自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所) -28ページ目

自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所)

結果にコミット! みずから活性化し進化する組織を実現します。

■職員のエンゲージメントを高めるための

代表的な手法として

あるコンサルタントが挙げているのが

  • MBO
  • 360度評価
  • OKR
  • 1 on 1

でした。

 

■最近は、OKRも話題になっているようです。

 

OKRは、しばしば

目標管理制度のカバーできない部分をカバーする手法として

語られているように見受けられます。

 

すなわち、

目標管理制度は、

期初に目標設定をして、

期末に達成状況を検証するものですが、

OKRは、

期中に、必要だと考えられることが出てくれば、

新たに目標を追加設定することもでき、

翌期へとまたがっても

きちんと評価される、というものです。

 

つまり、

目標管理制度以上に、

柔軟に業務を始めたり評価できる点で、

プロジェクト志向だと言えるでしょう。

 

必要に応じてプロジェクトが立ち上がり、

目的達成とともにプロジェクトが解消しますが、

期中であっても、

それらを柔軟に認め評価しようという考えだと思われます。

 

■ここまでですでにお気付きのことと思いますが、

目標管理制度以上に、

職員に自発性と創造力がある組織であれば、

OKRは極めて効果的なものとなるでしょう。

 

しかし、我が国の多くの組織は、

目標管理制度ですら

活かすことができていません。

 

多くの組織では、

「進化することが仕事だ」

ということについて職員のコミットを取り付けていないので、

職員に

「何としてもより良くしなければ」

というミッションが刺さっていません。

 

そのため、

放っておいたら目標など立てるはずがありません。

 

なので、

期初に無理やり目標を立てさせることになります。

 

すると、

もっともらしい文言で目標の欄を埋めて提出する、

という儀式が行われる、という始末です。

 

そんな、

やらされ感満載で目標を立てるのが精一杯ですから、

それ以外に、

  • 期中で、
  • 必要を感じて、
  • 新たに、
  • 自発的に

目標を立てる、ということなど、まず起こらないのです。

 

■わたしがかつて関わったことがある或るクリニックでは、

その後、

この数年間、OKRを導入していますが、

OKRもまた形骸化していました。

 

「接遇の研修をしたい」

との問い合わせをいただいて訪問し、

研修のコンセプトを確認するために、

「そもそも、どのような方向性で取り組んでいますか?

今回の狙いは?」

とお尋ねしたところ、

 

「接遇は接遇OKRにのっとって進めている」

とのこと。

 

「接遇OKRという取組の中では

どのようなことが話し合われていますか?」

と訊くと、

「期初に決めたことがあり、今年度は

  • 研修を実施すること
  • 接遇ポスターを掲示すること

が決まっています」

という話でした。

 

この話、

みなさんもお気づきの通り、

OKRが想定しているような、

  • 期中であっても、
  • みずから問題を感じ、
  • プロジェクトを立ち上げ、
  • 取組を実践し、
  • 必要とあれば人や費用や時間を注ぎ、
  • 目的を達成して解散する

……といった、創造的・自発的・柔軟な発想とは、

まるで逆の硬直化した結果になっていることが、

明らかではないでしょうか。

 

■つまり、OKRを行なう場合においても、

その前提として、

「進化することが仕事だ」

ということについて職員のコミットメントを取り付けることが

まず先に必要だということです。

 

職員が

「なんとしてもより良くしたい」

と、進化することが当り前のマインドになって初めて、

 

みずから問題意識が生まれ、改善意欲が生まれ、

進化しようとして、

プロジェクトを立ち上げたいと思った時、

期中においても柔軟にそれを許可してくれる環境が

OKRによって整えられていれば、

組織の自律進化が可能となることでしょう。

 

■なお、

「進化することが仕事だ」

ということについて職員のコミットメントを取り付けることは、

一朝一夕ではできません。

 

日々の中で浸透させて初めて、

価値観が浸透し、組織体質になります。

 

そのために創られた、最もシンプルなコミュニケーション・モデルが、

患者サービス研究所の提唱する

「HIT-Bit」

です。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

◆ 10月25日(金)13:30〜16:30【東京】

◆ 11月29日(金)13:30〜16:30【東京】

お申込みはこちらから

◆参加費:1人当り4,000円

 

■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」

については、

ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。

 

A5判、76ページ

1部800円となります。

お求めはこちらから

 

■職員のエンゲージメントを高めるための

代表的な手法として

あるコンサルタントが挙げているのが

  • MBO
  • 360度評価
  • OKR
  • 1 on 1

でした。

 

■360度評価を取り入れている組織もたくさんあるようです。

 

医療業界では少ないようなので、

何よりです。

 

ここでは、念のため、その効果のほどについて

バッサリと述べておきたいと思います。

 

■360度評価とは、

上司からだけでなく、

同僚や部下からも人事評価をする、という方法です。

 

一見、多くの目で、さまざまな立場から評価するので、

公平・公正な評価になるようにも思われるでしょう。

 

しかし、

「多くの人に評価させた方が良い」

という考え方は、

そもそも、

「主観で評価する」

ということが前提となっています。

 

客観的な事実に基づいて評価するならば、

主観は排除されるので、

最も、公平・公正になるはずですが、

もとより、

客観的な事実に基づいて評価をするということを諦めているので、

せめて偏った見方にならないように、と

多くの人を評価に関与させて、

「より公平・公正なはず」

ということにしているに過ぎません。

 

しかし、実際、

多くの人が評価することによって、

公平・公正になるのでしょうか?

 

■結論から言えば、

公平・公正の逆で、

完全なる「イメージ選挙」になってしまうことが、

みなさんもおわかりでしょう。

 

たしかに、360度評価をする場合にも、

評価項目が設けられていています。

 

おそらく、多くて20項目程度になるでしょう。

 

というのも、1部署で互いに評価しようとすれば

各自が5人も7人も評価しなければならず、

課題な負担をかけることができないので、

ほどほどの設問数になるという傾向があるからです。

 

そして、その項目は、一般的な評価項目と同じで、

「協調性」

「責任感」

「計画性」

「自発性」

「リーダーシップ」

「コミュニケーション」

「説明力」

などといったものが多く見受けられます。

 

しかし、せっかく細かな項目が設けられていようと、

客観的事実に基づく評価ではないので、

結局は、

「協調性が、平均よりあった気がする」

「責任感も、割合あったような気がする」

「計画性も、ない方ではなかった気がする」

……というようになり、

印象の良い人には、おしなべて高い点数がつき、

印象の悪い人には、おしなべて低い点数がつくことを

避けられません。

 

主観評価は、つまるところ

「イメージ選挙」

の域を出ない、ということです。

 

まして、

自分の評価にあたって、

誰がどの項目を高くつけたのか低くつけたのか、は

知らされません。

 

匿名で好きなように評価したい放題なので、

好き嫌いを書いて提出することができるため、

「人気投票」

そのものとなります。

 

■組織が求める人物像は、

「好かれる職員」

ではないはずです。

 

好かれようと好かれまいと、

顧客に提供できるものをより良くし、

職員および職場をより良くし、

業務をより良くして組織の生産性を高めることができる、

つまり、

「進化できる職員」

ではないでしょうか。

 

もちろん、

好かれている方が好かれていないよりは、

周囲を巻き込んでより大きな進化を実現することができる

傾向はあります。

 

しかし、

好かれてはいるものの、それは、

成長を促す厳しさがないために優しいだけだからであり、

進化をできない、

そんな職員はどうでしょうか?

