の苦悩、

臓器移植に群がる関係者の利権、

社会の臓器移植に対する理解や認識。

 

そのほか、

日本における産科のくさわけとなった病院の話や、

 

大学病院に設けられた日本初の救急救命センター、

 

がん専門看護師の活躍、

……などなど。

 

いずれも、医療現場に携わる方々の

真摯な姿をつぶさに観ることができるものばかり。

 

涙無くしては観られないものも多々あり、

ハンカチを持ってくるようになった学生たちもいました。

 

もちろん、観る前に、

前提となる時代や社会、現場の状況について解説したり、

観た後に解説をします。

 

その結果どうなったか?

 

自分の目指す医療現場にぼんやりとしたイメージしかなく

そのための授業にもさして身が入らなかった学生たちでしたが、

毎週の授業に参加するたびに、

教室に入ってくる学生の目が真剣になってゆきました。

 

年度が終わる時には、

「この授業を受けるたびに、

医療の道を選んでよかったと、強く思うようになりました」

といった感想がたくさん寄せられました。

 

「医療の仕事は素晴らしい仕事だ。

だから勉強を頑張りなさい」

と言っても、それは伝わりません。

 

■モチベーションを上げるには、

説明ではなく、何が必要か?

 

専門学校で教員として、

学生の目が輝くようにと取り組んだことを通じて

大きな学びがありました。

 

■よく上席者が、

「この件について、もっと意識してほしい」

「今回の事例について、よく考えてほしい」

と呼びかけをしている場面を見ます。

 

わたし自身も、よくやっていました。

 

しかし、なんと意味がないことでしょうか。

 

■もし、

「危機感を持ってほしい」

と思って、

「このままでは 80%の確率で、5年以内に潰れる」

というデータを示したとしましょう。

 

おなじ話を聞いて、

「これは大変なことだ!いますぐなんとかしなければ」

と感じる部下もいれば、

「20%は大丈夫。しかもまだ5年もある」

と思う部下もいます。

 

つまり、説明をしてもデータを示しても、

感じ方は人それぞれなのです。

 

感じない人は感じないのです。

 

なので、どうしても、

「この件について、もっと意識してほしい」

「今回の事例について、よく考えてほしい」

と呼びかけてしまうのですが、

やはり感じない人は感じないので、

この呼びかけに、意味はない、というわけです。

 

呼びかけている方の自己満足でしかありません。

 

■コマーシャルや営業マンのトークでも、

「ご安心ください」

という表現があります。

 

安心とは、考えて生まれるものではなく、

感じられるかどうか、

なので、

「ご安心ください」

と言われて、

「では安心しよう!そして安心できた!」

という体験をしたことは、みなさんもないでしょう。

 

ご安心くださいと言われても、

安心できないときはできません。

 

ご安心くださいと言われなくても、

心から安心できて、

「この人に任せてみよう」

と思えることもあります。

 

むしろ、

言葉で

「ご安心ください」

と言い出すのは、

そこまでのプロセスで、心からの安心を提供できなかった証拠でしょう。

 

相手が安心してくれていれば、

もうすでに、

「ご安心ください」

と言う必要もないのですから。

 

■というわけで、

「危機感」にしろ「安心」にしろ、

感じるようにすることが重要であって、

「感じなさい」

ということほど無意味なことはない、ということです。

 

「危機感」や「安心」を感じられずピンときていない人に、

「感じなさい」

といっても、

相手にとっては、口の中に入れたものを

「美味しいと感じなさい」

と言われているようなものですから、

押し付け以外の何物でもありません。

 

職場で、ピンときていない人に

「この件について、もっと意識してほしい」

「今回の事例について、よく考えてほしい」

と呼びかけるのは、押し付けでしかないということです。

 

■したがって、

「この件について、もっと意識してほしい」

「今回の事例について、よく考えてほしい」

と言葉で言わなくても、

「感じさせる」

ことが何より重要だということです。

 

では、どうすれば良いでしょうか?