 

好かれているので、

360度評価では高得点を得ています。

 

さらに、みなさんの組織が、

そんな職員ばかりだったらどうでしょうか?

 

お互いに助け合いかばい合っているものの、

みな問題提起したり改善提案をするなどの、

「より良く」

という変化には消極的で、

 

お互いに指摘することも問題化することもなく、

厳しいことを言って何かをハッキリとさせることもないからこそ、

お互いに議論したり厳しく話し合うこともせずに済む。

 

そんな組織は、

だれもが360度評価は高いでしょうけれど、

「より良く」

進化することもありません。

 

■もし、みなさんが、

「職員間の関係性も大事だけれど、

みずから進化することも大事だ」

と、

その両方を測定して評価したいならば、

360度評価は必要ありません。

 

そして、客観的な事実に基づいて

「進化しているかどうか」

を定量的に評価できる方法を選ぶ必要があることは、

明らかでしょう。

 

そのための方法が、

「HIT-Bit」

です。

 

HIT-Bitをすることで、

「いつ、どの職員が、どのような進化を生み出したのか?」

が、克明なレポートという客観情報となって挙がってきます。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

◆ 10月25日(金)13:30〜16:30【東京】

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◆参加費:1人当り4,000円

 

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については、

ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。

 

A5判、76ページ

1部800円となります。

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■昨今、よく聞くのが

「エンゲージメント」

という言葉です。

 

以前は、

ロイヤルティとか忠誠心とか愛社精神と言われていた

職員の職場に対する帰属意識のことですが、

最近は、

「エンゲージメント」

という、よくわからない言葉に変わっているようです。

 

強いて言えば、

「愛着」

「思い入れ」

などと訳されるようです。

 

ようするに、

職員の、

「ここで働き続けたい」

という動機をなんとか取り付けたい、ということでしょう。

 

たしかに、医療現場は

専門職集団なので常に新天地を求めて退職する選択肢が

視野にあるのは当然であり、

一方、病院側は、職員の募集採用には

膨大な費用を支払って経営や施設基準を維持していますから、

職員をつなぎとめることは極めて大きな命題です。

 

■ところが、

「エンゲージメントを高めましょう」

と、流行りのフレーズをうたっているコンサルタントが

その手段として挙げている手法が、

とても的を射たものでなく、驚いたことがあります。

 

そこに、主な手法として挙げていたのが、

  • MBO
  • 360度評価
  • OKR
  • 1 on 1

などだったからです。

 

■MBO(目標管理制度)

これは、わが国では古典的な組織管理の方法になりつつあり、

一定の評価を得ているようにも見えますが、

導入している現場からは、すべからく

「形骸化している」

という声を聞きます。

 

上層部が指示・命令によって、

部下職員に目標を書かせ、

管理職が面談をする、という手順だけが浸透していますが、

 

実際にそれで生産性が上がったとか、

職員のモチベーションが上がったということは

ほぼ聞いていません。

 

なぜか?

 

それは、職員に

「進化するのが仕事だ」

ということにコミットさせていないから、という理由に尽きます。

 

患者さんにとってより良く、病院にとってより良く、自分自身にとってより良くなるために、

考え行動することがミッションだと伝えていないので、

職員は、進化する必要性を感じていません。

 

そのため、

「目標を立てよ」

と言われても、何のことかわからない、というわけです。

 

「進化するのが仕事だ」

ということにコミットさせれば、

みずから課題を探し、対策を講じ、おのずとチャレンジしたいことが浮かび、

いくらでも目標が溢れ出てくるので、

目標管理制度が

活きた、面白い、ワクワクする、熱いものとなるのです。

 

しかし、ほとんどの職場では、

「進化するのが仕事だ」

ということにコミットを取り付けていないので、

職員はおのずと、

「日々の業務をこなすことが仕事だ」

と理解しています。

 

そのため、180度逆に、

一切の変化を拒む体質になってしまうのです。

 

そんな職員たちが

「目標を立てよ」

と言われても、

「任された仕事を正確迅速にやること以上に、

なにか目標って必要なんですか?」

と反発するだけです。

 

上層部も管理職も、

「いいから、目標の欄を埋めて提出しなさい」

というので、形骸化するのは当り前、

とい構図です。

 

こんなことをしていても、

エンゲージメントが得られるはずがありません。

 

むしろ、

「担当業務以外に、目標管理とかいう、

よくわからないことをさせられる」

と感じ、職員のエンゲージメントは、

損なわれてしまうだけです。

 

■繰り返しになりますが、

「進化しようとしない者に目標なし」

です。

 

目的地を決めずに航海に出た船に、

灯台は意味をなしません。

 

目的地を決めずに走っている人に、

目標は必要ありません。

 

■多くの組織は、

「その目的地は、経営陣が明確に決めている」

というかもしれません。

 

しかし、それは職員からすれば

「自分がやりたいこと」

ではなく、

面白くもなく、楽しくもなく、ワクワクすることもありません。

 

したがって、

「ああしてみよう、こうしてみよう」

「こうすれば目標をはるかに超えられるかも」

という発想が出てくることはありません。

 

みなさんご自身も、

自分がさして重要と感じてもないことで、

他人から押し付けられたことは、

「怒られない最低限をやっておけばよい」

という対応になるのではないでしょうか。

 

怠けたいという心からではなく、

人には他にも自分なりに

「もっと大事なこと」

「もっとやるべきこと」

がたくさんあるため、

そちらをどうしても優先してしまい、

他者からの押し付けは後回しになりがちだからです。

 

そのため、経営陣が押し付けたことについて、

「さらに目標を立てよ」

と言われても、

職員にとっては鬱陶しいだけなので、

モチベーションも上がらず、

驚くような成果が生み出されることもないばかりか、

エンゲージメントが損なわれるだけ、

ということなのです。

 

■いま、大阪のある病院の組織づくりに関わらせていただいています。

 

そのCOOの方と密に話し合っている中、

「ついに、医療機関の首脳部の方が

こう考える時が来たか!」

という言葉がありました。

 

それは、

「これからの医療機関は、

変わってゆくのが当り前にならなければならない」

です。

 

このブログをご覧になっているみなさんは、

すでに

「医療機関・福祉施設といえども、

変わってゆかなければならない」

と、日頃からお考えでしょう。

 

さらに、このCOOの言葉は、

ご自身だけでなく、

医療機関全体が、

つまり

「職員全員が、変わってゆくのが当り前の組織

を創らなければならない」

ということを意味している、ということです。

 

そして、そのCOOは、

現実にさまざまに手を打たれています。

 

本気で、

「職員全員が、変わってゆくのが当り前の組織」創り

を、進めているのです。

 

地域の方々を招いて行なう

「病院祭り」

が、職員からの発案で催されるようになり、

地域から好評を得て、

すでに3年目を迎えていると聞けば、

その組織文化創りが実践されていることがお判りでしょう。

 

みなさんは、

「職員全員が、変わってゆくのが当り前の組織」

創りを、どのように進めているでしょうか?

 

■従来は、医療福祉現場に限らず、

日本全体が、

「日々の業務をこなせば良い」

時代でした。

 

高度経済成長期の大量生産の時代は、

ベルトコンベアーにセットされた、

機械の一部のように働いていれば、

モノが製造され、国全体が豊かになっていたからです。

 

職員が自分から考え工夫するなど、

むしろ、歓迎されなかったのです。

 

去年も先月も昨日も同じ日が続いた時代には、

来る日も来る日も、

余計なことを考えずに、

同じことをすることが重要でした。

 

企業の寿命が50年と言われていた時代は、

新卒で入社した会社に、

定年まで勤めることができたことでしょう。

 

いまは、企業の寿命は30年。

 

生涯のうちに、転職を余儀なくされることが当り前の時代となっているのです。

 

変化を拒んでいては、生きてゆけない時代なのです。

 

また、いまの日本は工業立国ではなく、

サービスが主要産業となりました。

 

これまでと正反対に、

職員一人ひとりがみずから考え、工夫し

進化し続けてゆかなければなりません。

 

つまり、

「変化するのが仕事」

とさえ言ってもよいでしょう。

 

こうしてみると、

労働する個人にとっても、

働く場を提供し社会に価値を提供する組織にとっても、

「変化が当り前」

でなければならない時代になっていることが

明らかではないでしょうか。

 

職員も、どんどん変化に応じて進化しなければなりません。

 

昭和の時代のように、

経営者が面倒見がよくても、

全ての従業員について、変化を見きわめ

上手に進化させてやることなどできません。

 

一人一人がみずから気づき進化しなければ生き残れない時代なのです。

 

■したがって、何よりもまず、職員の方々に

「変化するのが当り前の時代だ」

と気づいてもらわなければなりません。

 

一般企業においては、

こうした変化が30年前に起き、

さかんに社員に

「変化するのが当り前の時代だ。

これまでと同じ気持ちではダメだ」

と伝えていましたが、

 

組織文化が変わり、

社員一人ひとりがみずから気づき考え行動する

「変化が当り前の組織」

へと変わることができた事例は、数少ないのが実状です。

 

上司から部下まで、

従来の組織文化の中で育って来た人たちが、

毎日、一緒に働いているため、

危機感を持つことが難しいからです。

 

現場からの意見を生かすことができず、

腐敗や無駄や理不尽を解消できず、

滅んでいった、あるいは滅びつつある組織を

みなさんもご存知でしょう。

 

「なぜ、そんなことがまかり通っていたの?」

ということが、

内部告発などで明るみに出て、

テレビで謝罪会見が行われている場面を目にすることが

珍しくないでしょう。

 

現場みずから進化するどころか、

自浄作用も働かないのは、

上意下達に疑問を持てず、

「変化するのが当り前」へと舵を切れなかったことの証明に

ほかなりません。

 

■では、どうすれば良いか?

 

「変化するのが当り前」の組織づくりをするならば、

何よりもまず最初にしなければならないことがあります。

 

それは、

「仕事とは、『より良くすること』だ、と

職員に伝えること」

です。

 

「業務をこなすことではない」

と。

 

みなさんの現場で、このように宣言したらどうなるでしょうか?

 

多くの職員が、

「えー!」

と驚く姿が目に浮かぶのではないでしょうか。

 

それほど、職員は、

「変化」とは真逆の文化の中にいる、ということです。

 

これを一朝一夕に変えることは不可能です。

 

徐々に気づいてもらうことなどできません。

 

どんなに気づきのきっかけを与えても、

「業務だけをしていればよい」

状況に慣れてきているので、

「変化が当り前にならなければいけないのだ」

ということに目を覚まそうとしない心理が働くからです。

 

したがって、伝わる・伝わらないは別として、

まずは、これからは

「変化するのが当り前だ」

と宣言しなければならないのです。

 

組織体質創りの要は管理職であることはご存知でしょう。

 

ならば、みなさんは

職員を管理職に任命する際に、

「管理職の最大のミッションは、

変化するのが当り前の組織を創ることだ」

と伝えているでしょうか?

 

管理職がそれを理解せずにいて、

業務をこなすことに全力を注いでいたら、

その部署全体が

業務をこなすことに専念するので、

かえって

「変化を嫌う組織」

になってしまうことは、想像にやすいでしょう。

 

「変化するのが当り前だ」

と伝えるか、伝えていないかで、

180度、逆へと突き進んでしまうのです。

 

そして、これだけは、

職員や管理職に気づいてもらうことはできませんから、

とりもなおさず、

経営者・上層部の方々が

毅然とした態度で、継続して、発信してゆかなければならないのです。

 

■現場の職員の方々が

「変化するのが当り前だ」

と受け止められる組織になれば、

「より良くすること」が前提となるので、

新しいことに、

いちいち驚きません。

 

変化とは進化なので、

「次はどんな進化ができるのか?」

と期待することこそあれ、

いちいち不満を感じたり口にすることはありません。

 

■ただし、

ミッションを明確にした以上、

その結果を検証することと人事評価に反映することが重要です。

 

「これをしろ」

と指示が明確であっても、

検証も人事評価への反映もなければ、

職員は

「結局、やらなくてもいいのか」

という現実を学習してしまうからです。

 

これまで、みなさんの現場でも、

「業務がきちんと遂行されているかどうか」

を、綿密に検証し、人事評価にも反映してきたことでしょう。

 

だからこそ、

職員の方々も、力を尽くして業務に臨んできたはずです。

 

したがってこれからは、

「変化・進化をしているかどうか」

を、緻密に検証し、人事評価に反映してゆくことが必要であることが、おわかりでしょう。

 

従来の文化と大きく異なる点の一つに、

「トライアンドエラーを歓迎する」

ということがあります。

 

冒頭の大阪の病院のCOOは、

「やって失敗したならば、

何もしないよりも、高く評価する」

と言っています。

 

そうでなかったら、

今からまでやったこともない、

職員さえどういう反応をするかわからない、

まして盛り上がるか盛り下がるか皆目見当もつかない病院祭りをやりましょうなどと、

恐くてだれが言い出すことができるでしょうか?


「やってご覧」

と上層部から背中を押してもらえる環境と、

「それを信じてみよう」

と職員が思える信頼関係が、

時間と手間をかけて築かれていたからこそ、

職員の方々が、のびのびと考え行動し、

みずから発案して周囲を巻き込んで病院祭りを企画する

ということも実現することができた…、

としか考えられません。

 

いままでの組織は、

「失敗しない人」

を大事にしてきたかもしれません。

(モノづくりの文化の中ではそれが大事だったかもしれません)

 

これからの組織は、

「チャレンジする人」

を守ってあげられなければならないのです。

 

■1日も早く、まず管理職へ、

「変化するのが当り前の時代だ」

と伝え、

さらに

「やって失敗したならば、

何もしないよりも、高く評価する」

と公言することをお勧めします。

 

なお、現場で生まれる

大小様々な新しい気づき・話し合い・工夫・相談・提案・実践を、

上層部はつねにキャッチしていなければなりません。

 

そうしなければ、

「どれだけ、どのように進化してくれているのか?」

を検証することも、

人事評価に反映することもできず、

そうなれば、

まもなく変化しない組織へと逆戻りしていってしまうからです。

 

とはいうものの、現場に取材に回るのも限界があります。

 

ではどうすれば、現場の微細な情報をタイムリーにキャッチすることができるでしょうか?