 

それは、ひとえに

「できるだけ説明しないこと」

に尽きます。

 

考えてみれば、わたしたちも、自分自身を振り返ってみれば、

説明によって学習することはほとんどなかったはずです。

 

・損をする

・得をする

・喜ばれる

・嫌われる

・快適さを感じる

・不快感を覚える

・ひどく疲れる

・抱きしめられる

……といった体験によって、

「これは大事だ」

という学習を、肌で感じながら学習してきたことでしょう。

 

にも関わらず、

会議室の説明でなんとか分からせようとするのは、

そもそも

「横着にもほどがある」

やり方ではないでしょうか。

 

それなのに、

「会議であれだけ説明したのに、まったく危機感を持っていない!」

などと不満を抱くのは、自業自得とも言えるでしょう。

 

……と言うことに気づかず、

かくいうわたし自身、そんな失敗を数限りなく繰り返してきましたが、

いま考えてみれば、

なんと不毛なことをしてきたことか、と思います。

 

また、説明を聞かされだけなのに

「なぜピンとこないのだ!」

と言われていた部下たちが、今は気の毒でもあります。

 

■なので、重要なのは、

「できるだけ説明しないこと」

です。

 

説明しないとすれば、どうするか?

 

人は、注いだものが多ければ多いほど、注いだものへの関心が強くなる傾向があります。

 

心理構造としては「執着」と呼ばれるものでしょう。

 

何を注ぐかといえば、

・労力

・時間

・想い

・それらの結果生まれたお金

などです。

 

労力や時間や想いを注ぐほど、

人はその対象に対する当事者意識が強くなります。

 

自分ごととなり、

大切に思えることがらになれば、

「このままでは 80%の確率で、5年以内に潰れる」

というデータを聞いて

「20%は大丈夫。しかもまだ5年もある」

などと言ってはいられなくなります。

 

それが全身全霊を注いだ我が子のことだったら、

「このままでは 80%の確率で、5年以内に死ぬ」

と言われれば、

今この瞬間から、できる限りのすべての手を尽くそうとするでしょう。

 

仕事についてであれば、

・労力

・時間

・想い

を注がせることです。

 

本人の関心が低いうちは、

注ぐものは少なくても構いません。

 

徐々に当事者意識を高め、

次第により多くのものを注ぐようになればよいのです。

 

なので、まずは、

「会ってきてもらう」

「行って、見てきてもらう」

ということから始まり、

 

「手伝ってきてもらう」

「相談に乗ってもらう」

「代わりにできることをしてあげてもらう」

といった浅い参加体験に進み、

 

「一部を任せてみる」

「部外者対応をしてもらう」

「企画運営に加わってもらう」

などのように、

対外的にはすでに関係者のような立場になってもらうような

深い参加体験に進んでゆく中で、

当事者になっていってもらう、ということになるでしょう。

 

実質的に当事者になってもらえれば、

きっとその部下は、

みなさん以上に、

当事者意識が高くなり、

むしろその部下自身の方が、

訴求力のあるインフルエンサーとなってくれることでしょう。

 

■「会議室の説明で良い」

と考えるのは、

上意下達が基本だった昭和時代の、

指示命令体質の悪しき名残りにほかなりません。

 

これからの時代に、

自律進化体質を醸成してゆくのであれば、

一人一人が発信できるだけの

強い価値観が必要となります。

 

なので、1日も早く、

会議室から飛び出し、

できるだけ説明しない主義へと、転換することをお勧めします。

 

■経営者や管理職であれば、

職員に

「お金じゃない」

「理屈じゃない」

と思うくらい、仕事にポリシーを持って欲しい、と思っていることでしょう。

 

実際、

「なぜ働くのか?」

と問われて

「お金のため」

と答える人ほど気の毒な人はいません。

 

なぜなら、

お金のためだけに働いているということは、

時間の切り売りであり、

二度と帰ってこない人生の一部をお金に変えているということを意味しているからです。

 

もし人生が4時間だったら、

3時間45分かけてご飯を炊いたにも関わらず、

炊けたご飯を15分で食べ終えて死んでゆくのと、

変わらない、と言えるでしょう。

 

なので、

仕事を、単なる人生の切り売りにしてしまってはなりません。

 

また、お金のために働いている人のサービスは、

おのずとビジネスライクになるので、

サービスを受ける側にとって心地よいものにはなりません。

 

誰も幸せになりません。

 

というわけで、

お金のためではない、

「働く意味」

「働く価値」

がなければならない、ということです。

 

「そこまでしてやらなければいけないのか?」

と思うでしょうか?

 

■しかし、実際、その医療機関においても、

病院の理念を定めているでしょう。

 

理念こそ、みなさんがすでに実践してきた

「働く意味」「働く価値」

の宣言そのものでしょう。

 

現に、理念には、たいてい、

「わたしたちがどんなに素晴らしい仕事をしているのか?」

をうたっているはずです。

 

ならば、その理念、

「働く意味」「働く価値」を、

画餅にするのではなく、

きちんと現場に浸透させることが必要ではないでしょうか?