 

そのための方法が、

患者サービス研究所が提唱する

「HIT-Bit」

です。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

◆ 10月25日(金)13:30〜16:30【東京】

◆ 11月29日(金)13:30〜16:30【東京】

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ブックレットで概略をお読みいただくことも可能です。

 

A5判、76ページ

1部800円となります。

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■昨今の働き方改革は、

なんと言っても

医療現場を、

職員が安定して働き続けてくれる健全な職場にしなければ、

ということから始まっています。

 

では課題の根底に何があるのか?

 

それぞれの医療現場で、

やっていることはそう変わりません。

 

なのに、離職率が高いところもあれば、低いところもあります。

 

離職が少ない病院が、

たいそうなIOTシステムを組んでいるわけでも、

バブル期のIT企業のような福利厚生施設を設けているわけでも、

給料がとんでもなく高いわけでもありません。

 

つまり、

定着率をあげるために必要なのは、

幸い、

お金をかけて購入しなければならないものではない、

ということがわかります。

 

言い換えれば、

「定着率は、お金をかけずに上げることができる」

ということ、

とても期待できる事実ではないでしょうか。

 

では、何をすれば良いのか?

 

■最も強い動機となりうるのは、

やはり自己目的すなわち、

仕事そのものが魅力となっていることでしょう。

 

たとえば、

給与、待遇、制服、施設、支給されるもの、休み時間、シフトなどが良いので、

我慢して働く、

ということが長続きすることはないと考えられます。

 

誰よりもみなさんご自身が、

そうではないでしょうか。

 

やはり、

何と言っても、

「この仕事には、理屈じゃないやりがいがある」

「この職場には、お金では買えない瞬間がある」

と思えること、以上の仕事や職場の魅力はないでしょう。

 

「他の条件をさしおいても、ここでの仕事をしたい」

と、熱中でき、仕事そのものが目的となっていること。

 

それ以上の、毎日出勤し続けたい動機はないでしょう。

 

それは、

とりもなおさず、世間でいう

「やりがい」

です。

 

■この

「やりがい」

を説明できない人が多いので、

ここで言語化しておきましょう。

 

「やりがい」

とは

「やった甲斐があった」

ということ。

 

つまり、普段の言葉で言えば

「やってよかった」

です。

 

やりがいのある職場とは、

「やってよかった」

と、思える瞬間がたくさんある職場、強烈に感じられる職場、

を意味しているということでしょう。

 

■では、どんなときにやってよかったと思えるのか?

 

給与明細ではなく、

技術を習得できた時ではなく、

仕事が早く片付いた時ではなく、

会議で怒られなかった時ではなく、

 

医療従事者の方々の場合は、

やはり何と言っても、

1.患者さんから喜ばれ感謝された時

2.上司同僚から理解され応援された時

の2つでしょう。

 

もちろん、人間は、

自己肯定感が高ければ揺るがない自信を持つことが

理論的にはできますが、

現実には、

それを自分だけで維持することは不可能です。

 

どんなに信念を持ってやっていても、

何のレスポンスも返ってこないことを、

ずっと続けるのは、厳しいものです。

 

葛藤を抱きながら続けることは、

精神衛生的に好ましいいことではなく、

メンタルを病んでしまうことにつながることを、

みなさんもご存知でしょう。

 

■ただし、

定着率が低い職場だから、

患者さんから喜ばれも感謝されもしていない、

というわけでもありません。

 

また必ずしも、

職員同士が嫌い合っているというわけでもないでしょう。

 

つまり、単に、

患者さんからの感謝や同僚からの感謝の想いといった情報が

交わされていないだけ、ということが多いのです。

 

したがって、必要なのは、

 

1.患者さんに喜ばれたり、感謝されていることを、

意図的に共有することが重要。

 

2.また、職員同士で理解し応援しあっていることを

互いに発信し合うことが重要。

 

ということです。

 

もし、そうした情報共有がなければどうなるか?

 

せっかくきちんと仕事をしているにも関わらず、

「本当にあれで良かったのだろうか?」

「本当は迷惑をかけているのではなかろうか」

「もっとできることがあったのではないか」

「みんなを不快にさせてはいまいか」

という懸念を抱くようになってしまいます。

 

「いいんだよ、思うようにやってごらん」

と言われなければ、

「本当にやっていいのだろうか?」

と萎縮してしまい、

怖くて、新しいことや、

思い切ったことほどできません。

 

したがって、

組織としての生産性が上がることもありません。

 

■一方、

「ありがとう」

「助かった」

「誇りに思うよ」

「素晴らしい」

「患者さんのご家族が感謝していたよ」

「患者さんはわかってくれていたと思うよ」

と、周囲が意味づけをしてくれていれば、

 

後悔を覚えていたことにも決着をつけたり、

自信が持てなかったことに自信を持てたりして、

次へと気持ちを向けて取り組めるようになります。

 

そうなると、

職員の精神衛生の面からも好ましく、

新しいことにチャレンジしたり、

思い切ったことに取り組んでみることができ、

のびのびと働けるので生産性も上がります。

 

ここなら思うように働ける上に、

その結果に対して周囲から肯定的な意味づけをしてもらえて、

自信を持てるので、

「わたしは正しかったはず」

ではなく、心から

「やって良かった」

とやりがいを感じることができるので、

「さらにやろう」

と思えるはずです。

 

それが、

定着の構造です。

 

待遇や施設設備ではありません。

 

■そもそも、

医療従事者のみなさんは

ただでさえ、対人援助職と言われ、

人を支える仕事なので、

本来は、

本人も支えてもらえる環境がなければならないのです。

 

したがって、

医療機関は、

職員の身体のために

休憩室をつくって身体を癒せる環境を設けるのと同じように、

 

心のために、

想いを吐き出せて理解され応援される職員間の機会と関係性を作って

心を癒せる環境を設けなければならないのです。

 

そうしたことに気づかず、

「身体は目に見えるからやる、

心は目に見えないからやらない」

では、

職員のモチベーションを上げることもできなければ、

やりがいをもたらすこともできないので、

定着して働いてもらえることもできない、

ということなのでしょう。

 

心を元気にするためには、

どうすれば良いのか?

 

実はシンプルなことであり、

お金もかからないのですから、

しかも、

対人援助の最前線なのですから、

そして、

離職に悩んでいるのですから、

 

一日も早く

「やりがいを感じられる

日々の想いの共有」

を始められることをお勧めします。

 

■テコンドー協会の問題は、

会長とシンパが権力を持ち、

選手の意見が通らない状況になっていたように見受けられます。

 

その運営が、公正なのかどうかはわかりませんが、

選手のほとんどが、

選手にとって重要な強化合宿をボイコットするにいたっていることからすると、

会長とシンパが、選手側と対話をできていないということは間違いないでしょう。

 

対話ができていないのに、結論だけを押し付けられることほど理不尽なことはありません。

 

選手が納得できないような理不尽が生まれるのは、なぜでしょうか?

 

■理不尽なことが続いています。

 

▶︎日大アメフト部の件では田中理事長。

 

教職員が交渉しても、和解に至っているような報道はありません。

 

▶︎アマチュアボクシングの山根会長。

 

山根判定など、ブラックな話が出てきましたが、解明されていない模様です。

 

▶︎NGT 48で、アイドルが暴漢に襲われそうになった件で明らかになった、運営側の態度。

 

事実解明も満足になされず、その後のアイドルの身辺を保護するなど安心させるための対処も講じられず、

結局、アイドルは脱退する道を選ばされました。

 

▶︎日産のカルロス・ゴーン。

 

グループ企業を通じて、違法に利益供与させた疑いが持たれています。

 

▶︎目黒区の結愛ちゃんの虐待死事件。

 

▶︎神戸市の教師によるいじめ事件。

 

▶︎兵庫県の中学校で続発している、部活における野球部やバレー部の顧問による体罰事件。

 

▶︎女子体操のパワハラ問題。

 

▶︎吉本興業の、闇営業と反社会的勢力との関係をめぐっての、

タレントに対する処分。

 

……このように、挙げればキリがありません。

 

■なぜ、こうした理不尽なことが起きるのでしょうか?

 

後々、明るみに出て、

世間から非難を浴びたり、

裁かれたりするにも関わらず、

なぜ、このようなことが起きるのか?

 

なぜ、人は暴走してしまうのか?

 

その構造を

みなさんも、ここまでご覧になって

すでにお気づきのことと思いますが、

 

(そして、いつもお伝えしていることですが)

 

「人間は、密室では他者を蹂躙する」

という生来の性質を持っているからに、他なりません。

 

役員が一般会員に、

運営側が一般職員に、

理事会が一般構成員に、

教師が生徒に、

親が子に、

上司が部下に………、

 

密室になった時、

「強者となった者は弱者を蹂躙してしまう」

のが、本来の姿なのだと考えた方が良いのではないでしょうか。

 

上述した事例も、

いずれも、

「蹂躙しよう」

と思って、その立場に上り詰めたり、

虐待をエスカレートさせたわけではない気がします。

 

密室の中で強者となってみて、

やがて自制心や良識や節度を見失い、

時には自分を正当化する身勝手なロジックに背中を押され、

いつの間にか、

弱者を蹂躙するようになってしまうのではないでしょうか。

 

■ここからが本題です。

 

みなさんのように、

組織を構成しまたは運営する方々は、

人が暴走し、

理不尽なことがまかり通ることのないようにするためには、

この

「人間は、密室では他者を蹂躙する」

という人間の性質を前提にした方が良いのではないでしょうか。

 

もちろん、

人をそのように見たくないという思いもあります。

 

しかし、

自分自身がそうならないと言い切れるでしょうか?

 

たとえば、パワハラも、

その加害者のうち、

「そこまで厳しくしなければ、部下がいうことを聞かなかった。

あの部下を動かす責任を負わされ、

最初は優しく指導していたにも関わらず、

やる気も示さず役割も果たさない部下を、

育てるため、他にやりようがなかったのだ」

と思っている人も少なくないのではないでしょうか。

 

「一体誰が、うまく育成できただろうか?

これをパワハラというなら、

うまく育成して見せて欲しい」

とさえ思っているかもしれません。

 

それでも、暴走は暴走であり、

見方によっては理不尽な指導となるのです。

 

(決してパワハラを容認しているわけではありません。

ただダメだと言っているだけでは、

何の解決にもならない、ということです)

 

そうしてみると、

「人間は、密室では他者を蹂躙する」

という人間の性質を前提に考えた方がよいのではないかと

考えられます。

 

では、どうするか?

 

■そもそも、

「人間は、密室では他者を蹂躙する」

という人間の性質を前提として公言し、

その上で、組織運営をするのです。

 

具体的には、

「密室を作らない」

ということです。

 

できるかぎり、

理事会、

委員会、

プロジェクト・チームなどの打ち合わせには、

誰もがオブザーバーで参加できるようにしたり、

議事録を実名入りで開示するということです。

 

もちろん、

他社を出し抜くための戦略や、

財務状況などは

公開しない方が良い可能性が高いでしょう。

 

ただし、

「原則公開」

とする、ということです。

 

そのためには、

発言者は、主張する際に、

具体的・客観的な根拠や、

説得力のある説明をできなければなりません。

 

しかし、それは今に始まったことではなく、

そもそも、

理事や委員やプロジェクト・メンバーである以上は、

もともと責任があったはずなのです。

 

ところが、これまで密室の中にいることができたので、

根拠もなく発言したり、

説明もなしに結論を押し付けたり、という

無責任が可能だっただけであり、

それこそが、暴走や理不尽の温床だったのです。

 

これからの組織は、

その温床となる「密室」を排除し、

議題にもよりますが、

できる限り(ということは原則として)

誰もがウォッチできる環境の中で、

良識と節度と品位をもって討議することができるよう

成熟した組織になることが望まれるのではないでしょう。

 

余談ですが、理想なのは(実現できるかどうかは別として)、

「自分の家族が見に来れる」

とすることですね。

 

「自分に恥ずかしくないか?」

と聞かれてピンとこない人が多いですが、

「自分の家族に見られて恥ずかしくないか?」

と考えてもらえれば、

多くの人が、自分を客観視でき、目が醒めるでしょう。

 

もし、組織の上層部が、

こうした提案を一方的に却下するとすれば、

その態度こそが、

「密室を守りたい」

既得権益と保身のための力学を働かせたい上層部であることを、

みずから暴露している、ということでしょう。

 

そして、そういう主張をする人たちほど、

これまで結論を押し付けてきた人たちなので、

根拠も説明も提示することに慣れておらず、

「とにかくダメ」

としか答えられないのではないでしょうか。

 

冒頭のケースで、テレビで行なわれた謝罪会見が

まったく説得力もなく、

対策も具体的ではない、

お粗末な会見だったのは、そのためでしょう。

 

■もし、

職員を活性化し、

その総力を発揮できる全員参加の意識を高め、

組織の生産力を上げたいならば、

 

まさに「密室」の逆で、

 

つねに会議をオープンにし、

経営会議でも、

委員会でも、

プロジェクト・ミーティングでも、

どの職員もがいつでも見学でき、

オブザーバーで同席でき、

 

本人が希望する場合には、

意見を述べることもできるように

「公開」

を原則とすることではないでしょうか。

 

公開してもいない人が、

「なぜみんな関心が低いのか?」

「なぜみんな当事者意識がないのか?」

とは言うことはできません。

 

■病院の経営者・上層部の方々から、しばしば

「職員が、業務以外に関心を持ってくれない」

「決められたことしかしない」

「廊下に落ちているゴミを拾おうともしない」

といった声をお聞きします。

 

「より良くしよう」

とみずから成長する組織を実現できたらどんなに良いか、

と、考えない経営者・上層部はいないでしょう。

 

では、

「みずから成長する組織をつくる」

には、どうすれば良いでしょうか?