 

■ところが、

「それを職員に、どうやって浸透させるか?」

という現実的な話になると、途端に、

多くの経営者や管理職が

「そんな価値観あるの?」

「みんな価値観は人それぞれじゃないか?」

と言い出し、及び腰になる傾向があります。

 

職員が金のために働くのではよくない。

理念でも働く意味を宣言している。

にも関わらず、それ以上はなにもしない……、

これでは、結局

「金のために働く集団」

でしかなく、もったいないことです。

 

■そのとき、ブレーキになっているのが、

「人の価値観は人それぞれ」

という諦め感なのではないでしょうか?

 

「職員満足度が高くなければ、生産性も患者満足度も上がらない」

と言いつつも、結局は

「職員満足は、人それぞれ」

と前提してしまうために、

「やりがいだとか誇りだとかを押し付けてはダメ」

という結論に陥っているようです。

 

そのため、

「では、誰もが関心を示すのはなにか?』

と考え、

結局、多くの組織がやっていることは、

待遇改善と制度設計です。

 

しかし、

お金をかけ、待遇をよくしたり施設設備を綺麗にしても、

それほど感謝されることはありません。

 

職員の方々は、

「そういう予算がとれるほど、利益はあったんだね」

と理解するからです。

 

また、職員満足度を現すもっとも重要な指標とされているのは

「離職率」

ですが、

「なぜ離職するのか?」

を見れば、そのほとんどが

「人間関係で」

であることはご存知の通りです。

 

つまり、

職員の職員満足をもっとも左右しているのが人間関係であることが明らかなのに、

組織の経営者・管理職は、一生懸命に待遇改善や制度設計をやっている、

という不毛な施策が行なわれているということです。

 

■そこで、とりもなおさず素朴な疑問ですが、

なぜ、やりがいや誇りのある職場づくりが大切なのにも関わらず、

「やりがいや誇りは、人それぞれだから」

で諦めてしまうのでしょうか?

 

「危機感を持って欲しい」

という時、

「何に危機感を覚えるかは人それぞれだから」

といって、何も発信しない組織があるでしょうか?

 

「業務に責任感を持って欲しい」

という時、

「どういうポイントで責任を感じるかは人それぞれだから」

といって、何も訴えないでしょうか?

 

たしかに、

何に危機や責任を感じるかは、人それぞれですが、

経営者・管理職は、

諦めたりせず、根気よく何度も発信してこなかったでしょうか?

 

■そもそも

「人それぞれ」

を気にすること自体、重要なことを見失っている証拠です。

 

むしろ、

万人に共通の価値観にアプローチすると、

本質を突くので

手間はかからず深いアプローチになります。

 

全員に響くアプローチをした方が、

全員の心に深く刺さる、ということです。

 

では、

医療従事者の方々全員に刺さる「やりがいや誇り」とはなんでしょうか?

 

それは、とりもなおさず、

「患者さんに喜ばれること」

「患者さんから感謝されること」

のいずれかでしょう。

 

とすれば、

「やりがいや誇りは人それぞれだから」

と何も発信しないのではなく、

「患者さんに喜ばれること、患者さんから感謝されること」にフォーカスして、

職員を啓発してゆくのが良いということです。

 

「患者さんに喜ばれる瞬間」

「患者さんから感謝される瞬間」

が多い現場になるほど、

職員は、

「お金じゃない」

「理屈じゃない」

という価値を感じることができ、

さらにモチベーションを高め、

仕事にポリシーを持って日々に臨んでくれるようになるはずです。

 

では、

「患者さんに喜ばれる瞬間」

「患者さんから感謝される瞬間」

に満ちた現場を実現するにはどうすれば良いでしょうか?