 

■一般には、

「どう教育するか?」

と考えることでしょう。

 

しかし、病院が主催する研修を思い浮かべても、

「研修をしても、成長する職員をつくることはできない」

ということを、日頃から感じていることでしょう。

 

せっかく教育を施しても、

職員は、みずから成長するようになるどころか、

むしろ、ますます受け身になるだけです。

 

企画する側は、

「新しい情報を得れば、

職員は、関心を持つようになり、

自分でさらに学んでみようと思うのではないか」

と、ほのかな期待を抱きますが、

 

大抵の場合は、

講義が終わるや否や

「ハイ、お疲れ様でした」

とばかりに、職員たちは先を争うように足早に退出してゆく、

という光景を見るのではないでしょうか。

 

職員の側からすれば、

頼んでもいない情報を押し付けられているので、

疲弊するだけ、という構図かもしれません。

 

■そもそも、人間には、

「外部からIN-Putしても、まったく消化しない」

という心理構造があります。

 

身体も精神も同じで、

食べたくなければ、どんなに何かを口に押し付けられても

口に入れることもなければ、

噛んで飲み込んで消化することなどない、

ということを考えれば、

ごく自然なことと感じられるでしょう。

 

自分の価値観に従ったことには活き活きと行動しますが、

他者の価値観は、まったく受け付けないのが、

人間の心理構造です。

 

せっかく他者がIN-Putしようとしても、

ひどければ、はじきかえしてしまいます。

 

実際、研修会場に来るなり寝てる人もいるのは、

むしろ人間の心理構造を隠していないだけとも言えます。

 

黙ってイスに腰掛けて、講義を聞いているように見えても、

心の器が口を開けていなければ、

どんな情報を与えても、

その情報は、心の器の中に入っては行きません。

 

ではどうすればよいか?

 

■「職員を成長させるにはIN-Putだ」

という発想を捨てて、

「OUT-Putさせること」

と、180度切り替えることです。

 

というのも、

人間は、OUT-Putすることが前提となった時、

必死にIN-Putしようとするようになり、

必死で心の器が口を開けるようになるからです。

 

たとえば、

セミナーに出るとしても、

「病院に戻って、伝達講習をしなければならない」

と思えば、

目の色を変えて受講するようになります。

 

また、たとえば、

学会で発表しなさいと言われた日から、

職員が、

自分の時間を使ってでも調べ物をするようになる、

という傾向があるでしょう。

 

あるいは、

会議の時にも、

「議事録書いてね」

と言われた途端、必死にメモを取りながら

会議のやりとりを聞くようになるものです。

 

さらには、

好きな人を喜ばせようと思えば、

必死でその人がどうしたら喜ぶか、

アンテナを高くして、情報収集しようとします。

 

また、

やたらと多くの本を読む人がいますが、

一冊の本で学んだことを

実用できたり、習慣化できるのは、

せいぜい1つで、

2つあれば、良い方ではないでしょうか?

 

つまり、

「なんとしても行動や習慣にする」

というOUT-Putが前提となっていない中で、

ただひたすら読んでIN-Putしても、

心の器が口を開けていないので、

結局、心の器の中に入ってゆかず、

まして消化も、身体組成にも役立っていないのです。

 

そうなっている自分に気づかず、

毎週、何冊も読む(IN-Put)くらいなら、

毎週1つ、確実に習慣を身につけてゆく(OUT-Put)方が、

何百倍の価値があることでしょう。

 

■このように、

もし成長させたいならば、

心の器の口を閉ざしているままの職員に

情報をIN-Putしようとして

押し込むのではなく、

 

その逆に、

本人が

みずから心の器の口を開けて多くを飲み込みたくなるように、

「OUT-Putするのが当り前の環境」

を設けることが効果的なのです。

 

「OUT-Putを前提としないならば、IN-Putしない」

が鉄則だと言ってもよいでしょう。

 

■ただし、

一口にOUT-Putといっても、

やり方を間違えると逆効果になってしまいます。

 

たとえば、

TQC活動といって、

一年に一回、発表させる、というような、

「大きな企画を単発で行い、たまにOUT-Putさせる」

のは、

まったく意味がありません。

 

なぜなら、

結局、その1ヶ月前に慌ててやるだけだからです。

 

いっとき体裁を整えて見せるものの、

成長することにはなっていません。

 

これでは、

「原則として成長しない」

「たまに成長する」

職員をつくるだけです。

 

では、どのようなOUT-Putをさせればよいか?

 

その逆に、

「小さな企画を継続して行い、毎日OUT-Putさせる」

ことです。

 

そうやって、

「毎日OUT-Putすることが当り前の環境」

におかれることによって、

おのずと本人は、

そのための情報をIN-Putする必要に迫られるため、

常に心の器の口を開けるようになるので、

 

その結果、

「原則として成長する」

職員をつくることができるのです。

 

■では、どのように、

毎日OUT-Putさせればよいか?

 

そのコミュニケーション・モデルが、

1日5分の

「HIT-Bit」

です。

 

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については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

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■首領

「われわれってさー、

考えてみると、同じ失敗を繰り返していて、

組織としての成長がないよね、成長が」

 

死神博士

「同感です。

怪人たちのやる気を引き出さなければいけないと思います。

先日、ティール組織っていう…」

 

首領

「あ、無理無理。うちはダメだと思うよ。

全員が頑張っていればティール組織もいいけど。

うちは、そこまでいってないでしょ?

なんで全員がやる気を出さないのかなー」

 

死神博士

「首領、それは評価制度がないからではないでしょうか。

評価されていなければ、

頑張っている者はバカバカしくなってしまい、

頑張っていない者は居心地が良いだけになってしまいます」

 

首領

「評価?」

 

死神博士

「そうです。

おまえたちは命がけで戦って当り前だ!

結果だけがすべてだ!

などと言われてしまうと、正直やはり

心から頑張ろうという気にはなれないものです」

 

首領

「厳しくすれば頑張るんじゃないの?」

 

死神博士

「いま、すぐ辞めちゃう時代なんですよ」

 

首領

「そうなの?」

 

死神博士

「外ではライダーに倒され、

アジトでは我々幹部からなんでできないのだ、

役立たず、

ごくつぶし、

いる価値がない、

となりのご主人こんど部長ですって、

お小遣い減らすわよ、

と言われていれば、

ストレスチェックの結果、

産業医の面談を受けることになる者が増えるのも無理ありません」

 

首領

「そうか、プロセスも見てやらないとやる気は出ないのかー。

昭和は遠くなりにけり、とも言っていられない。

じゃ、死神博士、評価制度を急いでつくって」

 

  =  =  =

 

怪人ラッコ男

「聞いた?今度、評価制度ができるらしいで」

 

怪人シマリス男

「あ、それ、リストラだべ。間違いないべ」

 

怪人パンダ男

「降格とか降給の理由づくりでしょ、絶対そうだ」

 

死神博士

「諸君、聞いてくれ。実は」

 

パンダ男

「えー、やですー」

シマリス男

「反対だべ」

ラッコ男

「怒るでしかし」

 

死神博士

「まだ、何も言ってなーーーい!

まず、聞いてから意見を言いなさい」

 

シマリス男

「それもそうだっぺ」

 

死神博士

「これまで、みんないろいろ頑張ってきた。

にも関わらず、

その頑張りぶりはまったく考慮されず、

いつも結果だけで判断されてきた」

 

ラッコ男

「たしかに。

わては、ライダーを今一歩というところまで追い詰めたけど、

最後の最後で息の根を止められへんかって、

首領にはエライ怒られたわ」

 

パンダ男

「自分は、作戦開始前にライダーにアジトを破壊されてしまったけれど、

始末書も書かされなかったっけ」

 

シマリス男

「たしかに、やってもやらなくても同じの今のままだったら、

やる気でないべ」

 

死神博士

「そのための評価制度だ。

結果だけで判断されるより、

プロセスも評価された方が、納得いくであろう。

どうだ、評価されたいか?」

 

3人

「されたいでーす」

 

  =  =  =

 

死神博士

「きみたち怪人職の評価項目は、以下の通りだ。

  • 計画性を持って進めたか
  • 責任感をもって臨んだか
  • 協調性をもって働いたか
  • 報告連絡相談を密にしたか
  • コミュニケーションをとっているか
  • 自発的に取り組んだか
  • 戦闘員がのびのび働いたか

………などなど、実に50項目!

微に入り細に入り評価するから、

納得できて、きみたちのモチベーションも上がるはず!

 

そして、評価は5段階。

  • Sは、高度に実践できた
  • Aは、相当程度に実践できた
  • Bは、充分、実践できた
  • Cは、ほぼ実践できた
  • Dは、やや実践できなかった
なにか意見は?」
 
ラッコ男
「どういうところで評価されるかがわかるから、
やりやすいんちゃうか」
 
シマリス男
「誰が、この5段階の評価をつけるんだべ?」
 
死神博士
「もちろん、上司であるわたしだ」
 
パンダ男
「納得です。頑張りますー」
 
■というわけで、
評価制度が整備され、
みんなが納得して働き、
力を発揮してくれる組織になるはずでしたが…
 
その期末、死神博士による個別面談が行なわれ、
人事評価の結果がみんなにフィードバックされました。
 
「シマリス男は、総合でSね。
みんなをうまく巻き込んでやれる協調性があるのでS、
当然、コミュニケーションもS、
わたしにも報連相を密にしてくれたのでS、
だから、全体的にSですー」
 
「(完全にイメージでつけられてるけど…)
ありがとうございますっぺ」
 
「ラッコ男は、総合判定はAになりました。
計画性があってSだと思うけど、
ちょっと詰めが甘いところがあって、でもいつも一生懸命やってくれているので、責任感はBかなって。
戦闘員も、まあまあのびのびしている気がするので、
結局Aにしました」
 
「(詰めが甘かったことなんてあれへんがな。
ちゃんと見てへんのとちがうか。
でも逆らって怒られたら恐いから)
わ、わかりましたー。おおきに」
 
「パンダ男は、総合でBね。
もっと自発的になってほしいなぁーと思って。
でもポテンシャルはあるんだから、自信持って。
来季への期待も込めてBね」
 
「(完全に良くないイメージもたれてるみたいだけど…、まあ仕方ないか)
わかりましたー。頑張りますー」
 
■……と、
せっかく評価項目を定めても、
なにをもって各項目の評価について
Sか、Aか、Bか、Cか、Dをつけるのか、のあてはめ基準がないので、
結局、上司のイメージで評価をつける、ということに
なってしまい、
怪人控え室では、
 
シマリス男
「なんの基準もなかった以前よりはましだっぺ」
 
ラッコ男
「いや、いかにも評価しているようで、結局、主観やな」
 
パンダ男
「事実上、上司のイメージで評価されてて、
あーあ、もうやる気でーないー」
 
と、モチベーションが上がることはありませんでした。
 
■そんなある日、朝出勤してみると、
「はい、みんな集合!」
 
そこには、死神博士の姿はなく、代わりに地獄大使が。
 
「えー、死神博士は、転勤になり、
今日からわたしがみなさんの上司になりました。
1日も早くみなさんの顔と名前を覚えて、
楽しくやりがいのある組織をつくっていきたいな、と思っていますので、
よろしくお願いします。
そのためにも、やっている人はやっているなりに、
そうでない人はそうでないなりに、
厳しい目で見まーーす!」
 
「(顔と名前、わてら一目瞭然やねんけど…)」
 
そして、また期末が訪れ、人事評価のフィードバックの季節。
 
「シマリス男は、Aね。
ずっと見てたけど、いくつかの項目がSという感じじゃないから」
 
「ラッコ男は、Bですー。
Aに近いBって感じかな。
上の下の中の下っていう感じです」
 
「パンダ男は、S。
いくつかの項目がAだけど、Sっていう感じだから」
 
怪人控え室では、
「なにがどう良くなって、悪くなったのか、わからないっぺ」
「どこがどうなったら評価が上がるのか・下がるのか、
基準がないから、結局イメージで評価されてまうねんな」
「そうそう、あてはめの基準がないから、上司同士で引継ぎもないってことだね」
 「結局、50項目あるけど、事実上は良い悪いの1項目やんけ」
 
■というわけで、
人事評価制度には、
評価項目が50も設けられているけれど、
具体的な言動の何をもって
「高度・相当・充分・ほぼ・やや」をつけるのか?
S・A・B・C・Dの判定のあてはめ基準がないために、
 
結局、事実上、
「総合評価」
という名前の
「上司の主観によるイメージ評価」
になってしまっている、というケースが多々あります。
 
「いつの、どの言動が素晴らしかったのでA」
などの判定の具体的なあてはめ基準が蓄積されていなければ、
前任の上司から後任の上司へと、
これまでの評価のものさしが引き継がれることもありません。
 
部下たちにとっては、
「何をどう頑張れば良いのか?
何よりも何が優先するのか?」
価値基準が見えないので、
底力を発揮することもできず、
 
納得感を高め、部下のやる気を引き出すために
評価制度を整えたにも関わらず、
これでは、
やる気が出るどころか、
モチベーションはむしろ下がるということになるのです。
 
「評価基準は微細に定めたものの、
判定のあてはめ基準は管理職の主観任せ」
 
これでは、評価項目を定めた意味もありません。
 
しかし、世の中で最も多いのが、このパターンでしょう。
 
みなさんの現場では、
評価制度を設けているでしょうか?
 
そして、事例を蓄積して、あてはめ基準を築いているでしょうか?
 

■先日、再編を検討することが望ましい自治体病院・公的病院のリストが、厚労省から発表されました。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019092702000167.html

 

医療機関の経営は、

従来のやり方では限界があり、

どんどん変わらなければなりません。

 

しかし、歴史があるところ、大きな組織ほど、

変わることができない傾向があります。

 

歴史があるということは、

過去の成功体験があるということなので、

なかなか修正することができません。

 

大きな組織の職員には、

どうしても危機感が持てません。

 

そして、

生き残りのためのドラスティックな改革を阻む

両者に共通する問題点は、

「プロセスに介入する」

という病癖です。

 

現場から新しい発想が生まれても、

あるいは、

外の風を入れようとして経営のプロを入れても、

これまでにない取組をしようとした時、

かならず邪魔をするのが、

「それは今までになかったので」

という先例主義や、

「みんなで検討したが見送ることにした」

という責任者不在主義です。

 

■このような典型的なケースを見て、

みなさんも思うことでしょう。

 

「本当に生き残りのために、

できる限りのことをして欲しいのならば、

プロセスに口を出さずに、

もっと現場に任せて、

なりふり構わずできる限りのことをさせれば良いのに」

と。

 

さまざまな改革をしてうまくいかなければ

確かに、

「なぜやらせたのだ?」

と責められるでしょう。

 

しかし、なんの施策もせずにうまくいかなくても、

やはり

「なぜ何も手を打たなかったのだ?」

と責められるはずです、本来は。

 

ならば、

「何としても生き残れ」

という命題だけを与えて、

プロセスに介入しなければ良いのです。

 