 

そのためのもっともシンプルな方法、

それが

「HIT-Bit」

です。

 

■自律進化組織づくりの「HIT-Bit」を提案すると、

時々、上層部の方から、

「で、そのアウトカムは何ですか?」

と訊かれることがあります。

 

そもそも、

「自律進化組織をつくろう」

という話をしているので、

「自律進化の組織体質になること」

がアウトカムなのですが、

そうした発想に慣れていない人は、

 

どうしても、

HIT-Bitによって、

「合理化が進んで勤務時間がどれだけ短縮した」

とか

「離職率が何パーセント低下した」

といった指標がなければアウトカムがないように感じるようです。

 

また、HIT-Bitプログラムが始まってからも、

管理職の方々の中に、

「HIT-Bitは業務改善だ」

と思っている人が現れることがあります。

 

たしかに、改善も重要です。

 

しかし、改善しなければいけない、と考えるあまり窮屈になり、

組織の空気が悪くなるのであれば、

本末転倒です。

 

なぜなら、業務改善が生まれるのは、

あくまで派生的結果であり、

本質的目的は、

自律進化の組織体質を実現すること、

つまり、

「言いたいことが何でも言える関係性をつくり、

指示・命令によらずに、

職員がみずから気づき考え話し合い行動することが

日常当り前の組織となること」

だからです。

 

「改善・改善・改善・・・」

と考えるあまり窮屈になれば、

HIT-Bitは続かず、自律進化も続きません。

 

同様に、

「勤務時間短縮ができたのかどうか?」

と派生的結果ばかりを追及されれば、

自律進化という本質的目的が薄れてしまい、

のびのびとした自律進化組織にはなりません。

 

同じく、

「離職が減ったのか?どれだけ防げたのか?」

と派生的結果ばかりが求められていると、

現場は萎縮してしがちとなり、

自律進化という風通しの良さといった本質的目的が損なわれかねません。

 

そもそも、

合理化、離職防止、業務改善は、

自律進化組織が実現された場合の派生的結果に過ぎません。

 

あたかも、

・勤務時間がどれだけ短縮したか?

・離職率が何パーセント低下したか?

・業務改善がいくつ生まれたか?

などの数値化しやすいものだけがアウトカムとして

「目に入らない」

という人がいますが、

これらは、自律進化組織づくりを進めた場合に派生的に生まれる数多くの結果のうちのごく一部に過ぎません。

 

自律進化組織づくりとは、

これら以外の無数の派生的結果を、

みずから生み出すことが当り前の組織を実現することなのです。

 

他にも、

リスクに気づけば医療安全も向上するので、

安全性向上のアイディアや施策、研究が生まれることでしょう。

 

接遇も向上するので、

これまでにないドラマチックな患者対応が生まれたり、

「この病院は別格だ!」と言われる事例も生まれるでしょう。

 

部署間連携も向上するので、

いままで行われていなかった業務の統合や情報交流が生まれ、

業務効率のアップや、連携先へのより丁寧な対応などが実ん解するでしょう。

 

職員のモチベーションが向上するので、

離職率も低下することはもちろん、

離職相談の件数や頻度も減ったり、

むしろ、知り合いに

「うちに来たら?」

と誘うなどして、募集採用費用の軽減にもつながるでしょう。

 

また、さまざまな変化に強い組織になり、

法改正や新たな制度に向けての勉強会が自発的に行われるようになったり、

自発的に外部との合同セミナーを企画するなどの動きが出てくるでしょう。

 

働き方改革の名の下に、勤務時間が短縮される一方で、

医療の質を維持・向上するべきとの前向きな意見が上がれば、

ボトムアップで、医療・看護の精度アップのためのプロジェクトが立ち上がることもあるでしょう。

 

また、何より、

何でも言いたいことが言えてやりたいことがやれる現場になり、

職員満足度も向上するので、

やりがいと誇りに満ちた現場からは、

「この仕事には、理屈じゃない魅力がある」

「この職場では、お金では買えない体験をさせてくれる」

といった声が聞かれることもあるでしょう。

 

どうしてもアウトカムが欲しいというならば、

自律進化組織というクリエイティブな組織をつくる以上、

それは、

一元的に数値化できるようなものではなく、

上記のようなさまざまな、予期しなかった事例・事案が生まれることそのものが、アウトカムとなります。

 

ただし、いずれもあくまで

「自律進化組織を実現したことによって生まれた派生的結果」

に過ぎません。

 

こうした結果を作ることを目的にすると、

成果を追うあまり、

「組織体質をつくる」

という本質的目的を見失ってしまうことになりかねません。

 

あくまで目的は、組織体質をつくること。

 

それが、

・何でも言える関係性をつくることであり、

・トライアンドエラーを経て、

・その延長上において生産性が上がる、

ということです。

 

■氷山の見えるところだけを追うのではなく、

氷山の水面下を大きくすることが重要なのです。

 

しばしば、

「体質を変える?・・・それが何なのか?

それより、アウトカムは何か?」

と、目的を見失ってしまう人がいるのも、

実は、

指示命令体質の名残りに他なりません。