そうすれば、

現場はこれまでにないことをどんどんしてくれるはずです。

 

(よくあるのが、

「どんどんやってくれ」

と言っておきながら、

「あれはダメ、これもダメ」

と制約するパターンですが…涙)

 

そもそも、

結果を変えたいならば、

原因を変えなければならないことは、

改めて言うまでもないでしょう。

 

なお、誤解を招かないよう付け加えるならば、

上が何もしない

「放任」

とは違います。

 

「プロセスに介入しない」

とは、

「上のやり方を押し付けない」

という意味です。

 

それは、つまり、

「下からの問題提起・改善提案を最大限引き出し、

決裁だけを上がする」

ということです。

 

上層部の問題意識や対策案は、

過去の成功体験という限界の域を出ない一方、

いまの問題点や改善点を最もよく見ているのは、

現場で働く人たちだからです。

 

■「自治体や公的組織や、大きな組織だから、

そんな勝手なことはできない」

と言う人が大多数でしょう。

 

それでは、

マンモス組織である文科省の下部組織・公立中学校の改革は説明がつきません。

 

ご存知かもしれません、東京都千代田区立麹町中学校です。

https://bunshun.jp/articles/-/10831

 

打てる手は限りなくあります、

これまで打たせてもらえなかった分。

 

そして、このことは、

自治体病院や公的病院に限ったことではありません。

 

これからが、

本当にドラスティックな改革を

いよいよするべき時ではないでしょうか。

 

固定観念や既成概念を壊す時です。

 

■先日、研修のご相談を受けて、

病院の上層部の方々と打ち合わせをする機会がありました。

 

典型的な悩みが聞かれました。

 

「研修の効果が持続しない」

 

「スタッフのモチベーションが上がらない」

 

「自分から学ぼうという姿勢がない」

 

「仕事以外をしようとしない」

 

「新しいことを一切受け付けない」

 

「自分の視点しかなく、病院のためという視点がない」

 

「協力しようとしない」

 

などなど。

 

山ほど出ているように見えますが、

みなさんもご存知の通り、

その根っこは一つで、

そこから様々な症状が現れているにすぎません。

 

なので、やるべきことはとてもシンプルです。

 

それは、

「研修ではない」

ということです。

 

研修という表層的な施策では、

何も変わらないからです。

 

しかし、従来の発想では、

ついつい

「どうやって教育しようか?」

となり、

「そのためには、どんな研修が良いか?」

という話になり、

その結果、その日も、

 

「グループ・ワークをさせることはできないか?」

 

「ゲームのようなワークがあれば集中するのではないか」

 

「グループ対抗になるとさらに良いのでは?」

 

「競争させて表彰してはどうか?」

 

「グループ・ディスカッションがあると良い」

 

などなど、さまざまなアイディアが上がりました。

 

しかし、これもみなさんもご存知の通り、

表層的な発想で、

効果が上がることはありません。

 

頼んでもいないのに集められ、

与えられた機会に、

与えられた顔ぶれで遊ぶだけなので、

現場で活かされることはないのです。

 

実際、

「研修の時には盛り上がっても、

現場にもどっても、現場では何も新しくなることはないのです」

という悩みも聞かれました。

 

■考えてみれば、

何十万という企業や病院が、

何億回という研修をやってきて、

「これぞ、現場がガラリと変わった」

というものがあれば、

きっとこんな悩みは世の中から消えているはずで、

もっと高度な悩みへと移行しているはずです。

 

この、

「研修」

というものには効果がない、ということに

そろそろ気づいても良いのではないでしょうか?

 

では、どのように発想を切り替えれば良いのでしょうか?

 

答えはシンプルです。

 

■ときどき、

「三好さんは、どうやって本質を割り出そうとするのですか?」

と訊かれることがあります。

 

もちろん、

本質を導き出す方程式を体得しているわけでも、

つねに本質を解明しているわけでもありませんが、

少なくとも、

「異なる結果を出すには、異なる原因が必要なはず」

と考えています。

 

「原因のないところには結果は生まれない。

結果があるところには必ず原因がある」

 

仏教で言えば、

「因果の道理」

に当たるでしょうか。

 

そこで、

「いま、うまくいっていないという結果があるならば、

そうなる原因があるということ」

であり、

「なんとか変えようとして、あれこれと講じている施策は、

いずれも的を外している」

ということの結果である、とも考えられます。

 

では、そこを変えたら良いのではないでしょうか?

 

■「研修が効果につながらない」

という、その「研修」とは、一般に、

  • 決まった時間に、
  • 決められた場所に
  • 集められ、
  • 資料が配られ、
  • 講師が来て、
  • 話を聞かされる。

……というイメージがあるでしょう。

 

そして、その枠の中で考えるために、

グループだのゲームだのという、

「お楽しみ会」

のような企画の域を出ないのではないでしょうか?

 

そこで、これらをことごとく反対にしてみれば、

  • それぞれ都合の良い日時に、
  • それぞれが学べる場所へ赴き、
  • 参加したい者だけが
  • 資料や段取りを用意して、
  • みずから他者を訪ねて、
  • 訴えたり働きかける。
となります。

 

いかがでしょうか?

 

研修室という四角い部屋から飛び出し、

頼んでもいない話を聞かされることから解放され、

みずから他者に訴えたり働きかけたりするならば、

誰が受け身でいられるでしょうか?

 

もちろん、居眠りしていられる人もいません。

 

そして、何より、

みずから考え、足を運び、準備し、

相手のあるアクションをすれば、

そこから学ばない人はいないでしょう。

 

こう考えてみると、

従来の研修が、

いかに刺激のない儀礼的なものか、わかる気がします。

 

せっかく講義を受けても、その内容が、

職員の身につかないのは、

不思議なことではなく、

むしろ

「当り前だ」

ということが明らかに見えてくるのではないでしょうか。

 

■外部講師にお金を払い、

職員にも勤務時間分の給与を払い、

場所を借り、

研修をするくらいなら、

 

その時間と費用で、

職員自身に活動させて、

身体を持って学ばせた方が、間違いなく生産的ではないでしょうか。

 

■そんなわけで、今回、

患者サービス研究所がお引き受けした研修では、

相談の結果、

(日時と場所はすでに変えられなかったので)

大幅に構成を変えました。

 

主に職員の方々から話してもらう場としたので、

話を聞くという受け身ではなく、

自分たちが話すという主体的な学びになります。

 

ただし、

投げかけとまとめをうまくしなければ、

内容が散漫となり、時間が台無しになるので、

ファシリテーションが重要となりますが、

その点を周到に整えれば、

確実に、当事者意識が高まる時間になることでしょう。

 

次回の研修では、

(研修と呼ぶものの)

いよいよ外へと足を運んで学んでくる企画へと進みます。

 

■いつも書いていることですが、

国民医療費が42兆円を超えているいま、

医療界にあるお金は、

効果のない研修や研修会社に使われてはなりません。

 

患者さんのため、

医療のため、

医療従事者のため、

本当に意味のあることにだけ、使われなければならないはずです。

 

職員の技能や意識を高めたいならば、

ぜひ、

職員の方々に

「必ず刺さる研修」

にだけ、お金をかけることをお勧めします。

 

そしてそのためには、

従来の固定観念を覆してくれるコンサルタントと

相談される方が良いでしょう。